2009年10月29日
寒いのは苦手、でも冬は嫌いやない
いよいよ、冬の匂いが漂ってきた。
だが、スポーツの世界には冬には冬の色があっていい。
野球のポストシーズンに、ラグビー、アメフト、サッカー、バスケ全部満喫してやろう。
と、ブログ冬眠モードの奴が偉そうに言うのもはばかられるが……
雄星君はどこに行くんでっしゃろ
今日はプロ野球ドラフト会議。
菊池雄星君は、何チームに指名されるのか、そしてどこのチームが彼の指名権を得るのか。
高ぶる興奮をおさえきれないが、今年は菊地投手以外にも高校生が豊作の年。
今年は甲子園で逸材をいっぱい発掘してきたつもりなので、彼らがどこのチームに指名されるのか今から注目しておこう。
長野選手は2年越しの希望が叶えばいいですね。
にしても、ジャイアンツブランドはまだまだ健在なのが凄い。
江川投手や清原選手や元木選手の時代とはチームカラーも一新されているにもかかわらず、これだけこだわりを持ち続けてくれる選手がいることは球団冥利に尽きることだろう。
昨年サクッと1位指名しておけば、今年は菊池選手にトライできただけに、ジャイアンツフロントは複雑な気持ちもあるのかもしれないが。
NFLの当たりゲームに遭遇
と、今日の話題を取り上げたミーハーな男の話はこれくらいにしてと。
昨日は、NFLのニューオリンズ・セインツVSマイアミ・ドルフィンズの対戦をテレビ観戦。
録画中継で残念ながら結果を先に知ってしまっていた(そんなニュースを拾い上げてしまう自分が憎い)にもかかわらず、今年観戦したカードの中で一番のゲームだった。
よかった!ほんまにシーズンベスト3に入ることは間違いないだろう。
ただの大逆転劇ということだけではなく、戦術やスーパープレー、そして微妙な判定(チャレンジの醍醐味)と満載だった。
まぁ、ご贔屓にしてるチームが大逆転勝利したというのも、私にとっては大きな要因なのだが。
個人的にはこのご両人に拍手喝采
そして、その中継の実況席(と言っても日本なのだが)が、この試合を更に盛り上げた。
昨年をもって現役を引退した“最もNFLに近づいた男”河口正史氏が解説で、実況はアメフトという競技の熱病に侵されてしまったイケメン有馬隼人氏。
なぜ、こんなネガティブな表現をしてしまうかというのは、アメフトファンの方なら、もうご存じのはず。
彼は、関西学院で学生日本1になったQBでもあり、男前で(しつこいが)、その後はTBSのアナウンサーという、男なら誰しもが憧れるようなスター街道まっしぐらだった人。
でも、アメフトへの想いが強くなり、現役に復帰し、その誰もが羨む地位を自ら捨てる(TBS退社)。
今は、現役生活はもちろん、アメフトの実況やレポーターなどアナウンサー時代よりも角度を広げたような活躍をなさっている。
うーーん。今の方が生き生きとしている。
羨ましいのは顔だけやない。
年齢も近いので変わってほしいところだが、それは今までズボラをかましてきた自分が言うのもおこがましい。
彼のような、生き甲斐をしっかりもてる人間になろうと、小さめの目標に切り換えよう。
このふたりにしか出せない世界がある
その有馬氏と河口氏の試合中の掛け合いが絶妙なんですわ。
河口さんは、解説歴が長いので実況のような趣の話かたをされることもある。
片や実況であるはずの有馬さんも現役プレーヤーということもあって、解説顔負けの豆知識やプレーヤーならではのリアルなご意見もちょいちょいはさむ。
いわば、中継の中で実況と解説が頻繁にシーンによって変わると言ったらいいのでしょうか。
守備畑の河口さんは、守備側の選手の動きやメンタリティーをリアルに表現されるし、QBをしている有馬選手はQBのその時その時の心境を上手く説明する。
そして、関西出身のふたりだけあって、ところどころ“こいつらネタくってないか?”と思わせるような掛け合い。
ちなみに昨日のNo1ヒットは有馬さんの「チャド・へニーはもう少しヘルメットのサイズを考えた方がいいですよね」に決定。
確かに、ヘルメットがきつ過ぎて顔の肉が大移動状態だったから。
かなり笑わせてもらいました。
民放や国営放送でこんなこといったら懲戒もんでしょう(中継はケーブルテレビGAORA)。
彼も、大きな柵から解放されて生き生きとした実況ができている。
案外、彼の無謀とも言える選択は正解だったのかもしれないと、勝手に決めつける。
試合も面白い、笑いのセンスもあり、だからといって実況も解説も疎かにしない。
現代のスポーツ中継は、視聴者も目が肥えてきて“やれ解説が下手”だの“実況がうるさい”などの意見が多数TV局にも寄せられるそうだが(暇な人もいるもんだ)、あのふたりの実況に物言いをつける人はいないだろう。
アメリカの南がおとなしいと盛り上がらん
もう試合のことなんてそっちのけで実況席の話をしてしまったが、結果はニューオリンズ・セインツが21点差をひっくり返す劇的な勝利。
この名勝負と実況・解説が絶妙のハーモニーになってかなり気持ちよく拝見させてもらった。
視聴率にしたら0.00なんぼの世界だろうが、そんなものを観れた快感に浸ることもでき、一挙両得な気分だ。
NFLの以外な記録を更新
全然NFLの話をしていないが、ひとつだけ。
第7週を終えて、全勝チームが3チームも残っているのは、長いNFL史上でも初めてのことらしい。
しかも2チームは新HCのチームとだから面白い。
もうひとつはセインツです。
そして、この3チームがスーパーボウルに駒を進めるかどうかも全然わからないところもまた面白い。
それだけ、NFLは戦力が均衡していて、一発勝負のプレーオフでは何が起こるかわからないということだ。
どこかの国の野球リーグみたいに、理不尽で不可解なプレーオフをしているのとはわけが違う。
ちゃんと“プレーオフ文化”がある国には、リーグとプレーオフは別もんに考える試行があり、“リーグ最高勝率のチームが優勝できないことはおかしい”なんて言う人はほとんどいない。
プレーオフとはある意味理不尽な世界があって、それがスパイスとなっている面があることは間違いない。
強い順番に並べて“ハイ、これが結果”なんて言われても何も面白くないし、そこに驚きや感動はありませんもんね。
これからNFLも面白くなりまっせ。
大事なことだがどうでもいいことを忘れていた
あっ!
今日誕生日や……
まっ、30代のオッサンが誕生日に一喜一憂している場合ちゃうか。
って、祝ってくれる人もおらんのでひとり強がってみた。
まぁ、誕生日どうこうより、金欠で31日に国立競技場で行われるオールブラックスVSワラビーズというゴールデンカードを観にいけない自分の方がよっぽど腹立たしい。
まだ、一万枚もチケットが余っているというのに……
半額にせぇやっ!
