2009年07月30日

素直に喜んでいいの?2019年ラグビーW杯日本開催決定

      日本ラグビー界の歴史が変わるのか。

2019年ラグビーW杯の日本開催が決まった。
日本ラグビー協会の悲願がついに結実した。
思えば、この道のり決して平坦なものではなかった。
2011年大会の招致活動のときも決選投票で敗れた。
あの時の関係者の落胆ぶりは、今でも思い出すことができる。
ここまでこぎつけた関係者の人には、心から拍手を贈りたい。


      だが、喜んでばかりもいられない。

これも現実ではないだろうか。
まだ10年も先の話である。
いや、たった10年しかない。

思えば日本では、ラグビーが野球にも勝るとも劣らない、そしてサッカーとも比較にはならないほどの花形競技であった時期があった。
だが、プロリーグが発足したにもかかわらず、その人気は下降線を辿っているように思えてならない。
おそらく、競技人口も右肩下がりだと思う(最近の親御さんは、怪我の多いスポーツをやらせたがらないということもあるでしょうが))。
そんな、凋落の匂いすら漂う中、世界の祭典が日本にやってくる。
ホスト国として恥じない大会にできるのか、ひとりのラグビーファンとして安穏な気分だけではいられない。


日本という実直な国は、多くの国際スポーツイベントを成功させてきた。
サッカーの日韓W杯はもちろん、その運営能力に疑いの余地はないと、日本人として自負している。
事実、今年行われたU-20ラグビー世界選手権は、“大成功”ということになっているらしい。
私も会場に足を運んだが、確かに混乱もなかったし、観客動員もなかなかのものだった。

だが、肝心の日本代表の結果は開催国にもかかわらず、16チーム中15位という散々たるものだった。
全試合ホームなのに、ブービー……
これで、本当に成功だなんて浮かれていいのか、と思うのは私だけではないだろう。

いや、実は結果が伴わなかったことが、駄目だと言いたいわけじゃない。
私は幼い頃からラグビーという競技が大好きだった。
月日が経つのは早いものでもうかれこれ20年以上になってしまう。
イカンイカン、話が逸れた。
それを言いたいわけじゃない。

私はU20世界選手権に計5度足を運んだ。
そのうち3試合は日本の試合だった。
もちろん、すべて負けゲームだったわけなのだが、それだけが悔しかったわけじゃない(それこそ負け惜しみのようですが)。

日本のラグビーがとても“古い”んです。
というか、私が幼い頃から観ていたもの大差なかった。
それが、何か物悲しかった……

当然時間は経てど、同競技なのだから大幅に変わるのもおかしい。
ましてや、国際試合ともなるとその国のスタイルというものが色濃く出て然るべき。

ただ、世界のラグビーは劇的に変貌しつつある。
ルールはもちろんだが、今やポジションの制約がないというくらい、全選手が縦横無尽に駆け、そしてボールを触り、なんだったらFWの選手がキックする時も見かけられる。
U-20の他の国のラグビーも観ていてもそうだし、たまに国際映像で観る試合も“これが本当にあのラグビーか”と思わせる。

逆に、日本のラグビーにはまだまだ昭和の匂いがしてならない。
古き良き時代という意味合いも確かにある。
ただ、世界が向いている方と違うことも確かなのだ。


       現実を見据えた強化プランを

そして、日本はラグビーおいては明らかに途上国のひとつなのだ。
そんな国が、開催にこぎつけたからといって浮かれてばかりでいいのだろうか。

日本はW杯の第1回大会からすべての大会に出場している。
これは、胸を張っていいことだしファンとしても鼻が高い。
ただ、結果は1勝(18敗)しかしていない……
これもまた現実だ……


サッカーでのW杯は、開催国が予選リーグで敗退したことがない話は有名な話。
1度の出場しかない(しかも全敗)日本も予選を突破し、ライバル韓国なんて国民の力を背にアジア初の4強という快挙を成し遂げた。
前回のドイツも前評判が低いにもかかわらず、当たり前のようにいい結果を出した。

じゃ、ラグビーも大丈夫やん!
と、楽観していいものなのだろうか。
私は甘くないと思う。
特に、世界の8強と日本の差はいかんともし難いものだろう。
100回やって1度勝てるかどうか…… そんな差だろう。
もちろん、サッカーと違いラグビーは実力差が如実に出るということもある。
ただ、それを差し引いても、日本と世界の差はとてつもなく大きい。
ホームの利というものを、どれだけ活かせるのだろうか。

そして、10年後を担う選手も多いであろう20歳以下の選手たちが、昭和のラグビーをしている。
これで、心配するな! というほうに無理がある。

まだ10年、たった10年、されど10年、考え方はそれぞれだが、私は憂う。

まぁ、いい意味でも悪い意味でもさじは振られた。
初心に帰って、まずは子供たちにラグビーの面白さ、素晴らしさを伝える。
そこからかもしれません。
子どもたちは未来である。
その子供たちを蔑ろにして未来などあるはずがない。
今年から、どんどんトップリーグや学生ラグビーに子供たちが足を運ぶよう努力してほしい。
今日本ラグビー界は、頂点が高くなるどころか、底辺が狭まりつつあるのが現状でしょうから。
たった10年だけど地道に地道にその歩を進めていこう。


        やっぱ金なの?

にしても、このニュースで歓喜の声も聞かれるが、金の話も多々みかける。
それこそ10年後の金勘定なんてしても、意味がないような気がしないでもないが、なにか節操に欠ける。
もちろん大会自体が成功に終わるに越したことはないけど、そんなものは後でええやないですか。

東京五輪、長野五輪、サッカーW杯と日本は数々成功を収めてきたわけじゃないですか。
その辺は自身もってりゃええやん。
金勘定の前に、星勘定してくれ!

これで、東京にも五輪なんて言ってるんだから……
いつから、スポーツの祭典や世界大会はお金稼ぎイベントになってしまったんや!


と、どうしようもない現実に背を向けるオールドスポーツファンの、嬉しさと憂いが入り混じったコラムでした。

posted by uzura176 |15:01 | ラグビー | コメント(4) | トラックバック(0)
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2009年07月29日

古賀選手の大快挙!その背景にあったもの

誰が、こんな結末、そして快挙を予想していただろうか。
世界水泳背泳ぎ100mの古賀淳也選手の日本新記録での金メダル。

今年の世界水泳、日本の主役は正しく入江選手であった。
北島選手が休養中で、日本のエースが彼であることは自他とも認めるところ。
それは、テレビCMで見ている皆さんもご存じのだろう。
その彼を横のコースに従え、堂々と先行押し切りする姿に、深夜テレビにかじりついていたファンは、湧き出てくるような鳥肌を抑えきれなかったことだろう。


       知ったかぶりもええとこだ

後出しジャンケンのようなことを今から言わせてもらう。
私は、彼の快挙を予想していなかったわけではない。

北京五輪の選考から漏れた彼を特集するニュースを見たときときがある。
それは、かれがある師から“空手”を学ぶものだった。

世間ではあまり知られていないところかもしれないが、その師とは宇城憲治氏。
世間一般で言われる、ただの空手の達人ではない。

あらゆるスポーツ関係者や指導者、そしてアスリート自身が、彼に教えを乞う。
彼に学び、常識では考えられない結果を残した指導者やアスリートは数多い。
嘘のような話かもしれないが、そのほとんどが他競技の選手や指導者なのである。

そしてまたひとり、彼を慕い、教えを乞うたアスリートが世界という舞台で偉大なる結果を残した。

古賀選手は50mでは敵なしのスプリンターであった。
50mは五輪では正式種目ではないので、“片道スプリンター”と揶揄されることもあった。
そして、彼のもうひとつ弱点は大舞台やその選考では結果を残せなかったこと。

それがどうだろう。
五輪に次ぐ大舞台で、それ以上はない結果をもたらした。

明らかに変わった部分があることは明白であろう。
それは、“心”の部分である。


      宇城氏が伝えたいもの

“心・技・体”という言葉はあまりにも有名である。
でも、世界トップクラスの技と体の部分は、本当に微々たる差しかないことは観ていてもわかる。
勝負のあやとなるのは、やはり“心”の部分ではないだろうか。

