2007年02月21日

米国戦にみる、期待と課題。

やっぱり点が獲れなかった。そして、引き分けだった。

いい意味でも悪い意味でも、この世代はフル代表とよく似ている。逆に言えば、同じ問題を抱える者同士切磋琢磨していけるのか。

ただ、まだチームが成熟していない、シーズンオフでゲーム勘がない、相手が強豪国、多くの悪条件の中でも、ホームでは勝っておきたいというのが本当のところ。


今日のゲームでよく感じた所は、センターラインの安定感。

3トップの真ん中でもある平山選手のコンディションは徐々に上がってきている。昨年の体たらくでは、話にならないということを本人も自覚しているはず。やってもらわないと困る。でかさといい、内弁慶な所といい、元トルコ代表のハカン・シュキュルに雰囲気が似ていると思うのは私だけでしょうか。まぁ、海外リーグで活躍しなくとも、ハカン・シュキュルのように自国民から期待・信頼され、代表のゲームではしっかり結果を残せる選手になることを願っています。

10番のボランチで、攻守とも柱になる梶山選手はこのチームになくてはならない存在。このチームの出来は彼の出来に懸かっていると言っても過言ではない。自チームの原監督は、「日本のバレロンになれる可能性を秘めている」と言っているらしいが、今日のプレイを観て納得。

そして、3バックのリベロに入った伊野波選手。多くのポジションを経験しているだけあって、パスセンスや展開力に優れている。日本のセンターバックといえば、オドオドボール回しをすることが当たり前のようになっていただけに、彼のような存在は大きい。まだリベロのポジションに慣れていない感じはしたが、馴染んでくれば、最終ラインに落ち着きをもたらすだろう。

それにしてもこの3人、皆FC東京の選手なんですよね。これだけの選手を揃えていながら優勝争いに絡んでこないことが不思議でならないのだが、この世代のこれからとFC東京の出来はリンクしてくるに違いない。少なくともこの五輪世代がレギュラーを確固たるものにしなければ話にならない。今年のFC東京は大型補強を敢行したこともあり注目したいチームのひとつだ。


そして、テレビ中継でスポットを当てられていた本田圭佑と家長選手の二十歳のレフティーコンビ。今日は本田選手が先発で、試合終盤にその本田選手から家長選手への交代となったわけだが、この2人は同じ左利きでありながら持ち味が全く違う。同時にプレイしている所を見てみたいというのがサポーターの本音。

反町監督はサイドに人数を擁し、基点とする戦術をとっているので可能だと思う。正確で強いセンタリングとドリブラーのダブルパンチは相手サイドバックに脅威になることは間違いない。彼らの共存は、両者とももう少し守備力を上げることが課題か。


いい所ばかり見ていても課題は見えて来ない。なんてったって、0点なのですから。そして、その得点力不足は今に始まったことではないし、すぐに解決する問題でもない。

多くの問題があるから点が入らないのだろうが、この段階で難しく考える必要はないと思う。まずは出来ることからやっていくことだろう。

今日の試合は3トップという触れ込みだったが、私は観ていて1トップにしか感じとれなかった。受け取り方ひとつなのだろうが、あれを3トップだとか攻撃的だというのは違うと思う。

まず、1トップだろうが2トップだろうが3トップだろうが、日本サッカーは世代問わず攻撃に厚みがない。それは技術的(パスやトラップなどの)な問題ではなく、ゴールの近くに人が雪崩れ込んでくるような雰囲気がない。

サッカーは点取りゲームであると同時に陣取りゲームでもある。結局の所、相手ゴール前で勝負することが、得点への近道だろうし、積極さの表れでもある。

例を挙げると、バスケでガードやフォワードの好選手を集めたチームは、3ポイントラインでのパス回しに終始してしまうケースがある。ゴールに近いインサイドで勝負しない限りは相手に脅威を与えられない。

結局のところ、ゴールに近ければ近いほど得点に繋がることは、どのボールゲームにも共通しているのではないか。

今の日本サッカーを見ているとガードやアシスト優先する選手がばかりのような気がする。ペネトレイト(サッカーで言えばゴールに向かうドリブル)やゴール前で身体を張る選手がもっともっと増えることを願う。

ゴン中山選手や森島選手(もちろんちっちゃい方ですが)のようなプレイスタイルを格好良く思えない限りは、日本の課題は先送りにされ続けると私は思う。

オシムサッカーの代名詞“走る”には、どこのポジションの選手でもいいからゴール前まで行って勝負しろ、という意味も含まれているのではないか。FW以外の選手がゴール前に入っていくことは、理屈抜きでしんどいことでしょうし、勇気のいることだから。