って、年齢一桁台みたいなことをいっているオッサンなのである。
悪いでっか。
誕生日やからって、人間そんなに急に成長しません。
だって、生で観たいんやもん。金ないんやもん……
幾つになってもアホはアホなんやなぁ、とひとり納得してしまう自分が惨めになるので、今日はこれくらいにしておこう。
この試合も1週間後の録画中継で我慢やなぁ……
あっ、でも録画中継でも今回のNFLみたいに楽しめるかも、と勝手な期待を抱いて。
でもオールブラックスのハカだけでも生でみたい……という往生際の悪い、ひとつ歳を重ねてしまったオッサンからでした。
posted by uzura176 |08:32 |
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2009年10月26日
涙するほどの葛藤と戦っただけでも充分やないか
菊池雄星投手(花巻東)は、日本でのプレーを選んだ。
18歳にして、人生を大きく分岐する選択を彼自身がしたのであれば、それは尊重されるべきだし、その英断に私は心から敬意を表したい。
会見で涙するほどだから多くの葛藤に苛まれたに違いない。
まだ何も決まっていないが、1野球ファンとして“御苦労さま”と声をかけてあげたい。
彼の人生は彼が決めたらいい
世間の注目は、メジャーかプロ野球かの選択であったことは今さらながら言うまでもない。
でも念のため確認しておきたい。
ネット上でもアンケートで討論されていたが、皆好き勝手言っていた(このテーマで書く私もそのひとりなのかもしれないが)。
やれ“メジャーは甘くない(通用しない)”、やれ“日本のプロ野球で観てみたい”、やれ“経験をつんでからでも遅くない”などなど。
もちろん、報道の自由はあって然るべきだろうし、ファンの声も大事だと思う。
ただ、18歳の青年が苦悩している時に、周りからガヤガヤ言うのもいかがなものかとも思わないでもなかった。
個人的には、本人の意見や考えが反映されればそれに越したことはないと考えている。
それが、メジャーであろうと、プロ野球であろうとも。
比較しようがないくらい、かけ離れた世界なのかもしれない
でも、私はこの2つを選択すること自体、非常に難解なことだと思う。
唯一の共通点は“ベースボール”というところだけであって、国も違えば、レベルも違う。
ルールも道具も微妙にズレがあるし、組織としてのシステムも大幅に違う。
もっと言えば、お金のあり方も全然違う。
結局のところ、ひとつのポイント焦点を合わせて討論するしかないのだろうが、Aはメジャーの方がよくても、Bはプロ野球の方が秀でているなんてことになるから話はさらにややこしくなる。
どちらでやるにしても一筋縄ではいかないだろう。
もちろん、生まれ育った国でやるという選択が無難と言えばそれまでなのだが。
彼の投げかけによって多くのことに気付かなければならないはずだ
今回、彼の動向には当然注目していたのだが、彼や昨年の田澤投手によって多くの問題定義がされた。
これはあまり議論にはのぼらないのだが、私がもっともその歪なシステムに気付かされたのは、ドラフトの在り方。
菊池投手は、日本でのプレーを望んだ場合“チームは問わない”ということが大前的であったことは報道でもなされていた。
だから、日本orアメリカという単純な図式になったのだと思う。
でも、よくよく考えてみれば、もしメジャーを選んだ場合は、彼にオファーを出す複数のチームから、彼自身がチームを選ぶことができるのだ。
一方、日本を選んだ場合、複数チームに指名され(巷では8~10球団が競合するらしい)クジ引きで彼の所属するチームが決まる。
これだけでも大きな違いがあると私は思う。
一方は、複数チームから出された条件を提示され、自らが選択することができる。
他方は、クジという安易な方法でその行く末を決められてしまうのだから。
誰も言わない理不尽なクジ引きというシステム
これは何年も前から感じていたのだが、才能と努力によって秀でた能力を持つ人間の人生をクジで決めてしまって本当にいいものなのだろうか。
しかも、当事者が引くならまだしも、第三者(見ず知らずの大人)たちが勝手にしてしまってええの?
今メジャーで活躍する松坂投手や松井投手もドラフト重複しクジによってその進路が決められた。
野茂投手は8球団ものチームが競合し、今は無き近鉄バッファローズに指名権が渡った。
清原選手なんて、ある意味どれもハズレだった(説明は不要だと思います)。
結果、ここで挙げた選手たちは、そのチームに入れて結果オーライの選手たちだ。
しかし、このクジによって野球人生があらぬ方へ向かった選手も、実は多くいるのではないだろうか。
それは結果論だから、いちいち“あの時のクジがなぁ……”なんてことはないのだろうが。
いずれにせよ、将来を嘱望される若者の人生を大人たちのクジ引きで決めてしまうのには、どうも抵抗がある。
アメリカの人たちは、日本のプロ野球がこういうドラフトのシステムで行っていることを知っているのだろうか。
もし、知っているならこれをどういう風に受け止めているのだろうか。
菊池投手の日本かメジャーも大事なアンケートなのだろうが、アメリカで“日本のドラフトのシステムをどう思いますか?”というアンケートもしてほしいものである。
傲慢なお国だから「よその国のことは知ったこっちゃない!」と一喝されてしまいそうだが……
勉強不足でお恥ずかしいのだが、MLBはドラフト制度自体があるのだろうか。
あっても、ほとんどの選手が即メジャーではなく、下のクラスから這い上がらないといけないシステムなので、日本のものとは様相が違うのだろう。
日本のドラフト上位選手は、1年目から即戦力として期待されているケースが多いので。
野球ではないが、NBA(バスケットボール)やNFL(アメフト)のドラフトは、完全ウェバー制度が基本である。
しかも、その指名権もトレードの対象になっているので、おそろしくシステムがややこしい。
だが、戦力均衡という観点で言えば、かなり機能しており、どちらのリーグも全チームが実力拮抗しており、スリリングなリーグ戦が毎年展開されている。
日本のプロ野球がドラフトを完全ウェバー制にするか、サッカー界のように完全自由化競争にするかまでは、話が到らないだろうが、もしそのいづれにかにすれば“クジ”という悪しきシステムだけはなくなると思うのだが……
あまり、この“クジ”に関して議論されているところをみたときがないのだが、多くの人はなんとも思っていないのだろうか。
私はずっとずっと違和感を持っている。
このご時世、就活をしなくてもひきてあまたというだけで喜ばしいことのだろうが、だからって“人の人生をクジ引き?”って思う人がもっともっといそうなものだが……
そもそもクライマックスシリーズという名前がサブい
話が飛んでしまうが、プロ野球のクライマックスシリーズにも疑問を呈する意見が多い。
確かに12チーム2リーグ制でプレーオフということだけでも、突っ込みどころ満載なのだが……
しかも、セカンドシリーズは優勝チームに1勝のアドバンテージって。
しかも、全試合優勝チームのホームゲーム。
これってもう、“リーグ戦の優勝チームが日本シリーズに出なきゃ誰も納得しないぞ”ってやり方だと思うんですが……
それこそ、アップセットやスリリングな一発勝負のプレーオフの概念を無視しているような……
でも、一応やらなきゃ儲からないし……って、魂胆が見え見え。
ファンも気付き始めているはずなのに、NPBはこれからもこの強引なやり方をごり押ししていくのでしょうか。
それこそ、こんなプレーオフがあることをアメリカの人らには知られたくない。
英語でなんというかわからないが“そんなんありえへんっ”って関西人ばりに突っ込まれること間違いないだろうから(関西人の私が言うのも変だが)。
そら、こんな馬鹿げたことしてたら、舐められて当然なんですが……
決して野球のレベルは日本が劣っていないと思っているので(それはWBCでも証明されている)余計に中途半端なアメリカの真似ごとをしていることが恥ずかしい。
雄星君、どんなユニホームでも野球がやれる素晴らしさを噛みしめて
アカン、甚だしい脱線はこれくらいにして。
菊池選手はどこでプレーするのだろうか。
私はタイガースを贔屓にしている人間だが、どうせ日本でやるのなら、やっぱり地元のイーグルスで地域の人に愛されながらプレーできるのが、彼の幸せだと感じる。
でもやっぱり答えは“クジ”なんだなぁ……
まぁ、それも承知の上での日本でのプレーを選んだわけだから、どのチームに行っても精一杯やって下さい、としか言いようがない。
目の前の試練をひとつずつ越えていけば、おのずと海の向こうも見えてくるはずだから。
どのチームに行っても、どの国でプレーしても、オッサンは君を応援しとるで、雄星君。
posted by uzura176 |19:23 |
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2009年10月21日
野球が最も熱いシーズンが来た
クライマックスシリーズも佳境に入り、MLBのプレーオフも“これぞ死闘”というゲームが繰り広げられている。
やはり、10月の野球は面白い。
テレビ観戦で追いかけるのに手一杯の状況だ。
書くネタには事欠かないはずなのだが。
上だけじゃなく下も見なければ視野は広がらない
しかしである。
そんな中、私はというと、いつもお世話になっており、師事を仰ぐ方の息子さんの少年野球の観戦に行く。
観戦というほどのものではなく、練習のお手伝いをしに行ったと言う方が正しい。
ボールを持つのもグラウンドに立つのも17年振りということで、少年野球だというのにドキドキとワクワクが入り混じった複雑な気持ちでそのグラウンドに向かった。
集合時間はなんと6時!
