2010年06月04日

ブログの概要

ブログの概要
記事は2番目から新着順に並べています。
このブログでは・・・。
過去の記事は出来るだけカテゴリーが目次になる様、整理します。
リンク集は主に記事で参照した資料倉庫としています。記事にリンクを貼ると後で探すのが大変なので・・。
過去記事に対して有意義なコメントを頂いた場合、書き換えも含めて対応を検討します。

過去記事で仮定を行っている事柄や表の凡例などを以下まとめます。
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収入構造は07年のクラブ情報開示と08年の入場者数から検討しています。
おしらせ
08年のJ1選手の出場時間について の記事ですが、データに誤りがある可能性があり、現在確認中ですが、一旦非公開とさせていただいております。
ご迷惑をお掛けして大変申し訳ございません。09.12.20

~~ 一言(非サッカー記事)コラム ~~
Jリーグ配分金について調べてみる。を追記しました。ナビスコ杯の決勝ラウンドに進出した際に加算される配分金の試算です。
これはアソビに近い仮想の計算ですが、結構大きいことを理解していただければと思います。
追記にしたのはその内08年版として記事を書くときに再度取り上げるので、良いかなと考えたからです。
ご感想があれば、当該記事のコメント欄にコメントしていただければうれしいです!

そろそろ本を読んで専門知識を深めようかと思います(遅いですね)。スポーツマネジメント関係やその他でこのブログに対してお勧めの本(簡単なご感想をいただけたらうれしいです)がございましたら、コメントで教えていただけますでしょうか。自分でリストアップしたら、膨大な量になってしまったので・・・。
よろしくお願い申し上げます。


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posted by ヴァル・ポン |07:08 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2010年01月05日

J1・J2(とJFL)のリーグ間格差

09年、J1では大方の予想に反して山形が残留を決め、J2でも富山が中位で終えました。富山も山形も下位カテゴリーで戦った時のチームを大きく変えずに望みこの成果を手に入れましたから、J1・J2・JFLリーグのレベルを測るモノサシになるかという仮説が立ちます。山形は直近のJ2での成績が8位、9位、2位。クラブの経営規模からも、J2中位相当のクラブがチームの成熟と共に好成績を遂げ成長中といったところだと思いますから個々の戦力レベルで言えば補強したとはいえJ2上位程度でしょうか。一方の富山は07年のYKKとアローズが統合して08年JFL3位ですから、JFLの上位クラブレベル。彼らに注目してJ1、J2を見てみます。
*アローズの07年の成績は4位、最高成績は05年の3位である。YKK APは07年の成績が6位で、最高成績は05年の2位である(ウィキペディア)。

J2について
対戦相手を上中下位の3群に分けてそれぞれの平均勝ち点を求めてみました。セル色の白が偏差値45~55で平均に近い数値。オレンジが高い値、グリーンが低い値になっています。

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この平均勝ち点ですが、minが栃木の対上位成績0.28で、これは1分3敗の0.25に近い数値。maxがC大阪の対下位成績2.61で、これは4勝1分の2.60もしくは8回やって7回勝ってやっと1回負ける2.625に近い数値です。因みに09年のJ2は全ての項目の平均が1.38で目安となる五分五分の成績、1勝1分1敗の1.33に近い数値です(若干高い数値になっているのは引分けが若干少なかったことを表していますが、これはJ1や海外リーグにも一般的に言える傾向だと思います)。
J2で特徴的なのは順位を素直に表現したような傾斜が見られること、つまり特殊な傾向をもつクラブが少なく、美しすぎることにあると思います。これは戦力格差のあるリーグの特徴で、J2は主要海外リーグ並の格差があることから予想される結果です。格差としては対上位の成績を見ると5位1.4と6位0.8の間に、対下位の成績を見ると14位1.6と15位1.2の間にあるように見え、実際にトータルの勝ち点がそれぞれ9差、11差がついています。ただし、上位に関しては4位と5位も勝ち点が9差ついていますので、4位から6位の間に格差が大きく付いているといえるかもしれません。
つまり、この表では6クラブずつの3群に分けていますが、構成としては上位4、5クラブ、中位9、10クラブ、下位4クラブの3つの集団が形成されているように見えます。上位のクラブ数が少ないのは09年のJ1からの降格クラブである札幌と東京Vが結果を出せなかった事にあると思います。
さて、注目の富山は13位ですが中位集団に位置しています。JFLで安定して上位に入るクラブは同様にJ2中位の戦力があると考えて良いと思います。とは言ってもJ2の下位グループは弱いクラブというよりは問題を抱えているクラブであり、固定的な格差では無いと思います。例えば3年連続下位だった徳島が09年に的確な補強をして臨み9位で終えています。09年の中盤に監督を代えて準備している愛媛は来シーズン飛躍するかもしれません。栃木や岡山も配分金なしで戦ったハンディが無くなります。ですから、JFL上位クラブはJ2中位のレベルにあるが、やはり何かしらの問題が起きて下位に低迷する可能性もあるということになります。

J1中の下?位から下位について
J1については11位以下の対戦グループ別平均勝ち点の表を見てみましょう。

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J1の順位表を見ると11~15位のところで勝ち点2差に5クラブがひしめいていますが、その戦績傾向はクラブごとにまちまちでJ2のような美しさはありません。例えば京都は上位に対してイーブンで他を取りこぼしをしていますが、やはり目に付くのは山形の偏り方です。山形は対上位対決では最下位の勝ち点0.42ですが、対中位では1分けペースの1.08、対下位では2勝1敗(2.0)に近い2.1となっています。ライバルクラブにきっちり勝ち切って得た残留といえるでしょう。逆に注目したいのは上位に対して1勝2分9敗、中位に3勝1分5敗と格上に対してかなり厳しい戦いを強いられた事です。山形がJ2上位レベルの戦力という認識が、正しいかどうかわかりませんが、やはりJ1との差を感じる結果になっています。仙台がJ1仕様に向けて24、5億円を目標にしているニュースをみましたが、可能であるなら必要な選択といえるでしょう。

変えないこと成熟に対する評価
数字で表面的な部分に触れただけなので大きなことは言えません(そもそも単なるレアケースを用いてリーグ間格差を言うのは無理があるような・・・)が、富山や山形に成熟があったのであれば、それに対する評価というか、自信が得られればと思います(変えない勇気?)。J1とJ2に大きく横たわる格差は運営費としては10億円規模にもなると思いますが、チームの成熟はそれを乗り越えられる事を山形が見せてくれました。ただし、山形は中盤戦で連敗をしすぎています。1引分けを挟んでの6連敗や4連敗。連敗を重ねるとチームも壊れかけてしまうように感じます。シーズンの入り方が良かった事もありますが(連敗前の9節までで4勝3分2敗)、この連敗中のチーム維持力が残留の勝因に思えます。クラブに係る全ての人たちの信頼や絆が強かったのかもしれません。もしかしたらそれが市民クラブの武器なのかもしれませんね。

