2007年03月30日

アジアでのJの立ち位置を考える(8):ビッグクラブ化の是非

最近、使う方々が少なくなっているようで、良い傾向だと個人的には思いますが。

「ビッグクラブ」、こういう話をする時、
「ビッグクラブの定義とは?」から行かないと、話が雑になるのだろうか。

何のためらいもなく「Jリーグにもビッグクラブが出来ないとダメ」 とか
「Jの○○はビッグクラブになれる」
「アジアで勝って、クラブワールドカップに出ればそれが第一歩」 などと、
平気で使える方(オレ?(爆))は、上っ面だけなのか。

もちろん、「出来て欲しい」「そうなって欲しい」と思うのは個人の勝手だが。

Jリーグの活性化には? とか Jリーグが世界有数のリーグになるには?
ACLで継続的に勝つには? といった意見の場で 
安易に使うと、本当に「何言ってんの?」となるのではなかろうか。

「でも、リバプールとか、バルセロナとか、そう呼ばれてるじゃん!!」
「Jリーグの○○だって、歴史を積み重ねれば、そうなれる!」
「ACLで勝ちたいんだから、それ位 ぶちあげさせろよ!」
という方々もいるだろう。

しかし、そう呼ばれる(呼びたい)クラブの、真摯な取り組みを理解して
いない方々が使うのは、滑稽ではなかろうかとも思う。

俗に言う場合には、観客動員数が多いとか、収益・収入が多いとか、だろうか。
浦和は、欧州の莫大な放映権収入(概ね クラブ収入の半数以上ではなかろうか)
なしで、欧州でそう呼ばれるチームの1/4~1/5の収入を得ている。

それも必要条件の一つだとは思うが、それが全てではない。

ACLで勝つとか、世界に通用するクラブになるだとか、
常勝チームになるとか、そういった事も、
それ単独が「ビッグクラブ」の定義か? となると、多分違うと思う。

クラブワールドカップや、チャンピオンズリーグを制しても 
なお、該当しないクラブは数多く存在するし、それを挙げるのは、簡単だろう。
(イングランドのノッティンガム・フォレストは、過去に2年連続で
 欧州クラブ選手権を制したが、今ではプレミアに上がれる気配もない)

それが継続的な成果でないという理由からも、そうであろうし、
何よりも「欠けている意識」が、そのままならば、
やはり「ビッグクラブ」がどうとかいうのは、おかしいと思う。

・・・何やねん、一体? と思われるかもしれませんが。

では、金銭的な面と、勝負事の実績と、それを支える環境等といった、
複数の可能な限りの要素が、継続的に得られれば、良いのか?
ならば、自ら「我がチームは、ビッグクラブ」と名乗れるのか?

それは、一見真理に見えるが、
自らが名乗るチームには その資質はない 事を
肝に銘じておく必要があると思う。

国語が苦手な人が、こんな事を書くのもどうかと思うが、
相対比較の中で、形容詞(ビッグ)は 意味を持つもんだろうし。

そして、それが単なる個人の「印象」である、という事を
良く理解している者が発する、主観的な言葉であるのならば。

自ら以外へ「敬意を表して」使うときに、初めて価値を持つ

言葉なのだと思う。(たまに「嫌味」にも使うようだが)
その程度の言葉であると思う。ビッグクラブとは。

客観的な意味を持たせ、自ら名乗りたいのならば、勝手にそれを定義すれば良いが、
それを万人が納得するかは、別問題であろう。
少なくとも、自らの優位性を誇る為にそう名乗るクラブに対しては、
私はそれを納得しない。頑固に過ぎるのかもしれないが。

・・・さて、そう考えると、Jのチームがビッグクラブ化しなければ、
という議論をACLに勝とうとする事に 結びつけようとするのは、
残念ながら、やや空論となるかもしれない。

言葉が先なのではない。
外部評価の結果として、後から勝手についてくる言葉なのだろうから。

ただ、そう呼ばれるように、全ての要素において自らの価値を高めるべく
クラブが真摯に努力していく事は、当然ながら必要なのだと思う。

だから、ACLに勝つこととは何の因果関係もないか? というと、
そういう事もないのだろう。ひどく自己矛盾しているようだが。

「アジアの覇者たれ」、その意気やよし。
しかし、それはビッグクラブ化を、切望する声を大にするのとは違う。
叫ぶことで、自らをビッグに見せたいのならば、そんな言葉は軽い。

「自らが声高に叫ぶ」という言葉ではない。
それを忘れてしまうと、転落の第一歩が始まるのではなかろうか。

「サムライの精神」を語ろうとする事に、似たものを感じる気がする。

自ら謙虚な心で実践しようとすべきで、語るべきものではないという意味で。
自ら実践し、それを実現できた時点で、他から出てくる言葉だろうという意味で。


◆アジアでのJの立ち位置を考える:
    (1)アジア軽視(2)無知の知(3)アジア動向(東ゾーン)
    (4)ACLグループリーグ(5)過去敗因検証(6)Jの特性 / (Ex1)補足1
    (7)アジア動向(西ゾーン)(8)ビッグクラブ化の是非(9)アジアで戦うとは
    (10)Jの立ち位置(11)世界へのステップ(12)CWCへの期待

posted by uj_lovesoccer |15:50 | テーマ設定した記事2007 | コメント(7) | トラックバック(0)
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Re:アジアでのJの立ち位置を考える(8):ビッグクラブ化の是非

個人的には「伝統」と「革新」の共存こそが、その資格だと思っていました。
その国のスタイルになりうるくらいのサッカーで、リーグを牽引する。とか、
ぶれない「哲学」を、守りながら勝利するとか、いろいろあると思ってましたが、
「自然な感情」として「それ」を認められるクラブ・・・これってすごくいい!!

