2009年07月06日
ウィンブルドン最終日の舞台に酔いしれる
いつまでもいつもでも “永遠” 残念ながら、勝負の世界では歴史に語り継がれることはあれど、この2文字はありえない。 いつかは雌雄が決して、終わりが来る。 だから、スポーツなのだ。 それが、良いのか悪いのかわからない。 ただ、“永遠”に続くような感覚に襲われることはある。 それは、興奮のるつぼというより、何か夢の中を彷徨うような感覚。 終わりはあるが、終わらないでほしい。 これが、至極のスポーツを観たときの気分だと思う。 名勝負という言葉ですら軽い 2009年ウィンブルドン決勝は、そんな名勝負であった。 数字にしてしまうと、その意味は安っぽくなる。 セットカウント3-2。 接戦であることはわかるが、極々ありふれたものになってしまう。 ただ、このゲームを見守った人たちは、そんな数字だけの世界とかけ離れた世界にいたのではないだろうか。 ウィンブルドンという劇場 優勝候補筆頭のロジャー・フェデラーと奇跡とも言える復活劇を遂げたアンディ・ロディックのカード。 テニスファンならずとも、このカードは予想も期待もされていなかった。 むしろ、ロディックが準決勝で破った地元マレーを推す声が非常に多かったからだ。 でも、ウィンブルドンの舞台は、彼らに何かをもたらした。 歴史あるスタジアムやアリーナ、そしてコートには何かがやどっていると、よく言われる。 “神”という言葉は、私のような軽薄な人間には、にわかに信じがたい。 でも、その存在を信じさせてしまうようなものがウィンブルドンには、やはりあるように感じてならない。 昨年のウィンブルドン決勝。 7時間超える(雨での中断も込み)死闘は、記憶に新しい。 フェデラーの6連覇を阻止したナダル。 歴史が変わった瞬間でもあった。 もう、これ以上の勝負はないと、目の肥えたロンドンのテニスファンも信じていたはずだ。 でも、歴史は繰り返された。 しかも、1年と間をおかず、2年連続で。 フェデラーたる所以 昨年との違いは、昨年痛切の経験をした敗者が、今年歓喜の勝者となったこと。 ナダル欠場の中、フェデラーは王者の地位を自らの手で取り返した。 彼のスピーチでも言っていたように、昨年の苦い経験が彼を更なる高みに押し上げたのだろうか。 年齢からくる、そして昨年の敗戦で、彼には衰えが指摘されていたのも事実である。 でも、彼は今季の初のローランギャロスを制し、そしてウィンブルドンでも決勝まで圧倒的な強さを誇示し、周囲を黙らせた。 今回で4大大会15度目の制覇、そしてウィンブルドンを6回も制した。 圧倒的な強さであるはずである。 そして、誰も敵わない場所に到達しているはずである。 でも、何故か彼には名勝負がついて回る。 それも、ひとりのライバルではなく多くの選手と。 不思議な存在であり、スポーツファンには頼もしい選手だ。 史上最高のオールラウンダーは、史上最高の名勝負製造機でもある。 彼のファンは、その強さだけに惹かれているのではなくて、そんなギリギリの世界を見せる彼に惹かれている部分もあるのかもしれない。 ロディックなしでは語れない そして、その名勝負を演出したもうひとりの主役ロディック。 敗者の彼に、主役という言葉は不適切だと思う人もいるはずだろう。 でも、試合後のスピーチの彼への拍手や歓声は、主役であったことを証明している(司会者が遮らなければ止まなかった)。 そういえば、昨年の決勝の敗者フェデラーにも、惜しみない歓声が勝者以上に降り注いでいたのを思い出す。 勝負という世界なのに、終わってみるとそれはただの結果に過ぎない。 確かに“勝ち”と“負け”のコントラストは残酷な現実である。 でも、あれだけの熱戦をした彼らに、それがどれだけの意味を成すのだろうか。 むしろ、敗者にスポットが当たるくらいだ。 ロンドンのファンやテニスファンは、そのドラマもしっかり見届けている。 それが、舞台のひとつにもなっている。 だから、ウィンブルドンには独特の空気がある。 これは記事で読んだのだが、ロディックは今年現役を続けるかどうかも迷っていたらしい。 そのくらい、元ランキング1位は悩み苦しんでいた。 昨年も2回戦で敗退し、どん底を味わった彼には、何か吹っ切れたものを感じた。 