如何でしょうか。


折角ですのでJ1全てのクラブのデータをUPします。
前出の表とサンプルが変わるので偏差値による色が変わります。J2との違いが良く分かります。

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posted by ヴァル・ポン |05:03 | Jリーグ/格差(上中下位群) | コメント(6) | トラックバック(0)
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2010年01月05日

新年のご挨拶

あけまして、おめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。
このブログは08年の11月25日から始めましたから、1年とちょっとがすぎました。短命で終わると思っていましたが続けてこられたのは、コメントを頂き導いてくれる方々や訪問してくれる皆様のおかげだと思っています。
文章力の無さから読みにくい表現、リスペクトを欠いた表現など、至らない部分も多々あり、いつも申し訳なく思っているのですが、今後ともよろしくお願いします。

素人の立場からデータを作成して意見を投げ、コメントを頂きながら修正していく基本姿勢は変えたくないと思います。ですから、違和感のある記事に関してはどんどんコメントしていただきたいのですが、同時にコメントもしっかり読んでいただければと思います。コメントの力作も多いです。

今年が皆さんにとって良い年になりますように。

全然関係ないのですが、湘南の社長の1/2の日記が昇格時のネタになっています。
ちょっと長いのですが、バタバタで昇格を決めた湘南の社長さんの1日がとてもよく伝わって、読み物として単純に面白いと思いますので、お時間のある方はぜひ!

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posted by ヴァル・ポン |04:59 | クラブ/社長 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年12月30日

遠いソシオへの道と湘南の試みへの深読み

地方の市民クラブの場合、責任企業を得る難しさからソシオ制を提案する方もいるでしょう。しかし、これは簡単な話ではありません。高価なソシオ入会への魅力は発展途上のクラブには小さいものです。ハイ・ブランド化してチケットが手に入り難く購入時の優先権に価値がでてくれば、ソシオ制の可能性も高まるように感じます。しかし、成熟したクラブが広告料収入を捨てて完全なるソシオ制へ舵を切るか、その選択は難しい。思想レベルの変革を大きくなった組織が出来るのかどうか。。。
Jリーグでのソシオ制の例として横浜FCが上げられるかもしれません。現在は横浜FCクラブメンバーとして恐らく08年で2,253人の有料会員がいます。個人会員の年会費が10万円、5万円、3万円、1万円、ユースメンバー6千円、4千円と、グループメンバーが15万円となっています。全く根拠の無い計算ですが、一人平均3万円として6,760万円。実際にはこういった場合の平均って意外と低そうな気もしますが、収入の柱とまでは言えないという目安にはなる気がします。また、ソシオ制を厳密に定義する場合、入場料との関与があると“シーズンパス+特典のケース”と相違点が小さくなりますが、ユースメンバーにはシーズンパスが付き、他の会員も09年で最大約61%の値引きがあるようでこれは微妙です。

純粋なソシオ化の可能性が高いJクラブはサポーターの最も多い浦和でしょう。浦和の場合2008年でオフィシャルサポーターズ・クラブの会員が12,382人います。会費千円で1240万円弱が集められている(パンフレット代やその他の実費比率が高いと思います)。ここでバルサ並みの2万円の会費をとったとします。全員成人の会費で計算して約2.5億円となります。もっと高めの試算をざっくりとしてみましょう。浦和の観戦頻度は08年についてのアンケートによると16.9回と非常に高い。この帰属意識の高さを買って、09年の浦和の平均入場者数がまるごと会員になり、全て成人として計算すると44,210x2万円=約9億円。これに広告料提供者が会員に回る分を足して・・・。超J2級の規模にはなるかもしれません。

湘南の試み
湘南がユニークなのはシーズンチケットと会員をパッケージして顧客データベースを統一している所にあります(ベルマーレ12)。無料会員、3千円のいわゆるサポーターズ・クラブ会員。その上が実質年間チケット購入者のようなのですが、全部会員として、ワンタッチパスと連動させて情報管理をしている(導入に2千万円掛かっている)。
ポイント(マイレージ)なんかがつくので、成長すればスポンサーに対して使用可能な地域通貨化が出来るかもしれません。マイレージをインターネットで見られるマイページを提供しているので、(例えばmixiみたいな)SNSへ進化する可能性もあります。ここまでできればチーム・ブランドと関係ない入会動機の創出になるでしょうね。湘南のマニフェストに“「ベルマーレ 12」の稼動により私たちは 1万人を超えるサポーターの皆様と連絡パイプを作らせていただきました。”と書いてあるので、無料会員を含めて1万人超だと思います。09年の平均観客数7,273人のクラブが、浦和のオフィシャルサポーターズ・クラブ会員数並みの顧客データを管理しているところが凄いです。Jリーグの成功の一つにサポーターという名の帰属意識の輸入があると思いますが、シーズンパスから無料会員までをひと括りにして帰属意識の強化を試みている?ところが面白いと思います。湘南は後援会立ち上げの努力をしているようですが、前述のようなSNSが出来れば、その場で活動できたりします。町興しを目的とした地域SNSは少し前に話題になりその欠点も指摘されていますが、サッカーという共同コンテンツを中心とすれば結構盛り上がると思います。
湘南はそれとは別にサポートコーポレーションとして小口広告主を募集しています。メールで気軽に申し込めて、20万、10万、3万円での3段階がある。個人で参加している方もいます。09年はサポートコーポレーション184社で広告料計1,140万円の計算になります。街を支える大きな力となるのがその街で働く人々。中小企業から小口店主まで地域への帰属意識の高い彼らはスタジアムにも来てくれるように思います。この辺りを熱心に掘り起こしているクラブも多いですが、湘南が試行錯誤している先に小口広告主とサポーターの一括管理があって、そこに湘南を中心としたコミュニティが生まれれば(ればの話ですが)それは新しいソシオへの可能性なのかななどと妄想してしまいます。

いかがでしょうか。


追記
資料は各クラブのホームページとJリーグの資料によります。このレベルの情報で記事にする事に非常に後ろめたさを感じます。間違いへのご指摘等、コメントを寄せていただければ助かります。
横浜FCには責任企業があって市民クラブのイメージに合うか分かりませんが、会員制度のあるレアケースとして取り上げました。
浦和のオフィシャルサポーターズ・クラブのシステムも面白いですよね。3人以上でクラブを形成して入会する。顧客を集める戦略としてはじめられたという記事をJリーグのホームページで読んだ事があります。


