2008年01月16日

曙は横綱の過去を捨てて頑張っている。池谷も体操を捨てるところから始めなきゃいけない。

「プロレスとは、桃源郷なり」  /  桃太郎

    「やれんのか!池谷」


 大晦日のハッスル祭りで池谷銀河なるキャラクターがプロレスデビューした。
正体は1992年のバルセロナ五輪に出場し、体操の床運動で銀メダルを獲得
した池谷幸雄だ。 高校生の頃は同級生の西川大輔との「清風コンビ」で話題
になり、ソウル五輪でも銅メダルを獲得している。 そんな彼も、もう37歳。
プロレスラーに転身するには、ちょいと遅すぎた気もする。
 和泉元彌やクロマティーのように、一回限りの登場ってのはアリだと思う。
1回だけなら不細工なプロレスをやっても大目に見てもらえる。 でも2回目
からはそうはいかない。 池谷は試合後のマイクで、今後もリングに上がるよ
うなことを言い、ギンガ軍団を作りたいとも言っていた。 そのつもりならば、
きちんと採点しないわけにはいかない。 はっきり言って、大晦日のデビュー
戦は、合格ラインに程遠いものだった。
 確かに池谷の身体能力は37歳になった今でも素晴らしいと思う。 タッグ
を組んだサスケよりも遥かに跳躍力はあるし、肉体も美しい。 でも、あの日、
池谷はプロレスをやってはいなかった。 リングの上で行われていたのは体操
である。 ロープに飛ばされたら側転してかわす。 ボディスラムをされても
足から着地する。 ロープワークもなし、受け身もなし、ロックアップもブリ
ッジもない。 あれでプロレスをやった気になられても困る。 バボが試合中
に発していた「プロレスをナメんなよ」は、僕の気持ちを代弁した台詞だった。
 池谷はタイガーマスクが好きだったという。 だったら、タイガーを完全に
コピーすればよかった。 コーナーに飛び乗って人差し指を上げ、あの独特の
ステップを真似し、打点の高いドロップキックや、ローリング・ソバットや、
トップロープを超えてのトペ・スイシーダを見せればよかった。 そうしてい
たら、池谷と同じようにタイガーに憧れたファンから拍手と喝采を受けること
ができただろう。 そして、最後にあの「ギンガプレス」を披露したなら最高
だった。
 たぶん、池谷はプロレスの練習はしていない。 リングで体操の技を見せた
かっただけだ。 自分の体操倶楽部のPRのためにリングに上がっただけで、
お客さんを楽しませようなんて気持ちはないと思う。 もし、本当に「ギンガ
軍団」を作って、元体操選手に活躍の場を与えたいのなら、ちゃんとプロレス
をしなければならない。 どれだけの身体能力があっても、一から練習せずに
観客を満足させることはできない。 プロレスファンの「目利き」って、結構
厳しいのだ。 次も同じことをやったら、きっとブーイングの嵐だよ。
曙は横綱の過去を捨てて頑張っている。
池谷も体操を捨てるところから
始めなきゃいけない。

posted by 桃太郎 |19:02 | 桃太郎 |
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