Jリーグについて-素人の勉強部屋

J1を2期制にしてはどうでしょうか

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ここ何回かJリーグのシーズン制度を取り上げています(随分と間が空いて済みません)が、コメントを多く頂き(ありがとうございます。感謝感謝です)、皆さんが興味をもたれている議題だと改めて実感しています。非常に危機感を持って改革を訴える方から将来を楽観して現状を肯定される方までいらっしゃって、コメントのほうが本文より面白い位です。一応私はライトな危機感派に位置すると思います。
前回の検討でJリーグで大規模なプレーオフは日程的に厳しそうです。過密日程が可能だとしても、リーグ終盤でドル箱のプロ野球閉幕期間に占めるプレーオフ日程の割合が大きすぎて、その間試合の無いクラブの入場料収入が大幅に減りそうなのです。トータルで益がないと。野球と違って連戦の効かないサッカー特有の問題です。
改めて欧州のシステムを見てみると、国内を1シーズンのリーグ制としその合間に国際大会(予選リーグ+トーナメント)を開催するシステムは非常に合理的に感じます。1シーズン制は日程で最多の試合が組めるのでリーグ全クラブが恩恵を受け、代表戦となる国際大会は、多くの人々の注目が集まるプレミアムマッチとなって放送権料が跳ね上がり、平日夜にお金を稼ぐには最適です。更にシステムがシンプルでとても公平だと思います。

多分Jリーグは現在そこを目標に整備中、成長中だと思いますが、まだ早いのではないでしょうか。欧州ビッグリーグのシステムが制度上最も優れているのが自明の割には(独自の歴史を重んじている国を除いても)、世界中にとても多くの多様なシステムが存在しています。欧州型は敷居の高い合理性なのかもしれません。
アジアの場合は国際大会の未成熟が大きく、どの国も欧州のようには行かないでしょう。CL杯しかり、W杯しかり、オリンピックしかり、国際大会はサッカーに限らず巨額の放送権料が見込め、それに比例するように広告料も跳ね上がり、参加者や主催者側に大きなメリットがあるものですが、ACLの場合(自然成長を疑うものではないけれど)、お金が熱狂を呼ぶのか、熱狂がお金を呼ぶのかはわかりませんが、やはり2、3年でそこまで急激に成長するようには思えません。

話は飛びますが、サッカーの強国から遠い日本としては、代表を世界レベルで強化することが難しく、オランダまで遠征しても相手は本気かどうかから議論しなければならなかったりします。やはり、リーグで選手を育てて海外に多く輩出し、選手を強化すると同時に日本の評価を高めていかなければなりません。現状を肯定する事はとても大切なことだと思います。ですが少し変えてよりよくなる、より早く目標に到達するならそれもいいでしょう。判断の視点は選手強化とチーム強化と集客でしょうか。

そして、システム上の変化としてはクラブ数をいじるのは大変なことですから、シーズンだけを変えるという視点で、
1シーズン制+プレーオフ(現行の春秋制では益が見え難いか)
2ステージ制+プレーオフ
2シーズン制(2期制)
の3つの案があると思います。2ステージ制+プレーオフはJリーグも過去経験していますので、今回、取り上げたいのは2シーズン制です。私はJ1とJ2は異なっても良いのではないかと考えています。とりあえず今回はJ1のみとし、私はそのメリットだけを上げますので、その反響みたいなものを頂けたらと思います。

外国人による強化
外国人選手は、近年、Jリーグ内かKリーグ経由で若手?外国人(主にブラジル人)がステップアップしていくケースが多い気がします。財政的な問題やスカウティングの遅れもあるでしょうが、日本のサッカーが特殊(せわしない?)でフィットするのに時間が掛かるというリスクもあるでしょうし、それがより確実なルートなのでしょう。しかし、シーズンが半年なら高額外国人のフィットについてのリスクは軽くなります。また、高額選手の売買となれば当然、欧州市場を視野に入れねばと思いますが、2シーズン制は暦のミスマッチを軽減できると思います。
中東に対しても有効です。Jリーグの外国人選手を中東クラブが夏に獲得してACLに出場させ、日本で批判の的になっています。しかし、ACLが春秋制で暦の違う中東が不利となる以上、受け入れなければならないでしょう。ですが、2シーズン制として市場の期間とチームの調整時期をマッチングさせれば、リスクが軽くなりそうです。