posted by モーリー | 2007-03-31 00:15

>モーリーさん

モーリーさん、コメントどうも有難うございます。
他の記事にも頂いていますが、こちらで一括レスにて失礼します。

>vs U-22シリア戦:またシリアせん・・・

本田拓也選手の話は一例にすぎないのですが、あまりやらない「少し記事できつめ」に書いた分、コメントは謙虚になってます。私が補足するよりも、反町監督の起用の意図は、記事中の4つのリンクが理解を助けると思います。殆ど半年以上前の記事ですが。
それとは別に、書きなぐった長い文は、殆ど意図なく(悪意もあったりして)書かれておりますので、読んだ方から批判も出て不思議ではないかな、と思います。

>サッカーでは結果と内容が長期的には一致する

これは純粋に、オシムの視点を書いた『サッカー批評』自体の礼賛以外の何者でもないのですが(笑)、本当に今のG大阪からは想像もつかないほどの発足時の弱い時代がありまして、「消えてなくなれ」をぐっと我慢し、Jのお荷物扱いされた時期を乗り越えてこそ今があります。幸いユース組織は最初からしっかりしてましたので、若い選手がトップチームに入り、宮本・稲本・大黒らの選手が昇格して代表入りしたからこそ、さらにその勢いを加速させる事が出来ております。浦和についての記事も読むと、藤口社長や正しいレッズサポへの尊敬の念を感じます。本当に積み重ねが大事なのだと感じています。

>エレガントであるというのは危険でもある

エレガントのプラス面とマイナス面を見て、攻撃時と守備時と両方見て、その上でオシムは判断しようとしています。オシムは日本に来る前にいた、ユーゴでもオーストリアでも「美しい負け」が許されないかのような状況で、指揮を取っています。だからこその思いなのでしょうけれども、本来のオシムは顔に似合わずロマンチストかもしれません。ただ百戦錬磨だけに、采配にはそれは顔を出しませんけれども。

>マインドゲーム4:見えざる手
「神の見えざる手」は、経済学では予測理論かのようなものですが、本当はおそらく「結果が出た後で 初めて判る事」でもあります。ただ、その兆候はあるものだと思いますので、その兆候をいち早く感じ取ることこそが、「行き過ぎかどうかを決める基準」なのだと思います。

>アジアでのJの立ち位置を考える(8):ビッグクラブ化の是非
単なる屁理屈にもみえる結論ですが、自らがそう名乗っても、それこそ「見えざる手」が出てきたりして、ろくな事はなさそうに思います。最近は「メガクラブ」なんて言葉もあったりしますが、使うマスコミやコメンテーターが軽く見えてしまう事もあり、それを見て出てきた思いを書いてみました。

FW論、期待してますよ! 何故書くに至ったかの原点が大事だと思います。良い悪いは結果でしかなく、積み重ねのプロセスにこそ価値があるのでしょうし。

posted by UJ | 2007-03-31 20:57

Re:アジアでのJの立ち位置を考える(8):ビッグクラブ化の是非

でもビッククラブとか騒いでるのは周りだけじゃないですかね。

posted by M | 2007-04-01 12:48

Re:アジアでのJの立ち位置を考える(8):ビッグクラブ化の是非

何だか難しく書いてますが、当たり前のことを言っているだけだと思う。

日本代表が世界トップレベルになるにはから始まり、国内リーグのレベル、国際経験などなどの議論の中の一つだと思う。ビッグクラブが必要だのなんだのというのは。

そんな『ビッグクラブ』という言葉に的を絞って語ってもあんまり意味ないと思う。とうか面白くない。

posted by ore | 2007-04-01 14:31

Re:アジアでのJの立ち位置を考える(8):ビッグクラブ化の是非

コメントどうも有難うございます。お時間頂き、変な文章におつきあい頂いた事に
先ずは御礼申し上げないといけないと思います。

M さん:
その周りに申し上げたい事でもあります。

ore さん:
意味ない話で失礼しました。期待の裏返しのコメントと受け取っておきます。
このコメントも当たり前の事で面白くないかもしれませんが、他の方の記事で
面白くない場合には「面白くない」と書かないことをお勧めします。

posted by UJ | 2007-04-01 17:23

Re:アジアでのJの立ち位置を考える(8):ビッグクラブ化の是非

僕は非常に面白いと思います!!

ビッククラブだけに在らず至る所でその意識は重要だと思います。
宮本武蔵(バカボ○ド)の天下無双っていう言葉に通ずるものがありますな。

サルサ>見るか見ないかは知らないがついでにこの間のコメントにですが

>麻氏、良指導者>>>>サポ>>>>悪質指導者ってのも忘れちゃならない。まぁ悪質云々は結果論だが。

悪質指導者>>悪質サポだと思います。これは結果論じゃなく。
良サポ>悪質指導者は確かにと思わざるはえない事はありますな。

posted by 麻 | 2007-04-02 00:03

Re:アジアでのJの立ち位置を考える(8):ビッグクラブ化の是非

麻さん、コメントどうも有難うございます。
いろんな方のいろんな意見がある方が面白いと思う人間なので、それをもらった上でまた色々と書いてみたいと思います。
例えば、サポと指導者との意識の違いとか。1日に試合を観に行った時に、スタンドから「集中、集中」など、DFの選手に声をかけるサポを見かけましたが、良い面は認めるとして、それが行き過ぎてしまうとどうかな?とも思います。そういった、個人的な感想としてはフクザツなものがありますので・・・

posted by UJ | 2007-04-02 06:34

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