実際、ここ20年の五輪の競泳で金メダルを取った選手は4人。
ソウル五輪の鈴木大地選手。
バルセロナ五輪の岩崎恭子選手。
そして、もう多くを語る必要もなくなった北島康介選手。
ダークホースともくされていたにもかかわらず、一気の頂点に駆け抜けた柴田亜衣選手(ここは投稿者の方のご指摘で加筆させてもらいました。ご本人を含め気分を害された方には申し訳なく思っています)。
この4人も絶対的な存在ではなく、ライバル選手がいたり、決して断トツの優勝候補ではなかった。

そして、結果論として技術論などで片付けられてしまう面も多いが、実はこの4人が特筆するものは精神力ではなかったのだろうか。

鈴木選手は、スタート前から自分がトップでゴールすることしか想像していなかったという。
岩崎選手は、その若さゆえの無欲の勝利。
勝利後の言葉ばかりが取り上げられるが、実は結果が出る前から“自分の泳ぎに徹すれば、おのずと結果はついてくる”と自分に暗示をかけていたような気がする。
北島選手の2大会連続、しかもどちらも2種目を制したのも、ただ強いでは片づけられない。
もう忘れられているかもしれないが、どちらの大会も下馬評は2番手であった。
しかし、ライバル選手とその命運を分けたのは“心の強さ”の差だった。
まぁ、今さら北島選手の精神力を語る必要もないような気がするのでこれくらいで。


なんにせよ、水泳の100分の数秒を争う世界では、ほんの些細なことが天国と地獄を分ける。
それが“心”なのではないだろうか。


古賀選手が劇的に強い精神力を身に付けたとも思わない。
入江選手が精神力に弱いとも思わない(彼の得意種目は200mということもある)。

ただ、現実に古賀選手はとてつもない結果を残した。
そこに宇城氏の教えが無関係とは、どうしても思えない。


      ”気“って一体何なの?

宇城氏は空手家である。
でも、他競技の選手に教えられるのは何故か。
それは、単に技術論や科学論とは違った視点からのアプローチをしているからではないだろうか。

“気”という言葉がある。
いかにも胡散臭く、説明し難いものである。
と、心が汚い私は思う。
ただ、そこには理屈や科学を超越した何かがあるのだろうとも思う。
会得するとかいう問題ではない。
その“気”をどのようにコントロールし自分のものにできるか。
それを宇城氏は、身をもってアスリートや指導者に伝授しているのではないでしょうか。

本当に知られていないですが、彼に教え乞うた人たちがとんでもない結果をもたらしているのだから。
彼の考えは理屈ではない。
でも、結果として出ている。
やっぱり何かがあるとしか思えない。
私のような“浅い人間”には一生かかってもわからないだろう。
だから、生涯勉強なんでしょうね。


古賀選手の金メダルで宇城氏の名は、世間に知れ渡るだろう。
ただ、専門家やジャーナリストは、それをなんとか理論として説明したがることだろう。
でも、その行為自体がナンセンスであることは言うまでもない。
説明できない。
それが、”気“であり”心“ではないのでしょうか。

グダグダとごたくを並べたが、古賀選手、本当におめでとうございます!


      “気”を語る以上避けては通りたくなかった。

おめでたいニュースの後に、暗い話は気が引ける。
でも、どうしても無関係には思えないのであえて言いたい。

昨日、歌手の川村カオリさんが亡くなられた。
2004年に癌を患い闘病、そして復帰、そして再発、そしてまた闘病。
その間に彼女は、とても病人とは思えない強さとバイタリティーで闘い抜いた。

古賀選手とは明らかに違う。
でも私は思う。
そこに“気”がなければ彼女は5年も闘えなかったのではないだろうか。

ファンは本当に悔しいことだろう。
でも、彼女は5年間も“気”を貫き闘い通した。
5年間もだ。
よくがんばった、本当に本当にお疲れ様、と送ってあげてほしい。
心の底からご冥福をお祈りします。
って、カッコつけるより「ありがとう!」の方がいい。

忌野清志朗さんも逝った。
彼の母校が都立の雄として甲子園一歩手前で散った。
戦ったのは選手たちだ。
でも、彼があの世から“気”を送ってたのかな……?と思わずにはいられない。
それくらい、実力以上のものを見せつけられたのだから。


     何故か自分のことを書き始める弱者
    
ここからは、いきなり自分のことを書いてやる。
ここまで、散々偉そうに“気”だの“心”だの語って来ているが、私ほどそれが弱く、そして欠けている人間はいない。
川村さんや清志朗さんは、“気”は充実しながらも、体の病で逝かれた。

でも私のように、世の中では、心の病をもつ人も多い(いきなり、なんちゅうカミングアウトをするんや……)。
ただ心が病んでいる人は、その病が目にも見えないし、絶対的な治療法もない。
ある意味、病気よりたちが悪いのかもしれない。
だって、本当に本当に苦しいんですから。
でも、やっぱ見えない。
そして、それを口にもできないし、口にすると変な人に思われる(私は変人ですが)し、倦厭される。
もっと言えば、“弱い人間”“ただの弱音”と一喝される場合もある。
でも、世の中には多くの人が苦しんでいて、その苦しさも多種多様である。

“心”は強い方がいいに決まっている。
でも、その“心”が弱い人間も許容できる社会になってほしいな、とも切に思う。


“心”をテーマにして書くのは辛い。
だって、結局自分に跳ね返ってきてしまうのだから。

いつの日か、いつの日か、自分も胸を張って“心”や“気”のことを語りたい。

そう思いながら今回は書きました。

あぁ、シンド……ホンマにシンドかった……

ねっ!“心”弱いっしょっ。

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posted by uzura176 |09:31 | スポーツ全般 | コメント(7) | トラックバック(0)
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2009年07月25日

国技とローカル競技の差… ノートルダムジャパンボウル

       アメフトの本場を本気にさせたのか

正直、ここまでの差があるとは……
体格差を言い訳にするのは簡単だ。
だが、私の眼にはそれ以上の決定的な差が感じられた。
まさしく、完敗。


       そこにアメフト会場の雰囲気はなかった

まず、東京ドームに入ったとき、なんとなく私は負けを察してしまった。
客席がまばらだったからだけではない。
完全ホームの雰囲気ではなかったからだ。

むしろ、日本在住のアメリカ人の方が、この日を楽しみにしていたように思えた。
会場には、ジャイアンツのクルーン投手も足を運んでいたようだ。
いくら、オールスター中とはいえ、やっぱりアメリカ人というだけで、ノートルダム大が来ていることに、居てもたってもいられなくなったのかもしれない。

アメフトは、選手やコーチはもちろん、ファンも一緒にホームチームを後押しする競技である。
応援や声援という域を超越したものがある。
それは、NFLやNCAAの試合を観ていてもわかる。
圧倒的にホームが有利なのである。
それは、ホームのファンが相手チームオフェンスを“音”で邪魔することができるからだ。

今日の試合は、確かに親善試合である。
でもここまで、のほほんとした雰囲気のアメフト会場というのは、やはりまだまだこの国にアメフト文化が根付いていない証拠でもあるのではないか。
長年のアメフト好きにとっては、ちょっとやるせない気持ちにもなった。


        悔しいけど復習せねば

グダってばかりでも仕方ないので、試合を振り返ろう。

コイントスに勝った日本代表は、積極的にリターン(攻撃)を選ぶ。
しかも、リターナーは木下選手。
格上相手に最初からトップギアの本気モード。
その時は“もしかしたら”という気持ちにもなった。
そして、最初の日本のドライブ。
小気味よく、小さなパスで前へ出る。
出ないと思われていたランも意外に出る。
QB高田も落ち着いている。
自慢の走力で相手プレッシャーを交わすシーンも目立った。
タイムコントロールも完璧で、あれよあれよという間に敵陣深くに迫る。
“これはイケる”そんな気が東京ドーム全体に流れた。

しかし、そこに落とし穴があったのかもしれない。
最初の4thダウン(1ヤード)に日本は“ギャンブル(4回目でも蹴らない)”に打って出た。
トップギアから入っているので、気持ちもわからないでもない。
でもここは、無難にFG狙いが妥当だったような気がする。

