2008年11月15日
バスケット、バレー、テニス・・・ママさんパワーがスポーツの底辺を盛り上げる!?②
前回、テニスとバレーのママさん大会から、ママさんスポーツがその子供たちに影響が連鎖していく中で、参加機会や楽しさを伝えていくキッカケ作りが出来ることを取り上げましたが、今回は、ママさんバスケットボールを取り上げてみたいと思います。バレーボールやテニスも激しいスポーツですが、バスケットボールは走りっぱなしの競技で、育児が終わってから“さあやろう!”というスポーツではないような気もします。しかし、いまでは、かつての競技経験者のOGママさんを中心に、徐々にその裾野は広がってきているようです。 昨年のデータで、日本バスケットボール協会に登録されている家庭婦人の競技人口は、約5,000人余り。全体の61万人という数字からは、1%にも満たない規模です。日本家庭婦人バスケットボール連盟のホームページを見てみると、28年前に開催された第1回の全国大会への参加チームは、たった13チーム。しかし、その後徐々に参加が拡大し、1997年にようやく連盟組織を立ち上げるまでになります。そして2001年に、正式に日本協会の正式な加盟団体として認められることになりました。ただし、ママさんスポーツ自体に対するお遊び感覚的な偏見もあったようで、理解が得られるのは並大抵のことではなかったようです。認可のキッカケになった大きな要因は、「普及の原点になる」、という意見が出されたことだと言います。先のバレーやテニスのように、ママさんの活動からその子供たちへの連鎖はもちろんのこと、ミニバスケットから中学や高校でプレーする子供たちの大きな支援となっているのは、当然のことながらその親たちであり、ママさんたちの活動は子供たちの取組みに対しても活気付けになるだろう、という判断があったということです。バレーボールの大崎塾を行っている古川工の監督さんの言葉ではありませんが、親がやっている姿に子供も影響を受けないはずはありませんよね。もちろん、すべてとは言いませんが・・・。 家庭婦人バスケットボールの全国大会は、“交換大会”という名称で行われています。ミニバスケットボールの全国大会と同様に、ひとつの優勝チームを決めるための大会ではなく、各ブロック毎の勝者を決めるに留まっているのです。ママさんの場合は特に、経験や体力の差によって大きく試合の結果が左右されるため、チーム編成によっては100-10という試合も珍しくないそうです。つまり、勝ち負けよりも、バスケットボールを楽しみ、友好を深めましょう、という趣旨の大会なのでしょう。 先に述べたように、ママさんバスケットボールが正式に組織化された原点は、普及という効果に対する期待からでしたが、その面ではどうかと見てみると、地域の子供たちのためにバスケット教室を開催するなど、草の根的な活動を徐々に拡大しているようです。しかし、バスケットボールは、体力の違いがそのまま得点差になってしまうスポーツでもあるので、より幅広くママさんたちの参加を促していくためには、公平感のある参加制度、例えばキャリアのレベルに応じたクラス分けや年齢によるクラス分けなどにより、どんな人でも楽しめる環境づくりが課題でもあるようです。その点から考えると、ブームによって一挙に裾野が広がったバレーボールと、これから裾野を広げていこうとするバスケットボールは、全く逆のアプローチをしていることになり、どこかでお互いの経験を活かしあう協働があってもいいように感じます。何れにしても、普及という観点や、子供たちの活動を支援する親という立場に違いはないのですから、将来の日本スポーツ界を担う子供たちを支えてもらうためにも、ママさんたちの頑張りには、どんなスポーツにも限らず、エールを贈りたいと思います。 ちなみに、家庭婦人バスケットボール連盟のホームページに、ひとつ興味を引く情報がありましたのでご紹介させていただきます。韓国での女子バスケットボールの現状に関することです。韓国での受験戦争や学歴社会化に関する話題は有名になっていますが、その影響で、子供たちがスポーツに接する機会が極端に少なくなっている、ということです。特に、女子のバスケットボールに関しては、小学校から大学まで、全部で80チームにも満たない、ということです。日本の1/100というと大袈裟かもしれませんが、ひょっとすると近い規模かもしれません。親の子供への影響は、韓国でも顕著なのですね。子供たちのスポーツへの参加を拡大するためにも、ママさんスポーツが活発になって、どんどん裾野を広げていくことが、少子化が進む時代を迎えますます重要になると思います。 しかし、バレーボールに関して、以前にも取り上げましたが、国体での9人制の廃止ということがクローズアップされています。日本体育協会による決定によるものですが、オリンピックやアジア大会などの総合競技大会で正式種目となっていないことが最大の理由であるようです。国体に参加できる、できない、という論議ではなく、ママさんバレーを筆頭にして、日本のバレーボールブームを牽引し、参加人口の底辺を支えている9人制バレーに対する評価としての理由付けが、スポーツを普及するという目的も国体開催のひとつの意義であるはずのところで、この判断には些か疑問を感じます。以前にも国体については、創設時の理念とは全く異なるスポーツ環境の中でのその開催に、廃止という言葉を使って問題提起してみましたが、言えることは、国体は、“Championships”でも、“Athletics Meet”でもなく、“Sports Festival”である、ということです。つまり、勝ち負けだけを競う競技大会ではなく、お祭りである、ということです。国体での9人制バレーがなくなっても、ママさんバレーボールなどのすべての9人制バレーが廃れることはないでしょう。ただし、国策として国体が開催されているとしたならば、国が9人制バレーを認めていない、ということにも繋がり、バレーボール全体の裾野の拡大を推進しようとしている人たちの努力をも無視することにもなりかねません。“水を差す”・・・とは、こんなことを言うのですよね。お役人さん。
posted by umekichihouse |06:03 |
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