2008年05月04日

心に響くプロレスを見せつけられると「クロ」も「シロ」に見えてくる。

「プロレスとは、桃源郷なり」  /  桃太郎

          「シロ」


 来年の5月から裁判員制度が施行され、7月以降には実際に裁判員が加わる
判決が始まるらしい。 今までは見守るだけだった重大事件の裁判に、一般人
も関与することになる。 これって、凄い方向転換だと思う。
 これまでの裁判って、事実を究明することに力点が置かれていたと思う。
証拠と証言から真実を推測して判決を下す。 その作業はとてつもなく手間と
時間のかかるものだ。 こんなに犯罪の多い社会になってくると、全ての事件
について真実を追い続けることは難しくなる。 いや、そもそも真実になんて、
たどり着けるわけがないのだ。 例えば、事件の容疑者が自白をして、犯人で
しか知り得ない証拠が自白どおりに発見されたとしても、その容疑者が主犯だ
とは限らない。 真犯人をかばって身代わりを演じているだけかも知れない。
また、容疑者が否認し続けた場合は、いつまでも冤罪への疑念がつきまとう。
大勢の人が見ている中での現行犯でもない限り、自信を持って事実を認定する
ことは不可能だ。 だから、方法を変えたんだと思う。 裁判長が神様の代役
を務めることをやめて、裁判員の多数決で決めることにした。
 同じ証拠と証言が提示されても、それをどう評価するのかは人によって違う。
その証拠と証言に嘘が混じっていることもある。 容疑者が嘘の自白をするこ
ともある。 疑えばキリがないけれど、全部を信じるのも不用意だ。 だから、
大勢の人で話し合って決めようというのだ。 これからは裁判員の感性による
裁判になる。
 どんなに証拠と証言を集めても真実にはたどり着けない。 なぜ、武藤敬司
がIWGPベルトを奪取することになったのか。 なぜ、飯塚高史が天山広吉
を裏切る行為に出たのか。 前からそういう話になっていたのか、アドリブで
翻ったのか。 当事者や関係者にどうなのかと聞けば、それなりに証言は得ら
れるだろう。 だけど、それを丸飲みして信じるのは不用意だ。 しかし、頭
から疑っても仕方がない。 証拠と証言を並べてみて、自分の目で試合も見て、
感じたように評決を下すしかない。
 ここ何年かの間に、プロレスに対するネガティブな証言がたくさん出た。
プロレスの裁判長がいたなら「クロ」って、判決しそうな状況だ。 だけど、
プロレスに裁判長はいない。 いるのは、ファンという裁判員だ。 裁判員に
よる多数決をしたなら、やっぱり「クロ」になりそうだけど、ひょっとしたら
「シロ」になるかも知れない。
心に響くプロレスを見せつけられると
「クロ」も「シロ」に見えてくる。
本当のことが、よくわからなくなる。
 だから、僕は感性に頼って判断することにした。
 あの日の武藤は「シロ」だったと思う。

posted by 桃太郎 |16:00 | 桃太郎 |
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