2008年12月02日

天皇杯スケジュールとナビスコ杯改革素案

天皇杯とナビスコ杯は犬飼会長が騒がなくても様々な問題を抱えている。

まず、天皇杯では慢性的な過密日程によるベストメンバー規定問題がある。Jリーグクラブは初戦を格下と戦う為、リーグ終盤で痛んだ選手は、何人か休ませたい。これは良い。だが、J1では毎年のようにナビスコ決勝やらACLやらとブッキングし予備日開催が平日に行われる。ここが偶然優勝争いや降格争いに絡むと問題が顕在化する。
ナビスコ杯は来シーズンからACLによる予選免除クラブ数が4つとなり、14クラブでの予選リーグ。試合数が48から36と24%減少し、大会規模に影響する。また、予選通過は1位のみとなり、メンバーを大幅に落とすクラブまた増えそうだ。
ナビスコ杯は若手強化目的を大会の意義とし、初戦はベスト~の規定外の為、大幅にスタメンを入れ替えても過去にお咎めは無い。
しかし、魅力減少というか、もう、大会意義が強化だけならU-23大会強行か?しかし、ナビスコ杯が一般のニュース番組に登場するのが唯一、決勝戦。決勝が今の規模を保てなければスポンサーも了解しないのでは?
若者よ、大丈夫かぁ?

それは、無理!ということで、
ここで、私が提案したいのは

12/20~1/1 :天皇杯の準決勝~決勝~ゼロックス杯。(準々決勝をリーグ並行開催にぶち込む)。
2/中旬~3/初:ナビスコ杯3試合。(天皇杯ベスト4とACL参戦クラブの4~8クラブを予選免除)
          J1・J2共同開催として、地域ブロックで戦う。
Jリーグ  :現行どおり
そう、ナビスコJ1・J2共同開催案である。


■スケジュールについて

これによって各クラブのウィンターブレイクは各クラブ概ね2ヶ月の平等なものとなる。
考え方は以下
1.
まず、リーグは秋春制で多く議論されているように、雪国の設備の問題があり、すぐに開催日を早められない。そして、CWCにより最終節も動かせない。と、非常に窮屈な状態だ。よって現状維持。
2.
天皇杯を勝ち抜くとウィンターブレイクが短くなる事への不公平感を改善すれば、効率よくスケジューリングできる。天皇杯のみ開催の期間はやはり無駄。リーグは動かせないから、ナビスコ杯予選と制度的な並行開催にもっていく。
天皇杯ベスト4以内のクラブはナビスコ杯予選免除。彼らはナビスコ杯予選分のホームゲームを失うが、ウィンターブレイクの平等感とリーグでの日程的な優位による恩恵だったらお釣りが来るはずだ。天皇杯で賞金でてるしね。
3.
J2を参入させてもカレンダー的には決勝リーグのホーム&アウェー、2日分が増えるだけ。これと天皇杯の5回戦の分をリーグ前に行いたい。
ナビスコ予選は地域ブロックとすることにより雪国問題を雪国限定とし、この3日分を稼ぐ。つまり、リーグに先行して開催。雪国ブロックは他地域(キャンプ地や首都圏)で開催しても、勝負に影響する不公平は生じないし、多分、サマーブレイクも使ってうまく開催がするのが良い。
4.
J2は来期から18クラブ。3回戦はかなり無茶。2回戦+ナビスコ杯予選6試合の計40試合がほどほどでは?しかも、地域ブロックなら移動負担も少なかろう。
5.
ゼロックス杯について、J1リーグ優勝クラブが天皇杯を敗退すると日数が開きすぎ不利だ。しかし、準々決勝までをリーグと並行して行うことによる全体の益が勝ると思うし、天皇杯の勝者がゼロックス杯で戦いやすければ、天皇杯の権威もさらに向上するのではないか。(これだけは賛否両論あると思う。ゼロックス杯を他へ持っていく案も考えられる。)
もしかしたら6.
Jリーグが秋春制を目指す幾つかのメリットも(実際にあれば)享受できる(はず?)。


■五輪強化の視点

以前のエントリーでU-19枠の提案をした際、「レンタル移籍によってJ2で若者がスタメンを獲得する機会が増えればよい」とのコメントを頂いた。それが発想のキッカケ。
今後、自然とJ2にレンタルで若い選手が多く流れるだろうと予測し、あとは質の問題だけ → J1クラブと対戦させてしまおう! 以上!
J2の選手がJ1のスカウティングにより多く引っかかり、選手の交流も加速するだろう。J1のクラブに対してはJ2に負けてはならないというモチベーションが強化にも興行的にも効果がありそうである。J2のクラブが今後増えてくれば万年中位クラブがいくつも出来てくるが、彼らはモチベーションをこの大会に向けてくるかもしれない。