この課題は、指導者や戦術云々ではなく、選手の意識の問題。「勝ちたい」「点を奪いたい」という気持ちがそのまま直結する。そういう意味では、まだまだメンタル的な部分も足りていないのかもしれない。

本番まで時間が多くあるとは言えない。フィジカルや技術の向上はもちろん、心の改革も忘れてはならない。


文句を垂れながらも、私はこの世代にも大いに期待しています。

posted by uzura176 |23:53 | サッカー | コメント(9) | トラックバック(1)
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Re:米国戦にみる、期待と課題。

いや~。昨日の米国戦1点は取って欲しかったですね。残念です。ただ時折みせる攻撃はすばらしかったですね。今後に期待させる部分が多々あったと思います。
中でもFC東京はこれから脅威のチームに変貌していきそうですね。(どっかのチームに引き抜かれなければ・・・。)
又、役者が左サイドに偏っているから注目されないのかあの年代で水野が別格にみえるのは僕だけでしょうか??クロスとかもすごいのですが、トラップがすばらしい。足や胸でピタリと止めてしまいます。千葉ファンとしても頼もしい限りです。(アマルと仲良くないと聞きますが・・・。)
オリンピックが終わった時、この年代から何人A代表に選ばれるか楽しみです。

posted by ジェフ | 2007-02-22 09:53

Re:米国戦にみる、期待と課題。

もちろん、今のメンバーは、あくまでも仮のメンバーということでしょう。今後、これらの者に加えて、カターニャ森本、グルノーブル梅崎・伊藤などの海外組みも加わるだろうから、まあ、今の二軍的な陣容でよくアメリカと闘ったと思うがね。あとは、あのアルゼンチンから日本国籍を取得しようとしてる、なんとか(名前わすれた)という18歳FWが加われば、鬼に金棒でしょう。問題は、オーバーエイジ枠で誰を参加させるかだろうね。まあ、トーリオや阿部、田中達也や長谷部といったところが当確だろうな。

posted by サッカー博士 | 2007-02-22 18:22

Re:米国戦にみる、期待と課題。

 ハカンシュクルというより、平山はペナルティエリア内ではオランダ代表のヘッセリンクのような空中戦も足元も1対1では絶対に負けないような、負けても絡んでくるようなタイプをこえてほしいですね。

 例えばゴール前に精度の高いボールをあげても簡単にDFにはじかれるようでははなしにならない。どんな屈強なDFでもあきらめずにくらいつきペナルティエリア内でしっかりボールをキープをして自分でシュートを打つか、ボール落として別のストライカーに打たせるかああいうことが常に出てくれれば、相手にとってはいやらしいでしょう。

>サッカーで言えばゴールに向かうドリブル

こういうことができる選手は今のとこ家永ぐらいしかいないでしょうか、水野もがんばっていますが・・

 中盤はスコールズのような選手がほしい、相手にプレッシャーのかからないような計算された精度の高いパス、別にアシストばかりに目がいきがちではなく、ゴール前に絡んできそうなパスですね、こういう選手が中盤にいると、中盤のボール回しは楽です。

 日本は攻守において世界ではフィジカルに劣りますから、どうしてもダイレクトプレー向きではないんですが、平山が入る事で、そういう選択肢もでてきましたが、あえていうなら平山ともう一枚ダイレクトプレーに強い選手がフィールド上にほしいとと思います。

posted by ソクラテス | 2007-02-22 18:47

Re:米国戦にみる、期待と課題。

 去年のアジア大会での北朝鮮戦の敗因は終盤1点負けている状況で、家永に頼るか、ロングフィドで平山に頼るしかコンセプトがなかったように思えますが、今回は幅が広がっていました。

 まあまだまだ修正しなければならない課題はたくさんあるとは思いますが・・・

 苦しいときにどれだけ攻撃の選択肢が多く出せるかでしょうか・・・

 

posted by ソクラテス | 2007-02-22 19:09

Re:米国戦にみる、期待と課題。

たしかに1トップ2シャドーの域を出ませんでしたね。
両サイドをもっと攻撃に専念させられるような編成を望みます。
梶山は相方のボランチ次第でもっと多様な攻撃ができるのではと思いました。

>まだリベロのポジションに慣れていない感じはしたが、馴染んでくれば、最終ラインに落ち着きをもたらすだろう。
東京は3バックやらないからなぁ…
しかも今季の伊野波は右SBになりそう
(中村北斗不在の現状ではアリかもしれませんが)

>これだけの選手を揃えていながら優勝争いに絡んでこないことが不思議
昨年はDF陣のケガ人続出が大きかったですね
ほとんどの試合において、レギュラー格3人(金沢・茂庭・ジャーン)が不在orケガ明けでしたから

posted by Tino | 2007-02-23 01:10

Re:ジェフさん

お返事遅れて申し訳ございません。

確かにどんな形でもいいので1点はほしかったですね。いい崩し、いいプレー、いいシュートがあるのに無得点は、悪い意味で日本の十八番になってしまっているのが悲しいですね。