まだ辺りは白みがかった明け方。
この時季になると、ジャンパーを羽織っていても肌寒い。
“本当にこんな時間から野球なんて出来るのか”そんな気持ちも同居させながら10分前に現場に入った。
遠くから近付いていくと駆けて行くと、そこにはもう小さな人影が無数浮かび上がってきた。
その無数の人影は、まだ日が昇りきってもいないのに、ノックを受けている。
“おはようございます!”と、この時間にこのでかさの声もないだろうと感じながら、朝一番の挨拶をする。
すると、その子供たちは“誰だこのオッサン?”という表情を浮かべながらも、負けじと大きな声で挨拶を返してくれた。
こんな気持ちいいことはない。
知らない人でも、相手が挨拶をしたら、きちんと返す。
これは、野球界のしきたりというよりも、人間界のルールみたいなものだ。
こんな常識的なことができない大人が増える中、子供たちはなんの違和感もなくできる。
そのことに、感心と共に驚かされた。
ベンチの中には、コーチの方々や親御さんも数人いる。
自分が来た理由と社交辞令的な挨拶をすると、彼らも笑顔で私を迎え入れてくれた。
現場に来るまでの不安はこの時点で吹き飛んだ。
あとは、邪魔にならぬよう、そして子供たちと共に早朝野球を楽しむだけだ。
と、三十路のオッサンが子供たちと混じってやろうとしていることに少し無理を感じながら。
しかもこちらは、ボールの握りも忘れかけているほどのブランクがあるのに。
子供たちがランニングやアップを始めると、私もストレッチをして備える。
キャッチボールが始まったので、子供たちが暴投した時のために球拾いでもしようと、片側の後ろに陣取ったのだが、小学校5、6年の彼らはほとんど暴投など放らない。
普段から高い意識でやっていることが窺える。
中々のレベルだ。
とはいっても、ボールがとんでこないもんだからしょっぱなから手持ちぶさただ……
どこが手伝いなんだと、虚しい気持ちでグローブを抱えているだけになってしまった。
予想だにしなかった事態に……
すると、師事を仰ぐ先生が手招きをして“こっちでキャッチボールをするぞ”というジェスチャーをしている。
“エッ、今日はそんなつもりじゃなくお手伝いのつもりできたのだが……”という気持ちとこのブランクでボールを投げることなんて出来るのかという気持ちで、言われるがままお相手して頂いた。
すると、50代の球とは思えない回転の効いた直球が私のグラブに収まった。
これは、精進してかからんとマズイことになると思いボールを返そうと思ったら、いきなりのアクシデント。
ボールがめちゃ小さい……
いや、よくよく考えると自分が野球をしている頃より、身長は30cm近く伸びているんだ。
ボールが小さいというよりも、握る手がでかくなっていただけなのである。
月日というものは無情なものである。
いきなり私に酷なシュチュエーションを作り出す。
それでも、なんとかキャッチボールを済ませホッと胸をなでおろしていたところ、いきなりコーチが子供たちを二手に分け始めた。
キャッチボールが終わったとたん、紅白戦を始めるようだ。
もう私の出る幕はないかなと思っていたのだが、ボールケースみたいなものを渡されて、ファールでボールがなくなったら、ピッチャーにボールを投げてやってくれとのこと。
昔は、“こんな雑用をなんで俺が”(生意気なくそがきだったもんで)と思ったものだが、今はひとつでも仕事を与えられて少し嬉しい。
居場所がない不安もあるのだろうが、特等席で子供たちの野球を観戦できることを心から楽しんでいるのかもしれない。
子供たちほど素直な生きものはいない
試合形式の練習はそつなく進んで行った。
私はやることもたいしてないので、球拾いと子供たちのプレーに大声で一喜一憂していた。
すると、バッターボックスに向かう子供たちが私に色んなことを訪ねてくる。
大阪弁でガヤガヤさわぐオッサンに関心を持ったようだ。
“大阪の人?”“いったいどっち応援してるの?(みんなに声援を送っていたので)”“すごい筋肉ですね(その彼は私の膝をみていっていたので、それ膝やとツッコンでおきました”“俺にチャンス回ってくるかなぁ”。
うーーん、おもしろい。
正直なところ、私は昔から子供というものが大っ嫌いだったのに。
ひとりひとりみんな聞いてくることが違うし、子供たちとひと括りにしてしまってはいけない。
こんな子供たちにも、もう立派な個性があるのだと。
そして、何より素振りをする目、守備に付く目、キラキラ輝いている。
“自分が野球をしていた頃はこんな楽しくなかったなぁ”なんて思いながら、少し羨ましい気持ちにもなった。
大人が子供に接する難しさ
しかしである。
そんなベースボールを楽しむ彼らの目が曇る時がある。
そう、当たり前のなのだが、コーチに怒られる時、そして指導を受けるとき彼らの目には脅えがうかがえるのだ。
この時ばかりは複雑な気持ちにさせられた。
コーチたちは、子供たちに愛情を込めて指導しているつもりなのであろう。
事実、的をえた指導をされている。
でも、彼らと選手たちのギャップは大きく見えてならなかった。
おそらく、コーチの方々は自分たち学生の頃厳しい指導を受けてこられたのだろう。
しかし、今の子供たちに同じ指導をしてしまっていいものなのだろうか?
しかも、小学生相手にまるで中学生や高校生をしかりつけるように……
もちろん、私は子供たちに助け舟を出すことはできないのだが、複雑な面持ちでその状況を見守っていた。
日本とアメリカ少年野球との違い
一度、アメリカで子供たちに野球を教える日本人の方にお話を聞いた時がある
その話を聞いて、日本の野球の現状の違いに驚かされたものである。
アメリカでは、子供たちに野球を教える際、怒ることはほとんどないそうだ。
野球をやる意義・意味は、野球を楽しむことにあるということを徹底的に伝える。
それが、子供たちの将来につながるということ聞かされた。
先日行った少年野球の子供たちはまさしく野球を楽しんでいた。
だが、大人たちに怒られると何かに怯えるように目が曇る。
これが、日本とアメリカとの決定的な違いなんだと思い知らされる。
大人が悪いとは一概には言えない。
だって、彼らは貴重な仕事の休みを割いて、子供たちに野球を教えることに腐心しているのだから。
ただ、大人と子供の間に大きな壁があるということも変えようのない事実なのであろう。
病み気味のオッサンが子供からもらったもの
なんにせよ、私はひたむきにボールを追いかける子どもたちに元気をもらった。
また機会があれば、足を運びたいとも思うのだが、“またやかましいのが来た”と思われそうでちょっと怖い。
でも、やっぱり行こうと思う。
最後に見た美しい光景
最後に。
練習が終わり、子供たちもコーチたちも散り散りになっていった。
そこに、ひとつの家族がいた。
子供に練習を見学に来たお母さん、そしてコーチをしているお父さん。
その3人が自転車で横並びになりながら帰る後ろ姿は、日本の家族、そして日本の野球が忘れかけていた何かを思い出させてくれるような光景だった。
私はその微笑ましい光景を見えなくなるまでずっと見守った。
自分も子供のころこんな経験をしていたら、今頃は野球を続けていたのかもしれないと感じながら。
日本の野球は、WBCやプロ野球だけではない。
こういう小さな野球を積み重なって今の野球大国があることを忘れないでいたい。
posted by uzura176 |21:06 |
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2009年10月15日
この3戦に意味があったのか? がわかるのはだいぶ先
日本代表の今年ラスト3戦、収穫ありか否か?