■興行的な数字

イレブンミリオンなんてものがある。単年の集客力を上げねばならない。
よって、この案を実行した際の観客数の増減を予測してみる。
J1とJ2の対戦は天皇杯の集客力が参考になるかもしれない。(表を参照)
tennouhai4


天皇杯4回戦はJ1のホームで行われているが、この数字からはおおよそJ2リーグと同じ約6,500人である。同じ対戦でJ2のホームはこれ以下。J1同士はこれ以上、J2同士はこれ以下。
一応ダービーな訳だし、ナビスコ杯予選はJ2リーグと同程度の集客力としよう。決勝リーグはベスト16から始まるから、16試合増える。
予選は少なくても「12試合×6ブロック×6.5千人=47万人」、決勝リーグで37万人は高いハードルでないから、総観客数は84万人になる。これはかなり少なめに見積もってであるが、最も多い2005年の74万人より10万人増。
プレシーズンマッチだから少し賑わったりして?とかせこいことを考えるより、J2のクラブが増えれば自然増が見込める。ここが肝!
今年、J1が590万人弱、J2が220万人強程度かナ。ナビスコ杯が100万人コンテンツに成長すれば2010年には届かなくともイレブンミリオンは数年遅れで達成する。ところで、ACLや天皇杯ってイレブンミリオンに入るのでしょうか?

いかがでしょうか?

*現行のナビスコは国際大会により休日開催率が増減し、大体1万~1.3万人程度で推移していたが、1.3万人は過密日程前の休日開催率が高かった頃で、今年の1.2万人弱が今後のmaxだろう。今のところナビスコ杯は成長しないコンテンツと私は見ていて、その意味で改革賛成派です。
*ナビスコ杯の数字は以前のエントリーの内容以外については次の機会に紹介させてください。



追記

ナビスコ杯の地域ブロック開催については
蹴導’s eye-捨て奸-様の記事
若手強化については
Football Memorandum様の記事
を参考にさせていただきました。
ありがとうございました。

posted by ヴァル・ポン |17:55 | ナビスコ杯 | コメント(6) | トラックバック(0)
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天皇杯スケジュールとナビスコ杯改革素案

コメント投稿者ID :

私もJ2が18チームに増えたの機に2回戦制にしてナビスコをJ1+J2でと考えていたのですが、来年は3回戦制で決まってしまった様ですね。

スケジューリング以外ではナビスコ、天皇杯の試合に一定の勝ち点制度を導入してリーグ戦での勝ち点と合算して昇降格を決めたらどうだろう?と考えたりしました。
思い付きだけでシミュレートはしていていないので、どんな弊害があるかも判りませんけど^^;

posted by 不思議 | 2008-12-02 20:22

天皇杯スケジュールとナビスコ杯改革素案

コメント投稿者ID :

かなり念入りに計算されていて、アイデアとしては非常に面白いと思います。
問題はやはり試合数になってくるでしょうか。J2は2回戦になれば問題ないと思いますが、J1は現状でも過密日程が言われており、2試合増でも上位陣には厳しい日程になるかと思います。試合数削減の上での案としてはいいと思います。
それとウインターブレイクで天皇杯ベスト4以外のチームが以前よりも短くなることも。本来天皇杯準決勝・決勝がイレギュラーであって、それを基準にしてしまうのは疲労軽減をはかる上でやはり問題かと思います。現状では天皇杯のファイナリストがコンディション的に確かに不利なのですが。

posted by aruto | 2008-12-02 22:38

天皇杯スケジュールとナビスコ杯改革素案

コメント投稿者ID :

コメントありがとうございます。

>不思議さんへ

J2は来年は3回戦制で決定したみたいですね。私にとってはそのニュースがこの記事を書くキッカケでした。

提案されている勝ち点制度ですが、
私の思いつき。
降格順位を決める際、リーグ勝ち点の次の得失点差の前にそのトータル勝ち点が入るなどのアイディアはいかがでしょう?
今後の不思議さんのシュミレートを期待しています。


>arutoさんへ

かなり念入りに・・・とはうれしいお言葉、恐縮です。
あ、社交辞令ですね?ww
一人の素人考えですからどんどん突っ込んで欲しいです。

補足を促すようなナイスなご指摘、ありがとうございます!
まず、試合日程はリーグ前に解消していますから、リーグのシーズン中の密度は現状維持されています。ここが、問題というのであれば、また、ちょっと別なスケジュール問題として検討したいところです。
予選敗退クラブは2日分、天皇杯ベスト4でACLに参戦しないクラブはナビスコ杯の予選分、現状より日程が楽になるはずです。