浦和には後援会の存在もありますね。
http://www.urawa-reds.co.jp/Supporte/koen.htm
2009年で個人会員が9,502人、法人が396社で年会費で3500万円以上(全て更新として計算)を集めていそうです。 今後も勉強を続けていきます。
色々ご指摘を頂きまして、この記事は書きかけ中みたいな感じになっています。申し訳ございません。コメントを参照していただけると助かります。本文は後日整理した後に書き直します。
(091230)

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posted by ヴァル・ポン |03:04 | クラブ/ホームタウン | コメント(8) | トラックバック(0)
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2009年12月21日

クラブの成長トレンド

今日は素人の作文です。偶然立ち寄った書店で川口諭氏の「ゲーム理論の思考法」という本が目に留まり読んでみて、(超入門編ですが初ゲーム理論の私には丁度良かった)、今興味を持っている「リーグ格差とクラブの成長」に関係するところがありました。

企業が合法的にバブルを起こす方法。
ある企業の利益が1年目に1000万円で株価100円で取引されています。翌年の利益は5000万円で株価が500円となり、その数値で5年間安定しました。恐らくこの企業の株価は500円が適正です。
過去にさかのぼって操作を加えてみます。合法的に利益を”低く”する事は比較的簡単で、2年目に利益が急上昇するのではなく1000万円ずつ増加して、5年後に5000万円になったとする。そうすると株価が5年後に800~1000円程度になることが充分考えられるというのです。

2つのトレンド
まず、最初に「利益のトレンド」が人為的に作られていますが、これを企業の成長と見誤って株価が上昇する可能性があります。その株価自体の上昇が「株価のトレンド」を生み、更に上昇する可能性があります。利益のトレンドは専門投資家レベルでおきますが、株価のトレンドは一般投資家も巻き込み大きなものとなるらしいのです。

クラブの成長戦略に2つのトレンドが利用できないか。

J2に参入したクラブが18位で終わったとします。しかし、毎年3位ずつ順位が上がれば5年でJ1に昇格できます。であれば、2年目の目標は15位にすべきかもしれません。3年目に12位の目標が達成した辺りで、チームが確実に成長していると皆が感じるかもしれません。リーグ内に明らかな格差があって、成績が毎年少しずつ上がっていったとしたら、本当にあと3年で昇格してしまうかもしれない。そういった期待感、上昇トレンドがおこれば観客を集まり、観客が広告料の価値を高めていきます。
上昇トレンドを作る為には徐々にでも確実に成長する事が必要になります。もしくは人々を信じさせる必要があります。2年目に9位と躍進しても3年目の目標はやはり12位にした方が良いかもしれません。同時に入場者数の目標値などを示し、低い順位を目指すことの正当性を説明する必要があります。

本来順位は水物でクラブの成長と関係なく上下するものです。戦力だけでなく運や他のクラブも含めたチームの健康状態をも反映するからです。ですから順位の上昇トレンドとクラブの成長トレンドを旨くリンクさせながら説明し、皆を巻き込む事が、この場合は必要になってきます。
前述の例えでは順位が利益、クラブ規模の成長が株価をイメージしています。時として順位をクラブ規模の実態以上に魅せる為に赤字覚悟の大型補強が必要でしょうし、逆の状況もまた考えられます。3位しか上がらないことに、場合によっては順位を下げたことに価値を見出しキチンと説明できれば、より人々を惹きつけることが出来るかもしれません。これは全てのクラブが自分自身と戦う意味を与えることになります。36クラブもの大きなリーグが健全に成立するあり方かもしれません。

モノサシの目盛りを読む
この場合、格差は順位固定度を表すのだと思います。それは成長の為のステップに近いイメージかもしれません。本来水物である順位に信頼感をあたえるものです。そして仮に3位と私が言った数字の正当な量はいくつなのかそれが分かればもっと良いと思います。例えばJ2で18位のクラブは次は17位を目指すべきかもしれませんし、J1で9位のクラブは5位を目指すべきなのかもしれません。
リーグの構造としての格差を肯定した場合、実際のゲームでの魅力を失わせない為に上位にゲーム数が増えるよう工夫とか、様々な調整が必要になると思います。それらも含めて勝ち点と順位に対する興味、格差への興味は、ここの辺りに具現化されるように思いますが、いかがでしょうか。

posted by ヴァル・ポン |18:52 | Jリーグ/格差(順位・勝ち点) | コメント(8) | トラックバック(0)
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2009年12月18日

以前から存在するJ2の格差

J2の拡大路線による格差拡大の指摘がありますが、順位表をみると09年は例年より格差が少し少ない程度でシーズンを終えています。優勝した仙台の勝ち点が106ですが、51節でこの数字、おおよそ2点/節は決して多い数字ではありません。

J2はクラブ数が変化するので、比較が難しいのですが、1999年から2009年までの順位表を18クラブ34節に換算して表を重ねてみましょう。

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比較対象として追加した赤とオレンジは欧州主要国のトップリーグの過去7年平均です(スポーツ・ナビで7年の順位表が得られる国から、ポルトガル(クラブ数変更)とイタリア(八百長問題)を除いた5カ国「オランダ、イングランド、ドイツ、スペイン、フランス」としました)。
黒いラインが09年のJ2ですが、黒い破線の広島がダントツだった08年を除いた他の年と比べても、特に格差のある印象はありません。

■全体を3等分する4点の平均勝ち点モデルを求めてみる。
リーグのクラブ数が異なると平均が出せないこともあって、このグラフでは特徴が見えにくい。ここで、1つのスタディとしての順位を3分割した抽象化モデルを求めてみます。1位、18位の他に全体を3等分する2つのポイントの勝ち点を近傍の順位から求め、直線で繋いで見ます。

(興味の無い方はここを読み飛ばしていただきたいのですが)実はこれが結構厄介な作業です。18クラブは6クラブずつのグループに分けられますが、順位を3等分してグラフとして見せようとすると1位の次が6.67位、次が12.33位、最後が18位となります。つまり、6位と7位の間のポイントを探るわけですが、しかも6.5にはならないわけですね。クラブ数が19だと7位と13位が求めるポイントになります。(序数は数学では0から数えるらしいですね)

11年分のJ2を表示すると見難いので、J2の平均値というもので何年分を代表させましょう。J2は1999年10クラブで始まり、1クラブずつ増やした後、2001~05年を12クラブ、06,07年を13クラブと少しずつクラブ数を増やしてきましたが、08、09年と急に15、18クラブ増やして今に至っています。
クラブが急増した08年と09年の特殊性を考えて、これ以外の9年間の平均をとります。それとこの2年分と欧州7年平均を比較したグラフが表です。