この喧嘩ごしの作戦に、ノートルダムの選手の気持ちに火がついた。
見事、日本のドロープレーをシャットアウト。
ギャンブル失敗……
流れが来ていただけにイタい。

しかし、この後のノートルダムの攻撃をディフェンス陣が踏ん張りスリーアンドアウト(1度もファーストダウンなし)で断ち切る。

そして、2度目のドライブで日本はFGまでこぎつける。
誰もが予想していなかった日本の先制点。
しかも、ほとんどの攻撃時間は日本代表。
ボールポゼッションでも上回る。
ここで第1Qが終わる。

本場は、名門は、ノートルダムは“こんなものか”という雰囲気が会場にも流れた。
でも、ここまで私たちの観ていたノートルダムは、まだ本気モードに入っていなかった。

第2Qが始まる。
しかも、いきなり日本代表がインターセプトを喰らう。
でも、パント代わりのインターセプトみたいなものなのでそんなに痛手ではない。
しかし、ここからノートルダムの怒涛のラン攻撃が繰り返される。
日本ディフェンスは体力ばかりを消耗させられる。
しかも反則もかさみ、怪我人も出る。
逆に日本の攻撃は、長めのパス一辺倒になりがちで、相手に読まれ、なかなか自慢のパスオフェンスが機能しない。
そして、長いパスを狙うばかりに、オフェンスラインがもたず、QBがサックを喰らうという悪循環。

そして、残り6分、とうとう日本ディフェンスの集中力が切れる。
相手RBビッカーズに80ヤードのロングゲインを許す。
そして、残り4ヤード。
ノートルダムは、スニーク(QBがスナップ後飛び込む)を2度繰り返すという力技でTDを奪う。
このプレイコールは、本場の誇りと意地を感じさせた。

それでも、前半は10対3のノートルダムリードでしのぐ。
勝負としては、まだまだわからない点差である。
後半への楽しみをもったまま、ハーフタイムを過ごす。


そして、後半。
日本がいきなりQBを代えてきた。
ある意味、奇襲でもある。
若い菅原選手は物怖じせずプレーしているように見えた。

だが、ノートルダムはこれにまったく動じず。
その菅原選手に襲い掛かり、“セーフティー(相手エンドゾーンでサック)”を奪い、そしてとどめのインターセプト。
そこから、中央のランでゴリゴリ押し通す。
更に、日本ディフェンス陣は体力を消耗させられる。
そして、TDも奪われ、3Qを終えて19対3。

ここで敗戦ムードが高まる……
しかも、体力と体格に劣る日本ディフェンス陣は、負傷者が続出。

4Q日本の起死回生のオフェンスを期待したが、ノートルダムは甘くなかった。
延々とランプレーを繰り返し、タイムコントロールに入る。
しかも、ファーストダウンを延々と行進されるので、日本に攻撃権すら与えない。
つまらないフットボールだと、揶揄されようが、勝利とプライドのためなら確実なプランを遂行すると言わんまでだ。
一見、派手好きな国のように思われがちだが、アメフトとなると勝利に徹するしたたかさを持ち合わせている。

そして、日本最後の攻撃。
パスは通る。
でも、決してロングゲイン、ロングパスは許さない、という老獪なフォーメーション。
時間だけが過ぎていく。

そして、日本は攻撃、守備、なにもできないまま終わった。

最終スコアは19対3。

日本は勝ちにいっていた。
でも、点差以上の差をみせつけられた。
そんな試合だったような気がする。


        圧倒的な差を見せつけた本場の意地

やっぱり、“アメリカン”フットボールなんだ、と実感させられるゲームだった。
国技であることはもちろん、伊達に競技名にその国名を入れていない。

そして、その本場の本気を思い知らされることになった。
名将ホルツHCも本気中の本気で日本を倒しにきた。

これは、どうしようもない……
だって、相手チームは元NFL選手を多数揃えているとはいえ急造チーム。
試合を観ていても息の合わないシーンも多々見られた。
それでも、くだらない反則もしないし、皆忠実なプレーを繰り返す。

そして、もうひとつ。
今日のノートルダムはほとんどパスを使っていない。
もちろん、練習期間が短くて息が合わないということもあったであろうが、アメフトはパスか?ランか?を読み合う競技でもある。
それを90%以上ランで相手を凌駕してしまうのだから、これは如何ともしがたい力の差なのだろう。
そして、ライン戦で負け、負傷者が続出する日本代表を観て、これが国技とローカル競技の差なんだと、嫌というほど味わさせれる。

 
        コテンパンにされても前を向け!

日本は、ボロボロにされた。
でも、それは相手が本気だった証拠でもある。
そして、勝ちに行った。
だから、試合後の森HCの言葉には、その悔しさがにじみ出ていた。
下を向くことはない。
胸を張れ!
2年後にW杯に向けて、こんな大きい経験はないのだから。

逆に、日本の現状、本場の凄味を教えてくれたノートルダム大レジェンズには、本当に感謝しなければ。


にしても、もうちょいやれると思ってたんやけどなぁ……
現実は厳しいもんです。

posted by uzura176 |23:33 | アメフト | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年07月24日

決選直前、ノートルダム・ジャパン・ボウル。勝ちたいんや!観たいんや!

     アメフトなんて興味ねぇ。そんなあなたに観てほしい

いよいよ明日に迫った、ノートルダム・ジャパン・ボウル2009。

この大々イベントが待ち遠しくて、今から寝付きが悪くなってしまう有様。
ノートルダム大レジェンズ、日本代表共々ロースターも発表され、いよいよ本気モード。
どちらも数カ月に渡って準備してきたとあって、好ゲームが期待されそうだ。

アメフトに興味のない方にも、是非とも本場のフットボールを観て頂きたい。
そして何より、新生日本代表がどこまで本場のフットボールに対抗できるのか、やっぱり今から待ち遠しい。


     ちょっと舐めちゃいねぇか?ホルツさん

まずはノートルダム大のロースターを見て驚かされた。
平均年齢が異様に高いのは仕方ないとして、QB登録の選手がたったひとり。
しかも、41歳。
現役を離れて何年経っているんだ?

ルー・ホルツHCは殿堂入りもした名将。
そんな彼が「日本代表は素晴らしいチームで、選手もQB、WR、DBが特にいい」と警戒感と本気度を思わす発言をしていたが、それでもやっぱりちょっと舐められているように感じる。

QBほどディフェンス全選手が標的にされるポジションはない。
必然的に怪我も多くなり、バックアップ選手は不可欠というのが、アメフトの世界では定石のはずなのだが。
“うちのオフェンスラインはQBを守り切るよ”という自信の表れか。
それともやっぱり舐められているのか。
それとも、他のポジションの選手ができるのか。
こればっかりは、蓋を開けてみないとわからない。


     デカ過ぎるぞ、ノートルダム代表

にしても、やっぱり皆デカイ。
日本の同ポジションの選手と比較しても、身長では10cm体重では20、30kgの差がある。
こればっかりは、埋めようのないものである。
だって、向こうは国技でしかも超名門大、威信に懸けて負けられないという気持ちで挑んでくるだろう。


      こちらとて負けていない

対して、我が日本代表。
いやぁ、正に現時点でのオールスター。
こっちも本気モード満点。
しかも若いこれからの選手も多数選出されている。
現役大学生が7人も選ばれている。
しかも、キッカー兼パンターが大学生。
スペシャルチームは、接戦での勝敗の鍵となるので、思い切った起用だ。


      日本版トリプレッツを見逃すな!