次にチーム強化について
単純に年に2回シーズンを経験すればチームの成長を促せるように思います。戦術的な未整備を問題にしているクラブには有効でしょうし、例えば川崎や名古屋のローテーション制の評価など、最近はシーズンごとにJリーグの経験値が上がっているように感じます。選手も経験する試合が同じであれば経験するシーズンが多い方が成長するように感じます。

リーグの魅力(集客)について
17試合で1シーズンなら、中だるみの心配は無さそうです。プロ野球の中だるみ時期に前期を決め、オフシーズンに後期を決めるわけですから、集客条件も良い。
また、Jリーグではスカウティングによってシーズン後半にチームの良さが消されたりします。まだJリーグクラブに1年間勝ちきる体力が無いのかもしれません。それが混戦の一因にもなっていると思いますが、魅力としてはどうなんでしょう。
例えば鹿島が、広島が、新潟があのサッカーで前期に勢いをもって勝ちきっていたら、そこに熱狂が伴ったら、広告料収入が大幅に増える可能性もある。ACLに優勝クラブを3クラブ出場させるというのも分かり易いかもしれません。

具体的に詰めてみましょう。
2シーズン制の欠点にH&Aの不平等があります。これは、考えようによっては高校野球のトーナメントのような「組み合わせの妙」、リーグを盛り上げる要因と捉えたい。ただ、不平等感がある以上、プレーオフが欲しいかもしれません。1位クラブをホームとした2位とのワンマッチ・プレーオフなどで盛り上がりつつ解決して欲しいです。リーグ1位には巨額の入場料収入が見込めますし、放送権料も少しは期待できるかもしれません。1年で2試合分日程が厳しくなるかもしれませんが、ACLとナビスコ杯を同一日程にすれば2日くらいは開くでしょうし、プレーオフは平日開催(代表戦並の集客力があるかどうかですが)でもいいのかもしれません。
ACL杯出場権を前期優勝者、後期優勝者、天皇杯優勝者、出場権の無いチーム中年間成績上位2クラブとすれば最後が言わばワイルドカード的になります。
降格クラブは年間勝ち点で決めて問題ないでしょう。
私の希望ですが、是非賞金は各シーズンに現状の金額、つまり、年間総額では2倍の設定をして欲しいと思います。配分金との調整で可能な額だと思います。

最後に
集客とチーム強化と選手強化の視点でなら年に2回盛り上がり、2回合宿して強化できる2シーズン制の魅力は自明なようにも感じますが、各クラブが成長した後には1年通じて戦えるクラブを育てる為に1シーズンに戻した方が良いとかもしれません。そのタイミングとACLの成熟が合うといいなとおもうのですが、如何でしょうか。秋春制よりは賛同される方が多いと思います。
ACL杯やナビスコ杯をどう戦うかが難しくなります。シーズンを跨ぐ強化が当然となり、チームがどこを目指すか、クラブごとに明確にしなければならないところがミソだと思います。クラブの運営は難しくなりますが、日本人は得意に思います。
ただ、1点だけ前期の終幕が雨季になりそうで、雨・雪と日程設定の難しさは増すかもしれません。いかがでしょうか。



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Jリーグ/改革案
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如月さま

コメントありがとうございます。
ご意見に対して共感できる部分はうれしく思いますが、相違部分も尊重し、参考にさせていただこうと思いいます。ただ、そこで終わって逆に失礼だと思いますので、幾つかコメントをお返しいたします。

過密日程は現状がそうで、幾つかのクラブがローテーション制に取り組みつつありますから、私は余り問題視していなかったのですが、2期制にした場合は過密日程と短期決戦の弊害は看過できないほど大きいものになるかもしれませんね。少し考えてみたいと思います。

