Jリーグについて-素人の勉強部屋

Jクラブの収支をグラフ化

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最近ちょっとハマっているグラフ化、今回はクラブの収支をグラフ化しました。
以前取り上げたエントリーでは収入状況によってタイプ分けをしてみましたが、今回は順位を横軸にみてみましょう。データ自体は既知なものですからクラブ規模と順位固定度の関係が透けて見えるものがあればいいのですが、あまり成果を期待せずにグラフによる空間的・直感的な発見が皆さんにあればうれしいです。
縦軸は07年の広告料収入・入場料収入と事業費とします。(06,05年のデータもプロットしておきます)。収入については入場料と広告料の比率にクラブの特徴が良く現れ、事業費の計はクラブの活動規模を表すという考えからです。
事業費は営業費から管理費を除いたものですが、管理費はぱっと見入場者数の多いクラブが大きいように見えます(大分・仙台など例外あり)。スタジアム使用料は不動産使用料ということで管理費なんでしょうか。もしそうであれば、ここはトップ~下部組織を含めたチーム。スクール、普及活動、社会貢献活動、その他の活動の大小をよりダイレクトに現しそうな気がします。

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まず、入場料収入を見てみます。
J1クラブでは黄色い点線で囲いましたが、5~6.5億円の所にクラブが集中しています。これは1試合平均入場者数1.5万人以上に大体対応します。千葉は1.5万人に達していませんが客単価が良いという事でしょう。熱狂的なサポーターの存在やスタジアム環境の良さに対する評価でもあると思います。
6.5億円以上となると、浦和、新潟、横浜FM、F東京。平均入場者数2万人以上と一致します。
この群は全体から頭が一つ抜けていて、入場料収入だけでJ2における8位以下のクラブの事業費はもとより収入計をも軽く上回ります(鹿島の入場料収入が鳥栖の収入計と同じくらいになります)。特に浦和の広告費を上回る30億円はすごい!この群の中でも飛びぬけ(3倍以上!)ています。入場者数は2倍まで差が開いていませんからかなり客単価が高いです。
5億円以下は柏、神戸、大分、大宮、広島、甲府です。4.9億円の大分は入場者数に対して収入が随分小さいですが、年々改善傾向ではあります。この群は降格レースに巻き込まれたり昇降格したりというクラブですね。
J2でも2億円以上の入場料収入があるクラブは基本的にJ1昇格を目標にしているクラブで平均1万人以上あります。特に目を引くのが仙台の6.6億円!J1の中位群を抜き全体でも5位!J2でこれですから大企業が後ろ盾についてくれたら、浦和並みに成長する可能性もありそうですが・・・。経営状態はあまり良くないんでしたっけ。
その下の1億円以上は平均5~6千人以上にあたりますが、シーズン中に昇格レースに加われるとこのくらいになる気がします。(水戸を除いてですが。)

次に広告料収入です。
青い点線で囲みましたが、J1クラブは12~17億円の範囲に集まっています。これ以上が浦和、横浜FM、柏、磐田、名古屋、大宮です。順位や入場者数(広告価値?)と関係なく見える点が、セルジオ氏などに企業クラブ批判をされる所以でしょうか。
12億円以下では新潟、神戸、大分、甲府、横浜FC。
J2では現在J1の京都に加えてC大阪、福岡が6億以上。次の群がちょっとあいて2~4億円で仙台、湘南、東京V、徳島、草津、鳥栖。徳島は事業規模もJ2下位(07年)では飛びぬけていて、今年の好成績は監督・選手の補強もありますが、妥当なところともいえますね。

最後に事業費に軽く触れると
J1では約26~29億円の所に7クラブが集まって、上と下はかなりばらけた感じになっています。
この群以上が浦和、横浜FM、名古屋の3クラブ。鹿島、磐田、F東京は収入計では上位群にはいる雰囲気なのですが一般管理費が高めで中位群に吸収される感じがあります。群以下が新潟、神戸、千葉、大分、大宮、広島、甲府、横浜FCの7クラブ。13・14位以下はお金が無いから下位といった感じが強くなってきます。

07年のグラフをこうやって見ますと、G大阪・清水・川崎の順位対事業費の値の高さが目に付きます。ここ数年安定してリーグやカップなどで結果を出していますから、今後、順当に事業規模が成長しているように期待したいのですが、スタジアムキャパの関係で入場者数の大きな伸びは期待できないでしょう。彼らにリーグの成長を牽引して欲しいところですが・・・。(G大阪の新スタジアム計画がニュースになりました。)。
事業費に対するトップチームの経費の関係などは次回に触れたいと思いますが、直接結果を求めるか、将来的な成長の為に別のところに先行投資をするか、どこに多くお金を掛けるかはコンセプトの違いであり、目指すところは一緒なので、しっかりとサポーターに理解してもらいながら各クラブが思い描く成長を遂げて欲しいと思います。

この年6位の新潟が今年の現時点でも好成績を残していますが、G大阪、清水、川崎(08年が例外ですが)、新潟などそれ程事業費が多くないクラブでは結果を残した監督が長期安定政権を展開し、現在ゆっくりと成長(事業費の拡大)している好ましい状況が感じられます(これは結果論でもありますが)。これを考えると、今年の大分は本当に残念でなりません。
近年、鹿島の伝統的な固定化した方向性の評価が高まっていますが、ここに来て浦和、名古屋、F東京といったビッグクラブの顔(監督)の首も座ってきたかなという感じで、
さて、今後の展開は如何に?