オフェンスの見どころは、やはり立命大卒のQB高田、WR木下、長谷川のトリオか。
彼らが学生時代のライスボウルでのオフェンス力たるや、正に日本版トリプレッツ(アメリカでは、3人のスター選手をよくこの言い方で評する)。

特に期待したいのは、今もっともNFLに近い男木下典明。
実戦から遠ざかっている心配もあるが、ここで魅せに魅せつけてほしい。
この試合のアピールがNFLチームの目にかかる可能性もあるのだから、本人も気合入りまくりなのではないでしょうか。

QB高田選手は、その機動力を如何なく発揮できなければ、ノートルダム大のブリッツの餌食になる可能性もある。
おそらく、ライン戦では相当苦戦を強いられるだろうから。
危ないときは、瞬時の判断で“投げ捨て”ができれば、そう大きなダメージにはならないと思う。
苦しまみれのパスをしてインターセプトが一番怖い。

長谷川選手は、本場でも通用してもおかしくないサイズの持ち主。
木下がディープゾーン、ショートパスは長谷川という戦略が機能すれば、そこそこ対抗できるような気がする。

ノートルダムもアメフトのルールもよくわからん、という人はこの3人に注目して観るといいんじゃないでしょうか。

おそらく、日本のランプレーはそうたやすくロングゲインができないだろう。

3人のショットガンがどこまで機能するか、今から楽しみ。
というか、彼らにやってもらわにゃ、勝負にならん。
オフェンスラインに皆さん、どうぞ踏ん張ってくれ。


      ディフェンス陣の奮闘が勝負のあやになるのか

そして、ディフェンス陣。
個人的には、LB陣に期待したい。
スピード感溢れるブリッツを多用して、相手QBを混乱させたいところだ。
というか、サックしまくって“控えQBも用意しとけばよかった”と後悔させてやれ。
DLとDBはかなりの苦戦を強いられることになるだろう。
なんせ、サイズがものをいうポジションだから。
だが、相手はかなり老兵も多い。
後半にかけたディフェンスでスタミナ勝負に持ち込みたい。

私の楽しみは、キャプテン古庄選手(LB)の魂溢れるタックル。
シーズン中のような“串刺しタックル”を相手RBにお見舞いしてくれることを期待したい。


       せっかく日本でやるんだから、ホームの雰囲気を作ろう!

まだまだ、書きたいことは山ほどあるのだが、もうきりがないのでこれくらいで切り上げよう。

何も2日前ごたくを並べなくても、ゲームが始まればすべて吹き飛んでしまいそうなくらい、興奮してしまうだろうし。

東京ドームに足を運ぶ皆さん、本場顔負けのクラウドノイズ(相手オフェンスを邪魔するための騒音)で日本代表の肩を押しましょう。
私はブーイングが苦手なんで、でっかい声で野次ることになりそう。
近くの人、気を悪くなさらないでね。

早く来い来い土曜日。

そして、なんで来てくれへんのや、ジョー・モンタナさん(ホンマは来る予定でした)。
アンタを楽しみにしてたファンも多いんやで……

posted by uzura176 |02:16 | アメフト | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年07月23日

今年も熱く、そして儚い夏がやってきた

全国各地で、夏の高校野球・地方大会の熱戦が繰り広げられている。

甲子園の切符を手に入れたのは現時点で4校。
来週あたりには、続々と各都道府県の代表校が名を連ねることだろう。


      球児の夏は儚過ぎる……

それにしても、夏の高校野球はなんとも儚い。
1日ごとに、何百校の夢が散り、そして何万もの球児の夏が終わる。
秋、春と全国大会はあるが、3年生にとっての夏は高校野球生活最後の舞台。
ノックアウト方式の残酷さを感じながらも、彼らの1球に懸ける姿は、観てるこちらがいくつになろうとも胸高鳴らせる。
汗や泥まみれで白球追う姿は、この国の野球文化の財産とさえ想う。

WBCの2連覇やプロ野球、そしてMLBで活躍する選手たちだけが野球ではない。
そして、そのトップに立つ彼らも必ずと言っていいほど、この高校野球を経験している。そしてそれを糧にして今の野球人生がある。


     公立の雄、そして春の覇者が散る……

昨日、選抜の覇者・長崎の清峰高校の春夏連覇の夢が断たれた。
私は、選抜のベスト4から甲子園に足を運んだのだが、あの冷静沈着で5試合でたった1点しか取られなかった今村投手が3点も奪われるなんて、想像だにしなかった。
優勝候補、春夏連覇のプレッシャーが彼のなにかを狂わせたのか。
それでも、インタビューで「すべてを出し切った」と言い切った彼は立派である。
彼の野球人生はまだまだ続くだろう。
陰ながら、あのクールガイは見守りたい。


     1球の重みが3年間を物語る

ひとつの失投、ひとつの負けがすべてを終わりにする高校野球。
取り返しがつかないし、やり直しも効かない。
負けが決まった瞬間、選手たちの頭は真っ白になるのか、3年間の苦しい練習や思い出が走馬灯に脳裏を駆け巡るのか。
どちらにせよ、それは一生の財産になると私は信じているし、選手たちにとってもそうあってほしい。

最後の最後まで笑えるチームはたったひとつ。
4000校近い高校は、最後の夏を負けて終えるのだから。

燃えて燃えて、燃え尽きるまで最後の夏を謳歌してほしい。


      柳ヶ浦球児よ、君たちは強い!

大分の柳ヶ浦高校が開会式に向かう途中、凄惨な事故にあったことは全国のニュースでもトップニュースとして流れた。
ひとりの球児の尊い命が失われ、そして多くの怪我人も出た。
だが、彼らはベンチメンバーが多くいなくなり、そして心の傷を背負ったまま辞退することなく闘い抜いた。
結果、2回戦で優勝候補の日田林工に接戦で敗れはしたが、どんな精神状態におかれても最後までやり抜く姿勢に、心揺さぶれるものがあった。
そして、彼らには他の球児たち以上に大きな経験と得たものがあったはず。

決してあってはならない事故であることは言うまでもない。
でも、どの高校にも起こりえること。
そんな中、どれだけ自分たちが現実と向き合い、そして立ち向かうかが、彼らの将来を左右するのではないか。
辛い経験をし、そして敗退した彼らを褒めることは、間違っているのかもしれない。
それでも、私は柳ヶ浦高校球児たちに心から拍手を贈りたい。

彼らは勝者にはなれなかった。
でも、君たちは敗者ではない、と届かない声だが言ってあげたい。


      行くの?行かないの?どっち? みなまで言わすな!

個人的には今年から大阪を出たので、選手同様“遠い甲子園”となってしまった。
例年のように足しげく甲子園に通うこともできなくなってしまう。
高校野球観戦、自分のバイブルみたいなものだったので、こんな悲しいことはない。

東京に出てくる時点で、甲子園観戦は諦めるつもりでいた。

でも、やっぱり行ってしまうのだろう……
テレビでも観れる。
幼少期から腐るほど球児たちの姿は見てきた。
もう充分じゃないか、と自分でも思う。
でも、高校野球狂の自分は行ってしまう。
そんな気がする。

お盆だから帰省とか、ひとり暮らしの母を慮って(とんでもない親不孝者のくせに)、と色々な口実をつけて。

甲子園の夏の暑さは尋常なものではない。
私にとって“肌を焦がす”とは海水浴ではなく、甲子園である。
浜風なんて、ただの熱風だ。

今年も暑く、そして熱くなるだろう。
そうだ。
それでいいんだ。
もう覚悟はできている。

だって、それが甲子園、そして高校野球なんだから。

晴れの舞台に駒を進める球児たちよ、今年も高校野球狂のオッサンが君たちの雄姿を見届けるからな。
夢の舞台に来たからといって満足せず、全身全霊のプレイをオッサンに魅せてくれ!


