2008年11月14日

バスケット、バレー、テニス・・・ママさんパワーがスポーツの底辺を盛り上げる!?①

去る7日に大会を終えた「ソニー生命カップ全国レディーステニス決勝大会」。今年で30回という歴史を誇る大会です。予選参加人数は、約1万人。全国47都道府県から勝ち上がった50チーム、300人が今年も熱戦を繰り広げたようです。全国レディーステニスは、各都道府県予選のダブルス上位3組によるチーム編成で参加していますが、年齢は25歳以上。ただし、全日本選手権や全日本学生選手権に出場経験のある人は参加できない、など、本当に一般の所謂“ママさん”たちの大会なのです。また、決勝大会で4位以内に入ると参加資格がなくなる、5~8位に入った選手も2年間出場できない、更に、3回出場した選手は5年間出場できない、などの出場制限もあり、そこからも単なる勝つことだけを求めている大会でないことも覗える、という一方で、テニスの裾野を広げている大会であることも分かります。さまざまな出場制限があっても1万人の大会参加者があるということは、テニスというスポーツが生涯スポーツとして定着している証のひとつかもしれません。事実、この決勝大会への出場選手の年齢を見ると、参加資格は25歳以上ですが、そのほとんどは、30歳代後半から50歳代であり、子育てが一段落した“ママさん”たちがスポーツ参加の場へ戻って来ている様子が見て取れます。

日本の総人口は、今年の推計で、約1億2,766万人。前年より6万人減少しているとのことですが、年齢別人口比を計算すると、下記のようになっています。

◇10-19歳    9.6%
◇20-29歳   11.6%
◇30-39歳   14.6%
◇40-49歳   12.6%
◇50-59歳   14.0%
◇60-69歳   13.1%

まさに、少子高齢化社会を示唆するものになっており、10年、20年と経過していくとこれらの数値は下へスライドしていくことになるので、人口減少は確実に進んでいくことが実感できます。最近、スポーツ競技人口の減少が見られ始めていることもその表れでしょう。特に、小学生や中学生の年代は、学校の統廃合が加速していることからも分かりますが、スポーツでは、大会に参加するためのチーム編成を、複数の学校が共同で行うケースもよく耳にするようになりました。生涯スポーツというものにあまり興味を持つことはなかったのですが、この人口推移を見るだけでも、今後、スポーツの参加率を増加し、底辺層からのスポーツへの盛り上げを推進していくためには、40歳から50歳、60歳代という中・高年齢層の人たちがムーブメントを牽引する環境が必要であることを、数字のデータだけを見ても感じ取ることが出来ました。

1964年の東京オリンピックでそのブームに火がつき、1970年代の高度経済成長時の余暇レジャーの拡大に伴って急増していったバレーボールの参加人口も、中学や高校の競技人口はまだ幾分の減少に留まっているものの、40歳代の競技人口を除けば、他は下降の一途をたどっています。この40歳代での競技人口を支えているのが“ママさん”なのです。ママさんバレーは、1980年に全国家庭婦人バレーボール連盟が設立され、先のテニスのような大会である「全国ママさんバレーボール大会」の他、50歳以上限定の「いそじ大会」、そして60歳以上限定の「ことぶき大会」という大会が開催されており、“いそじ”は今年で20回目、“ことぶき”も13回目を迎えました。全国ママさんバレーは、25歳以上が参加資格ですが、Vリーグ等の大会出場経験者も35歳以上で参加できるようなので、OGと言われる世代になってもバレーボールに参加できる機会は用意されていることになります。35歳と言えば、まだまだ現役と同じくらいの力はあるのでは?、と些か低めのハードルのような気もしますが、何よりもプレーを続けていける環境があることが良いこと、なのだと思うことにします。

去る6月に、産経新聞の特報面に、競技人口の減少を食い止めようとする東北の町での取り組みが紹介されました。場所は、宮城県大崎市。バレーボールファンには、旧古川市と言ったほうが理解しやいかもしれません。ここでは、全国の強豪高校である古川工高のバレー部の監督さんが自らが「大崎バレー塾」というバレーボール教室を行っています。バレー部の部員も手伝って、参加しているのは、子供からママさん、そして社会人の人たちまで、幅広いようです。そして、指導する監督さんは、このようにコメントしていました。

「昔からバレー熱が高い大崎地区でも最近は競技人口が明らかに減少している。バレーを楽しむ環境を作る必要があると思った。・・・・ママさんバレーは、一緒に来る子供も狙っている。興味を持ち始めた子供たちにバレーの楽しさを伝えていきたい」。

テレビCMで、お母さんがバレーボールの試合で活躍している姿を懸命に応援している子供の姿が印象的なボディシャンプーのコマーシャルがありましたが、ママさんスポーツには、その子供にもスポーツの楽しさを伝えたり、一緒にプレーする機会を作ったりする連鎖効果があるのかもしれません。バレーやテニスのブーム世代であったママさんたちが、30代、40代、そして50代になってもプレーし続けている姿から、その子供たちがスポーツの楽しさを感じたり、参加する機会を得ていくことが、スポーツの裾野を広げていくひとつのキッカケになると考えます。

posted by umekichihouse |07:01 | イベントオペレーション | コメント(0) | トラックバック(0)
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