追記
大分のシャムスカ監督の解任は本当にショッキングな事件でした。ただ、起こってしまった事は仕方が無いし、どういう状況になったとしてもこれを乗り越えてまた一回り強いトリニータになってくれることを切に願います。
もともとお金が無い中をフロントも含めて人間力で頑張ってきたクラブだと思います。まず一旦状況を受け入れて一丸となり、一つでも勝ち点を積み上げて行って欲しいと思います。
「ハッキリ言って難しい状況だが不可能ではない」限りは・・・。

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クラブ/支出
タグ:
クラブ
入場料収入
事業費
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南田神田さま

コメントありがとうございます。
>短期の強化策より、中長期の強化スケジュールを考えて、各クラブは努めたほうが長い目で成功するように思えます。
ここが一番大事ですよね!今回強く感じたのはサッカーのスピリッツ(特徴あるスタイルと伝統?)をクラブに生むことの難しさ?それを成功させている幾つかのクラブの偉大さです。甲府も現実路線に変わっちゃいましたし。兎に角強くなければそれも難しいのかもしれませんが・・・。

仙台は大注目のクラブです。去年でしたっけ準日本人チームを作った時には?でしたが、しっかりした監督が立て直してくれたようで、去年は残念でしたが、今年は是非昇格して欲しいと思います。露出が増えて広告料収入が急増するとうれしいですね。今の所J2で大きさを保てそうな唯一のクラブですね。
京都はちょっと前に随分スポンサー集めを努力されたと記憶しています。結構特徴ある企業の集まる魅力ある街ですしね。プライドの高い街ですしね。
ベルディは今年まだ可能性があると思いますが、仰る意味からも、それが良い事かどうか・・・。

Jクラブの収支をグラフ化

スタジアムのキャパについてはそれぞれ意見が分かれると思います。ただ小さなスタジアムのチケットを手に入れられなくて悔しい思いを何度もした経験から、どうせ作るなら少しでも大きなスタジアムのほうが願わしいと思います。
それはともかく本題の収支と成績の関係。まあ、収支トップは断トツで浦和さんで当分この位置は不動でしょう。逆に少ないクラブに目を転ずればちょっとアンバランスが目につきます。
まず驚きなのが仙台ですね。好立地のスタジアムを持つとはいえ、この位置での入場料収入は立派です。この面でみればJ1の情けないクラブと入れ替えてもらいたいほどです。
京都の広告料収入がいいのはやはり世界に通じるメインスポンサーがいるのが大きい。これが地方ではなかなか広告主も集まらず、経営が大変なのに、ちょっとうらやましくなります。
そしてヴェルディは少し収入に比べ、背伸びをしすぎたのではと思いたくなります。翌年大リストラをして選手を大幅にカットしたが、もう少し身の丈経営をしたほうが、成長シナリオを描けたように思えました。
いずれにしろ収入とクラブ強化は表裏一体ですが、クラブごとの努力は汲み取れます。短期の強化策より、中長期の強化スケジュールを考えて、各クラブは努めたほうが長い目で成功するように思えます。

レギオンさま

コメントありがとうございます。
Jリーグを世界一にしたいレッズファンさんへの私のコメントもガンバ大阪のサポさんに対する配慮が少し足りない部分があったかもしれません。お気を悪くされたら済みませんでした。
ご指摘の部分に関してはそこを目指して欲しいという他サポの気持ちを代弁しているように感じます。ガンバの価値はそれくらいあるぞと。
しかし、仰るとおり現状では3万5千人のキャパでさえハードルは高いといえば高いですよね。実現しない事の方がデメリットは大きいし、早期実現を目指して関係者の方々には頑張って欲しいと思います。
リーグも結果が欲しいですね!

Jクラブの収支をグラフ化

>万人規模のものでないとビッククラブになる資格はないと思います

ユーベの新スタジアムは4万人ですが、ユーベはビッグクラブじゃないんでしょうか?

マリノスや鹿島みたく、箱が大きくても観客が入らなければ、建設費・維持費・スタジアムの雰囲気 デメリットしかないでしょう。あと、関西でのメディア露出や存在感は圧倒的に阪神タイガースの一人勝ちです。経営環境が違う他クラブに浦和と同じものを求めるのは筋違いだと感じます。

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