人によって評価は分かれることだろう。
3戦全勝で13得点に失点0という答えに非の打ちどころはないはずだ。
だが、スコットランドとトーゴはW杯予選から直行の出がらし状態で、香港に関しては格下。
しかも、3戦すべてホームでの闘いでW杯の予行練習にもならない(相手も時差でボロボロ)。
と、目の肥えた方々は口を揃えるかもしれない。
でも、選手や監督そして試合を組んだ協会がファンよりも歯がゆい想いをしていたはず。
だが、これだけの結果に何癖つけるのは、ちょっと違うような気がしないでもない。
だって、いくら圧倒的な勝利を収めても何か物足りなさを感じるのは、代表のサッカーどうこう言う前に、相手チームに多くの問題があったのだから。
この3戦で多くの選手を試せたこと、色んなパターンを試せたこと、自信をつけたこと。
収穫は多かったと私は感じる。
ベスト4は無理!って、なんでもう決めちゃうの?
話が飛んでしまうが、日本の大目標は本大会ベスト4ということは周知の事実。
そして、その目標に対して悲観的な意見が大半を占めるのも変えようのない事実である。
目標を達成する根拠がないという人は多い。
でも、「無理だ」という人に問いたい。
意地悪な言い方すれば、目標を達成できない根拠はどのくらいあるのだろうか。
おそらく、そのほとんどが“実力”という答えが返ってくるような気がする。
確かに世界を見渡すとそのご意見も納得である。
でも、実力通りにことが運ばないことがスポーツであり、サッカーなのではないだろうか。
実力通りにことが収まるのであれば、アルゼンチンもポルトガルもこんなには苦しんでいないだろう。
もっといえば、実力通りにことが収まるのであれば、W杯を開く必要性もない。
出場する32チームすべてに可能性がある。
もちろん、そこに多かれ少なかれ実力の差はあることに違いない。
結局のところ勝ったチームが強いということ。
やる前から“無理だ”だと言ってしまったらハイそれまでよ。
どうせなら岡田監督も“頂点を目指す”と言えばいいのに、と私は思うのだが。
そんなこと言ってしまったら、強烈なバッシングが待っているのを承知で、ベスト4というところでことを収めたのだろうか。
まぁ、その辺は深く突っ込まないでおこう。
11人しか出れないのがもどかしい
話を元に戻そう。
スコットランド戦とトーゴ戦は後半しか観れず、香港戦に関してはゴールシーンのダイジェストだけの私が偉そうなことを言う権利はないのだが……
それでも、代表で確固たる地位を築いている選手はもちろん、森本、石川、岩政、佐藤寿人、本田選手のようなフレッシュな顔ぶれも充分見させてもらった。
どの選手も良いところがあって、可能性を感じることが今回の3戦で実感できた。
石川選手なんて、ドリブルを始めるとそれだけでワクワク感が出る。
こんな選手は、日本人選手ではそうお目にかかれない。
パサーの多い代表にあって、いいスパイスになりそうな予感がある。
岡崎選手も一皮むけて本格化してきているし、中盤の選手たちは相変わらず安定感がある。
DF陣は苦しむシーンもほとんどなかったが、1対1の局面ならなければさほどやられることもなさそう。
要は、横一戦といったところだろうか。
今の日本人選手のトップクラスは30~40人くらいが横並びの状態にあると思う。
ここから本番にむけて23人に絞られていくサバイバルが始まると考えていい。
岡田監督も頭を悩ますことでしょう。
他人の話に振り回されず答えをだしてほしい。
やっぱり今の日本サッカーにW杯の日程は厳しい……
ここで話をまた先走ってしまわすのだが、この23人というのがW杯本大会に向けて大きな意味があるのだと思う。
今さらだが、サッカーは11人でやる競技である。
でも、11人だけでは優勝どころか、ベスト4にもなれない。
ましてや、日本のような消耗度抜群サッカーをするチームは、どれだけ23人すべてをフル活用できるかにかかっている。
本大会の組み合わせはまだ決まっていないが、おそらく本大会の予選は10日で3試合をこなす。
もし、ベスト4という目標を達成すれば1か月で7試合という、聞いているだけでもしんどい日程だ。
“走るサッカー”を標榜する日本にとっては、過酷極まりないスケジュールに感じてならない。
それは、オランダ戦の1試合の中ですらガス欠を起こしてしまったことでもわかる。
だからこそ、23人が全てレギュラーでなければ勝ち進む、というかもたないことは必至である。
とっておきの秘策ってあります?
ここで何か秘策はないものなのだろうか。
というか、大きい目標をたてているのならばなくちゃ困る。
私は岡田監督がそれを温存していると信じたい。
私の考える秘策とは、23人フル活用術である。
といっても、本番では1試合に使える交代枠は3人しかない。
じゃあ、14人が限界やんっ!と突っ込まれそうだ。
でも、試合ごとにメンバーを半数以上入れ替える、そしてそうしても同等のチームができはしないだろうか。
良くも悪くも、代表選手は突出した選手がいるようにも思わない。
じゃ、誰を使ってもいいじゃないんでしょうか。
こう割り切ってしまうと、レギュラーや補欠の垣根もなくなり、ドイツW杯での苦い経験も活きてくるのではないか。
ましてや、これほどスタミナを温存する有効な手立てはない。
今まで、サッカーの強豪国や優勝国がこんなことをした例はない。
ほとんどのトップクラスの国が最初のメンバーを固定したまま、勝ち進んできた。
でも、日本のサッカーではそれに限界がある。
予選の1試合から2試合目に8人くらいメンバーを替え、3試合目は体力の残っている選手、好調な選手を出し惜しみなく使う。
総力戦といえば響きはいいが、ある種の賭けでもある。
サッカーにおいてメンバーをごっそり変えて、実力を維持するのは至難の業であるから。
でも、この壁に挑まない限り、日本の大きな目標は限りなく達成が困難になるような気がする。
でも、今まで先例のないことにあえて挑んでほしい。
そして、岡田監督と今の選手たちにはその権利があるのだから。
秘策といいながらも少しパクった男
偉そうに講釈をたれているが、実はこの戦法はラグビーの日本代表がW杯で何度か試した作戦である。
それもすべてを勝ちに行くという意味ではなく、オーストラリアという絶対に歯が立たない相手に対して、捨てゲームとして使った。
その時、捨てゲームのメンバーに入れられた小野沢選手は、次の大一番に温存された選手に「俺達がどんな気持ちでこのゲームに挑むか、お前らはそれを感じて次のゲームで戦ってくれ」という意味深い言葉を残した。
“ONE FOR A ALL ALL FOR A ONE”。
“ひとりがみんなのために、みんながひとりのために“
ラグビーの代名詞とも言える言葉は、15人(ラグビーは1チーム15人)に限ったことではないのかもしれない。
大賭けといわれようがチャンレンジせねば
この精神を今のサッカー日本代表にも受け継がれないものだろうか。
ラグビーの例はAチームとBチームという極端な例だが、ひとつになったサッカー日本代表であれば、レギュラーも補欠もない、AチームとBチームという壁もないスピリットを持てるような気がする。
いや、そうじゃないとならない。
23人誰ひとり出し惜しみなく、23人全員で戦うことができれば、強豪国と対等に渡り合える可能性が増える。
そんなチームが9か月後できることを願って終わりにしよう。
先例がないからこそ、チャレンジしがいがあるってもんや!