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グラフは3区間の勾配(隣り合う順位の勝ち点差の平均になります)を強調するようなグラフになっています。1位、6.67位、12.33位、18位は確かに平均値ですが、直線は区間の勾配を表現するだけで、平均というわけではありません。平均を表す曲線が実際にどのように通っているかは分かりませんので、気を付けてください(分割数を上げていけば平均を表す曲線に近づきます)。
因みに欧州のリーグ全体の平均勝ち点差(1位と最下位の勝ち点差÷順位差17)は3.01(1勝分の勝ち点)となっています。ですから、順位と勝ち点の表を作成する場合は縦軸の勝ち点3と順位1が等しくなる様な図が見やすいと思います。

■以前から存在する大きな格差
J2全体(1位と18位の)の平均勝ち点差(勾配)も欧州と同じでおよそ3です。これは“拡大路線のせいではなく“開幕からの平均値がそうなのです。1位と18位で格差を代表させる事に若干の抵抗はありますが、欧州のトップリーグの格差は非常に大きなものですから、あの格差の存在をJ2に感じる目安にはなるでしょうか。実際に山形・湘南・鳥栖のJ1への道のりの遠さを考えると大きな格差は最初から存在していたと捉えるべきだと思います。しかし、そこを今後問題視する事には大きな意義を感じます(J2を長年見てきた方に実感としての訂正を求めたいところですが・・・)。
07年までの平均がほぼ直線になっていますが、どの国も欧州平均のようなS字になるのが普通で、最近のJ1、J2もそうです。中央は少しなだらかで上位に行くほど勾配が急になり、15、6位以降より下は急に降下していく。上位の格差は恐らく順位による収入益格差により順位やクラブ規模格差が固定化する事によるのでしょう。下位の格差は昇格参入クラブとの格差と残留争いや降格決定後のモチベーション低下による敗戦などレース展開によるものが考えられそうです。
J2には過去これらの影響が無かったということでしょうか。J1から降格してくるクラブで明らかにJ1規格のクラブが上位で、参入して間もないクラブが下位で格差を作りそうなものですが、そういったことが見られていなかったのは実に不思議です。実は06、07年は格差の小さいリーグにも見えます(最初の勝ち点比較のグラフを参照してください)。11年をざっくり捉える見方とディテールに注目する見方では印象も変わるかもしれません。

さて、今シーズンは参入クラブが多く格差が非常に大きいという印象がありました。以前のエントリーで1stレグでの分析した際にもそう指摘していました。しかし、シーズンを終えて、モデルで見る格差は07年までの平均よりも小さいものとなりました。欧州と比べても18位は同程度ですが、12.7位が高く、6.7位と1位が低くなっております。

■J2の特異性
シーズン前に甲府の佐久間GMが今年の昇格ラインを100と予想していましたが、3位の湘南は98と届かず昇格しています。2ndレグ以降の主力選手の怪我や多クラブのJ1クラブからのレンタル補強。3rdレグでの累積カードによる出場停止、長丁場によるコンディションの低下。考えられる要因は様々ですが、どのクラブにも起こりうるチーム戦力を低下する負の圧力も選手層が厚くはないJ2上位の優位性を消していく方向に働いたのかもしれません。
長いシーズンの為にクラブの格差を戦績が表現しなかったともいえますが、プロスポーツですし、分析する側からすると結果が全てと素直に捉えたいです。力を出し切れなかったクラブはシーズンの長短、J2リーグの環境をもっと知るべきだったのかもしれません(私もそれを知りたいと思っているひとりですが)。
もし、この終盤の停滞を予想し、開幕スタートダッシュを実現したクラブがあったとしたら・・・(妄想中)。
素人の印象でお話しますと、当然シーズンを通して各クラブともチームを仕上げていくのでしょうが、レンタル移籍による確変を考えると昇格を目指すクラブは開幕から結果を出せるかがまず最初のハードルとして戦局を大きく左右するように思います。

前回のエントリーでJ3を作る方向で話が盛り上がったのですが、案の優位性をジャッジする為にJ2の状況をもう少し知りたくてスタディしてみました。

如何でしょうか。


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posted by ヴァル・ポン |18:30 | Jリーグ/格差(順位・勝ち点) | コメント(6) | トラックバック(0)
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2009年12月08日

湘南に見る地域密着

今シーズン最終節でJ1昇格を決めた湘南ベルマーレは、ご存知の通り親会社の撤退による存続危機と低迷を乗り越えてここまで来ました。その間にも拠点の移転に苦労したり(依然としてクラブハウスが解決していない)、昨年はユニフォームスポンサーの撤退や倒産があったり、今も平塚競技場の改修問題を抱えていたり。。。
その苦難の道は市民クラブの地域定着と成長の歴史でもあるのですが、41ページもわたる資料がクラブのホームページで公開されています。この資料マニフェスト730全文(PDF)はちょっと濃いです。
内容は「経営戦略・チーム戦略・育成計画・拠点作り・サポーターやホームタウンとの対話・総合スポーツクラブ戦略・独自性の創出」の7項目にわたり、2004~9年までのマニフェストで構成されています。
これを読むと地域に根ざした市民クラブの立ち位置みたいなものが良く分かります。
経営戦略ではJ3創設を想定し、降格しないための予算規模の確保のため、常に増資と責任企業の必要性を訴えています。一方で拠点作りや対話などでは、予算の少ないクラブに出来ることを最大限に行う市民クラブの身の丈がうかがい知れます。ここに地域密着の努力が見られるわけです。

注)
湘南のサッカースクールはNPO法人湘南ベルマーレスポーツクラブに所属し、2002年にU-12とU-15をNPO法人に移しています。Jクラブの湘南はU-18以上の組織の株式会社となっています。
湘南はホームタウンを平塚市から7市3町へ広域化していますが、NPO法人としてはサッカーとビーチバレーは平塚市、ソフトボールとトライアスロンは厚木市、フットサルは小田原市と拠点を分散し、それぞれがスポンサーを募って活動しています。マニフェストはサッカークラブのもだと思うのですが、内容はNPO法人の範囲まで含まれ境界が曖昧な部分もあります。以下はNPO法人として読んだ方がが良いと判断しながら内容を編集しています。

地域密着としては拠点作りと中心として以下4点の柱が見られると思います。

1.公共の施設にクラブ拠点を構え、行政・民間団体・市民と連携してヨーロッパによく見られる公共施設の運営受託や公設民営化への推進をホームタウンの全都市に働きかける。スタッフが常勤し利用時間の延長と芝生グランド利用の効果的な提案をし、生涯スポーツやより高いレベルのスポーツ指導を市民提要する。