今日のプレーも神がかっていたようなところが随所に見られた。 ウィンブルドンはビックサーバーに有利な舞台設定である。 でも、彼がフェデラーより秀でているのは、サーブのスピードだけだったはず。 でも、決勝の彼はサーブだけの男ではなかった。 史上最高のオールラウンダーにラリー戦でも臆せず立ち向かっていった。 試合後の彼の眼は、その鋭さを失うことはなかった。 負けという現実を突きつけられてなお、その研ぎ澄まされた神経はいさめられなかった。 どれだけ、彼のこの決勝に賭けていたか、そしてやり尽くしたかが窺い知れる。 終わらないでくれ 正直、テニス素人の私ですら、第5セットの30ゲームにも及ぶ死闘を観ていて、ロディックの勝ちは想像できなかった。 頭の中は興奮状態にありながらも、どこか冷静な自分がその実力を見極めようとしていたのだろう。 やはり、1枚も2枚もフェデラーの実力が上であった。 しかも、フェデラーには昨年の経験もある。 でも、ロディックの諦めない姿勢、食らい付く姿勢に心奪われた。 だから、終わりがきてほしくなかった。 彼なしで、この名勝負はありえなかった。 それは、試合後の鳴りやまぬ拍手が物語っている。 来年もまた歴史は繰り返される 偉そうに延々と能書きを垂れているが、私はテニスをあまり観ない。 むしろ疎い。 ネットで隔たれた競技よりも、選手同士のコンタクトがある競技を観るのが主である。 でも、来年のウィンブルドンもまた観ているに違いない。 そこには、見逃してはいけない何かがあるから。 来年はどんなドラマが待っているのだろうか。 おそらく、またフェデラーという最強王者が最高の舞台を作り上げているような気がする。 また、新しい好敵手と死闘を演じているのかもしれない。 昨年のライバルか、それとも今年のライバルか、はたまた地元の雄か? 先のことは誰にもわからない。 でも、だからこそ見届けたい。
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posted by uzura176 |06:18 |
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ウィンブルドン最終日の舞台に酔いしれる
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天下にコメントを公表するのであれば、もう少し文章力を付けてからにした方が良いと思います。
中学生が一生懸命背伸びして書いている、そんなレベルです。
腹立たしいコメントでしょうから、即刻削除頂いて結構ですが、現実は厳粛に受け止めて下さい。
posted by 大きなお世話 | 2009-07-06 12:44
ウィンブルドン最終日の舞台に酔いしれる
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あんたのコメントこそ即刻削除されるべきだ!
posted by あんた誰? | 2009-07-06 13:49
ウィンブルドン最終日の舞台に酔いしれる
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私も眠たい目が覚めるほど興奮を覚えるとともに、フェデラーが魅せる素晴らしいステップとショットに蛍の様な儚さが脳裏をよぎりました。
GSにおける絶対的な強さとは裏腹に、マスターズをはじめ3セットマッチの試合で時折見せる瞬発力・集中力の欠如。
GSでしか憧れだったNO.1シードの彼の本来の姿が見れないという現実が、時の儚さが身に染みる今日この頃です。
posted by 夜更かし | 2009-07-06 13:59
ウィンブルドン最終日の舞台に酔いしれる
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文章力を指摘する前に、自分の身勝手さを直すことが大事では?
難癖付けるレベルが中学生だと思います。
これでコメントが削除されれば、何かしらの優越感を得られるんでしょう。
ブログの表現は個人の自由。ルポライターのような完璧な文法をお望みなら、どうぞそちらへ。
話は逸れましたが、ウィンブルドン決勝は素晴らしかったですね!
