Jリーグについて-素人の勉強部屋

招待券について

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皆さんこんにちは。前置きなしでいきます。
これまでクラブの集客力を軸にクラブの様々な側面を比較検討してきましたが、どうしても気になるのが、招待券の存在です。というのは、一般に集客力がクラブの健全経営の基礎と認識されていると思いますが、招待券の存在はそれを分かり難くするからです。
このブログではクラブの比較検討をする際、入場者数を元に分類したクラブのカテゴリーを多用しているので、重大な検案事項として招待券は頭の片隅にずっと残ってきました。
有名な話として、大分が06年から招待券の配布を避けるように方針を転換し、この年から入場者数は微減が続いたが、逆に収入は上がっていると聞きます。また、新潟のサポさんの一部からも新潟の招待券批判が良く聞かれます。

招待券を検討する際、入手可能な数字として私が今思いつくのが「入場料収入/入場者数」とアンケート調査による「具体的な招待券の数」です。
それぞれ、注意しなければならない点を含むと思いますが、今回は後者を扱います。
で、表

syoutai


アンケート調査はこのブログではお馴染み。04年~07年の4年分あり、表の数字はチケット入手全体に占める招待券の割合(%)。この項目は05~07年の3年分ある。3年分の平均値ならある程度の目安となるかと思ったのだが、例えば京都の07年42.8%というのは異常に高い。湘南ではホームタウンが10市町村あって、試合によって特定市町村民無料と設定されたりするのだが、そういうイベント日にアンケート調査日が当ってしまうと3回分あるとはいえ信頼性が低下する。
信頼性低下はクラブの事情なので、もし皆さんのご贔屓クラブの数値がちょっとイメージと違う感じならツッコミをお願いします。
さて、今回は招待券を少・中・多の群に分け(偏差値の色分けベース)、少と多にフォーカスしながらカテゴリー別に見てみたい。
各カテゴリー内の順番は招待券の3年間平均(Avの列)の昇順。

高集客・J1クラブ
少位は、浦和がダントツに少ない。招待券0という話は本物なのだろう。浦和の入場料収入が高い事はこの数字からもうかがい知れる。スモールスタジアムで健全経営していると聞く千葉も少ない。大分は上記の招待券を減らしている傾向が出ている。F東京が少ないのもうれしい。
ウワサの新潟が中位につけているのは意外。3年の平均は全体で15.9%だが、新潟の18%は少し多い程度。ただ、中身が随分ばらついていて信頼性に欠けるか。このカテゴリーの中位クラブは同様に数字がばらついているクラブが多く(G大阪、磐田、清水、川崎、横浜FM)、本来の姿を示していない可能性がある。
名古屋は招待券が多い様だ。観客数もこのカテゴリーでは多いほうではない。ただ、今最も勢いのあるクラブの一つで伸びに期待できるし、もしかしたら招待券は減少傾向にあるのかもしれない。それとも企業クラブ?の特性の現われか。

昇降格クラブ
仙台がJ2で安定して観客力があるが、招待券も少ないのには驚き。全体で2位である。スモールスタジアムの柏も前述の千葉タイプなのだろうか。J2降格が余計だったが、今後安定して欲しいです。
招待券が多いと聞いた大宮は意外に中位。ただ、05年が極端に低く、これがなければ多位になるので判断に迷う。
福岡、C大阪、広島はこのカテゴリーでも集客力は下位で招待券の多さは気になる。
京都は逆に招待券による観客数が結果に結びついてきたのかもしれない。今後J1に定着するなら大分や新潟のような招待券戦略の成功例といえる。
やはりまずは残留ですよね。

青年期・幼児期クラブ
このカテゴリーでは招待券による広報活動は重要だろうから、多いことが前提と見るべきと思う。その中で少位の横浜FCと草津は入場料収入を当てに出来るようになってきているといえるか。同じ幼児期クラブの徳島・水戸に比べ招待券の少ない愛媛は安定化に向かっているといえるか。

俯瞰
招待券の少位群、注意群、多位群それぞれの平均は7.06、16.9、24.45%だから大雑把に言うと1:2:3より開いている。結構な開きだと思う。それに対して例えば招待券少位群にもっと高集客・J1クラブが集中し、招待券多位群に青年期・幼児期クラブが集中すると予想していたが、そうはならなかった。
また、年推移が当てになるか分からないが、少位では減っていき、多位では増えている。