指定管理業務は現在平塚市の馬入ふれあい公園サッカー場と湘南ひらつかビーチパーク、大磯運動公園、小田原市の上府中運動公園の4箇所で受注。


2.民間企業とのコラボレーションで、遊休地を抱えた地域企業と民間デベロッパーと協働。運営ノウハウとブランドをミックスしたアミューズメントフィールドとしてフットサル場&スクールの事業開発を進める。

これは拠点作りとして機能し、平塚市の馬入と、伊勢原市の産業能率大学サッカー場がトップチームをはじめユースチームの拠点となっているが、これに民間とのコラボの秦野市、藤沢市、大井町のフットサル場の拠点が加わる。湘南ベルマーレ小田原の拠点も完成予定。(VISION2008)
普及活動のサッカースクールは活動拠点以外に鎌倉と厚木(2箇所)を加え7箇所(VISION2007)で展開。


3.Jリーグの自然芝のグラウンドを奨励する事業をホームタウン内で広く進める。当時4月29日(現在は5月4日)みどりの日を「ベルマーレの日」とし、幼稚園や施設などに芝生の種や芝をプレゼントし、管理運営を支えるボランティアグループを立ち上げみどりのネットワークづくりを進める。


4.医大やヘルスケア企業と連携し適度なスポーツと医学的なアドバイスをアレンジすることで、湘南をスポーツによる予防医学の街にする(ドイツを例に重要性を説いています)。

7年目にはいる小学生巡回授業はすでに延べ6万人を超え(2007)、シニア層には年 12回のウォーキング講座を開催(毎回 100名近く参加)、ストレッチングやエクササイズによる生活習慣病予防や健康づくりのためのシニア体力アップ講座なども計画(2005)。
 トライアスロンチームが主催する各種スポーツ講座が盛況で引き続き高齢者から子供まで愉しめるプログラムで地域密着に大きな成果。


5.ホームタウンでの露出拡大のためにキャラクターやロゴを自治体の広報活動には無償で、支援商店街や団体にも一定の条件での開放。ホームタウンでのポスターやフラッグの掲出、自治体の広報誌や地域情報誌での露出を積極的に高める。

平塚商店街の装飾フラッグ、平塚市内の小学校がランドセルにつける交通安全の黄色のカバー、ごみを減らすためのマイバック(買い物袋)にキャラクターを使用。

内容はマニフェストなので、達成の有無による誤解に気をつけなければなりませんが、恐らく、どのクラブでも行っているであろうと思われる活動を公開していることが素晴らしいと思います。過去にあった個々の活動が結びついて大きく成長したりするところを見ると地道な活動と継続の大切さを改めて実感します。
清水や磐田、海外クラブ、様々を参考にしている姿も垣間見られます。

他のクラブの事情などを追記コメントしていただけたらうれしいです。

最後になりましたが、湘南に係る全ての皆様、J1昇格!本当におめでとうございます。更なる発展を祈願いたします。


追記
トライアスロンの拠点はスクールの多くを厚木市の施設で行っていることから推測しましたが、拠点という名称に合う活動状況かは分かりません。
マニフェスト730全文(PDF)はリンク集の「湘南のマニフェスト」からアプローチしてください。


追記2
指定管理者制度については、ブログ「指定管理者制度って、どうなの?」様が詳しいです。自治体にとっては経費削減や民間の経営ノウハウを生かした住民サービス向上が、管理者には、自前の施設がなくても事業を展開できるうまみがあるとされます。
Jリーグクラブはノウハウを得る為、共同事業体で運営しているケースが多いのではないでしょうか。受託によってクラブに大きな収入益があるとは思えず、その運営が評価されるのだと思います。鹿島によるスタジアムの運営は効率化により県の財政負担を減らし、運営も良い例として評価されているようです。

鹿島 カシマサッカースタジアム
その2 神戸新聞web
横浜FM 新横浜公園(日産スタジアム)
新潟 新潟スタジアム
FC東京の上井草スポーツセンター

総合スポーツクラブとしてのバルセロナについてはブログ Jリーグを観に行こう!様が良くまとまっています。左リンク集の追加させていただきました。リンクさせていただいたカテゴリーでは海外・国内の多くのクラブを取り上げられています。

posted by ヴァル・ポン |06:53 | クラブ/ホームタウン | コメント(10) | トラックバック(0)
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2009年11月10日

多リーグ制を検討してみる

シリーズで取り上げているリーグ(総当り戦)制の可能性について、日程的な(複数シーズン制やプレーオフという)検討以外にも、全体を複数のリーグに分けることが考えられます。この場合、地域ごとに分ける方法と、全国的なリーグを幾つか作る方法がありそうですが、地域の人々をどうサッカーに結び付けていくかという視点が全く異なるように感じます。ナマやTV観戦にどう人々を駆り立てるかの方法論の相違です。

全国区型
日本のプロ野球のように全国区のリーグを複数作るというもので、サッカーでもサンマリノで10年以上行われているようです。サンマリノでは近年、15クラブ数が2リーグに分かれて2回総当りをした後、対戦していない組み合わせを1回総当りし、総合の上位3チームでプレーオフを行っています。最後の1回戦はいわば交流戦。興味深いシステムです。
この全国区型、単純に思いつく特徴として、以下が言えるのではないでしょうか。
1.リーグ内のチーム数を減らせる。
2.特定の対戦カードに対する試合数が増える。
3.活動拠点の近いクラブを振り分けて開催日をずらせば、リーグごとに贔屓クラブを持ってそれぞれの観戦ができるようになるかも。つまり、観戦機会を増やせる(試合の少ないサッカーには効果的)。
4.当然、サポーターは広域化し、視聴率の上昇が見込める(かもしれない)。

