2008年11月03日

やっかいだなあ、裏切りのブリザード。

「プロレスとは、桃源郷なり」  /  桃太郎

   「裏切りのブリザード」


 先日の新日本プロレス両国国技館大会で行われた、チェーンデスマッチ、
天山広吉vs飯塚高史の煽りVTRには「裏切りのブリザード」って、タイトル
がついていた。 「裏切りのブリザード」だなんて「太陽の天才児」くらいに
意味のわからないフレーズなのだが、何となく語呂が良くて耳には馴染む。
まるで、映画か、新曲のタイトルみたいだ。 薬丸裕英さんの奥さんになった
石川秀美さんの「哀しみのブリザード」を思い出したよ。
 チェーンマッチに敗れて倒れた天山に、小島聡は駆け寄った。 そして大声
で叫んだ。 「何で、ここまでやらなきゃいけないんだよ~っ」って。 その
とおりである。 なぜ、飯塚はここまで天山を憎むのか、その理由がはっきり
とわからない。 ある日、突然裏切って「友情なんかないんだぞ」って言われ
てもピンとこない。 ベルトだとか、マネーとか、友情と天秤に掛けたものが
提示されないものだから、見てる側は、なかなかこの抗争に乗り切れないのだ。
「何のこっちゃ」って感じ。
 今から思えば、飯塚の裏切りは少し早すぎた。 4月の大阪では、真壁刀義・
矢野通組に敗れるだけでよかった。 そのあと、天山がパートナーを小島聡に
替えてIWGPタッグに再び挑戦する。 そして、勝利目前というところで、
セコンドについていた飯塚が「裏切りのブリザード」を仕掛けるのだ。 これ
ならば「嫉妬」という動機を見つけだすことができた。 ずっと「いいひと」
だった飯塚が豹変するには、弱い動機かも知れないけれど、ついでに「ギャラ
がカットされて、嫁さんにも逃げられちゃった」ことにすれば、ストーリーと
して格好はついたんじゃなかったかと思う。
 しかし、困ったことになったよ。 この中途半端に始まった抗争の結末を、
いったいどうすればよいのだ。 動機がはっきりしなければ、解決のしようが
ない。 チェーンの次は金網とか、ラダーとかが持ち出されるかも知れない。
そのたびに天山はKOされ、小島は叫ぶ。 「何で、ここまでやらなきゃいけ
ないんだよ~っ」って。
 石川秀美さんの「哀しみのブリザード」は、夏の終わりとともに去っていく
彼を、無理してあきらめようとする失恋の歌だ。 一夏の恋に弄ばれた少女の
心に、哀しみのブリザードが吹く。 そういう歌。
 そう、飯塚のヒールターンも「一夏の恋」のようなものだった。 だから、
飯塚は裏切られるべきなのだ。 GBHに弄ばれた飯塚の心に、哀しみのブリ
ザードが吹きすさぶ。 そして、裏切られ傷ついた飯塚を、天山と小島が優し
く受け入れて・・。 来年からは、友情トリオを結成して大活躍だな。
 でもまた、突然に裏切ったりして・・。
 やっかいだなあ、裏切りのブリザード。

posted by upro |05:29 | 桃太郎 |
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