一つの仮説
J1に定着しているクラブの招待券の扱いは、スタジアムのキャパやそれぞれの考え方によって様々な状況があると思う。
一方、クラブの成長過程と招待券の増減は、招待券戦略の中で、ある程度定石のような関係があるかもしれない(それを用いるかはまたクラブごとの判断だ)。
クラブが参入時、広報として招待券を多く配る。で、サポーターを獲得していく段階で数が減っていき、入場料収入が安定する(幼児期から青年期へ)。次にJ1昇格を目指し招待券が増えJ1昇格を果たす。その後J1とJ2を行ったりきたりしながらJ2上位に居場所を見つけ、経営は安定し招待券は減る(昇降格へ移行)。そして本気のJ1残留の勝負に招待券は増え、J1に定着していく段階で減っていく(J1へ移行)。
もちろん、幾つかの過程を時に飛び越し、時に戻りながら、クラブは成長していくのだろう。ただ、「J2下位→中位→J1昇格争い→J1残留争い→J1定着」の流れの中で一つ上を目指す際の幾つかの壁については結構大きくて、チーム内のサッカーの質だけでは解決できない部分があるのかもしれない。それが招待券に現れているのであれば、もっとアンケート調査が実施されより精密なデータが得られることが望ましいといえる。
(クラブが画一的に同じ成長過程を進むという事に違和感を持ちつつも、Jリーグ16年全体がまだまだ成長過程であること、また、J1に定着していないクラブの多くが10年以下の歴史であることを加味すればある程度のリアリティーを感じる。)

いかがでしょうか。
いつもの様に、ご贔屓クラブ情報を求めます。有力な情報は備考欄を追加して、表に反映させてください。
よろしくお願いします。





追記
アンケート調査は検索エンジンですぐ見つかります。興味のある方は個別アプローチをお願いします。
クラブカテゴリーについては、カテゴリー「クラブの観客数」を参照してください。

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クラブ/収入
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この記事へのコメントコメント一覧

kazuotomo196さま

すごい貴重なコメントをありがとうございます。
>もしかしたら招待者を入場者数から引いて発表したのかも?
確かに、入場者数に招待客は含めないような原則を聞いた事があります。忘れていました。ただ、クラブによっては守られていないように感じます(特にJ2では)。
入場料収入を総入場者数で割ったものでもクラブによっては随分ばらつきがあるので、多くのクラブで招待客が含まれているのかなと勝手に予想しています。

アンケート調査日と招待券の配布量のムラについてはずっと気になっていましたが、アンケートの基礎データなどから判断する手立てが見つかりませんでした。
ガンバの05年については差し引いて考えなければなりませんね。
追記しておきます。
結論は。。。まあ、可能性がある・・・程度の強引さですね。招待券を配る局面を考えるとこのようなところかと。それが、微妙に表に表れている気がしたので、のせてみました。

招待券について

興味深く拝見しました。
ガンバの2005年の調査日は、たしか招待日(豊中市民デー)だったように思います。(私もアンケートに答えました。)
ガンバサポの私の私見ですが、今年のガンバの入場者数発表と、実際の見た目入場者数に少しズレを感じる時が何度かありました。(結構入っているのに13000とかあった)。もしかしたら招待者を入場者数から引いて発表したのかも?
ここらへんはちょっとわからないですね。

結論がちょっと強引な気もしますが、とても面白いことをされていると思います。
がんばってください。

ルイ・コス太さま

コメントありがとうございます。
配布枚数の視点ですね。なるほど、そっちが分かればよりダイレクトに分析が可能だと思います。裂いた人件費とかもね。水戸さん、苦労してますよね。湘南でも随分昔に似た光景がありました。
ホントの所は各クラブの戦略は土地柄なども含めて千差万別だと思います。ただ、例えば水戸の支出の計が3億で山形が5億。湘南10億、仙台16億、京都20億、清水31億とクラブ規模の格差がある中で、成長過程にハードルがあれば面白いなと思っています。
ただ、山形や甲府がJ1昇格している事実を見ると、チーム作りが旨ければ低コストで戦績を上げてそれが収入に結びつく訳ですから、結局のところ電卓よりサッカーが大事なんですよね。私の作業も不毛だなあ。

南田神田さま

ねぎらいのお言葉ありがとうございます。
J1の浦和の数字には本当に驚くばかりです。これからこの順位に収支の表を重ね合わせていきますから、招待券の数字が3回限りの特別なものなのか、クラブの特性なのかが透けてくると思います。
招待券ネタは楽しく拝見いたしました。南田神田さんのご苦労が良い思いでになっていればいいのですが、現在進行中でしょうか?クラブスタッフさんたちやコアサポさんたちの苦労は相当なものですね。
招待券自体は決して悪ではなく、大量配布も単価低下リスクを飲み込んでの戦略だと理解したいです。その勝負時を想定した成長過程みたいなものを想定してみましたが、もはやこれは分析ではなく、デザインの域ですね。
まあ、いままでと変わりありません。資料がもっと手に入ればと思うこの頃です。

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