これは私論ですが、対戦相手に対する思い入れや知識が深まるほどリーグは盛り上がり、ライト層の入りやすさに繋がると思います。また、観戦したいと思ったときにTV観戦でも良いので試合が用意されている事が重要です。(現行は敷居が高いともいえるでしょうか)
1・2つまり、相手が減ってその相手との対戦増えれば、当然思い入れ(憎しみ?)や知識が上がります。そして、うまく3・4が現実に起これば良いシステムのようにも思えます。
しかし、これはやはり「日本のプロ野球」化かな、と思います。格差が付き易くそれが固定化しやすい。例えば、パよりセ(?)といったようにリーグで(人気の)格差が固定化しそうだし、リーグ内でも特定のチームに人気が集中、スーパーチームに全国的なファンが付き、彼らを中心に視聴率(+広告効果)が成長するようなシステムに思えます。
形式上は自由競争よりも計画的な均衡システムが必要になり、そのためのドラフトや諸々の縛りを設けるでしょうが、結果としては日本一のスーパーチームを中心としたドラマが展開されるでしょう。壮絶な格差社会も国際競争力を高める(ACLで常勝を目指す)には良いかもしれません。
さてこのシステム、完全な企業クラブであれば(人気の小さいクラブでさえ)それぞれの価値(コストパフォーマンス)に見合った企業がバックについてwin-winの関係になるでしょう。しかし、Jリーグが地域密着を目指し既に制度設計がなされている以上、上述した筋書き通りにはならず、特長も生かせないと思います。ダービーも減り、昇降格により実際にはメンバーが固定化されない事がリーグの成熟を妨げる事になるでしょう。3の観戦機会の増加というアイディアはJ1とJ2に求めるべきでしょうね。全国区型の検討は対案として評価軸の参考にしたりキーワードや視点を炙り出すことに重きをおくべきでしょう。

地域リーグ型
クラブを振り分けるにしても、半分に割った東西9~10クラブずつのリーグと5地域くらいに分けた4クラブずつのリーグでは全く異なった印象があります。細かく分ける程特徴が出易いでしょう。リーグは予選のような意味合いになり、プレーオフは大規模になります。プレーオフは降格クラブを決める必要と全クラブの試合数確保の為、上位グループと下位グループに分かれてのリーグ戦とした方が良いでしょう。
分割数については今後の課題として保留しつつ、いずれにしても多かれ少なかれ以下が言えるのではないでしょうか。
1.ダービーの増加
2.クラブ・サポーター共に移動費の削減
3.TV地方局との親和性(露出費用の軽減?)
4.地域格差による不公平感をどうするか(強豪が集まる地域とそうでない地域)。

地域リーグ型はクラブ育成型だと思います。移動費削減、ダービー化。プレーオフは地域代表どうしの戦いとなる。全国区型で述べた対戦相手に対する思い入れ効果はmaxだし、プレーオフはサポーターの広域化に繋がるかもしれません。
例えば1リーグ4クラブまで分割すると3ヶ月で12節4回戦ペースです。ずっとダービーでアウェーも行き易くなるし、地方局で取り上げ易い。ライト層にもかなり訴えるものがあるでしょう。地域密着を目指した場合、全国区の「視聴率」の考え方を捨てて地方局での放映をキチンと確保できれば、それぞれのクラブに必要なエリアでの露出は確保できるのではないでしょうか。多くのスポンサーのニーズに対してマッチングするエリアかもしれません。この辺りは全国区型との対比でも優位性が鮮明に浮き上がるように感じます。
ただし、リーグを細かく分けてもイメージほどコンパクトにならない可能性がある(北海道・東北・中四国・九州)し、昇降格により境界が変動する難しさもあります。地域格差なども問題で、トップリーグでは支持しない方が多いのではないでしょうか(済みません、ここは端折りますので反対意見を求めます。)。
ですから、J2でとりあえず東西2リーグ位でやってみてはと思うのですがいかがでしょうか。前述したようなクラブ育成という意味でもJ2では非常に魅力のあるシステムだと思います。

カップ戦への応用
地域リーグ型ではプレーオフをトーナメントにするとカップ戦のシステムそのものになります。その場合にも効果があって、特にナビスコ杯予選リーグは平日開催が多いですから、アウェーが近くなるこのシステムは集客に効果がありそうです。ナビスコ杯は強豪がシードされているので地域格差も小さくなっています。地域をブロック化して成熟させる考え方はカップ戦の方が向いているかもしれません。予選がいつも同じメンバーであれば負け続ける事は許されず、その上ダービーの相手だったりするわけです。決勝ラウンドは他の地域から下に見られたくないという雰囲気になれば地域ブロック全体でサポートする形になるかもしれない。そこまで行かなくても、TVくらいは気になったり。
さらにはJ1+J2共同開催まで発展して欲しい。昇降格にかかわらず毎年同じ時期に必ず行われるダービーを地方局で取り上げて欲しいのです。ライト層向けに、「1時間番組枠にダイジェスト+可能な時間に限っての後半戦の中継」でも、「思い切ってナマ中継でなく効果的に編集」しても良いかもしれません(フィギア・スケートや元旦駅伝はかなり洗練されていると思います。参考にしたいです)。
実はナビスコ杯で旨くいくなら天皇杯も地域化(3回戦くらいまでは同一地域内の対戦とか)していけば、地域によるプロアマのシームレスな強化に繋がっていかないかと現場を知らない私が妄想したりします。

如何でしょうか。
地域ブロック化+地方局との連携は地域密着を考えた時には重要なキーワードになると思います。キラーコンテンツの少ない局に潜在的な需要があるように感じます。
今回はデータの視点がないので思考実験とはいえ自分でもかなり妄想系だと思います。フォローをしていただけると助かります。

実は前回のエントリーで2シーズン制(2期制)を扱いました。訳があってスポーツナビさんの記事カテゴリーにのらなかったので改めてご紹介させて下さい。では。

posted by ヴァル・ポン |06:34 | Jリーグ/改革案 | コメント(19) | トラックバック(0)
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2009年10月20日

J1を2期制にしてはどうでしょうか

ここ何回かJリーグのシーズン制度を取り上げています(随分と間が空いて済みません)が、コメントを多く頂き(ありがとうございます。感謝感謝です)、皆さんが興味をもたれている議題だと改めて実感しています。非常に危機感を持って改革を訴える方から将来を楽観して現状を肯定される方までいらっしゃって、コメントのほうが本文より面白い位です。一応私はライトな危機感派に位置すると思います。
前回の検討でJリーグで大規模なプレーオフは日程的に厳しそうです。過密日程が可能だとしても、リーグ終盤でドル箱のプロ野球閉幕期間に占めるプレーオフ日程の割合が大きすぎて、その間試合の無いクラブの入場料収入が大幅に減りそうなのです。トータルで益がないと。野球と違って連戦の効かないサッカー特有の問題です。
改めて欧州のシステムを見てみると、国内を1シーズンのリーグ制としその合間に国際大会(予選リーグ+トーナメント)を開催するシステムは非常に合理的に感じます。1シーズン制は日程で最多の試合が組めるのでリーグ全クラブが恩恵を受け、代表戦となる国際大会は、多くの人々の注目が集まるプレミアムマッチとなって放送権料が跳ね上がり、平日夜にお金を稼ぐには最適です。更にシステムがシンプルでとても公平だと思います。

