2008年05月20日
全日本プロレスという組織に所属していたことで、諏訪間幸平は大きく成長したのだ。
「プロレスとは、桃源郷なり」 / 桃太郎
「フリー」
最近は団体に所属しない、フリーのプロレスラーが増えている。 高山善廣、
佐々木健介、鈴木みのる、川田利明なんかは、フリーになって輝きを増した。
団体内のしがらみから解かれて自由に羽ばたいている。 自分の値打ちを下げ
ないよう気をつけながらも、使ってくれる団体の利益になるよう、うまく役割
を演じる。 そんな難しい芸当をやってのけるのだから、さすがはプロのプロ
レスラーである。 でも、そんな芸当ができるのは一部の職人だけで、大抵は
1、2回使われて、ダメだなと思われたら、ポイっと捨てられる。 フリーで
喰っていくためには相当の技量と知能が必要なのだ。
技量と知能を身につけるためには、経験が必要である。 若い時になるべく
大きな団体に入って、なるべく大物の選手の下で働いて、なるべく大きな舞台
を踏む。 そうやって培った経験の量が選手の資本になる。 どんなビジネス
でも資本が必要なように、プロレスで生きようとしたらキャリアは不可欠だ。
キャリアを積まないままフリーになったって、成功するわけがない。
宮本和志、石狩太一、本間朋晃は、2002~05年の3年間を全日本プロ
レスで一緒に過ごしている。 宮本はキングスロードに参加するために退団、
石狩は川田についてハッスルに移籍し、本間は06年からフリーになった。
キングスロードはすぐに活動停止になり、石狩はハッスルを辞め、結局は3人
ともフリーみたいになっている。 だけど、彼らにはまだフリー選手で食べて
いけるだけのキャリアはない。 宮本29歳、石狩28歳、本間31歳。 今
が一番活躍できる年齢なのに、モタモタしてていいのかなと心配になる。
三冠ベルトを巻いた諏訪魔は、彼らの後輩になる。 諏訪魔の入門は04年
だったから、業界の先輩として、彼らは色々と面倒をみたはずだ。 年上の新
人でレスリングの実績もあったから、やりにくかったかも知れないが、後輩は
後輩である。 たった4年で三冠ベルトを巻くことになった諏訪魔のことを、
彼らはどんな目で見ているのだろうか。
諏訪魔がベルトを巻くことになったのは、単にレスリングの実績があったと
いうことだけではない。 髪を赤く染めてヒールを演じてたことや、超大物で
ある武藤敬司の下で働いてきたことが、大きな経験になっている。 まだまだ
フリーで喰っていけるほどではないけれど、諏訪魔のキャリアは着実に増えて
いる。
全日本プロレスという
組織に所属していたことで、
諏訪間幸平は大きく成長したのだ。
日本では非正規労働の若者が増えている。 若いうちからフリーで喰ってい
ける人なんているわけがない。 雇い主はいつでもポイっと捨てる気でいる。
諏訪魔の戴冠は、組織に所属することの大切さを示した。
宮本も、そろそろ所属しなよ。
posted by 桃太郎 |20:11 |
桃太郎 |


