2007年02月12日

スーパーボウル回顧。最終章、マニングは何が変わったのか?

いよいよ、最後となったわけですが、昨日“プロボウル”まで終わってしまった…ダラダラやってちゃ駄目ですね…反省です。

スーパーボウルと一緒に今シーズンのNFLを私なりにまとめてみます。


今年はやはりペイトン・マニングの年だったのでしょうか。とは言っても、彼自身、例年のように個人記録をいっぱい作ったわけでもない。シーズン終盤には、チームも失速したし(それがプレイオフに向けて意図したものだという声もありますが)、プレイオフの序盤も彼は波に乗れていなかった。

そして、昨シーズンまでの“ハイパーオフェンス”を支えたトリプレッツの1人RBエジャリン・ジェームスがチームから抜けたわけだから、戦力がアップしたわけでもない。新人RBアダイやキッカー・ヴィナティエリの加入も大きかったが、やはりマニング自身が変わったことが悲願のチャンピオンズリングを手に入れる大きな要因となったと思う。

元々、NFLナンバー1パッサーの彼に、変わる必要性があるのかとも思うが、事実、常に最高の評価を受けながらも頂点に立てなかったのだから、本人も改めて自分を見つめ直したのではないでしょうか。


私はスーパーボウルのあるシーンを見て、彼の変化をみてとった。

そのシーンは2つあるのだが、まずはゲーム早々ワンプレー目に、シカゴベアーズのリターナー・デヴィン・へスターがキックオフリターンタッチダウンを奪った後のシーン。当然、シカゴのチームが浮かれまくっている所ばかり映されるのだが、そこは天下のスーパーボウル。何台カメラを擁して中継しているのかは知らないが、コルツのHCダンジーとマニングもばっちりカメラで抑えられていました。

その時のダンジーの顔といえば、もう試合に負けたかのような悲壮感溢れる表情をしていました。HCの立場としては、そりゃそうでしょ。やっとの想いで辿りついた、そして2週間みっちりと準備してきた大舞台の出鼻を挫かれてしまったのですから。

昨年までのマニングであれば、ダンジーと一緒に落ち込んでいたのかもしれない。ただ、その時カメラに映し出されたマニングがヘルメットを拾い上げる姿には、勇ましさすら感じさせた。

普通、キックオフがコルツの場合は、相手ベアーズのドライブから始まるので、基本的にコルツQBのマニングは体も心も準備ができていない。普通のQBであれば、“おいおい、ちょっとまってくよ”ってな雰囲気が出ているし、昨年までのマニングもそうであったはず。なんだったら、相手にビックプレーを許してしまったチームメイトに、不満の表情を表していた。だが、その時のマニングは、そんな素振りを微塵も見せず、なんだったら“すぐに取り返してやるよ”という雰囲気すら醸し出していた。

シカゴを応援していた私はあのTD後、浮かれまくってはしゃぎまくっていたのですが、あのマニングが映し出された瞬間“なんかやばそうやな…怒らしちゃった?”と彼に対する畏怖の念を抱いた。

今までは、彼の実力を認めながらも、どこか最後には墓穴を掘る選手だと思っていたので、あのような感覚を持ったのは意外でした。


そして、それが決定的となったのは、前半終了間際にヴィナティエリが彼にとってイージーなFGを外したとき(私は彼がゴールを外すのを初めてみました)。マニングは、そのイージーミスに対して何も気にする素振りを見せず、引き上げていったのです。

それがどうした!と言われれば、ぐうの音も出ないのですが、昨年のプレーオフでコルツがスティーラーズに負けたシーンを覚えている人であれば、昨年のマニングと今年のマニングが同一人物に見えなかったのではないでしょうか。

昨年は勝負を分けるシーンでキッカー・ヴァンダージャットがFGを外し(それで彼はクビを切られた)コルツのシーズンは終わった。そして、その時マニングは「外しやがった」とつぶやいたのだ。

そこには、チームメイトに対する尊敬の念が一切感じられなかった。天才と呼ばれる人間にありがちな行動や言動なのかもしれない。

だが、今年の彼にはそんな雰囲気が微塵もなかった。

私は、ヴィナティエリが外した一瞬喜んだが、あのマニングを見て「こりゃ、今日は(シカゴが)勝てんわ…」と確信しました。


どちらのシーンも彼がプレーしている所ではない。

彼に最も足りなかったものは、チームと共に(ダンジーHCも込みで)栄冠を得ようとする心意気。もっと言えば、協調性や仲間を信頼する気持ち。

多くの人は彼がプレッシャーの弱く、それを克服したからこそ、SBに進み、そしてチャンピオンリングを手にしたと思っている。だが、私はプレッシャーに弱い人間が、たった1年でそれを克服するとは到底思えない。

ただ、彼はまず変わらなければならない部分、そして最も手っ取り早く変われる部分を考えたのかもしれない。

その結果が、この2シーンに凝縮しているように思えた。

SBだけでなく、シーズンやプレイオフを通して、オフェンスラインがマニングを守り通したことは(ほとんどサックを食らっていない)そんな信頼関係が生んだ集大成なのではないでしょうか。


天才の名をほしいままにしてきたマニング。でも、今回の優勝でもう一皮剥けることは間違いない。今のままで充分化け物クラスやのに…もう早くも、伝説のQBになることは決定?


後、今回のコルツの優勝で歴史が変わった、と言うのは言い過ぎかもしれないが、今までの主流であったスタイルに大きな変化をもたらした。

ここ6年、スーパーボウルを制覇してきたチームは、その守備力にものを言わせて頂点に立ったチームだった。「攻撃型のチームはプレイオフ、そしてSBでは勝てない」というのは定説になりつつあった。

その絶対的な現代のNFLのスタイルを、超攻撃型チーム・コルツが覆した。

今年はNFLの歴史の上で、大きな分岐点になるのかもしれない。


さっきまでBSでプロボウルを見ていたのですが、オールスターがシーズン後に行われるNFLでは、今シーズンを振り返る意味ではうってつけ。中継でも、今シーズンのハイライトのようなVTRを多く流していました。復習にはなるのですが、移籍市場も活発なNFLでは予習にはなりません…


今年は、天才が初の栄冠を手にした年、そして記録尽くめの年(チャージャーズRBトムリンソンなくして今シーズンは語れない)、そして新人当たり年でした。

トムリンソンもブッシュもファーブもブレイディもロモもチャド・ジョンソンもスティーブ・スミスもポラマルもリードもアーラッカーもヘスターも、来季も宜しくお願いします。


と、訳のわからん締めですが、もう今から9月が楽しみだ。

posted by uzura176 |23:49 | アメフト | コメント(1) | トラックバック(0)
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ありえんほどの亀レスですが

>その時マニングは「外しやがった」とつぶやいたのだ

キッカーがVJですから・・・
あの言動であの距離外して誰も何も言わないんだったらなんでもやってOKって事になり規律的なものに関わると思います。

後、サック数は最小ですがノックダウン数は例年伸びてるのでラインは弱体してたんですが・・・それにWRのドロップ数は例年の倍だったり

それでも何も言わなくなったのは精神力としてものすごくなったのかもしれませんが、何も言わないのではチームの為にはならないんじゃないかと言う意見もあるんですよね~

難しいところです。

posted by ググリの結果の通りすがり | 2007-08-26 02:09

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