2008年12月26日

白井義男氏が亡くなって5年

 今から5年前の今日03年12月26日は日本人初の世界王者・白井義男氏が亡くなった日である。
 早いもので、もう5年が経つ。

 64年生まれの私は当然のように白井義男の現役時代を知らないのだが、TBSの解説者として郡司信夫氏との絶妙の解説をしていたのが印象 深い。
 もっとも70年代前半は日本テレビでも解説をしていた。
 白井さんの解説は的確で放送席の採点でも白井さんが‘勝っている’と言えば‘大丈夫だな’と思うぐらい信憑性があった。

 94年に上京したときにTBSの興行があっていたので後楽園ホールで観戦した。
 そしてセミ・ファイナルとメインイベントの合間の休憩時間に、西側
通路を覗くと白井さんが関係者と談笑していた。

 勇気を振り絞って挨拶し、記念写真を頼むと快く快諾されただけで
なく
‘ちょっと、この方と写真を撮るから失礼’と関係者との会談を中断して
まで応じてくれたのだ。

 これには大いに感動した。

 白井義男の師匠であるアルビン・カーン博士は白井がダド・マリノとの
リターンマッチのリングイン前に後楽園球場のスタンドを見渡し

‘ヨシオ、リングサイドにも外野席にもたくさんの観客が見に来てくれているね。
 覚えておきなさい、リングサイドのお客さんはあなたが世界王者だから応援する
けど外野席のお客さんはあなたが引退してからも応援してくれるよ’

と言ったらしい。

‘白井さんは、その教えを守っている’という話を聞いた事があったが
関係者との話を中断してまで記念撮影に応じてくれたのを見て、その話を実感した。

 長嶋茂雄もダブルヘッダーの引退試合で1試合目と2試合目の合間に予定されてなかった外野席のファンに対する挨拶に行ったし、王貞治が756号ホームランを打った直後に1イニングだけライトを守らせた事があった。

 外野席のファンを大事にするという長嶋のスタンスを表しているが、
白井さんにも共通していたのが興味深い。

 ちなみに白井義男のボクシング観は

‘打たせずに打つ’

‘打たれちゃいけない、殴られて殴るのは子どもでもできる。
打たせないで打つところに、妙技がある’

というもの。

 それを考えると先日の内藤ー山口の世界戦は、白井さんの理想とは
正反対のボクシングをしている。
 白井さんが解説をしていたTV局の実況だっただけに‘魂の激闘’などと美辞麗句を並び立てるのではなく、解説者が
‘もう少し打たれないようにしないと’ぐらい言えないと草葉の陰で白井さんは怒っているだろうと思うのだ。 

posted by ue-kj |23:07 | ボクシング | コメント(1) | トラックバック(0)
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白井義男氏が亡くなって5年

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良いお話ですね。プロスポーツ選手がファンを大切に
するのは義務だとは思いますが、実際にはそこまで
できる人は少数だと思います。

解説のほうは最近、技術を語れる人が少なくなりまし
たね。私は矢尾板さんや小林弘さんの解説が参考に
なりました。今は飯田氏ぐらいですか。

唯一つ気になったのですが、先日の世界戦、打たれた
のは山口であり、内藤はバッティングで眉間を腫らした
くらいで、パンチのダメージは少なかったですよ。

日本人歴代世界チャンプの中でも内藤の防御技術は
トップクラスだと思います。

posted by まさ | 2008-12-27 13:35

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