多分Jリーグは現在そこを目標に整備中、成長中だと思いますが、まだ早いのではないでしょうか。欧州ビッグリーグのシステムが制度上最も優れているのが自明の割には(独自の歴史を重んじている国を除いても)、世界中にとても多くの多様なシステムが存在しています。欧州型は敷居の高い合理性なのかもしれません。
アジアの場合は国際大会の未成熟が大きく、どの国も欧州のようには行かないでしょう。CL杯しかり、W杯しかり、オリンピックしかり、国際大会はサッカーに限らず巨額の放送権料が見込め、それに比例するように広告料も跳ね上がり、参加者や主催者側に大きなメリットがあるものですが、ACLの場合(自然成長を疑うものではないけれど)、お金が熱狂を呼ぶのか、熱狂がお金を呼ぶのかはわかりませんが、やはり2、3年でそこまで急激に成長するようには思えません。

話は飛びますが、サッカーの強国から遠い日本としては、代表を世界レベルで強化することが難しく、オランダまで遠征しても相手は本気かどうかから議論しなければならなかったりします。やはり、リーグで選手を育てて海外に多く輩出し、選手を強化すると同時に日本の評価を高めていかなければなりません。現状を肯定する事はとても大切なことだと思います。ですが少し変えてよりよくなる、より早く目標に到達するならそれもいいでしょう。判断の視点は選手強化とチーム強化と集客でしょうか。

そして、システム上の変化としてはクラブ数をいじるのは大変なことですから、シーズンだけを変えるという視点で、
1シーズン制+プレーオフ(現行の春秋制では益が見え難いか)
2ステージ制+プレーオフ
2シーズン制(2期制)
の3つの案があると思います。2ステージ制+プレーオフはJリーグも過去経験していますので、今回、取り上げたいのは2シーズン制です。私はJ1とJ2は異なっても良いのではないかと考えています。とりあえず今回はJ1のみとし、私はそのメリットだけを上げますので、その反響みたいなものを頂けたらと思います。

外国人による強化
外国人選手は、近年、Jリーグ内かKリーグ経由で若手?外国人(主にブラジル人)がステップアップしていくケースが多い気がします。財政的な問題やスカウティングの遅れもあるでしょうが、日本のサッカーが特殊(せわしない?)でフィットするのに時間が掛かるというリスクもあるでしょうし、それがより確実なルートなのでしょう。しかし、シーズンが半年なら高額外国人のフィットについてのリスクは軽くなります。また、高額選手の売買となれば当然、欧州市場を視野に入れねばと思いますが、2シーズン制は暦のミスマッチを軽減できると思います。
中東に対しても有効です。Jリーグの外国人選手を中東クラブが夏に獲得してACLに出場させ、日本で批判の的になっています。しかし、ACLが春秋制で暦の違う中東が不利となる以上、受け入れなければならないでしょう。ですが、2シーズン制として市場の期間とチームの調整時期をマッチングさせれば、リスクが軽くなりそうです。

次にチーム強化について
単純に年に2回シーズンを経験すればチームの成長を促せるように思います。戦術的な未整備を問題にしているクラブには有効でしょうし、例えば川崎や名古屋のローテーション制の評価など、最近はシーズンごとにJリーグの経験値が上がっているように感じます。選手も経験する試合が同じであれば経験するシーズンが多い方が成長するように感じます。

リーグの魅力(集客)について
17試合で1シーズンなら、中だるみの心配は無さそうです。プロ野球の中だるみ時期に前期を決め、オフシーズンに後期を決めるわけですから、集客条件も良い。
また、Jリーグではスカウティングによってシーズン後半にチームの良さが消されたりします。まだJリーグクラブに1年間勝ちきる体力が無いのかもしれません。それが混戦の一因にもなっていると思いますが、魅力としてはどうなんでしょう。
例えば鹿島が、広島が、新潟があのサッカーで前期に勢いをもって勝ちきっていたら、そこに熱狂が伴ったら、広告料収入が大幅に増える可能性もある。ACLに優勝クラブを3クラブ出場させるというのも分かり易いかもしれません。

具体的に詰めてみましょう。
2シーズン制の欠点にH&Aの不平等があります。これは、考えようによっては高校野球のトーナメントのような「組み合わせの妙」、リーグを盛り上げる要因と捉えたい。ただ、不平等感がある以上、プレーオフが欲しいかもしれません。1位クラブをホームとした2位とのワンマッチ・プレーオフなどで盛り上がりつつ解決して欲しいです。リーグ1位には巨額の入場料収入が見込めますし、放送権料も少しは期待できるかもしれません。1年で2試合分日程が厳しくなるかもしれませんが、ACLとナビスコ杯を同一日程にすれば2日くらいは開くでしょうし、プレーオフは平日開催(代表戦並の集客力があるかどうかですが)でもいいのかもしれません。
ACL杯出場権を前期優勝者、後期優勝者、天皇杯優勝者、出場権の無いチーム中年間成績上位2クラブとすれば最後が言わばワイルドカード的になります。
降格クラブは年間勝ち点で決めて問題ないでしょう。
私の希望ですが、是非賞金は各シーズンに現状の金額、つまり、年間総額では2倍の設定をして欲しいと思います。配分金との調整で可能な額だと思います。

最後に
集客とチーム強化と選手強化の視点でなら年に2回盛り上がり、2回合宿して強化できる2シーズン制の魅力は自明なようにも感じますが、各クラブが成長した後には1年通じて戦えるクラブを育てる為に1シーズンに戻した方が良いとかもしれません。そのタイミングとACLの成熟が合うといいなとおもうのですが、如何でしょうか。秋春制よりは賛同される方が多いと思います。
ACL杯やナビスコ杯をどう戦うかが難しくなります。シーズンを跨ぐ強化が当然となり、チームがどこを目指すか、クラブごとに明確にしなければならないところがミソだと思います。クラブの運営は難しくなりますが、日本人は得意に思います。
ただ、1点だけ前期の終幕が雨季になりそうで、雨・雪と日程設定の難しさは増すかもしれません。いかがでしょうか。

posted by ヴァル・ポン |06:11 | Jリーグ/改革案 | コメント(14) | トラックバック(0)
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2009年09月21日

J1のプレーオフ制ってどう?