まさかロディックがあそこまで健闘するとは・・
最後はフェデラーの精神力が勝ったと思います。
フォアハンドやバックハンドのミスも少々ありましたが、大事なポイントを落とさないフェデラー執念に感服しました。
posted by ↑ | 2009-07-06 14:14
ウィンブルドン最終日の舞台に酔いしれる
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ファイナルセット。いつ終わるのか?イヤ、いつまでも続いてくれ。という相半ばする気持ちで見つめていました。
全盛期の鋭さは無くなったとは言え、ここ一番で見せる多彩なショットは「さすが」というものばかり。
緩急の使い方、スライスの鋭さには痺れました。
でもこの名勝負の演出者は間違いなく「ロディック」。
神がかりでした。第2セットのタイブレークのあのバックボレー。とても印象的です。
すばらしい決勝戦。ありがとう。
posted by 芝生 | 2009-07-06 14:48
ウィンブルドン最終日の舞台に酔いしれる
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素晴らしい素晴らしい試合でした。
uzura176 さんの文章を読んでよみがえってきました。
フェデラーもロディックも素晴らしかった。
多くの人に感動を与えた試合でした。
決勝戦後の惜しみない拍手が証明していたと思います。
posted by ジャーマンポテト | 2009-07-06 16:19
ウィンブルドン最終日の舞台に酔いしれる
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私は放送を見れなかったので、試合の様子を文章で拝見し涙がでました。私には十分伝わりましたよ。素晴らしいコラムだと思います。
感動を自分の言葉で文章にできるなんて本当にうらやましいです!!
数年前の対ロディック戦も最高でしたね。あのころは確かにサーブばかりが目を引くロディック選手でした。思いを馳せ、再放送を見るのが本当に楽しみです。
それにしてもフェデラー選手最高!!!
posted by クロちゃん | 2009-07-06 19:41
最高のコラム
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スポーツ追道様、素晴らしい文章を本当にありがとうございました。いまだにケビンカレンが大好きな40代男です。
追道様のコラムは、私が今まで見たどんなスポーツコラムより素晴らしい最高のものでした。何回も読ませていただいた後目を閉じて復唱しようとまでしましたが、残念ながら私には無理でした。私では言葉にできないこの感動を見事に文章にされた追道様に感謝・嫉妬してしまいます。
でも追道様は一体どんな方なのでしょうか。テニスはあまり見ないと書かれていますが、テニスや選手、ウインブルドン大会にこれほど鮮やかに切り込めるとは、しかも短時間で。
これからも楽しみにしています。世界一の文章でした。
posted by 新スバリスト | 2009-07-06 20:32
ウィンブルドン最終日の舞台に酔いしれる
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素敵な文章だと思うんですが。。。。。。
posted by ゴロー | 2009-07-07 00:09
ウィンブルドン最終日の舞台に酔いしれる
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フェデラーのほうが一枚も二枚も上だったっていうのは言い過ぎだと思います。
試合からしても、両者はとても拮抗していたんじゃないでしょうか。
ただやはりフェデラーのメンタルはすごかったです。
40ゲーム近くもサービスをブレイク出来なかったにも関わらず、まったく焦れない。
あの精神力はなんなんでしょう。
個人的にはロディックに勝ってほしかったんですが、残念です。
本当にロディックはフェデラーに勝てませんね。
だけど、本当に球史に残るナイスゲームでした。
posted by 茶 | 2009-07-07 01:00
ウィンブルドン最終日の舞台に酔いしれる
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いい文章だと思いますよ。但しおしむらくはアンディロディックを過小評価したこと。この勝負本当に紙一重だった。あえて疑問を呈するのなら、「フェデラーはサービスエースをたたき込み、持てる技術を全てだしきった。ロディックは今までのビッグサーバーのイメージを明らかに覆す、打ちながら繋ぐショットを見事なまでに続け、さしもののフェデラーを後1歩まで追い込んでいた。しかし勝負を決めたのはたったの2ポイントだったのだ。そのたったの2ポイントがこれほど大きな差になってしまうのは勝負の残酷なところ。それこそがフェデラーがフェデラーたる所以であろう。」こんな感じでしょうか?ロディックは十分に勝つチャンスはあったし可能性は高かった。勝つイメージもありましたよ。昨年のナダルとは違うタイプだけどね。最後の2ポイントをきちんと取っていれば。。。
posted by shundora | 2009-07-09 08:32
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