2010年02月10日
2日遅れのスーパーボウル回顧。誰かが筋書きを書いたとしか思えない
スーパーボウルはアメリカ人の夢舞台 2009年NFLシーズンが2月8日のスーパーボウルをもって幕を閉じた。 そのスーパーボウルは、生中継を観戦した人も、地上波の録画中継を観た人も、自ら録画して楽しんだ人も、CS放送で通好みの観戦をした人も、皆セインツの勝利を目撃したことだろう。 これで、心おきなくスーパーボウルのことを書ける。 私は専門家でもなけれゃ、ジャーナリストでもないので好き勝手書かしてもらおう。 非信教的な私でさえ、神の存在を感じてならなかった 私は神とか運命とか奇跡をあまり信じないほうだ。 そんなものを信じていたら、スポーツ観戦がお祈り行為のようになってしまうからだ(事実そういう側面もあるが)。 でも私は思う。 今回、ニューオリンズ・セインツの勝利は、そういう神がかり的なものを感じずにはいられなかった。 “勝利の女神”は間違いなく、セインツの方に微笑んでいた。 そうでなければ、あの最強インディアナ・コルツ相手に、あんな逆転劇は演じることはできなかった。 しかも点差は2タッチダウン差の31対17。 数字だけ見れば、圧勝の部類に入る。 5年前のハリケーン「カトリーナ」で負った傷は想像を絶する世界だったことはいうまでもなく、今でもその傷跡は残っている。 町の85%が水没し、悲惨な惨劇の中、5年後のこの勝利は“神”が何かを示したに違いない。 「カトリーナ」の後、アメリカの経済危機を端にした世界同時不況も、なにか新しい奇跡を求めていたのかもしれない。 試合を振り返るの難しいが適当にやっとこう これじゃ、変な心境宗教ブログのようなので、試合をちゃんと振り返ろう。 NFLファン誰しもがこのオフェンス最強チームのスーパーボウルを点の取り合うハイスコアゲームを予想していた。 しかし、試合はそうならなかった。 通好みの地団駄を踏むような息をのむような展開が続いた。 お互い持ち味を発揮しているにもかかわらずである(にもかかわらず点の取り合いにならなかったのは不思議である)。 なんとも言えない不思議なゲームだった。 言葉で表現するのは非常に難しいが、なにか“フワフワ”浮いたようなそんな感じだろうか。 解説の河口正史氏も試合後、同様のことを試合後も延々と言い続けていた。 やはりうわつかない方が難しい 試合序盤はやはり初出場のセインツに硬さがあった。 それ乗じたコルツが第1Qであっさり10点を先取してしまう。 セインツ贔屓の私は顔面蒼白で、「これはもしや一方的にやられる?」なんてことも想像した。 スーパーボウル史上初の大差がついたらどうしようとさえ思ってしまった。 しかし、平静を取り戻したセインツは第2Qで2つのFGを決め、しかもディフェンスが奮起して10対6のビハインドで前半を折り返した。 こんなロースコアゲームは、おそらく全米中でも誰も予想していなかったのではないだろうか。 しかも、互いのオフェンスは大きなミスもなく、素晴らしいプレイの連続にもかかわらずである。 ハーフタイムショーの間も、なんか変な気持だった。 これは本当にコルツ対セインツの試合なのか、と。 せっかくのザ・フーのライブコンサートを色々と考えて楽しめなかった…… いよいよ始まった後半。こっからが見どころ満載 そして、ドラマが巻き起こる後半が始まった。 キックオフはセインツでリターンはコルツである。 ここで、セインツのショーン・ペイトンHCは奇策に打って出た。 というよりも、試合の何日前から決めていたのかもしれない。 試合の後半最初のプレイで、劣勢のチームが苦しまみれにするオンサイド・キックをいきなりしかけてきたのである。 奇襲中の奇襲である。 これにあわてたコルツのスペシャルチームは、その攻撃権をセインツに奪われてしまう(普通はキックする相手からの攻撃)。 私はここでも何か神がかり的なものを感じざるにはいられなかった。 奇襲とはいえ、キッカーが蹴ったボールは決して褒められたものではなかった。 10ヤードに届きそうもなかったし(10ヤードは進まないといけない)、バウンドもイージーなものだった。 しかし、コルツ側のスペシャルチームは動揺し、10ヤード前にボールを触ってしまいしかもヘルメットにあたり、セインツの選手の前に転がった。 これを保持したセインツの攻撃になった。 結果論と言われればそれまでだが、私はこのオンサイド・キックの成功が奇跡の始まりの布石だったような気がする。 この大一番でしかも失敗が許されない場面でこの奇襲をしかけたショーン・ペイトンという男は、只者ではない。 そして、いきなりモメンタムを奪ったセインツはこのシリーズをタッチダウンまでもっていき13対10と逆転する。 その後シリーズでコルツはあっさりタッチダウンを奪い返し再度逆転するのだが、勢いはどう考えてもセインツの方にあった。 そして、コルツの誤算はここでも出た。 DEのフリーニーがガス欠を起こしたのである。 フリーニーと言えば、右足首の怪我で、ここ2週間アメリカ中を出場するか否かで話題をかっさらった選手でもある。 それだけでも彼の存在の大きさがわかるだろう。 試合中はサイドラインに帰る度に痛み止めの注射を足首に打ちながらのプレイ。 幾重に重ねられたテーピング、そして何重にも重ねられた靴下で、その足はまるでギブスを付けたような太さになっていた。 私はセインツを応援していたのだが、それでもプレイをし続けるフリーニーを観て、目頭が熱くなった。 