前回、海外で行われている実例でも様々なリーグ形式が存在する事を確認しました。沢山のコメントを頂きありがとうございました(これからの展開に対して大いに参考にさせていただきます)。
シーズン設計のポイントを整理すると、1年をどう区切るか、地域(クラブ群)をどう区切るか、どう統合(プレーオフ)するか。この3点だと思います。バリエーション的には表のようになるでしょうか。

1


この中で、Jリーグに合う制度はどれか。結構難しい検討に見えますが、収益の視点から考えた場合、リーグ終盤でプロ野球シーズンの終わる11月からがドル箱期間なので、ここをいかに有効活用できるかという点に注目すると色々限界が見えてきます。今回はプレーオフ制がJ1で可能かについて検討したいと思います。

レギュラーシーズンとプレーオフをもっとも旨く繋げる方式はアメリカMLBで採用されている特殊トーナメント+ワイルド・カード方式で、多分システムとしては最も進んでいるように感じます。
サッカーでは1シーズン+1リーグ制という違いがありますが、韓国のKリーグのプレーオフが特殊トーナメントの似た構造だと思いますので、Kリーグのプレーオフだけを抜き取ってJリーグに当てはめて検討してみたいと思います。

韓国の特殊トーナメント方式は1回戦で3x6位と4x5位が対戦し、その勝者で2回戦を行います。勝ち上がりチームは準決勝で2位チームと決勝で1位チームと対戦します。1回戦~準決勝は一発勝負。決勝だけはホーム&アウェーとなります。
例えば2008年では
プレーオフ決勝がホーム&アウェイ(12/3、12/7)水原三星xFCソウル
準決勝は一発勝負 (11/30)FCソウルx蔚山現代
2回戦も一発勝負(11/26) 蔚山現代x全北現代
1回戦も一発勝負(11/23)城南一和x全北現代、(11/22)蔚山現代x浦項
となっております。プレーオフ1回戦をリーグ最終戦から中7日で行ったとしても3週間費やして6試合開催になります(表現が難しいのですが、中7日の日程に換算すると3試合日ということが言いたいのです)。

これだと、11月の中旬にはリーグが終わっていなければなりません。Jリーグの過密日程では不可能ではないでしょうか。対策としては下記の案があるでしょうが、賛同される方は少ないそうです。

1.ナビスコ杯の廃止、天皇杯へのJリーグクラブ不参加
2.J1クラブ数の減少。
3.雪国クラブのプレーオフ雪中試合の容認(12月にプレーオフ)+天皇杯はJリーグクラブ参戦時期からリーグのポストシーズン(1月)に行う(ただし、CWCの日程も問題になる)
4.秋春制への移行

それでも日程がクリアしたと仮定して、韓国と同じようなスケジュールでプレーオフが開催されるとします。
プレーオフは間違いなく盛り上がるし、入場料・放送権料共に増収でしょう。ただ、レギュラーシーズンの魅力が相対的に下がり、プロ野球の日本シリーズが終わった翌週が最終戦になる。これはかなりの減収になるでしょう。
プレーオフ・ゲームの主管がリーグであれば、プレーオフの収入は配分金によって各クラブに配られる事になりますが、これをJ1内に限って減収に当てます。そうでなければ、クラブの同意が受けられないように感じます。
そうなると、レギュラーシーズンのドル箱27試合分の入場料減収とプレーオフで追加される6試合の増収を天秤にかける事になります。
ドル箱27試合分の入場料減収は、ドル箱のプレミアムを見なくても、過密日程により全て平日開催となる悪条件が続き、かなりの減収になります。08年では休日開催の平均入場者数が19,984人、平日が13,632人で約6,352人減となります。
27試合x6,352=171,504人。
一方、プレーオフの決勝H&Aを平均4万人、それ以外は平日もあるのですが2万人とすると16万人。1万人の減少になりますが、前述したレギュラーシーズンの減収を考えると放送権料で補えるか範囲に収まるかどうか・・・・(視聴率を稼げる自信はありません)。
プレーオフ・ゲーム数を増やすような検討も必要かもしれません。メキシコのように決勝ラウンド1回戦を「1位vs8位」「2位vs7位」「3位vs6位」「4位vs5位」のホーム&アウェーとする単純トーナメント方式にすれば3週半で14試合となります。流石に3週半で1クラブ6試合は無理でしょうから、もう少し期間をみないといけません。
しかし、単純トーナメントにするとレギュラーシーズン8位のクラブが簡単に優勝してしまう可能性が出てきます。となると更にレギュラー・シーズンの重みが無くなりそちらの入場者数減に繋がる危険があります(実は特殊トーナメントは1位の試合間隔が開きすぎる問題もありますが・・)。いずれにしても、現行スケジュールでプレーオフの開催は収益としてのうまみが少なそうです。

J1のクラブ数を減らす
秋春制にする
プレーオフは12月開催(雪国クラブが進出した場合の問題が大きい。)

この3つのどれかの対応が必要になるでしょう。プレーオフだけの理想を言えば、J1のクラブ数を減らしレギュラーシーズンを短縮してプレーオフ・トーナメントをガッチリ2ヶ月くらいで行いたいところです(インターリーグで全クラブと対戦があるような多リーグ制でワイルドカードも採用して・・・)。でも、秋春制でないと結局収益の話は改善されませんね。プレーフオフ12月開催と秋春制だったら、雪国クラブはどちらをとるでしょうかね。
ただ、サッカーでトーナメント戦は日程に対する試合数が少なすぎて入場料収入的には合いません。TV視聴率がもう少し稼げるようにならないと厳しいのではないでしょうか。また、秋春制は雪国問題をクリアしたとしても、ACLへのチーム対応が難しそうで、ACLでJクラブが安定してよい成績を残し、ノウハウが溜まってこない事には怖くて採用できそうにない。ACLで成功することが今、最も重要なJ1の課題だと思いますので・・・。
さすがにリアリティが無さ過ぎて具体的に組んでみるモチベーションが上がりません(つまり、レギュラーシーズンをどうするか。2ステージ制や多ブロック性の検討までやる気がでません)。
簡単にはいきませんね。

やはり、サッカーは連戦が効かないのがポイントで、リーグ自体はシンプルに組んでおいて、中だるみをカップ戦や、国際カップ戦(共に予選はリーグ、決勝はトーナメント?)とのオーバーラップによって補うのが一般的な考え方のように感じます。カップ戦であれば、リーグの真ん中辺りで予選が終わる盛り上がりがある。だから、カップ戦が盛り上がることを考えた方が良いとなって、コメントで多く頂いたナビスコ杯J1+2共同開催案の優位性が出てきた感があります。
J1リーグが順調か、低迷かは頂いたコメントでも意見が分かれていましたが、よりうまく行って無さそうなナビスコ杯から変革してみるのは普通な感覚ですよね。
J2は来年おそらく参入クラブがあり、試合数が減りますから、来年からの実施を検討して欲しいところです。ヴァル・ポン案

いかがでしょうか。


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posted by ヴァル・ポン |16:08 | Jリーグ/改革案 | コメント(20) | トラックバック(0)
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