最後に一曲

また巡り来る 夏の日に
心 奮わす人がいる
あれが 確かに 青春と
胸に 瞼に 刻み込む

時よ 止まれよ ただ一度
奇跡 起こした 若者に

雲が沸き立つ 甲子園
君よ 8月にぃーーー、あっつくなっれっーー♪


高校野球ファンの人ならわかってくれるはず。
って、3年前にもこの曲をブログで紹介していた自分が恥ずかしい(でも実は関西人しか知らんらしい)。

この詩ええと思いません?(曲もなかなかのもんです)
高校野球凝縮って感じで。
って思うのも関西人だけなんかなぁ……

posted by uzura176 |08:28 | 高校野球 | コメント(1) | トラックバック(1)
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2009年07月20日

全英のワトソンに心底惚れ込む

ゴルフの醍醐味をいやというほど魅せつけられた。

昨日は、全英オープン最終日を観ていて全く寝れなかった。
いえ、眠気さえ吹き飛ぶ老兵の戦いぶりに見惚れていた。

59歳10か月のトム・ワトソンの奮闘に、日本ならずとも世界中のゴルフファンは固唾をのんで見守ったのではないでしょうか。

でも、結果はプレーオフの末、同国のスチュワート・シンクに優勝の座を譲った。
それでも、還暦間際の男のその戦いぶりに、誰もが胸が熱くなったことは間違いない。


      地獄のリンクスを楽しむ経験

台風が近づいているのかと思わす強風、昼と夜の寒暖の差、狭いフェアウェイ、ボールが消えてしまうほどのブッシュ、蟻地獄よりもたちの悪いバンカー、全英の舞台リンクスは世界の猛者たちを苦しめた。
私はゴルフ未経験者ではあるが、彼らの苦しむ姿を見ているだけで胃が痛くなった。
優勝スコアは2アンダー。
72ホールをイーブンパーでしのいだ選手はたった7人。
この数字だけでも、この難コースの厳しさがわかる。

今年の全英は、石川遼選手やタイガー・ウッズに注目が集まったが、彼らが予選で敗退した後は、ワトソン一色になった。

私はゴルフには疎い方だが、もちろんワトソンの名は知っていた。
私が生まれる前のニクラウスとの死闘は今でも語り継がれている。
そして、全英を5度も制覇している彼は、生きる伝説でもある。

今でも彼がプレーしていることは知っていたが、まさかメジャー大会で優勝争いに加わるとは……
しかも、71ホールまでは堂々のトップ。
最後の1ホール、誰もが奇跡を期待したことだろう。

しつこいようだが、もう1度言いたい。
59歳である。
そんな彼が、トッププロが集まる4大大会で優勝の一歩手前まできた。
それだけでも驚愕の事実でもあるが、これがスポーツであり、ゴルフなのだろう。

こんなストーリーは、フィクション(ドラマや小説)にしてもなにも面白くない。
そんな嘘くさい話に誰が心打たれるものか。

でも、事実そんな奇跡を私たちは目の当たりにした。
これは、ゴルフファンだけの心の中では収まりきらないと思う。
世の中の60歳に多くの希望と勇気を与えたことに違いない。
私も30代に突入して、老いや劣等感も感じていた。
そんな自分が馬鹿らしい……というかアホだ。
30なんてワトソンからみればまだまだ青二才だ。

そう考えると彼の姿は、彼の同年代だけではなく、多くの人に何かをもたらした。
私のような単純な男ですらそうなんだから、老若男女問わずそうだあろう。

72ホールを戦い終え、プレーオフでの彼の姿はまるで別人のようであった。
59歳が4日間72ホールを闘い抜くことだけで称賛に値すること。
プレーオフでの彼のプレーは、電池が切れてしまったかのようだった。
それだけ、限界の中で72ホールを戦い抜いていたに違いない。


     モナリザの微笑よりも憂いを感じる
   
彼のプレーはもちろんだが、印象深いことがある。
彼は、神経が衰弱する中で、終始なんともいえない微笑を浮かべながらプレーしていた。
多くのショットやパットが脳裏をよぎるが、すべてが終わった今、最も心に残るのは彼のその笑顔。

他の優勝争いをしている選手たちは、そのプレッシャーで顔が強張っていた。
誰しもが、人生に1度あるかないかの大舞台に極限の中でプレーしている。
だから、笑顔はタブーではないが、そう簡単にでるものではない。
もし、笑っているとしたら、難しいショットやパットを決めた安堵感や達成感である。

しかし、ワトソンはミスショットをしようとも、18番の精神的に狂いそうなそんな場面でも、自然な微笑みが出ていた。

スポーツとは楽しいものだ。
しかし、プレッシャーという中ではそんなことも忘れさせられてしまう。
でも、彼は優勝争いをしていることもさることながら、その緊張感やプレーする喜びを心の中から楽しんでいたように見えてならなかった。

これが、老兵の培ってきた極みなのかもしれない。
そこに到達するのには、多くの喜びや挫折を味わってきたからに他ならない。

誰もが、彼の躍進に心から拍手を贈っていることだろう。
解説の戸張さんや青木さんまでも、最後はその立場を忘れ、ワトソンの応援していたくらいだから。
そのような贔屓目の解説や実況がタブーであることは、彼ら自身がもっともわかっているはず。
でも、今回の全英のワトソンのプレーは、そんな彼らの心を惑わすくらいものがあった。

今年の全英は、おそらくずっとずっと私の記憶の中に残るだろう。
でも、それはワトソンの活躍ではなくて、彼のあのなんとも言えない微笑のような気がする。


      イギリスという国の重み

それにしても、イギリスという国はやっぱりスポーツの国なんだと改めて感じさせる。
サッカーやラグビーやゴルフなどの多くのスポーツの発祥地であることは言うまでもない。
歴史や伝統、そしてなによりスポーツが“文化”としてしっかり根付いている。
日本人であることに誇りを持っているはずの自分が嫉妬しまうくらいに。

テニスのウィンブルドンを観ていても同様のことを感じた。
同じ選手や同じ舞台(ゴルフでいえばコース設定、テニスでいえばコート)を作ることは可能だろう。
でも、そこには絶対なにかが足りない。
それは、イギリスではないということ。
そこでしか生まれない何かがイギリスという国には絶対あるのだ、とテニスやゴルフを観ていて感じてならない。


飯は旨くない。
天気も悪い。
空気もよくない。

でもでも、いつか足を運びたい。
じゃないと真のスポーツ好きとはいえないだろうから。

posted by uzura176 |23:37 | スポーツ全般 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年07月16日

格闘技週間。”パンチ”の奥深さを感じる

今週ほどの格闘技週間があっただろうか。
大晦日とは、また違った新鮮さがあった。

観ることに夢中になり過ぎて、ブログもサボりがち。
今さらながら“観る・書く”の両立はなかなか大変だと思い知る。

そこに、MLBのオールスターも飛び込んでくるもんだから、もう追いつきません。
今年のMVPは、守備でのファインプレーから選ばれるという、通好みの選出。
大リーグも、投げる・打つだけの単調なベースボールからの脱却を狙っているのかもしれない。


      誰もが望んだ異種格闘技戦

月曜日はK―1 WORLD MAX。
K-1王者魔裟斗選手とDREAMのエース川尻達也選手の異種格闘技戦は、格闘技ファンならずとも日本中で注目の的であった。

結果は、魔裟斗選手の圧勝。
ただ、圧倒的なルールの不利がありながらの川尻選手の挑戦にも、賞賛の拍手を贈りたい。

やはり、立ち技と総合格闘技の距離は、素人目に見ても大きいと実感させられた。
特にパンチの質が違う。
川尻選手はパワーのパンチ。
当たればデカイ。
ただそのパンチは当たってナンボの世界。
フックをいくら振り回しても、立ち技世界チャンピオンはその距離に入れてくれなかった。

パンチの基本はストレートであることは言うまでもない。
魔裟斗選手のフックはあくまでもストレートの返し。
ワンツーという基本、そしてその後の返しのフック。
やはり、立ち技で世界一を極めた男だとしか言いようがない。

異種格闘技戦はおもしろいが、その見極めが難しい。
ルールの線引きひとつで勝負のあやはいくらでも変わってしまう。
今回は、相手の土俵に臆せず立った川尻選手が惨敗を喫することになったが、もう少し両者の間を取ったルールで見たかったというのも本音かもしれない。


そして、火曜日。
世界最古の格闘技、ボクシングの世界戦が3試合も組まれる。
しかも、その3戦とも日本人がでるのだから、ボクシングファンにとっては、垂涎の日になった。

でも、3人のうち2人は散った……

     粟生選手の敗戦に地団駄を踏む

しかも、粟生選手はチャンピオンからの陥落。
彼のボクシングスタイルは、かっこいい。
打たれずに、そして多彩なカウンターを打てる。
これは、ボクシングスタイルの理想でもある。