posted by uzura176 |06:58 |
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2009年10月13日
なんとも歯がゆい話だ
野村克也監督と楽天ゴールデンイーグルスの溝は深く、そして更に幅が広くなってしまったようだ。
74歳の日本球界の至宝は、今年ユニホームを脱ぐことが決定的。
“アブさん”も引退してしまうようだし、シーズンが終わりプレーオフに入り盛り上がるはずなのに、なにかどんよりとした雲がプロ野球に立ちこめているような気がしないでもない。
野村監督は、野球界にいて当たり前の存在だと思っていた。
そんな彼に突きつけられた通告は、あまりにも厳しいものだったと言うほかない。
“チームの方針”とはこういうときに使うものでなない
年齢と高年俸、そして既定路線だったということが、解任の理由のようだが、どうも解せない。
なぜなら、本人がまだまだやる気満々なのだから。
しつこいようだが、もう1度言う。74歳である。
世間一般の74歳は、もうとうに隠居生活に入っているというのに、彼のバイタリティーには驚かされるばかりである。
本人としても、あの歳になってもうお金ではない領域にまでいっているような気もするのだが、どうなのだろうか。
あの歳になって、まだまだ野球の奥深さを探究していこうという心意気にチームは答えてくれなかったことが悲しい。
なにより悲しんでいるのは、地元仙台のファンだと思うのだが、チームはそのへんを察しているのだろうか。
なぜ、これだけ話がもつれたかといえば、やはりゴールデンイーグルスの今季の躍進のせいであろう。
岩隈、田中将大という2枚看板がいるとはいえ、あの戦力で激戦パリーグを2位になったことは称賛に値するに違いない。
打線も好調だったとはいえ、ほとんどの選手が他チームをお払い箱になった者や生え抜きの雑草軍団である。
田尾氏が監督を務めたチーム発足元年は、超がつくほどのダントツの最下位。
そういえば彼の解任の時も仙台のファンは暖かかったなぁ(おそらく人柄の柔らかい地域なんでしょうね)。
そこに白羽の矢がたったのは“再生工場”との異名をとる名将野村氏だった。
もちろん、就任1年目は最下位。
でも、そこから地道に這い上がり、4年目の今季それが成就したとも言える。
地元ファンからすれば、たった4年でここまでチーム力を押し上げた野村監督には感謝の気持ちでいっぱいなのではないだろうか。
だって、5年前に今のゴールデンイーグルスの姿を想像できた人はほとんどいなかっただろうから。
結果を残すのがプロ、でも結果を残しても駄目なんか……
チームに好成績をもたらしての解任は異例である。
いつだったか忘れてしまったが、西武ラインオンズの森監督がパリーグを制して、日本シリーズ直前に解任が発表されたことを思い出すが、それ以来なのではないだろうか。
こんな理不尽な結末は誰も望んでいないような気がするのだが。
もし、これを選手たちのモチベーションを上げる為なんて言われてしまうと、ナンセンス極まりないことだ。
監督の来季の動向次第で、気分が変わるような選手は決してプロのアスリートとはいえない。
やる気に充ち溢れているから余計に辛い
なにが悔しいって、本人がやる気じゃなでないですか。
それに見合う結果も残した。
だから、野村さんはかっこええんじゃないですか。
いい意味で野球バカなんじゃないですか。
彼は「ユニホームを着て死にたい」と本気で思っているんじゃですか。
仰木さんとは犬猿の仲だったようだが、その生き様は共通している。
そこに理屈なんてないし、人として男として魅力的なんだ。
これを、ゴチャゴチャとごたくを並べ辞めさすということがまかり通ってしまうこと自体情けない気持ちになる。
それこそ、こんな大人の都合を見せつけられて、子供たちに悪影響を及ぼすのではないか。
なんか虚しくなってきてしまった……
誰か、というかどこかのチームが彼の死に場所をつくってやってほしい。
それが、ゴールデンイーグルスであればそれに越したことはないが、それはもうない。
他の11チーム、いやシダックスの時のように社会人リーグでもいい。
大学野球でも高校野球でもいい(そんな簡単な問題ではないのは承知ですが)。
とにかく、野村監督にユニホームを着させてやってくれ。
いないんだから、あんなにユニホームの似合う74歳は。あんな体型なのに……
時代は変わる。でもそれは過去を蔑ろにすることではない
プロ野球は今、指導者も世代交代の過渡期を迎えているのかもしれない。
長嶋も王も病に倒れ、その2大巨頭の裏街道を走ってきた重鎮も今去ろうとしている。
そして、外国人監督のパイオニアでもあるボビー・バレンタインも、煮え切らない結末で去った。
そして、原監督を代表とする若い指導者が台頭をあらわしてきた。
それはそれで喜ばしい。
でも、本当にそれでいいのだろうか?
野球はその競技のおもしろさは当然のこと、歴史あることにも意義のある競技である。
高齢化社会の星とまでは言わないが、野村さんは多くの野球ファンと老人に勇気を与えてもいるはずである。
別に彼のボヤキを聞きたいわけじゃない。
ただ、純粋に名将がユニホームを着続けることを1ファンとして願っている。
野村さんは自らを“月見草”に例えたが、今や私の中では立派な大きな花であるし、ファンにとってもそうだろう。
ノムさん、いつの日かまたあのネチネチ節をまってます
あぁ、なんか儚くて侘しいなぁ……
こんな時でもサッチーは元気いっぱいなんかな?
野球界の発展と歴史が尊ばれることを願って終わりにしよう。
ノムさん、あえて“お疲れ様”はいいませんよっ!
ホンマ、ゴールデンイーグルスが日本一に昇り詰めたらどないなるんやろ?
posted by uzura176 |07:14 |
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2009年10月12日
祝日の早起きもええもんだ
朝の5時に起きる価値は十二分にあった。
NFL第5節、ニューイングランド・ペイトリオッツVSデンバー・ブロンコスのゲームをLIVE観戦。
舞台は、デンバーのインベスコ・フィールド・アット・マイル・ハイという長ったらしい名前のブロンコスのホームスタジアム。
その名の通り、標高1600mの地にあるからこの名がついたらしい。
だから、ボールがよく飛ぶという特性をもつスタジアムでもある。
皆さん、驚かないで下さい。
なんとこの日のゲーム前の気温は10月のこの時季にマイナス1℃。
いくらアメフトが冬季スポーツとはいえ、ちょっと常軌を逸してる。
アメリカはでっかいなぁ、と改めて思い知らされる。
この試合は全米でかなり注目されていた
この試合の一番の注目は、パッツのベリチックHCとブロンコスのマクダニエルズという師弟対決。
昨シーズンまでは、パッツでHCとオフェンシブコーディネーターという間柄で、OCだったマクダニエルズがブロンコスにその手腕を評価され招聘されたというわけだ。
ここでもうひとつのサプライズ。
なんとマクダニエルズは、33歳にして今NFLで最も若いHCである。
だからどうした! という声も聞こえてきそうだが、NFLでこの年齢でHCを務めるというのは異例中の異例なことでもある。
ブロンコス多くのアシスタントコーチは彼より年上であることはもちろん、選手でもマクダニエルズより年齢が上なんてのもいる。
アメフト、とりわけNFLのHCというのは、エリート中のエリートで、しかも“アメフト狂”でなければ務まらない。
相手のベリチックなんて、毎日平気で10時間以上スカウティングビデオに張り付くのが日課だというのは有名な話である。
その教え子マクダニエルズは弱冠33歳にして、その地位を得たというのは、彼の努力と才能の賜物であろう。
話はこれで終わらない。
NFLのHC1年目は大抵痛い目に会うことが多いことは通説である。
中には、1年間で解任なんていう例も枚挙にいとまがない。
もちろん、今季のブロンコスの下馬評はかなり低いものであった。
しかも、マクダニエルズはシーズン前にブロンコスのエースQBでプロボウラー(野球でいうオールスター選手)ジェイク・カトラーと犬猿の仲になってしまい、放出せざるえない状況にしてしまった。
就任後すぐの大失態劇である。
これによって、ブロンコスの評価は一段と下がったことは言うまでもない。
タダ者じゃないぞ、こいつは
ところがだ。
そのブロンコスが開幕4試合を終え、4連勝という大快進撃発進をしたのだ。
これには、全米のファンも専門家たちも大いに驚かされた。
現時点のNFLのニュースで最も大きいサプライズと言っても過言ではないだろう。
相手に恵まれたという一面もあるが、マクダニエルズはどんなマジックを使ったのか?