選手生命を懸けてでも“出たい”そして“勝ちたい”それがアメリカ人にとってのスーパーボウルという舞台なのである。 しかし、前半大活躍したフリーニーの姿は、後半見る影もなかった。 2週間まったく練習もできず、本番3時間前に出場決めた選手にはあれが限界だったのだろう。 いや、限界なんてとうに超えていたのに、決して下がろうとしなかったフリーニーに敵ながら感服である。 ただ、後半のコルツディフェンスは飛車を失った状態になってしまいブリーズに好き放題やられてしまったことは言うまでもない。 そして、ドラマチックな第4Qへ それでも第3Qを終え、17対16でコルツの1点リード。 ここからドラマが始まった。 セインツのQBブリーズが次々とパスをヒットさせタッチダウンを奪う。 しかも、彼得意のロングパスは一本もなく、まるでショートパスをつなぐ“ウェストコーストオフェンス”のような攻撃でそれを簡潔させてしまうのだからすごい。 5点リードも6点リードも一緒なのでここでセインツはツーポイントコンバージョンにうって出るがこれが失敗…… しかし、この微妙な判定にショーン・ペイトンは“チャレンジ(審判に異議を唱えれるシステム)” これが見事成功して24対17で、この試合初めてセインツがリードを奪う。 ただの2点ではなく、チャレンジを成功させたということでさらに勢いを増すことになった。 だが、試合残り試合時間は5分39秒。 NFL No1QBペイトン・マニングには十分すぎるほどの時間が残っていた。 ここでのペイトン・マニングのドライブはもう芸術的なものでみるみるうちに相手陣まで攻めいった。 しかし、ここで大大大ビックプレイが飛び出す。 セインツのCBトイレシー・ポーターがインターセプト奪いそのまま走りぬき再度突き放すタッチダウン。 しかも、この時のマッチアップは、相手エースWRレジー・ウェインである。 マニングとウェインという最強コンビから奪ったこのインターセプトは、試合を決めるには十分だった。 これでスコアは31対17。残り時間3分。 それでもわからない。 なぜならペイトン・マニングは歴代NFLQBの中でも1位2位を争うような殿堂入り確実の選手なのだから。 でもやはり、この流れはどうしようもなかった。 最後は敵陣深くまで攻め込むが結局得点を奪えずジ・エンド。 スーパーボウル史上稀に見るアップセットがマイアミで起こった。 そこには、スタジアムにいるファンだけでなく、全米ファンのセインツをそしてニューオリンズを押す力と、アメフトの神の力があったように感じてならない。 こうしてビンス・ロンバルディートロフィーはニューオリンズ・セインツが初めて手にしたのである。 そしてMVPはもちろん、ドリュー・ブリーズ。 パス成功32回はスーパーボウル記録タイということだから誰も異論はないだろう。 通の人は、インターセプトを奪ったポーターや、ディフェンスリーダーのジョナサン・ビルマという人もいるかもしれない。 それでもやっぱりブリーズなのだろう。 ハートリーが実は影の立役者 でも天の邪鬼の私は、この試合で3本もの40ヤード以上のFGを決めたギャレット・ハートリーが隠れMVPをあげたい。 彼のFGが1本でも外れていたらセインツに流れが来ることはなく、ズルズルと点差を突き放されていったような気がしてならない。 そして、このハートリーという選手、シーズン中の最高記録は38ヤードだから、この3本のFGがどれだけ意義のあったものかわかるだろう。 全然関係ないが、めっさ男前やし。 ちなみに、全米の小学生にアンケートを取ったら、毎回のように最も就きたくない仕事No1はNFLのフィールドゴールのキッカーらしい。 それだけ、プレッシャーのかかる嫌な仕事なんでしょうね。 ハートリーはNFCのチャンピオンシップの決勝FG(40ヤード)を決めたことで「自分の人生はあのキックひとつで変わった」とCS中継で紹介されていました。 あの1本があったから、あの大舞台スーパーボウルでいとも簡単に難しいフィールドゴールを3本も決めることができたんでしょうね。 でも彼をMVPなんて言ってるのは、世界中で私だけのような気もしないでもないですが…… これで2009年シーズンは終わった。でももう2010年シーズンは始まっている 以上、今年はプロボウルも終わっているのでNFLシーズンが終わったということになる。 誰がセインツの優勝を予想していただろう。 これは、ニューオリンズファンも期待していなかったことだろう。 でも、もしかしたらセインツがロンバルディートロフィーを手中にすることが、もっとも劇的で求められていた結末だったような気がする。 2010年シーズン、今度はどんなドラマがNFLで起こるのだろう。 それでも、人をおかしくさせてしまうのが、NFLそしてアメフトにはある。 それだけは断言できる。 ニューオリンズでは、お祭りがあと1週間近く続くそうだ。 彼らには、バンクーバーオリンピックはもう関係ないのかな。 私は今日からバンクーバー五輪モードに切り替えよう。 スポーツファンってのは、次から次へと忙しい…… また数え切れないドラマが待ってるんやろなぁ。 駄目ブロガーがそれを伝えるのは困難だが、なんとかまぁ暇を見つけて書こうっと。
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posted by uzura176 |06:53 |
アメフト |
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