ただ、彼に足りなかったものはハングリーさかもしれない。
相手も強かったが、勝負を分けた差は手数だろう。
結局は判定で負けたのだが、粟生選手の顔は敗者とは思えないものだった(顔がほとんど腫れていない)。
そこに、なにか足りないもの、そして儚さを感じてならなかった。
綺麗な負けなんてない。
でも、彼の負けは無様感がない。
だから、観ているこっちは歯がゆくてならない。
どうせ、負けるのなら、哀れで惨めな負けを選んでほしかった。
彼がチャンピオンを奪取した試合は、勝つか無様に散るかの紙一重の試合をしていた。
今回の試合に関しては、どこか精神的に“守り”に入ってしまっていたような気がしてならない。

まだ25歳。
これで終わりじゃない。
綺麗で鮮やかボクシングを維持しながらも、覚悟を決めたボクシングができるか。
そこに彼の将来が懸かっているような気がする。


      ボクシングファンの誇り・長谷川選手

そして唯一、日本ボクシングの誇りを守った男・長谷川穂積選手。
見事、2戦連続の1RKO劇。
そして、9回目のチャンピオン防衛。
でも、これはただの結果に過ぎない。


      異次元の世界をもつ男

もう、普通のではない領域に足を踏み込んでいる。
私はボクシングが好きなただのオッサンで経験者ではない。
だから、知ったようなことは言ってはいけない。
でも、彼のパンチは彼しか掴めない何かがあるように感じてならない。
彼の階級からいっても、世界戦はとんでもないスピードの攻防が繰り広げられている。
でも、彼はその中でも別次元のスピード感を感じているのではないだろうか。
本人は謙遜のコメントを残しているが、明らかに相手が遅く見えているのではないか? と思わせるボクシングである。

彼は決してハードパンチャーではない。
でも、ここ4戦は2R以内のKO勝利。
彼の実績からしても(意外にKOが少ない、不思議でならない。
何故なら、彼は究極のスピードとそのディフェンスセンスで頂点を極めたチャンピオンだから。

でも、チャンピオンになってからの彼は明らかに、進化を続けている。
それは、おそらく本人しかわからない世界だろう。

ここからは、ド素人の推測に過ぎないが、彼は拳の芯と相手選手の顔の芯を捕えることを覚えたように思えてしまう。

これは、ボクシングというより、空手のような武道の世界観なのかもしれない。
ちなみに、私は武道家でもないが……


      究極のパンチには“拳筋”がある

野球では、“球筋”という言葉がある。
その球筋があってこそ、投手の投げる球の「キレがある・ない」という表現があると言ってもいい。

長谷川選手のパンチを観ていると、「拳筋(こんな言葉はないが)」という言葉が脳裏によぎる。
そのキレが、常人では理解できない次元に達しているように感じる。

彼は歴代日本人ボクサーの中でも、未踏の位置にいる。
それは、防衛記録やKO数の問題ではなく、今までになかった拳筋の域に足を踏み込んでいるからだろう。


      非科学的パンチ論

ここで強引かつ無茶な比較をしてみたいと思う。
ここまで、出てきた選手のパンチを比べてみたい。
魔裟斗、川尻、長谷川この3選手は、競技や体重は違えど、相手を倒すことのできるハードパンチャーたちだ。

川尻>魔裟斗>長谷川。
もう、おわかりでしょう。
パワーの比較である。

でも、“拳筋”という観点に立てば、この順番がまったくと言っていいほど逆になる。

当たり前といえば当たり前なのだが、パワーに頼れば頼るほど、“拳筋”のキレが鈍ってしまう。
パンチというものは、奥が深い。
力を入れれば入れるほど、そして込めれば込めるほど、そのキレは落ちてしまうのだから。

以前、長谷川選手のパンチを解明しようとする番組を観た時がある。
スーパースローVTRで彼のシャドーボクシングを撮影するのだが、“本当にこれがパンチなんか”と思うくらい手がプラプラなのである。
力が全然こもってない。
でも、それが究極のキレとスピードを生みだす秘訣だと本人は言っていた。


もちろん、川尻選手を非難したいわけではない。
だって、彼のいる世界はパンチだけの世界ではない。
パンチしかない世界に生きる長谷川選手が、それを最も極めているのは至極当然の話である。

でも、ルールがパンチありきであればあるほど、総合格闘家は分が悪くなる。
それを承知の上で立ち技にチャレンジした川尻選手に文句を言う気はまったくない。


      薄っすら武道の匂いを感じる

なんにせよ、“パンチ”ってのは奥が深い。
“腕っぷし”とか喧嘩の強い人って、力をがあることを差しますもんね。
でも、頂点の世界は力が抜けているほど、強くて勝利をものにする。

うん。
やっぱり、武道の心得に相通ずるものを感じてなりません。
合気道も力じゃない。
柔道も力じゃない。
剣道も力じゃない。

かといって、技やスピードだけじゃない。

何が何だかわからなくなってしまったが、究極のパンチを追求するボクシングという競技に、歴史と伝統と奥深さを感じてならない。

やっぱり、私はボクシングが好きだ。

これからも、長谷川選手の“拳筋”は追い続けよう。

ぜったーーーい、見えへんねんけど……

posted by uzura176 |07:21 | スポーツ全般 | コメント(10) | トラックバック(1)
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2009年07月13日

初めての埼スタ観戦記

      大阪人、埼玉にきたことを実感

11日、人生初の埼玉スタジアムに足を運ぶ。

友人が浦和VS広島のチケットを入手してくれて、それに遠慮なく便乗。
こちらは、大阪生まれ大阪育ちで何の思い入れもない両チームだが、噂に聞いていた浦和レッズサポーターを見る機会とあってテンションはかなり高め。
埼玉県民の友人(本人はなぜか“都民”と言い張るが)はそれどころじゃない。


      友人のキャラクターまで変えてしまうレッズ

「お前、そんなキャラやった?」と問いかけたくなるくらいの高揚っぷり。
着くなり、売店に駆け込んで赤のタオルを購入していた。
そこまでは、「まぁ、そうなるわな」とその後ろ姿を見ていたのだが、帰ってくるなりそのタオルを私の首に巻きつける(実は2枚買っていたようだ)。
こちらは、1サッカーファンとして冷静にサッカーを観ようと思っていたのに、即席レッズファンに仕立て上げられた……
まぁ、連れてきてもらったのだから、それくらいにはお付き合いせねば、と思っていたが、大阪人のアイデンティティーをへし折られた気分だ。
っつうか、どこが都民やねん!思いっきり埼玉県民やん!

そして、真っ赤な長蛇の列に並んでスタジアムに入る。
早めの到着とあって、まだ客席はまばらだが、2時間後には、言葉には表現しがたい雰囲気に様変わり。
なるほど。
噂にたがわぬ、レッズファン……
恐るべし。
サッカー熱の熱くない大阪生まれだけあって、浦和の熱に度肝を抜かれる。


      恐いけど浦和サポーターにちょっとだけ物言い

ただ、これを言っちゃうとレッズサポーターにかなり怒られるのだろうが、ちょっとやり過ぎの感も否めなかった。
もちろん、あの激烈な応援は選手にとって心強いことこの上ないだろう。

でも、あまりにもサポーターが主役になっていやしないか? という気分にもなった。
私たちが座っていた席、レッズサポーター席とは逆サイド(と言っても8割以上は赤)だったのだが、試合が始まってボールが外に出てもいないのに、前で延々と大旗を振り回し続けている。
はっきり言って、サッカー観戦の邪魔になってしまう……
というか、ゲーム中めっさ目ざわりだった……
もちろん、周りもレッズサポーターだし、旗を振っている兄ちゃん達にも悪気はないこともわかる。
でも、それをやってしまうと、試合をいっときも見逃したくないサッカーファンの迷惑になることも考えねば、とも感じさせられた。

これは、自分たちの座った席が悪かったのか、周りのことなんてお構いなしの旗振り兄ちゃんが悪いか、という議論ではない。
応援と観戦は、同時にすることに越したことないと思う。

私には、ずっとピッチに背を向けて声を張り続けている人の気持ちが全くわからなかった。
これは、本人に聞いたらわかるのかもしれないが、殴られることになりかねないのでヘタレの私にはできない。
でも、私の連れですら(もちレッズファン)おかんむりだったので、やっぱりマナー違反なのではないでしょうか。