ご指摘の企業理論を”最優先”する事に対する危機感は私もあります。ただ、(多分企業チームに対するものとリーグ運営に対するものと両方あると思うのですが、後者については)Jリーグの場合、クラブに対する純粋な意味でのパトロンの不在が理想への遠い道のりを作り上げているように思います。つまり、ある程度消費の側面を意識することが現実的に思います。
リーグのレベルと育成は相反している部分もあると思いますが、リーグ設計の立場であればリーグのレベルが上がれば選手の質も上がる(育成している)という側面を強調したいと思います(消費に対する価値を上げる意味でも)。
選手の酷使については、試合制限は簡単に条文化できるでしょうが、結局はクラブの不利益になるという倫理に任せながら監視していくしかないでしょうね。
J2の育成ですがクラブは資金の問題もあり若手育成がクラブの重要な戦略の一つですから、それが促されるように知恵を絞るべきだと思います。ご指摘のような問題に対する対応はまた別で解決がなされることを期待したいと思いますが(例えば配分金の傾斜の再考とか)、楽観しすぎでしょうか。育成については最近は割りとトレンドなので制度改革によってしぼむことは無さそうに思います。

プロ野球やJリーグで行われた2ステージ制は前期王者の状態をプレーオフまで維持できないことが最大の欠点だと思いますが、2期制としてそれぞれ優勝を決めるのであればそこは回避できると思います。
1年間を通じて勝ちきれるチームが生まれない(混戦を問題視するのではなく、失速するチームが多い)ことも2期制の主張の影の要因ですが、過密日程を解消すればそうはならなかったかもしれません。逆に言えば、J1のクラブ数を減らせるものならその方がシンプルかもしれません(エントリー中でさらっとクラブ数のことは触れていますが、クラブ数を減らすより抵抗は無いと勝手に判断しての提案です。)

如何でしょうか。

J1を2期制にしてはどうでしょうか

 ご丁寧なレスをいただき感謝します。
 ご質問の件についてお答えする前に…。
 我が国において、かつてプロ野球もJリーグも2シーズン制を採用した経験がありますが、程なくやめてしまいましたね。韓国のKリーグもそのようです。
 その当時、何故やめるという判断に至ったのかは、このお題の良いヒントになるのではないかと思います。

>プロ野球は何かを捨てている
 文字数の関係上、曖昧な書き方をしてしまいましたので、以下詳しく。 

 端的に言えば、現在のプロ野球は「企業論理が最優先」であるということです。
 興業という面で捉えれば当然の話です。しかし、スポーツ…例えば芸術も同じですが、興業面を強調するあまり、スポーツ(芸術)がただの「消費財」になってしまう恐れがあります。また、例えば興業面での「集客」という意味ではない、純粋にサッカーならサッカー、オーケストラならオーケストラの普及事業や地域貢献活動などという面は、採算という側面から見れば「お荷物」になる部分ですので、お金がなければ簡単にカットされがちな部分です。

 残念ながら、プロ野球は日本の野球全体云々などというような事に全く気を遣っていません。そもそも、プロ野球のトップ連中は、自分のチームの興行しか考えていないから選手を日本代表チームに送り込む事に尻込しているというのはうがった見方でしょうか?

 他方、日本のプロ野球ファンを見ていると、どうも応援するチームの勝ち負けを重要視しすぎるのではないかと思います。それを前提とすると、チームサイドとしても、興業面から考えてファンの意向に沿った「営業戦略」になりがちになるのはある意味仕方がないことです。
 もしJリーグがプロ野球と同じ方向性を志向した場合、チームがどこまで持ちこたえられるのか不安です。実際、かつて親会社が自社製品の販拡のため全国規模を志向し、地元やJリーグとの折り合いも悪くなり、挙げ句の果てにチームを手放したT・Vチームの例もあります。興業重視という市場原理主義をより強く打ち出したら、市場原理に流されてしまうのは当然のことですよね。

 そこで、地域密着と年代別育成に力点を置き、サッカーそのものの底上げに地道に取り組んでいるJリーグはそうあって欲しくない…という結論に繋がっています。

>ローテーションさせる要因
 私個人としては、ローテーションさせるだけの選手層の厚さを求めるには、一部チームを除いて、Jリーグ加盟チーム全体としてまだまだそこまでの金銭的余裕はないと思っています。
 もうひとつは次の項で。