かなり気になるところではあるが、それもシーズン後半にはわかってくるのかもしれない。
そういう意味で、この試合は多くの見どころがあるというわけである。
昨年までの師弟対決、AFCのスーパーボウル候補筆頭対勢いに乗りまくるダークホースチーム。
この試合がAFCの序盤のキーになるゲームと言ってもおかしくないだろう。
その試合をまさか生中継で観れるなんて思ってなかったこっちとしても(おそらく放送していたGAORAも)、嬉しい悲鳴である。
予想にたがわぬ好ゲームに、心の中でガッツポーズ
非常に長い余談はこれくらいにして、ゲーム内容を振り返っていこう。
と言っても、ここまで多くを費やしてしまったのでサックリといきましょう。
序盤、いきなりブロンコスは奇襲に出る。
ルーキーRBのモレノを使ってワイルドキャットフォーメーションを使いまくる。
これに、虚を突かれたパッツは成すすべなくFD更新を連続で許す。
しかし、ここは知将ベリチック、すぐにタイムアウトを取って立て直す。
本来1Qのど頭でタイムアウトを消費するのは、気が引けるもんなんですけど(貴重なものだから)、彼には躊躇というものがない。
このタイムアウトが功を奏し、パッツが攻撃権を取り返す(相手FG失敗もあって)。
ここからは、アメリカのヒーローで、パッツの司令塔QBブレイディを中心に、ガンガンパッツが攻め込む。
さすが、1昨年多くのNFL記録を更新した攻撃陣だ。
その破壊力は、NFLファンにはもう説明の必要もないだろう。
だが、昨年を棒に振ったブレイディを久しぶりに観たが、どうもパスの精度が全盛期に戻り切っていないような気がしないでもなかった。
それでも前半はパッツが10点ものリードをして折り返す。
あのパッツにとっては、セフティーリードと言ってもいい点差だといえる。
しかし、今季あの破壊的な攻撃が鳴りをひそめるパッツで、しかもブロンコスホームで、さらに相手は勢いに乗るブロンコス。
余談は許さない状況に感じてしまったのは私だけではないことだろう。
そして、後半ブロンコスの反撃が始まった。
というより、ブロンコスディフェンスが耐えに耐えまくったことが大きい。
あのブレイディのドライブがファーストダウンを取るのに四苦八苦状態。
パスの精度がどうもおかしい。
激しいラッシュを受けていない時でも、パスがずれたり浮いたりとらしくない。
逆にブロンコスのQBオートンが小気味よいショートパスを立て続けに通す。
まるで、昔のブレイディのようだ。
カトラーの移籍によってベアーズからお払い箱をくらったQBには到底見えない。
知らない人が見たら、どっちがアメリカのスーパースターかわからないかもしれない。
それくらい、今日のオートンは冴えていた。
というより、彼にほぼプレッシャーをかけさせないオフェンスラインが影の立役者だったのかもしれない。
好ゲームをした選手たちに残酷な仕打ち、オーバータイム
終盤までもつれた試合は結局4Qを終えて17対17のタイスコア。
本当に勝利の女神がどちらにも微笑まないような展開であり、試合であった。
そして、先に点を取ったら勝ちになるオーバータイムにもちこされる。
もちろん、コイントスで最初のパスリターン権をとった方が圧倒的に有利である。
ここで、少し女神が微笑んだのはブロンコスだった。
コイントスで勝ち、最初の攻撃をとる。
でも、ここで簡単に相手に攻撃をやってしまうと、その女神もそっぽを向いてしまうだろう。
なんてたって相手はあの王朝パッツなんだから。
しかし、勢いに乗りつつあったブロンコスはその運を離さなかった。
QBオートン、RBモレノがどんどんとドライブを進め、あっという間にFG圏内まで持ち込む。
この時、パッツディフェンスは思い切った策も取らず、なす術なくドライブを許してしまった。
ベリチックの本職がディフェンスだけに何かげせない。
と言っても、マクダニエルズの本職もオフェンスだから、弟子が師匠を上回っただけというだけなのかもしれないが。
今年リーグを荒らすのはこのチームで間違いなさそうだ
最後はキッカー・プラターのFGが決まり、見事地元デンバー・ブロンコスが勝利した。
このチームの開幕5連勝を誰が予測しただろうか。
正に今季のNFLの台風の目である。
昨年の台風の目タイタンズが、昨年のプレーオフから今季に至っての体たらくぶりを観ているとこ、れを鵜呑みにはできないのかもしれないが、あのパッツを喰って勢いはホンモノになりそうな予感がしないでもない。
今季はブロンコスと、そのHCマクダニエルズがNFLを盛り上げることは間違いない。
ベリチックやマクダニエルズに負けてられへん!
にしても、今季TV観戦したNFLのゲームは外れゲームが多かったので、私にとっても今日は貴重な日であった。
パッツを応援していたのだが、あれだけいいゲームをみせてくれたら問題ない。
でも、やっぱ眠いもんは眠い。
これが来年の2月まで続くのかぁ……
ちょっと憂鬱だが。もうNFLで睡眠不足に陥るのは私の人生の1部である。
思う存分楽しんでやろう。
さっ、今からもう1試合観なきゃ。
懲りないお馬鹿さんです。
posted by uzura176 |19:07 |
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2009年10月10日
虚無感だけが残った、そんなシーズンだった
虎のシーズンが終わった。
虎党の私のシーズンも終わってしまった……
90年代のあれだけ弱いタイガースを知っている私でさえ、今年は不甲斐ない終焉だった。
むしろ、弱小時代が懐かしくすら感じてしまう。
こんな中途半端なチームに成り下がってしまったのはどうしてなのだろう。
永遠のライバルは、その間に着々と“チーム”をつくっていたのに。
21世紀に入ってのタイガースは、成績が良くも悪くも魅力的な存在だった。
それは他のチームのファンも認めてくれるところではないだろうか。
結果は伴わずとも野村監督が土台を築き、星野、岡田体制でその地位を確固たるものにしていたはずだ。
その王朝時代にあぐらをかいてしまったことは否めない。
ベテランがチームを引っ張らざるえない事実、そんな彼らの粋についてこれない若手、そして引っ張っていた存在の彼らの衰え、そしてその穴埋めをするためにお金にものをいわせた強引な補強。
悪循環のスパイラルに陥ってしまったことは、年々落ちていく成績が物語っている。
強い時代しかしらないファンからすれば、よもやのBクラス転落だと思う。
ただ、岡田監督の時代からその兆候は現れていた。
“JFK”というプロ野球の概念を覆すような存在で先発投手は、“完投”という大きな目標を見失っていた。
鉄人のポジションを奪い取ろうという意気込みを感じる若手もいなかった。
勝てるチーム強いチームが魅力的なわけではない
私の主観的な考えなのだが、贔屓のチームが強くなくてもいい。
むしろ、反感びいきの者にとっては弱いくらいで丁度いい。
その方が応援しがいがあるってもんだ。
でも、そこには絶対的な条件がある。
頑張ってほしい、勝ってほしい、いい試合を観たい。
すべてはチームとしての魅力があってこそである。
タイガースの選手を個々でみると、魅力的な選手に溢れているはずだ。
スタジアムも日本一、いや世界一のものだと関西人は自負しているだろう。
しかし、“チーム”という単位であるとその魅力が失せてしまうのだ。
プロ野球を熱心に観ている者ではないので偉そうなことは言えないが、関西育ちの私でさえ、阪神じゃないゲームの方が観ていて面白い。
今年躍進したゴールデンイーグルスやライバルジャイアンツのように。
強い弱いの問題じゃない。
アバウトな言い方になってしまうが、今のタイガースの野球を観ていてもワクワクしないのだ。
極端な言い方をすれば、勝っても心ときめかないという感じだろうか。
皆が全力プレーをする、チームとしての一体感がある、必死が伝わってくる、プロ意識の高さを示すなどなど。
なんでもいい。
金本選手や藤川選手のような華のある個人がなければ、本当に堕落したチームに映りかねない。
強い時期でもダレたプレーをする選手が何人か見受けられた。
でも勝利至上主義やメディアの結果論体質でそれはあまり表立ったものにはならなかった。
私はその頃から、また駄目トラに戻るような気がしてならなかった。
後出しジャンケンのような気がしないでもないが、今年の結果を受けて“やっぱりな……”という気持ちの方が強い。
えてして1年目の監督というのは結果が出ないことが多い。
真弓監督もその例に洩れなかっただけという考え方もあるかもしれない。
でも私は、真弓監督が就任する前からその兆候があったので、問題は根が深いような気がしてならない。
今年1年のポカで済みそうな気がしない。
暗黒の時代に突入しないことを願うしかない。
膿は溜まるもの、それを抜くのには苦痛が伴う
勝てるチームを作るのは難しい。
でも、魅力的なチームを作るのはもっと難しい。
単なる若返りや戦力補強という、上っ面の問題では片づけられない。
チーム、そして球団の真の部分から抜本的改革が必要なのかもしれない。
フロントも首脳陣も選手も明確な答えは出ないだろう。
でも、そういうとき最も頼りになるのはファンであると思う。
本当にファンは勝利だけを求めているのか?