選手に少しでも頑張ってもらいたい気持ちも痛いほどわかる。
だが、もう少し配慮をしてもらえれば。
コーナーキック前や試合が中断している時なんかにはおもっいきりやったらいいのでは、と思いました。

まぁ、それでもあれだけ選手と一緒に戦えるサポーターたちには、やっぱり畏敬の念もある。
と、ちょっとこびを売っているようだが、本当にそう思う。
選手も幸せだけど、熱烈サポーターたちも誇りをレッズからもらっているんでしょうね。
それは、嫌ってほど実感しました。


      うっすらとゲーム内容に触れる

全然ゲーム内容のことを書いてない……
当然、2日前のことでタイムリー感もない。
ご存じの通り、ホームレッズが2-1で勝利。

でも、決して褒められる内容ではなかった。
むしろ、サンフレッチェのカウンターサッカーが目立つゲームだった。

前半早々にサンフレッチェが先取点を奪う。
代表に呼ばれてもなんらおかしくない柏木、佐藤寿人がらしいプレーをした。
左のぽっかり空いたスペースに柏木が走り込み、そこからセンタリング。
でも、利き足でない右足から放たれたボールは中途半端に浮いたボール。
それを佐藤寿人が難しいハーフバウンドのボールをスライディングボレー。
さすがは、ワンタッチの天才。
この日は、岡ちゃんも観戦に来ていたようだが、あの2人のプレーをしっかり目に焼きつけたのではないでしょうか。

前半レッズのサッカーは、散々たるものだった。
先取点を奪った広島は引いて守る。
その選手同士の距離感は見事に統率がとれていた。
浦和にまったく危険なスペースを与えない。

攻めあぐねる浦和はひたすら横パスを繋ぐだけの単調なサッカー。
中途半端な取られ方をしてカウンターを喰らうこともしばしば。
そこでも、佐藤寿人は前線のスペースをいとも簡単に見つけ出し、味方のフォローが来るのを待つ余裕。
ワントップであれだけ仕事ができる選手は日本でもそうはいない。
1トップにこだわりを見せる岡ちゃんはどう思ったのかかなり気になる。
これは、次の代表発表でわかることだから、あまり気にしないでおこう。

前半を終え、レッズサポーターからは強烈なブーイング。
そら、あの内容だったら当たり前。
ついでに隣の友人も超ご機嫌ななめ。
普段がいい奴だけに、こちらも背中がむず痒い。


そして、後半。
相変わらず、序盤から浦和は攻めあぐねる。
でも、後半の頭から交代ででてきたエスクデロが何かやりそうな雰囲気。
でも、15分間はなーんもない。
前半と変わらない。
というか、広島の集中力が切れない。
でも、後半18分ほんの一瞬、広島選手の集中が切れる。
正に、エアーポケットに入った状態。
フワッと浮いた浦和のクリアーボールが高原選手の前にこぼれてくる。
これをエジミウソンへスルーパス。
それを難なく決め、同点に。

サッカーというものは、恐ろしい。
完璧なサッカーをやり続けていた広島が、ほんの一瞬気を抜いた瞬間に、天秤が一気に逆へ傾いてしまうのだから。
60分の鬱憤をため込んでいた浦和サポーターは一気に大爆発。
これは、もう現場にいる人間じゃないとわからない。
ここからの浦和はもう、イケイケドンドン。
そして、逆転。

     
      勝ったのに充足感がない。それもサッカー

“ああ、疲れた……”
これは、浦和サポーターの気持ちを代弁している。
勝ち点3は嬉しいはず。
でも、内容は散々たるもの。
帰路では、レッズファンがもっと喜びを爆発させてもいいはずなのに、なんとも複雑な表情の人たちで溢れかえっていた。

私も疲れました。
でも、この脱力感がサッカーを見終えた後の充実感でもある。
この試合を一言で表現するなら、“サッカーらしいゲーム”といったらいいのか。
90分間のうち広島のサッカーは80分以上完璧だった。
でも、その80分で取れた点はたった1点。
逆に、そのたった10分しかものにできなかった浦和が2点を奪った。
おもしろいもんだ。

ちなみ、友人は勝ったはずなのに、ずっと文句を垂れながら帰りの車を運転していた。
これで、もしレッズが負けていたら…… 想像もしたくない!


       彼の未来に幸あれ

この試合のMVPは高原選手やエジミウソン選手になって然るべきなのはわかっている。
でも、現場で観ていて非常にその動きが際立っていたのは、原口選手。
さすが、逸材というキレのあるドリブルを随所に見せていたし、視野の広さも18歳とは思えない。
落ち着きぶりも大したもの。
周りのベテランたちがテンパっている中、ひとり群を抜いた落ち着きっぷりでした。

でも、もうひとりのホープ山田直輝選手も観たかった……
この日はベンチにも入らず……

なんでやっ!
私と岡ちゃんの気持ちを声にしときました。


以上、初めての埼スタ観戦記でした。

今度行く時は、山田君、ちゃんと出るんやでっ!


あと、浦和サポーターの皆さん、決して悪気はないので怒らんといて下さいね。

posted by uzura176 |07:30 | サッカー | コメント(5) | トラックバック(0)
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2009年07月09日

アメリカで起きたもうひとつの悲劇

マイケル・ジャクソン氏が逝ったことは、世界中を悲しみの中に落としている。
私のようなスポーツ狂でさえ、このニュースを蔑ろにできない。

そして、全米では追い打ちをかけるように、もうひとつの死に揺れている。


     あまりにも唐突な終わり

元NFLプレーヤーのスティーブ・マクネア氏が5日に銃撃され、その36年の人生を終わらせた。
NFLに興味のない方には、なんてことないニュースかもしれない(尊い命が失われることに大きいも小さいもないが)。
ただ、アメリカでは連日のようにトップニュースとして取り上げられていて、大きな衝撃を与えている。
それは、彼のNFLで残してきた功績が計り知れないものだったことを証明している。

彼は、スーパーボウルに出場したこともある名QBである。
そして、シーズンMVPにも輝き、プロボウル(オールスター)に3度も選出されたことのある名プレーヤーでもあった。


     クォーターバックの概念を変えた男

しかし、彼が残したものはそれだけではない。
NFLにおける黒人QBのパイオニアでもあったのだ。
彼が出てくるまでのNFLのQBといえば、白人選手がそのほとんど(いやすべてと言ってもいい)を占めていた。
ポジションごとの向き不向きがあるのも確かだが、“QBは白人のもの”という根強い固定概念、そしてアメリカとは切っても切り離せない差別意識があった。
そこに、彗星のごとく現れ、身体能力にものをいわすクォーターバッキングは、多くのアメフトファンに衝撃を与えた。
今では、彼の切り開いた道を辿る黒人QBがNFLでも数多く活躍している。
彼がいなければ、NFLは未だにオールドスタイルのフットボールを展開していたかもしれない。
QBは投げるだけではなく、走ることもできたらそれにこしたことはない。
そういう新しい概念をフットボール界に突きつけた選手でもある。


彼の偉大さを語るに事欠かない。
黒人QBということだけではなく、当時(1995年)ドラフトで指名され入団したヒューストン・オイラーズは、身売りしテネシー・タイタンズ(1997年)に変わった。
そんな苦境でも彼はめげずに2000年チームを、オイラーズ時代を含め初のスーパーボウルに導いた。
その年のスーパーボウルは最後の1秒まで勝負の行方のわからない、未だに語り継がれるものだった(結果敗れはした)。

タイタンズ時代は、ヘッドコーチ、オーナーとも良好な関係を築きあげ、そしてチームメイトからの信頼も絶大だった。
QBに最も不可欠なもの。
それは、投げることでも判断力でもなく、どれだけ人として優れ、人望を集められるか。
彼は肌の色という枠を越え、多くの人たちから“信頼”を得ていた。
それだけでも、彼がどれだけ偉大なQBであったことが窺い知れる。

