2006年10月11日

カペッロとスコラーリとの違いは?(本編)

日本の遅れている分野、「良い監督・指導者」に関して考えるため、
予告で書き忘れて皆様にご迷惑をかけてしまいましたが、
「10年以上のスパンでトップフォームで、多国・多クラブ(代表)を渡り歩き、
今なお結果を出し続けている」監督について、焦点を当ててみたいと思います。

タイトルに挙げた二人以外にも、もっと良い監督が存在すると思います。
が、短期的な評価や、1クラブ内・1国内での監督経験からは出しにくく、
トップレベルでの仕事をしていなければ、それも評価しにくいと思い、
何故か、この二人にしています。

私なりに思う共通点とは「ぜってぇ違うって!」と思う部分もあるでしょうが、以下。

◇1.「勝つためなら美しいサッカーでなくとも良い」という
   割り切りが非情なまでに出来る、強い意志を持った監督である。
◇2. それでいながら、「選手・スタッフからは殆ど反論が出ず」???
   「逆に心酔させる事ができる」??? 規律・方法論を持った監督である。
◇3.そして、選手の心をつかんだ上で、機能的なサッカーを展開し、
   必ず、何らかの良い結果を出し続けている(悪いようには決してしない)

2人の違いを書くのは簡単だろうが、
今回は「同じ部分をあぶり出す」事で 逆に違いを引き立たせる、
という変な記事を書いてみようと思う。

先ず、ファビオ・カペッロについては、◇2.の???の部分が 
予告編でも批難ごうごうでしたが、その監督経歴を見れば恐ろしい。

ACミランで1991~1996年の5年間で4度優勝、CL優勝1回、準優勝2回。
(まぁ、これはサッキの後を継いだミラン黄金時代だからかな)
1996-1997シーズンはレアルでリーガ・エスパニョーラ優勝。
ミランで1年やった後、ASローマの1999~2004年の5年で優勝1回、2位2回。
2004-2006 ユベントスでスクデット連覇(ただし最後の年は不正疑惑で取り消し)。
ただ、CLではベスト8止まりの事が、ここ数年続く。

<以下、ウィキペディアより抜粋・要約>


守備の安定第一を基本に据えた上でのカウンターサッカーで、最小得点差での
勝利やケースによっては引き分けも良しとする結果主義のサッカーである。

故に 批判されることもあるが、複数のクラブで成功を収めるなど
クラブチーム監督としての実績は群を抜いているため、手腕に懐疑的であると
いった類の批判は多くない。またローテーション制の先駆者で、使い方が上手い。

ただ、自信満々の態度で、選手を完全に支配化に置いた練習・采配を行うため、
「信じる者・戦術上必要な選手には、最大限の擁護を行うが」←独自見解
そうでない選手やスタッフとは、しばしば衝突が生じる。
タッキナルディのように、公然と批判を行う選手もいる。


※ほ~ら、UJ、全然違うじゃんかぁ。

一方の、スコラーリ(フェリペ、フェリポンとも言われるが)は、
<以下、これまた ウィキペディアより抜粋・要約>


指導者としてグレミオ、パルメイラスでリベルタドーレス杯制覇に導き、
名将の地位を確立。日本でも1997年4ヶ月だけジュビロ磐田で指揮を執り、
2001年、コンフェデ杯での不振を受けて解任されたエメルソン・レオンの後を
受けてブラジル代表の監督に就任。翌年の日韓W杯ではチームを優勝に導いた。
一方で規律を重視し、スターであったロマーリオを代表から外した。

ブラジル代表監督を退任後、ポルトガル代表監督に就任。
EURO2004では準優勝に導き、2年後のドイツW杯でも4位と健闘。
W杯では監督として12戦負け無しという快記録も樹立した。

クラブレベルではフィジカルを重視した組織的な守備を基本としたチーム作り。
攻撃はヘディングの強いFWとそれをサポートする選手の組み合わせや、
ロングボールやサイドアタックによる速い攻撃を好むが、
攻撃は選手の個性に任せる。

ジュビロ磐田で彼の元でヘッドコーチとなった桑原隆さんは、こう語っている。
「守り方についての非常に細かい指示と、オフサイドトラップを確実性が
ないからと排していた」
「守備は教えられるものだが、攻撃は教えるものじゃないと考えているから、
選手の個性を重視したい、と答えた」
フェリポンは、戦術の引出しが多く使い分けが巧みな監督であると言える。

逸話として、ジュビロ磐田の監督を途中で辞任したのは
ぶっちゃけ、パルメイラスの監督に就任するため。
「元々、ブラジルの本流でない地域で指導してきたため、ブラジルサッカーの
メインであるリオデジャネイロやサンパウロにあるチームからの
オファーは断れるものではなかった」と語っているそうだ。


・・・皆さん、なんとなく共通点が見えてきてませんか?

最初に書いたのと違う「裏の共通点」は、これだ!
☆1.守備偏重で、攻撃は選手の個性に任せる。
☆2.良くも悪くも、相当な「わがまま」。
   (ただ、結果を残しているので許されている所がある)
☆3.選手の使い分け(操縦術)が巧みである。
☆4.勝てるチームの監督にしかならない!!
☆5.一度ピークを向かえているが、最近は 勝負弱さが顔をのぞかせる。
   ◇理由は各々違うが、カペッロは戦術が硬直化気味のため、
    正直「一発勝負」にはあまり強くない(90年代は通用したかもしれんが)。
    スコラーリは、ポルトガルというチームの攻撃力を上げる事が出来ず、
    「選手頼み」の要素が大きい為であろう。
☆6.勝てる最大の理由は、守備の整備を怠らないからだ。

う~ん、なんか個人的には スッキリしてしまってますが、
長年勝ち続ける、あるいは安定した成績を残す秘訣のようなものが、チラホラ。
彼らにとって機能的なサッカーとは「安定した守備」なのだろう。
「リスクを冒して攻めない」サッカーだ。

これを、どう捉えるべきなのか、逆説的に考えるといいのかな?
日本代表の場合には...