私は何か違うような気がしてならない。
ファンの心の奥底にある声を、耳を研ぎ澄まし聞き、それを実践する。
それは勝つチームを作るより圧倒的に難しいことだ。
でも、関西の雄としてそれをやることは至上命題である。
甲子園球場が泣いているぞ!
私はファンの声を代弁しているつもりは毛頭ないが、結果さえ残してくれればいいんだというファンはそんなにもいないもんじゃないでしょうか。
スワローズには拍手を贈りたい
にしても、3位の座を争ったスワローズはよく踏ん張った。
スターティングメンバーをみれば、ビックネームなんてごく一部。
8月9月に地獄を見たチームは、大抵の場合は蟻地獄にはまったように落ちていく。
でも、チーム一丸で踏みとどまった。
あの団結力、執念のようなものが今季のタイガースに欠けていたものかもしれない。
なんにせよ、スワローズファンに皆さんおめでとうございます。
タイガースとカープ(そういえばここもあの戦力でよく戦った)の分まで2強を苦しめてきて下さい。
今年の秋は例年以上に憂鬱になりそうだ……
私は今季のタイガースを観ていて、なにか物悲しい気持ちになった。
そして、来季からも憂いている。
今、タイガースファンはなにを思うのか。
その辺を聞かせてもらいたいが、タイガースじゃなくてこんなネガティブな内容に終始してしまった私の方がお叱りを受けてしまうのかな……
まぁ、MLBのプレーオフでも楽しみますかな。
posted by uzura176 |05:13 |
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2009年10月06日
せっかくのLIVE中継だったのに……
昨日は深夜2時から、NFLをテレビで生観戦。
おかげでフラフラの中、1日を過ごすことになった。
しかも、ジャクソンビル・ジャガーズVSテネシー・タイタンズという同地区対決で接戦を期待にしたにもかかわらず、ジャガーズのワンサイドゲームになってしまった。
ホンマ睡眠時間返せ! と中継の間、心の中で叫び続けていた。
それにしても、昨年NFLトップ勝率だったタイタンズがよもやの開幕4連敗。
同地区には強豪でしかも絶好調のコルツがいるだけに、タイタンズのプレーオフ進出は早くも黄信号。
いや、あの状況は限りなく赤信号か。
NFLってわからんもんや……
でもだからこそ、面白いのでしょう。
日本でもアップセット劇が。アメフト奥深し
日本のアメフト界でもアップセット劇があったようだ。
まだニュースでしか観れていないので、どんなゲームだったかは定かではないが、関西学院大学が関西大学に敗れるという大波乱劇が……
ここ10年以上関西は関学、立命の2強時代が続いたがその勢力図も少しずつではあるが変わりつつあるのか。
今年は甲子園ボールが全国区になる最初の年。
NFLだけに目を奪われず、学生フットボールやXリーグにも注目したい。
でもそれは、シーズン後半までとっておこう。
あえて、少しスポーツの枠から離れた話を
昨日はせっかく無理して観戦した試合が、見応えゼロのゲームだったので、スポーツやアメフトとは違う視点で書きたい。
この試合は、選手やコーチ・スタッフたちの趣がいつも違った。
サイドライン用の帽子のつばやリストバンドそしてグローブにタオルなどなど、体の所々に“ピンク”があしらわれていた。
バイキングスのブレッド・ファーブなんてピンク色のシューズを履いていた(これには彼の奥さんのことが大きく関係している。それは後ほど)。
もちろん、NFLのチームでチームカラーがピンクなんてありえないから(あったら絶対に弱そうに見える)不思議な気持ちで観戦していました。
他のゲームのダイジェストを観ても、各々の選手のピンクが非常に目に付いた。
そして、実況の近藤さんの説明ですべてがわかりました。
今月(10月)は“乳がん対策月間”となっていて、その運動の名が“ピンクリボン”ということだった。
いやはや三十路にもなって、そんなことも知らない無知な自分が情けなくなりました。
男だからといって、自分に関係ないというスタンスはみっともないと、自責の念にかられる今日この頃。
お恥ずかしい……
乳がんは、昨今非常に大きく取り上げられ、社会問題にもなっているのに。
今回選手たちが体のありとあらゆるところにピンクをあしらっていたのは、NFLと米国がん協会のコラボレーションだったようだ。
30代や40代の女性たちに定期健診や早期発見・早期治療の重要性を訴えるキャンペーン。
なにも知らなかった自分がいうのも恥ずかしい限りだが、素晴らしい試みだと思いませんか。
ファーブがピンク色のシューズを履いていたのは、彼の奥さんが乳がんになり、そこから生還した経緯があるからでしょう。
ファーブのこのキャンペーンに対する想いは、他の選手以上であったことは言うまでもない。
さすがにピンクのシューズを履いているのは彼だけだったようですから。
アメリカって本当にお金に汚い国なのか?