そして、もうひとつ。
慈善事業にもかなり熱心だったと聞く。
恵まれない子や将来NFLを目指す子へ惜しみない愛を贈っていた。
アメリカのアスリートの慈善精神は彼に限られたものではないが、その功績も大きく讃えられるべきことだと思う。

      
      彼には思い入れが山のようにあるのに……

個人的には、私がNFLにはまり始めた頃と彼がデビューした頃がかぶるので、彼に対する思い入れはかなりものだ。
当時の彼のプレーは、信じられない態勢からスローイング、スクランブルには見えない思い切ったドロープレーと、今でも脳裏をよぎる。
晩年プレーしたボルティモア・レイブンズ(2006-2007)では、体力の衰えを老獪なプレーで補っていた。
13年の現役生活の中でもこれだけ臨機応変にそのプレースタイルを変えた選手も珍しい。
私にとっては、信じられないモビリティーをもつマクネア、体が思うように動かなくなっても見事にチームを指揮するマクネア、どちらも印象深い。

彼には怪我もついて回った。
QBというポジションもさることながら、その絶対的な身体能力ゆえ、相手ディフェンスは彼に対して激しいプレッシャーを与え続けた。
スーパーボウルに出場した2000年以来彼は常に満身創痍の中プレーしていた。
それでも、ゲームを休まずチームの先頭にたって戦う姿はNFLファンの記憶に永遠に残ることだろう。


現地捜査によると、友人女性(共に銃弾を受け亡くなっていた)の無理心中という発表がされた。
妻子がいるにもかかわらず、その女性との結婚をも考えていたらしい。
亡くなってしまった今、すべては闇の中になってしまったのだが、プライベートでのもつれということは間違いないだろう。
選手時代があまりにも偉大だったので、このような結末は何か物悲しくやりきれない。

それよりも、銃社会のアメリカの一端を見たような気がした。
全米ライフル協会は会員数や政治力で、日本では理解できないほどの力を持っているらしい。
でも、このような悲惨な事件が起き続けても何も変わらない。
金融大恐慌、銃社会、貧富の差、この大国の闇はあまりにも深い。
そんな気がしてならない。


なにはともあれ、アメフトにのめり込ませてくれた、そしてその概念を変えてくれたマクネアは、今でも私にとってヒーローであり続ける。


心から冥福をお祈りします。

posted by uzura176 |17:52 | アメフト | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年07月08日

スポーツを”書く”ということは難しい

      多くのコメントきちんと拝読してます

前回書いたものに多くの反響を頂きました。

スポナビさんに、おすすめエントリーに加えて頂いたことが大きな要因だと思う。
それにしても、いつも駄文を投稿しているだけあって恐縮しきり。
おそらく、懲りもせずせっせと送ってくる私に同情されているのかと、結論の出ない詮索をしている今日この頃。

私はせっかく頂いたコメントに返事もせずにいる大たわけ者でもある。
以前は、躍起になって返していたこともあるのだが、いかんせん違う意味(よくない意味で)で熱くなってしまうものだから控えさせってもらっている。

まだまだ文章力が伴わない駄作に対して心が折れるようなコメントもある。
それに対して、信じられないくらいのお褒めの言葉をもらうこともある。
そんなときは、感謝の気持ちで涙線が緩むこともしばしば。

どちらも真摯に受け止めておりますので、返信がないことに、どうか気を悪くなさらないで下さい。

     
       私が何故スポーツを書くのか

その中でも、私が一体何者?というご質問をされた方がいました。
確かにプロフィールも書かずにペンネームで、延々とスポーツのことだけを書き連ねる男は気味が悪いかもしれません。
でも、本当に大したことのない男なんです。

ただひとつ言えることは、スポーツが異常に好きな三十路の男。
それだけ……
情けないったらない。

私が何故こんなにもスポーツに執着するかと言うと、スポーツが自分を救ってくれているような気がしているからかもしれない。
いい歳して家庭ももたず、残念ながら円満な家庭で育ったわけでもない。
そんな冴えない人生の私に光を与えてくれたのが“スポーツ”だった。
もちろん、いくつかの競技をプレーしたこともある。
でも、観ていることが私にとっての唯一の癒し、といった大袈裟だが、それくらいの気持ちでいる。
友達といるとき、家族といるとき、恋人といるとき、やっぱり人といるときは心が和むもの。
でも、スポーツ狂の私といえば、最も心が熱くなりときめくときがスポーツ観戦中なんだから、自他ともと認める“変人”である。

“じゃ、勝手に観てれば”と思われるだろうが、こういうネット全盛の時代。
なにか、自分からも発信できないか? ということでブログを始めたわけです。

でも、自分で言うのもなんだが、本当にイタい文章を書いてしまうことも多々。
読み手の気分を害したことなんて、1度や2度じゃないはず。
それでも、なぜか書き続ける。
なんでだろう?
やっぱ、“好きだから”に落ち着いてしまう。
その程度の器の男がせっせと書くブログとしか言いようがない。


       スポーツを書くという愚。じゃないと信じる

“スポーツを書く”ということは、実はかなり気がひける。
選手たちの紡ぎだした興奮や感動を、活字にして第三者に届けようとしているのだから。
他人のふんどしで土俵に立つとは、まさしくこのことをいうのではないだろうか。

スポーツを観ている人は、それだけで心揺れ動かされているのだから、それを言葉にすること自体、ナンセンスだし余計なお節介もいいところである。

でも、世には多くのスポーツ雑誌や新聞、そして書籍が溢れている。
そして、ネットという世界と繋がった媒体でも、スポーツの記事やコラムは不可欠なものと言ってもいい。

多分みんなスポーツが好きなんだ(いや、絶対だ)。
でも、みんなどこか自分だけの主観的な見方だけに自信ももてない。
だから、もっともっと人の意見や考えを知りたい。
そんなところではないだろうか。
だから、スポーツは観るだけのものじゃない。
読んだり書いたり撮ったりするものでもある。


       まだまだ見えぬ高み

当の私といえば、活字を使って発信する側に立とうとしている。
それは、人に感動与えたいとか、心に響かせたいとか、いう大それたものではない。
ただ、スポーツを愛する人と少しでもいいから共鳴できれば、と思う。
そして、スポーツにまったく関心のない人に、少しでもいいから、その素晴らしさを知ってもらいたい(これが一番大それた考えなんですが)。

私はまだまだ文章力がない。
書いていて嫌というほど実感してしまう。

でも、誰よりもスポーツを観てきた(やることもせずに……)という自負がある。
そしてスポーツに対する想いは誰にも負けない。
もちろん、専門家でもなけりゃ評論家でもない。
だから、そういう知ったかぶりなものは極力避けようと考えている。
でも、どこか傲慢な姿勢や考えを書いてしまうこともある。
本当に“書く”って難しいもんだぁ……

でも私は、どんなに揶揄されようがやめない。
“積み重ね”ていけば、なにか違う境地が開けるような気がするから。
それは、コツコツと積み重ねてきたアスリートが突然変貌するのと似ているのかもしれない。
実力もなく、積み重ねを怠ってきた私が突然変異的に変わることはないかもしれない。
でも、続けようと思う。
そう信じるしかないから。

山際淳司、沢木耕太郎、玉木正之、二宮清純、金子達仁、後藤正治、(挙げればきりがないが)皆雲の上の存在だ。
そこにたどり着くことはまずないだろう。

でも、私の方が彼らよりスポーツが好きだ。
というか、それしかない。

やっぱり、誰になんと言われようと書き続けていこう。

でも、自分の書いてきたものを見て思う。
面白くない……というかヘボい。
むしろ、スポーツを冒涜してないか?とさえ思う。

ウィンブルドン決勝の感動はあんなものだったのか?
U-20ラグビー世界選手権はそんな軽いものだったのか?
NBAファイナルの激闘はそんなものか?
サッカー日本代表のW杯出場という快挙をもっと上手く書けないのか?
アメフト好きは口ばっかりか?
ツール・ド・フランスは……まだ書いてないや
高校野球を書く準備はできているのか?


でもでもでも、書こう。
スポーツ狂の私はネタが尽きないのだから。

posted by uzura176 |23:42 | スポーツ全般 | コメント(0) | トラックバック(0)
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