2009年01月07日

箱根駅伝の中継番組から名曲“喜びの飛行”が消えてしまいました

お正月恒例のスポーツと言えば、何と言っても箱根駅伝です。大学駅伝は、日本一を決する大会に11月に行われる伊勢神宮と熱田神宮間を走る全日本大学駅伝がありますが、やはり“箱根”の魅力には勝てません。東京箱根間往復大学駅伝競走。今年で85回目を迎えた大会には、関東学連に加盟する大学しか参加できません。別のスポーツからしたら関東大会なのです。しかし、歴史と伝統だけを見ても、この“箱根”は全国区です。テレビ視聴率も、2日間で約12時間以上の中継時間にもかかわらず、その平均値は軽く20%を越え、常に年間のテレビ視聴率ランキングの上位に位置するほどです。その人気の一端は、数々の人間ドラマを生み出してきた大会そのものの魅力に加え、テレビによる完全生中継にあるでしょう。私も、毎年12時間、お正月気分もそこそこに、テレビ中継にはまっている一人です。その私の個人的な感想なのですが、ひとつ残念なことがありました。中継番組の始まりを奏でる、あの“喜びの飛行”が今年からなくなってしまったのです。

第85回を迎える大会に当って、中継を担当する日本テレビは、今年からオリジナルのオープニングテーマを取り入れることになりました。曲のタイトルは、「Runner of the Spirit」。作曲者は、日本中に耳について離れないほどのインパクトをもたらしたあの「崖の上のポニョ」も作曲した久石譲氏です。宮崎アニメには欠かせない巨匠の作曲に対して些か申し訳ないのですが、やはり、“喜びの飛行”の壮大なイメージには物足りません。いい曲だと思うのですが、箱根駅伝と言えば、箱根の山の壮大の風景であり、そこを目指して疾走する、そしてそこを駆け下りる姿です。箱根駅伝には、どんなドラマが待ち受けているのか、そして今年は何が起きてしまうのか、全く想像もつかないドラマがあります。そんなドラマのすべてを、“喜びの飛行”というテーマ曲は、壮大な雰囲気の曲調で包み込んでしまうほどのインパクトがありました。

“喜びの飛行”は、映画「ネバーエンディングストーリー」の挿入曲で、主人公のアトレイユが幸運を運ぶという白い竜ファルコンに乗って飛ぶシーンで使用されています。おとぎ話のような幻想的な映像の中で、ファルコンの背に乗って飛ぶ姿は、まさに“Happy Flight”のイメージそのものです。何処までも続く空、雄大な白い雲、風を受けて自由自在に飛ぶファルコン。私も映画は見ていますが、実は、箱根駅伝の中継で聞くまで何の曲かピンと来ませんでした。この“喜びの飛行”を中継番組のオープニング曲として採用したのは、日本テレビが箱根駅伝を中継した最初の年である1987年、第63回大会からでした。当時で、往路106.5km、復路107.1kmの全長213.9kmというとてつもない長い距離を、全10区間、10人が母校のタスキを繋いで走る箱根駅伝は、それまではテレビ中継としてはテレビ東京が、往路のダイジェストを加えて、復路の一部を中継していたに過ぎませんでした。技術的に箱根の山が大きな障害になり、見せ場の山登りが中継できなかったのです。初の完全中継を実現した日本テレビでも、1987年の最初の年は、編成上の理由から前半と後半の2部構成で中継しており、いまのような名実供に“完全”となるまでに少し時間を要しています。ちなみに、日本テレビの猛者たちの、箱根駅伝完全中継を成し遂げた感動秘話は、フリーのスポーツライターである原島由美子さんの著書「箱根駅伝 不可能に挑んだ男たち」に、その舞台裏のすべてが書かれてあります。スポーツイベントに携わる私のような人間は、読むだけで運営現場の真っ只中にいるような感じになりそうな現実感溢れる内容です。ヨイショなしで、ぜひお勧めします。

さて、中継番組の本編がスタートする7:50。ある時は快晴の青空に浮かぶ富士山の姿をバックに、ある時は、霧に霞む芦ノ湖をバックに、そしてまたある時は、雄大に広がる箱根の山々をバックに、“喜びの飛行”は軽快なリズムで始まります。壮大な曲調に変わると、画面は過去の名シーンの連続となり、時にはブレーキに苦しむ選手の悲痛な走りの姿や、軽快に山を駆け抜ける力強い走りの姿が次々と出てきます。曲はあくまでも画面のシーンを邪魔することなく、空をすべるように箱根駅伝の素晴らしく雄大なイメージを奏で続けます。たった1分22秒の曲ですが、これを聞くだけで、完全に箱根駅伝モードになってしまいます。ちなみに、“喜びの飛行”のロングバージョンには、“バチスアンの飛行”というタイトルの曲があり、こちらは3分15秒あり、たっぷり聞きたい場合はこちらをどうぞ。

スポーツの中継番組と言えば、テレビ朝日がサッカー日本代表戦などで使用している曲が、箱根駅伝の“喜びの飛行”と供に、私のお気に入りです。サラ・ブライトマンの“A Question of honour”です。「絶対に負けられない戦いがある」というキャッチフレーズと供に、サッカー日本代表が戦いの舞台に臨む姿をイメージするようで、静かな曲調ですが、何かワクワクさせる曲です。この曲を聞くと、アッ、サッカー日本代表・・・、という連想をしてしまうのです。別に代表チームの公式ミュージックではありませんが、テレビ局の番組テーマ曲の選曲の妙は、スポーツ中継にはなかなかの効果がありますね。逆に、どうしようもないようなミスマッチの曲が番組のオープニングで流れると、何か試合自体の興味が薄れる気がするのは、些か期待をしすぎなのでしょうか?。

今年は、5区山登りで、東洋大学の1年、柏原選手が快走を見せ、あの山の神といわれた順天堂大学卒で現在トヨタ自動車九州に所属する今井選手の驚異的な区間記録を、なんと47秒も更新する大記録を達成しました。柏原選手は、今井選手と同じ福島の出身ということが紹介されていましたが、これもドラマですね。来年も大記録が生まれて、山の神を越えたら、柏原選手は何と呼ばれてしまうのでしょうか?。それにしても、“喜びの飛行”が消えた箱根駅伝のオープニングは、やっぱり寂しい限りです。

posted by umekichihouse |07:32 | 日頃のあれこれ | コメント(2) | トラックバック(0)
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箱根駅伝の中継番組から名曲“喜びの飛行”が消えてしまいました

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I must go ですよ。

喜びの飛行は、頭から鼻歌で歌えるぐらい印象的な曲なのに対して、新しい曲は未だに覚えられない。。。

あ。。。喜びの飛行が聞きたい。。。です。。。
辛すぎます。。。

posted by gwon | 2009-11-11 01:44

箱根駅伝の中継番組から名曲“喜びの飛行”が消えてしまいました

コメント投稿者ID :

そうですよね。非常に残念です。

ところで、箱根駅伝の前のエンディングテーマのタイトルを
  
ご存知ですか?あれもグッとくるものがあります。

posted by 箱根の大ファン | 2009-07-14 21:55

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