ジェフサポーターにとって水野選手は宝なのでしょうね。毎年青田刈りのように選手が出て行く中で、毎年サッカーの質が落ちないジェフには感服しております。プロ野球のカープのようにとられるだけとられてしまい、成績も低迷するとその移籍市場のあり方が問われるのですが、ジェフの頑張りでJリーグではそのような感覚がないですよね。

私も水野選手はあの世代の代表ではなくてはならない存在だと思います。ただ、ウィングやサイドバック以外の選択肢も模索してほしいなという想いもあります。家長、本田両選手にもいえることなんでしょうが、対面がフィジカルでゴリゴリ来るタイプだとかなり守備面で苦しみそうなので。かといってかれをベンチに置いとくのはもったいない。そういう意味ではボランチでの彼も観てみたいと思っています。

とりとめのない内容になってしまいましたが、コメントありがとうございました。

posted by uzura176 | 2007-02-24 03:09

Re:サッカー博士さん

もうオーバーエージを使うことは決定しているんでしょうか?そうだったら私はかなり勉強不足です。

個人的には、フル代表にあれだけ若いメンバーが食い込んできているのだから、わざわざ五輪代表にオーバーエージを入れる必要はないのかなと思っています。

反町監督というよりもオシムの考えが反映されそうですね。

もし、五輪の出場権をとるようであれば(層でなければ困りますが)、今のメンバーをあまりいじる必要性はないのかと思います。

posted by uzura176 | 2007-02-24 03:13

Re:ソクラテスさん

ソクラテスさんのおっしゃられるように、平山選手は取られた後の対応には物足りなさを感じます。その点では巻選手は一流だと思います。

どんなボールゲームでも自分のミスやとられたボールは、結果的にどうであれ、自分がいの一番に取り返しにいく姿勢が基本です。それを怠るとチーム内でも、わだかまりや亀裂が生じることがありますよね。自分のケツは自分で拭く、そこにFWもDFもないですよね。ましてや、サッカーはほとんどが取られるわけですから。

スコールズのような選手ですか…これまた贅沢な感じがしますね。確かに彼のような攻守わたって安定感がある選手がいればチームは助かると思います。彼はそこに強烈なミドルもあるので欠点らしい欠点がないです。梶山選手に今野選手のフィジカルと守備勘があればと思うのですが、それはまた贅沢な話です。梶山選手は平山選手にかなり高度なスルーパスを出してましたね。

平山選手のパートナーとしては現時点でカレン選手が第一候補なのでしょうが、彼はダイレクトプレーで勝負する選手ではないですよね。どちらかというと下がってボールをもらいそこからつっかけるタイプでしょうから。もう少し平山選手の近くでプレーしたらもっともっと得点に絡めるように思っています。

両サイドの攻撃のバリエーションはかなり増えてきましたね。家長選手を右で使い、中へ突っかけるドリブルからシュートなんてのも面白いのでしょうか。

これからどんなチームになっていくのか楽しみです。

posted by uzura176 | 2007-02-24 03:24

Re:Tinoさん

Tinoさんもそう思われましたか。

逆にいえば両ウィングの守備の意識が高いということでもあるのかもしれませんが、それではやはり平山選手頼みの1トップになってしまうのかもしれませんね。

反町さんはかなりサイドを重視しているようですが、そういう意味では真ん中の守備がもう少し安定感がないと機能しないのかもしれませんね。おっしゃられるように梶山選手の相棒はかなり大事だと思いますし、その彼には運動量や周りをカバーする負担が増えそうです。そのポジションがこのチームのディフェンスのキーになると思っています。昨日の本田拓也選手は運動量はかなりのものだったと思いますが、もう一味ほしいなというのが本音でしょうか。

FC東京のサポーターの方なんですね。勝手なイメージですが、FC東京のサポはサッカーに詳しい方が多くシビアに分析される方が多いと思っています。それだけチームに求めているものが高いのでしょうね。確かにここ数年戦力的にはいいものをもっているのに、歯痒い結果が続いていますから。今年は躍進を願っております。

伊野波選手は改めて注目することがなかったのですが、いい選手ですね。技術的な部分も戦術的な部分もかなりのレベルにあると思いました。昨日も精度高いフィードを連発でしたね。本当に経験次第では大化けしそうです。ひろみ監督の手腕にも期待しなければですね。リベロという意味ではボランチの方が勉強になりそうですが、東京は全チームの中でもトップクラスのボランチ層を誇るのでサイドバックなのかなぁ。

関西人ですが、東京は要注目だと思っています。

posted by uzura176 | 2007-02-24 03:37

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