いい意味でわがままなのは、自己主張として捉えられるんですね、世の中。
結果を残していれば、文句を言う人は少なくなるし。
いい意味でのわがままが、求心力となってチームをまとめていく良い例。
(カペッロの場合、蚊帳の外に出る選手も出てくるが、クラブチームだから
 選手の入れ替えという形が、代表チームと比較して容易に出来る)

勝つ秘訣を 両監督ともに「体験で」知っている所も強みなのだろう。
いわゆる、勝者のメンタリティというやつである。

違うところが引き立ってないって? そりゃそうかもしれません。
でも、それを書いていたら、共通点以上に書くことが多すぎて(笑)。
#比較争論にも何にもなってないって、だから。

これを書いてて「金持ちは一旦金持ちになると後は、転がすだけで
金がどんどん増えていく」的な感想を持ちました。
#一旦金持ちになるまでが、相当しんどいんだけどね。

タイトルに偽りアリ!(またかい)

posted by uj_lovesoccer |19:10 | テーマ設定した記事2006 | コメント(4) | トラックバック(0)
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Re:カペッロとスコラーリとの違いは?(本編)

カペッロは凄い監督のように聞こえるけど、実際はそうでもない。若手の育成なんてほとんど行わない。外から無理やりでも自分の戦術に合う選手を連れてくる。そして自分のチームの下部組織の選手をどんどんレンタル・放出していく。

そして、自分がチームを去る際には「立つ鳥跡を濁さず(字が違うと思うけど許してください)」という言葉とは正反対の課題をたくさん残していく監督です。

ACミランもレアル・マドリー(昔)もローマもユベントスもチームが崩壊とまでは言わないまでも色々な意味で振り回してくださいました。私はロマニスタなので強調して言っておきますが、ローマは(ブランデッリが辞めたのが原因とはいえ)ぶっ壊れました。そりゃ、そうだ。チームの中心だったエメルソンを奪われたんだから。ついでにゼビナも。
メクセス問題という重大なミスも犯してくれましたし。

共通点に関していえば、2と4は納得です。後はどうかな?といったところです。

監督に関して言えば、イタリアやスペインの中堅チームに優れた監督が何人か現れてますので時代が変わる可能性もあります。優れた監督が生まれる可能性が非常に高いのが今です。イングランドにも面白い監督が昇格チームにいますよね?レディングの監督なんて非常に能力が高いと思いますよ。

posted by ブルーノ・コンティ | 2006-10-11 20:48

Re:カペッロとスコラーリとの違いは?(本編)

ブルーノ・コンティ様:
良い意見どうも有難うございます。「初心忘れるな」って言ってもらってるようなHNで有り難いです。
個人的にもカペッロは好きになれないのですが、少し考えると「サッカーの常識にきわめて忠実なチーム作り」をしているようにも思えてきてます。若手の育成を行わないのも、古き時代のプロの監督としては正直ありうる話。良い悪いは別として冷静に考えると、不思議と一貫性はあるのかなと。

ブルーノ・コンティさんの意見を肯定する気持ちが多分に大きいのですが、カペッロがプロの監督としてどうか?と考えると、フロントの立場なら雇うというチームがあっても不思議ではないなぁと納得する変な自分がいます。優れた監督の考え方が、立場によって違う事は否めないので。

レディングの監督、調べておきます。知らなかったので。新しい監督が脚光を浴びるのも良い事だと思いますが、実力で古き時代の監督を追い越して行かないといけないのでしょう、きっと。実力の世界なので。

ただ言えるのは、現代の真っ当なサポーター・メディア感覚や将来のチームの可能性を考えるフロントにとっては、正直カペッロは評価されない監督で、古き時代の匂いを残すスコラーリは「初期にマイナーなチームを率いた経験」からか、憎めないオヤジになっているのかなぁと。
愚見で失礼しました。

posted by UJ | 2006-10-12 00:49

Re:カペッロとスコラーリとの違いは?(本編)

カペッロに関して最後に一つだけ挙げておきます。

今レアル・マドリーの前線にはたくさんの人材が揃っています。カペッロの性格からして本当はワントップに近い形を取りたいのだろうと思いますが(守備固め)あのチームでは不可能です。

このA代表マッチの間にロナウドとファンニステルローイの2トップを試したそうです。おまけにラウール、ロビーニョ、カッサーノとたくさんの人が余っています。彼らから文句を言わせず、あのロナウドを使いこなすことができればカペッロを認めざるを得ないといったところでしょう。

そうなったとき、カペッロがしてきた数々のヘマを洗い流し監督として評価し直そうと思います。

正直言って、不可能だと思いますが。。。
だって、バルセロナ強すぎる・・・

posted by ブルーノ・コンティ | 2006-10-12 15:27

Re:カペッロとスコラーリとの違いは?(本編)

どうも有難うございます。コメント頂いたレアルのタレントのローテーションが上手くカペッロにできるか?という話、本編記事内で是非取り上げて書きたかったのですが、元々が長文書きで、入るスペースがなくて...

バルサ強いですね、今年も。で、レアルは退屈なサッカーで勝ち点を積み重ねつつあります。
どちらが勝つのか?(個人的にはバルサが勝って欲しい)

バルサvsチェルシーのCLの構図と似た状況が、リーガエスパニョーラ(CLでも?)で今期見られるのを今は楽しみにしてます。

posted by UJ | 2006-10-13 10:58

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