問題のウインターブレイクが短くなるご指摘はについて、
2ヶ月が足りるという判断からこの案を提案しているわけではありません。
まさにJ1・J2合同のナビスコ杯だからこそ可能なのかなと思っているのです。
ナビスコ杯はもともとメンバーを落として戦ってきた大会。
ブレイクが短いと感じたクラブはプレシーズンマッチとして参戦してくるのかなと予想しています。
6~7ブロックというと例えばJ1リーグ4位と11位とJ2の2クラブといったブロックで1位のみ通過となりますから、下位クラブにとっては強化目的大会、上位クラブはメンバーを落とした調整試合の意義は変わらないのではないでしょうか。
代表のスケジュールもラップしてくるものだと思っています。

いかがでしょうか。

ただし、家長選手のような怪我はすごく心配です。


posted by ヴァル・ポン | 2008-12-03 04:53

天皇杯スケジュールとナビスコ杯改革素案

コメント投稿者ID :

楽しく拝見させていただきました!おっしゃるとおりナビスコは改革しないといけないですよね。

いまいちJリーグは何を考えているのか分かりません。来年からACL出場チーム数と、J2チーム数が増えるのに、ナビスコもJ2も変化なしって。。。

J1&J2合同のナビスコカップを“やらない”メリットを何一つ感じないです。。。素直にJ2を2回戦制にして、ナビスコに組み込んだほうが面白いと思うのですが。。。
ナビスコとリーグで下手したら1ヶ月の間に同じチームと3回も当たるケースが結構あったように思います。それでベストメンバー規定ってことはほぼ同じ構成で3回も見る。。。面白いか?って思っちゃいますね。

ナビスコは“普段見れない対戦カード”があるからこそ価値が上がるのだと感じています。Jリーグ首脳はそう考えていないみたいですけど、それが不思議ですよね・・・。

posted by akk-DAIfun | 2008-12-03 12:56

天皇杯スケジュールとナビスコ杯改革素案

コメント投稿者ID :

こんばんわ。
コメント及びTBをありがとうございました。
コメント頂いたデータも然りで、基準を明確にされてのデータ収集で、非常に参考になります。
数字を集めて加工するって、本当に根が入る作業ですよね。
辛くなることもあると思いますが、お互い頑張りましょう。

ナビスコのJ1、J2共同開催については、シュミレーションされているような日程面をクリアできれば問題ないと思います。
特にJ2の3試合制が無くなる点が重要かと思います。
一点気になったのですが、ブロック制にしてしまうと、地域で偏りが出てしまい、共同開催のメリットを享受できないチームが出てきてしまうかな、と言う点です。
関東ブロックについては、鹿島、浦和、FC東京、東京V、横浜FMがJ1で存在しますが、動員力の多い浦和、鹿島、横浜FM、FC東京がアウェーで来てくれるチームだけが経営的に美味しい目を見て、その他(特に北海道・東北)はうまみが無い可能性が高いのではないでしょうか。
かといって、ガラガラポンで予選リーグをするとなると、結局決勝ラウンドの試合数が増えたり、チームの遠征費が増加するということにも成りかねませんが・・・。
ごめんなさい、妙案が浮かびませんでした。

自分でコメントしてて、批評家チックで凄くイヤですが、新たな切り口のBlogを拝見したな、と純粋に感じました。
良い叩き台だと思います!

今後も宜しくお願いします。

posted by stanger | 2008-12-03 23:15

天皇杯スケジュールとナビスコ杯改革素案

コメント投稿者ID :

コメントありがとうございます。

>akk-DAIfunさんへ

全くその通りだと思います。
スケジュール問題を解くのに気を取られていましたが、現行のナビスコ杯には同一カード問題もあったのですね。

「普段見られない対戦カード」がナビスコ杯を大きく特徴付けてくれる事でしょう。

>stangerさんへ

stangerさんのブログでの言葉のやり取りは、このブログ開設のキッカケの一つです。こちらこそ、その節は御世話になりました。コメントを頂けて非常にうれしく思います。
stangerさんの濃い記事でいつも勉強させて頂いてます。

地域リーグの偏りについては2つの意見、つまり、「それでも地域リーグというコンテンツの魅力から賛成」と「地位格差(J1の偏り+集客力の偏り)による不公平感から反対」とに分かれそうです。
しかし、犬飼会長が全く同じ案を発表したら、殆どの方が反対に回るでしょう。大きな問題だと思います。
大きいからこそ、そこまでは手が回っていないというのが実情でして。。。
反対を押し切って実行してしまえば、逆に、地域を盛り上げよう、レベルを上げようという努力を引き出せるようにも思えますが、楽観しすぎでしょうね。

批評家さん??に揉まれて少しでも中身の質を上げられればと思っています。
今後ともよろしくお願いします。

posted by ヴァル・ポン | 2008-12-04 06:50

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