アメリカのプロスポーツは、なんにつけても“お金”のイメージがつきまとう。
NFLでも昨年のリーマンショックからの経済危機で、チケット売れ行きも芳しくないらしい。
現代のプロスポーツは商業化が進み、お金と切っても切れない関係でもある。
その中でもアメリカのプロスポーツは、それが顕著であるということだろう。
しかし、今回の“ピンクリボン”運動の試みや社会貢献、社会福祉の観点からいえば、実はアメリカがその最先端を進んでいることを暗に示しているのではないか。
数年前、ミシシッピ州がハリケーン“カトリーナ”に襲われ、甚大な被害を被った時も、NBAやNFLそしてMLBなどのプロスポーツが救いの手を差し伸べていたのも記憶に新しい。
ただ、お金を渡すだけではなく、選手自身が復旧活動に参加したり、全米中に助けを求めていた。
そして、未来の子供たちに何を残せるのか? という大きなテーマから決して目を逸らさない姿勢に幾度か感心させられたものだ。
そういう観点から言えば、日本や欧州のプロスポーツの方が遅れをとっているのではないだろうか。
スポーツに何ができるのか? というのは、大きな命題なのかもしれない。
スポーツが社会に対して発信できることはかなりある。
そこに一歩足を踏み入れていく勇気が、今プロスポーツ界に問われていると言ってもいいのではないだろうか。
日本でもやっている所はやっている、でもまだ規模が小さい……
今回の活動を知って、“ピンクリボン”に興味を持ち、スポーツと関連付けて色々と検索にかけてみた。
すると、選手個人やチームではその活動が行われていることを知り、自分の浅はかさを思い知るに至った。
でも、それはやはり小規模なもので、今回のNFLのように大々的に行われた、そしてメッセージ性のあるものではない。
プロスポーツが地域貢献やファンサービスという領域から、さらに大きな社会貢献・社会福祉に踏み出していくことの重要性を、関係者だけでなく、ファンと協会が一体となって考えていく時期にある。
私のようなスポーツ馬鹿はスポーツの偉大さも知っているし、スポーツの絶大なる力を信じている。
そのパワーが、スポーツという枠の中だけにとどまらず、社会に大きく羽ばたくことを期待したい。
これに便乗して私も女性の方々に訴えたい
最後に世間知らずの無知なオッサンが言うのも恥ずかしいが、多くの女性たちが乳がんという脅威にさらされないことを切に祈る。
女性の皆さん、あなたたちの周りにはあなたを想う大事な人々が多くいると思います。
自分のことと片付けないで、検診や検査に足を運んで下さい。
私の知る限り、乳がんの検査は非常に苦痛を伴うものだと聞いています。
そして、恥ずかしいという気持ちもあると思います。
それでもです。やっぱり、大切な命ですから。
お願いします。
すべての女性たちに少しずつではありますが、訴えたいと思う次第です。
特定の女性に言えないのも情けない話ですが……
ピンクは女性の象徴のような色
にしても、NFLの筋骨隆々の選手たちがピンクをあしらう姿は、なにか微笑ましい。
不謹慎なのかもしれないが、ピンクという色の強さを非常に実感した。
“ピンクリボン”という渦が、NFLやアメリカだけでなく、世界中の女性たちに広がればと願って、終わりにしよう。
アカン……
スポーツ馬鹿には社会的なメッセージを伝える力が異様に弱い。
と、また情けなくなる今日この頃……
posted by uzura176 |23:50 |
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2009年10月01日
地味であればあるほど輝くボクサー
名城信男ほど無骨なチャンピオンはかつていただろうか。
少なくとも私は知らない。
これは決して彼を揶揄しているわけではない。
むしろ、彼のその無骨さに心惹かれる自分がいる。
ボクサーとは、どんな長所があろうとも結果が伴わなければ見向きもされない因果な商売。
そんな中で昨日、最強の挑戦者カサレスから引き分けとはいえ、チャンピオンを防衛した彼はやはり強いのだろう。
世界の頂点に立つチャンピオンは必ずと言っていいほど何か秀でている部分を持ち合わせている。
強烈なパンチ力、相手のパンチをもらわないディフェンス、華麗なステップ、誰にも真似できないようなコンビネーション、一瞬を逃さないカウンター能力、無尽蔵なスタミナなどなど。
挙げればきりがないが、世界のトップはこのいずれかを必ず持っている。
じゃないと、頂点に立てるはずがない、と私は思っていた。
しかし、彼には特別な秀でた能力を持ち合わせているとはどうしても思えない。
欠けている部分はない、でも1芸だけでもない。
どの部分も平均点以上を持っていることは間違いないのだが……
嫌な言い方をすれば本当に地味なチャンピオンだ。
つくづくわからない男であり、不思議なチャンピオンである。
事実彼の試合を観ていると、弱さなど感じない。
本当に強いと思う。
ここ数年は、長谷川穂積選手の鮮烈なKO勝利を見せつけられているので、そう感じない人も多いだろう。
でも、名城選手は間違いなく強い。
それを結果で証明しているのだから。
試合に派手さはない。
正しく通好みの選手なのかもしれない。
そんな無骨さとひたむきさに惹かれるボクシングファンも多いのではないだろうか。
そんな地味さが拭えない彼ではあるが、その戦績は輝かしいものがある。
日本人最短タイ記録での世界王座奪取。
2度目の防衛戦で敗れはするものの、その1年後には王座復帰。
そして昨日その王座を引き分けとはいえ守り抜いた。
挑戦者カサレスはホンモノだった。だからこそ価値あるドロー
昨日戦ったカサレス選手は紛れもなく強敵だった。
キャリアに裏付けされた老獪なテクニック、左右問わない変幻自在のスイッチヒッター、そしてメキシカン特有の見えないところから繰り出されるアッパーやフック。
すべてが一級品であって、「4階級制覇を狙う」と豪語するのもわかる。
そんな強敵に対して名城選手は、いつも通りの無骨なボクシングで挑んだ。
王者でありながら、挑戦者の方が上手い。そして強く見える。
こんな光景を観ると、何か不思議な感覚に襲われる。
でもだからこそ、名城選手はチャレンジャー精神旺盛なボクシングを展開できたのかもしれない。
相手に翻弄されるシーンもあったが、そんなことお構いなし。
前へ出て、無骨な自分のボクシングを貫き通すことに終始していた。
そして、変幻自在でトリッキーなカサレスに対して、彼のボクシングの基本中の基本とも言えるようなワンツーが面白いようにヒットする。
今まで気が遠くなるくらい練習してきたであろうなんの変哲もないワンツー。
不器用な彼が持つもっとも彼らしい彼の武器。
私はあのワンツーが好きで仕方ない。
どんな上手いボクサーよりも強く洗練されたあのワンツーが。
最終回では、あわやというシーンを作った。
しかし、勝負は判定に持ち込まれる。
ジャッジ泣かせの試合であるから、会場もその結果を固唾をのんで見守った。
ひとり目が4ポイントの差をつけてカサレスという名前を読み上げた時、会場からは大きなブーイングと「えっ?負けなの」という重苦しい雰囲気が流れた。
しかし、2人目はその全く逆の4ポイント差をつけて名城選手。
同じ試合を観て、8ポイントも分かれることは非常に珍しい。
ジャッジ泣かせの試合であったことを象徴している。
そして、3人目がその間のドロー。
私も、テレビの解説陣も本当にわからなかった微妙な試合だった。
1人目も2人目も正しいと思う。
そして、最もふたりの差を見極められなかった3人目の意見がこの試合を象徴している。
どちらに転んでもおかしくなかった。
だから、引き分けという結果は誰もが納得する答えだと感じる。
無骨で寡黙なサムライの戦いはこれからも続く
なんにせよ、王者名城選手はその座を守った。
これからも、チャンピオンロードは続くと信じている。
あの無骨なまでの泥臭いボクシングを、私は彼がそのグローブを置くまで見続けたい。
にしても、あえて名前を言うつもりはないが、近年リング外で目立つボクサーが非常に多い。
やはりボクサーたるものリングで、そしてボクシングでものを語ってほしい。
名城選手のように。
こんな時代だからこそ、彼のような存在は稀有であり貴重なんだと改めて想った。
テレビ中継では「サムライ」という言葉が頻繁に使われていた。
正しく、真の侍は多くを語らなかったことだろう。
戦場では、言葉ほど無意味なものはないだろうから。
サムライ名城信男の生き様、ボクシングファンならずとも多くの人たち男たちに観てほしい。
男気のかけらもない私は切にそう思った……
あぁ、彼のような無骨さを持ち合わせたい……
posted by uzura176 |11:21 |
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