>短期決戦
 もしかしたら誤解があったかもしれませんが、私の言う「短期決戦」は、2期制そのもののことです。
 年間1期制ならば多少星を落としても挽回できますが、2期制ならばヤマ場までの期間が短かく、優勝を狙うチームにとっては当然星を落とせない試合が続きます。そうなれば、選手起用についてそうそう冒険ができないのではないかと考えています。

 それから、過密日程をローテーションの促進要因そのものにするのはかなり危険だと考えます。
 選手の酷使は選手寿命の短くすることに繋がります。もしそれが常態化すれば、将来有望な若者の職業選択の際の大きな障害となり、リーグそのものの衰退に繋がると思います。

>トップリーグは育成の工夫よりレベルを上げることに力を注ぎ、下部リーグが補完するようにできたらと思います。

 この御意見の解釈をどう捉えるのか迷いました。
 仮に下部リーグ=J2やJFLと捉えたとしたならば、御意見には反対です。例えば、J2はJ1から見ての「下位」リーグであって、「J1チームの下部リーグ」ではありません。長い目で見た場合、J1チームの固定化につながり、ひいては万年下部組織と位置付けられ将来の楽しみが見いだせないチームにスポンサーやサポーターが付くのか疑問です。

 蛇足ですが、私はサッカーに興味はあるものの、全くと言っていいほど詳しくはありません。本格的なプレイ経験もなければ、どこのサポーターもしておりません。
 ですので、素人から見た見当違いの意見かもしれませんので、その際は適当に流していただければ幸いです。

 長文にて失礼しました。

如月さま

コメントありがとうございます。
プロ野球のお話はこの次のエントリーの内容も含めてのご指摘なのでしょうか。前提としてのお話であれば私も非常に共感するところであります。案に対するご指摘であれば、その「何か」はサポーター目線なのかちょっと分かりませんが、時間を掛けて理解を深めるよう努力したいと思います。

2期制ですが、如月さんが仰るように出場メンバーの固定化や育成機会などは問題になるかもしれません。採用国がきちんとあって実績もあるシステムなので、是非Jリーグにはその辺りを調査して欲しいと思います。シュミの範囲でそこまではちょっと難しいようです。

私の思考の傾向としてはトップリーグは育成の工夫よりレベルを上げることに力を注ぎ、下部リーグが補完するようにできたらと思います。

>代表戦等により主力メンバーが離脱した際、まだまだ選手層が薄いJリーグにおいて有利不利が明確に現れるのも短期決戦のデメリットであると考えます。

確かに仰る通りなのですが、それを補う為とJリーグの過密日程がメンバーをある程度ローテーションさせる要因になるのかなとも思います。ですが、その辺りを楽観しせずにきちんと検証すべきなのでしょうね。短期決戦はチームがそれぞれ戦術を確立するまでの暫定的な手段として検討すべきなのかもしれません。
如何でしょうか

J1を2期制にしてはどうでしょうか

 先日、朝日新聞で清水の長谷川監督を取り上げていました。曰く、Jリーグは興業であると。

 今回こちらの記事を読ませていただき、興業面にスポットを当てた御意見を興味深く読ませていただきました。

 類似事例としてはプロ野球であると思われますが、そのプロ野球は興業面に特化するあまり、野球という分野全体から見ると「何かを捨てている」ように思います。

 私個人としては、Jリーグにはプロ野球と同じ轍を踏まないで欲しいと思う1人です。

 さて、私が思う「2期制の問題点」は、出場メンバーの固定化です。長期のリーグ戦を戦うには、怪我やベテランの疲労蓄積による新たな人材の台頭や、新メンバーを試す時期が必ずありますし、これらのアクシデントにも耐えることが出来るチームが強いチームだと思います。

 逆に、短期決戦になるとどうしても目先のゲームに勝つためのメンバー固定化が進み、育成面で将来に禍根を残すような気がします。

 また、代表戦等により主力メンバーが離脱した際、まだまだ選手層が薄いJリーグにおいて有利不利が明確に現れるのも短期決戦のデメリットであると考えます。

 あと、メンバー固定化に関して、ユース世代の出場機会を増やすことは、今後のサッカー界の成長にも関わることです。2期制云々にかかわらず、今後メンバー構成について一定の制約が必要ではないでしょうか。

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