2009年03月15日
命名権の販売件数が激増!・・・安易な自治体の発想に呆れてしまいます!!
世界的経済不況の嵐が、ますますその勢いを増している中で、販売件数を激増させているものがあります。都道府県や市町村の自治体が所有、管理する公共施設などのネーミングライツ、命名権の販売です。最近では、道路や公衆トイレ、更には鉄道の駅舎ですら、その対象になっているというのですから、些か驚きです。しかし、命名権販売の件数が増えているからと言って、それに比例して契約成立件数が増えているのか?、というと、それはまったく逆の現象になっています。2007年の命名権販売の件数は、59件だったそうですが、その内、契約が成立した件数は、59%。約6割の35件でした。2008年は?、というと、販売件数が60件、契約成立件数は、35%の21件だった、ということです。数値から言うと、激減しているのです。また、今年に入っても、命名権販売を告知する件数は順調?に伸びており、これだけは不況知らずなのか、世間知らずなのか、売り出す側の自治体の安易な発想が、あからさまに無策ぶりを語っているようにしか思えません。 ネーミングライツ、命名権については、以前にも取り上げましたが、その際には、スポーツイベントなどへの協賛と同じように、スポンサーシップの一種である手法のような考え方に、個人的な疑問を呈しました。そもそも、アメリカで始まったネーミングライツ商法は、施設の建設費を企業の援助によって抑制しようとして始まったもので、例えば、100億円の建設費の内、50億円をネーミングライツで企業に負担してもらう代わりに、向こう20年間は、施設の名称を企業の社名やブランド名を付して使用する、といったビジネスモデルでした。税金の負担を少しでも抑制しようとする発想の根源は、現在日本で行われている命名権乱発の発想とも共通するところです。しかし、日本のほとんどのケースには、“レガシー”がありません。単に、税金を使わずに施設の維持管理費を調達したいから、とか、修繕費や改修費を調達したいから、とかいう発想だと思います。つまり、その場凌ぎでしかなく、欧米のネーミングライツ導入のケースのように、アリーナやスタジアムの周辺の都市開発までを考えた構想であるとか、大きなイベントの招致を踏まえた集客装置としての開発までを考えた構想であるとか、施設の周辺住民への利益還元や、その後の施設運用に関する利便性の向上など、ネーミングライツでセーブされた資金の有効活用などと言った高尚な発想は、何処にもないように思われます。 先頃、宮城県利府町にあるホットハウススーパーアリーナの命名権の契約更新が断念されました。仙台市の不動産会社であるホットハウスが契約の更新をしなかったのです。年間2,000万円の3年契約。お隣のスタジアムを含めて、広大な敷地の中にある宮城県が作った総合運動公園であるグランディ21は、交通の利便性が悪く、いまだに施設の利用率は改善されていないようです。当然のことながら、せっかくの命名権も、何の意味もありません。年間2,000万円と、考え方によっては破格の金額だと思いますが、周辺の交通標識にも“ホットハウス”の社名が表示され、形的には体裁のとられた契約の履行だったと言えるかも知れません。しかし、問題なのは、施設そのものの運用方法にあります。集客装置としての機能が、ほとんど未開発であり、たまに行われるコンサートでの会場名としての露出があるくらいで、恐らく、命名権の波及効果を調査すれば、その結果は散々なものでしょう。つまり、安かろう悪かろう、で終わってしまっていたと思います。問題なのは、宮城県の命名権に対する考え方そのものの誤り、ということなのではないでしょうか?。 一方で、仙台市が所有するユアテックスタジアムは、J2ベガルタのホームスタジアムとして、仙台市の中心部からの交通の利便性も良く、プロチームのホームということで、年間を通して集客装置としての機能が働いています。プロチームとしての興行の拠点であるということもあり、命名権パートナーに対しての、それなりの対応も整えられていたのではないかと想像します。事実、年間7,000万円で3年の契約は、今季も更新されています。ホットハウスとユアテックの企業力の差、とか、考え方の差、ということでないことは間違いありません。もしそうならば、たった1期で契約の更新ができないような企業を選択した、行政側にこそ問題があります。しかも、契約料は3倍以上も違うのですから・・・。この辺の状況の格差を、宮城県がどこまで真摯に把握しているのか、非常に疑問に思います。 もう直、今シーズンから使用される“MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島”がお披露目されます。年間3億円、5年の契約により命名権を買ったマツダと、売った広島市。広島市は、マツダからの命名権料を施設の改修などに当てる予定、ということですが、市民球場として、より観客サービスが向上するために使われるものでなければ、不本意にも派遣切りにあった多くの契約社員や期間社員からの不満も出てしまうようにも思います。J1清水のホームスタジアムである日本平スタジアムも、今季からは、アウトソーシングスタジアム日本平と名称が変更になりました。人材派遣会社のアウトソーシング社による命名権の導入です。契約金額は不明ですが、日本平にホームゲームを定着させて、着実にリピーターを獲得してきた清水エスパルスの努力が、この命名権の導入で、よりその効果は拡大するのか?、はたまた、ファンからはどのような意見が出てくるのか?、すべては施設の運用の中身にかかっています。そうでなければ、施設の所有者である行政の命名権に対する認識の甘さを露呈してしまいます。 いまでは、地方の貧疎な体育館にまで命名権を導入しようとする自治体が現れています。当然、応募者はゼロというところがほとんどです。不景気だから・・・、と言う自治体もありますが、その前に、命名権に対する考え方をもう一度再認識すべきではないでしょうか?。本当にその施設は、命名権を導入するだけの価値があるのですか?。
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posted by umekichihouse |05:56 |
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命名権の販売件数が激増!・・・安易な自治体の発想に呆れてしまいます!!
コメント投稿者ID :
本当にその通りですね。
財政難→(何か言われるから)なにかしないと→
→(他もやっているから)命名権→(応募ゼロだけろうけど)やる事やったんですヨ
という風にしか見えないですよね。
posted by haTsh | 2009-03-15 07:26
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