2008年04月20日
プロレスに熱を!たとえ、何を言われても、それを超える熱き戦いを!
「語ろう! プロレス」 // mitu
第101 回 「再開」
早咲きの桜が散り、葉桜に街が包まれた。
スーツを着てる、というより、スーツに着られて歩いているような新人たち
も、スーツに、そして街になじんできた。
15年前、私もきっとそうだった。
社会に出たとき、最初に教えられたことのひとつ。
組織の一員として知り得たことを、むやみに他人に話してはならない。
たとえ、それが事実であったとしても。
たとえ、相手が家族であったとしても。
社会人であれば、どんな組織であれ、そこに属する者ならば、まずそれをた
たき込まれる。いわゆる「守秘義務」というやつである。
様々な事実がゆがんだ形で漏れることで生じる「誤解」が、その組織にとっ
て大きな誤解を生み、時には、「真実」をゆがめ、取り返しのつかないことが
おこる可能性があるからだ。
われらがプロレス村にも、絶対にふれてはならない「守秘義務」があった。
そして、数年前、それが破られた。
ミスター高橋の著作「流血の魔術 最強の演技」によってである。
さらに、高田延彦も著書「泣き虫」でそれに続き、今年に入って、週刊ファ
イトの元編集長による著作も出された。
ファイトが休刊し、ゴングが休刊し(いまは分裂後復刊)、週プロですら
かつての活力が失われて久しい昨今、もはやこうした所謂「暴露本」の流れ
がとまらない。
高橋本やそれに続く暴露本の類を読んだのは、プロレスファンの核ともい
える、わざわざメールマガジンまで読むような我々だったろう。
小さい頃から「プロレス?あんなの八百長だよ」という世間からの嘲笑に対
して戦い、懸命に生きてきた我々だ。しかし、同志であるはずの内部の人間か
ら「仕組みはこうでした。世間様の言うとおりです」と言われてしまったので
ある。
仲間同士では、さもストーリーがどうした、こうした、と語り、さも「仕組
み」をわかった振りをしてみても、どっかで、信じていた部分がある。それを、
身内からはしごを外されたのだ。これは、きつかった。
そしてボディブローのように、業界全体に、そして我々の心に「無気力」と
いう形で蔓延していく。
やがてプロレス村の住民は、テレビを見なくなり、専門誌を買わなくなり、
そして、会場に足を運ばなくなった。
高橋があの本を書いたのは、社内で意にそぐわないことがあったからだとも
いわれている。だとしても、高橋本は、出してはいけなかったと、今でも私は
思う。彼は小銭を稼いだかもしれないが、我々は多くのものを失った。
先日、同僚に仕事帰りに声をかけられ、電車の中で語りあった。
「最近、プロレス行ってる?」と聞かれても。
「ぜーんぜん。もう1年以上いってない」と答える私。
彼は、三銃士時代の新日に魅せられ、武藤や橋本の大ファンだった。伝説
の10・9での武藤vs高田、一連の橋本と小川との闘争に胸を熱くしていた。
あの頃の熱がないんだね、と嘆き、ジャンルの衰退の原因を効く彼に、
私は、プライドなどの格闘技へのファンの流出と、暴露本による業界自体へ
のボディブローがあることを指摘した。そして、つい、橋本と小川の一連の
抗争に、猪木の横槍で結果が直前でひっくり返されたりしたことまで、しゃ
べってしまった。
「え!あの橋本と小川の試合も結果が決まっていたんですか・・・・」
しまった! その瞬間、気がついた。
私も高橋と同じ間違いをしたのだ。プロレス村にどっぷりつかっていた私
のようなマニアでない彼に、「あのこと」は言ってはいけなかったのだ。
きっと日本全国でこんな会話が交わされてきたのだ。あの本や、それにま
つわる暴露本を読んだファンが情報交換し、ため息とともにジャンルの衰退
を嘆く。
でも、覆水盆に返らず。人の口に戸は立てられない。
だからこそ、今、叫びたい。
プロレスに熱を!
たとえ、何を言われても、それを超える熱き戦いを!
だから、3年ぶりに「語ろう!プロレス」。
再開します!
100 GONGS AND MORE!!
posted by mitu |10:04 |
mitu |


