2010年03月15日

ヴァンクール熊本の最期の日 対熊本大学戦

ついにこの日がやってきてしまった。
私達が愛したサッカークラブ、ヴァンクール熊本の最期の日が。

熊本県チャンピオンシップサッカー大会最終日、3位決定戦対熊本大学戦がヴァンクールに残された最後の試合だった。
勝って笑顔で終わりたい、それはみんなの思い。

私はというと朝からソワソワ。しかしヴァンクールの存在があまりにも日常に溶け込んでいた為、当日になってもチームがなくなってしまうという実感がイマイチ湧かなかった。

会場に到着してからは監督や協会の人たちに挨拶。
昔馴染みの協会の人からは「いよいよ最後だな。もう何年サポーターやってた?」と。
そういえば振り返ったことはなかったけどヴァンクールの前身であるアルエット熊本がJFLに昇格した2001年から追いかけはじめたわけだから、足掛け9年にもなっちゃてた。とりあえず自分も「サポーター」からはこの日で引退かな。

選手達はというといつもどおり笑いの絶えないアップをやっている。そういえば九州リーグの他のチームの関係者が九州リーグで一番楽しそうにやってるのはヴァンクールだって言われたことがある。サッカーなんて楽しんでなんぼ。悲壮感なんて似合わないよね。

さて、最後の試合に挑むヴァンクールイレブンはというと・・・・

       鈴木田
            本田
       
         横山
   泉田           西
         水田
   徳永         片山
       林田  後藤
         緒方

sub  村崎 藤田 吹気 蔵本 河野 稲迫

キャプテン大野は出場停止。今大会絶好調の鈴木田をワントップに本田が1.5列目に入る形。サブにはアルエット時代からチームを支えたベテランの面々も。

試合は終始ヴァンクールペースで進む。なんというか、こんなに安心して観れる試合は久々だった。負ける気がしない。それくらい試合の入り方は完璧。ゴールもあっというまに生まれる。開始わずか5分ほどの時間、左サイドの泉田が深い位置まで突破し、中央へ折り返す。これを鈴木田が押し込み先制に成功。その僅か3分後にも左サイドの浅い位置で得たFK、水田が蹴ったボールは西の頭にドンピシャで合わせられ、あっと言う間に2-0となった。正直、こんな展開に慣れていない我々(笑)。試合内容からしてすでにこの時点で勝ちは確信。
前半はこの後もチャンスは作るもののシュートコースが甘く、追加点は奪えず。危ない場面もなかったわけではないが、相手のシュートもGKの正面をついていたし、DF陣も落ち着いて対応。スコアはこのまま2-0で折り返す。
後半、やや運動量が落ちてしまったヴァンクール。前半よりは相手にボールを持たれることが多くなったがペースは相変わらずヴァンクールが握る。追加点のチャンスも多く作るがなかなかものにはできない。しかし後半も15分過ぎ、ようやく水田のCKから片山が頭で決めて3-0。片山は最後の最後で初ゴール。そしてやはり水田のキックの制度は素晴らしい。
3-0となりベンチが動く。村崎、藤田が同時投入。藤田は9年前のデビューから知ってて大好きな選手だった。アルエットでキャリアをスタート。アルエットの解散で一時はヴォルカ鹿児島へ移籍するもののヴァンクール熊本に帰ってきてくれた。最後の試合でも観れてよかった。村崎はこの2年間、公式戦ノーゴール。背番号10のエースになんとかゴールを決めて欲しく、村崎コールをしまくったんだけど・・・・。
その後、ヴァンクールは綺麗なダイビングヘッドを決められ1点を返される。このあたりがなんともヴァンクールらしい(笑)
試合終了間際には吹気もFWで投入。吹気はアルエット熊本の前身であるNTT熊本時代から選手。JFLで佐川急便大阪から決めた逆転ゴール、そして九州リーグのサン宮崎戦でみせたハットトリックなど私自身、印象にすごく残っている選手だ。藤田同様、彼のプレーも最後に観れて本当に嬉しかった。
試合は吹気投入後、まもなくしてホイッスルが鳴った。そしてこれはヴァンクール熊本の終わりを告げる音でもあった。

試合後、サポーターの元へ選手、スタッフ全員がやってきてくれた。私はこの時に色々と言葉をかけようと思い、実は前日から考えていたりしたのだが、選手達の顔を見たら言葉が出なかった。言葉を発すると涙が出そうだったから。

選手、スタッフ、サポーターで写真を撮り、一人一人と握手を交わしたものの、ヴァンクールの試合の直後に決勝戦がある為、バタバタ。
横断幕を外したりなどの作業を慌しく行った。
いつもの光景、いつもの作業。でもこれが最後の光景で最後の作業。
綺麗にたたんだ横断幕ももう広げられることはない。
「ヴァンクール熊本!!」と大声を出し、声を枯らすことももうない。
試合の結果に仲間と一喜一憂することももうできない。
今まで当たり前だったことが当たり前でなくなる。今まで当然、自分達の前にあったものがなくなってしまう。
寂しい、悲しいという感情よりも心に大きな穴がポッカリと空いてしまったという思いの方が強い。
恐らくこれからジワジワとヴァンクールが無くなってしまったという実感が湧いてくるのだろう。



ちなみに。
決勝戦は大津高校と熊本教員団との間で行われた。結果は2-1で大津高校が勝利し3連覇を達成。教員団も後半はよく頑張っていたのだが、あと1点が遠かった。
決勝の後は表彰式。流石にこの時点まで残っているヴァンクールファンは数人。(選手も二人を残し帰ってるし)
でも「3位、ヴァンクール熊本」と呼ばれた瞬間は精一杯拍手をして盛り上げてきた。


・・・・・・本当になくなっちゃった・・・・・・

いっぱい書きたいことはまだあるけど、それはまた今度に機会にでも。

最後に。
有難う!ヴァンクール熊本。君達のことはいつまでも忘れない。
本当に最高のチームだったよ。

  

posted by 赤雲雀 |09:25 | ヴァンクール熊本 | コメント(2) | トラックバック(0)
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ヴァンクール熊本の最期の日 対熊本大学戦

コメント投稿者ID : IXI00004342

最後の試合、いい形で終われたようで何より!

消えてしまうひとつのチームに対するあふれるほどの思いはそれぞれにありますが、それでもサッカーの世界は忙しく動いていくのだということを強く感じさせられますね。

ともあれ、できるだけ多くの選手が納得いく形でサッカーを、あるいはその後の人生を続けることができることを願っています。

posted by pum. | 2010-03-16 12:16

ヴァンクール熊本の最期の日 対熊本大学戦

コメント投稿者ID : vainmani

>pum.さん
勝って笑顔で終われて本当によかったです。選手達も驚くほど最後まで明るく、まさかこの日でなくなってしまうチームのメンバーには見えませんでした。
話を聞いたところ多くの選手が県リーグのチームに移籍するとか。
これからは元ヴァンクールの選手達の活躍を見届けていきたいと思います。

posted by 赤雲雀@管理人 | 2010-03-16 16:16

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