2008年07月30日

【五輪】日本対アルゼンチン

さて、五輪まであとわずか。
調整で一番大事なときとなるわけだけど、
対戦相手はアルゼンチンってことで、これ以上ない相手だ。
見るほうとしても、これ以上ないくらい嬉しい相手…。
あぁ、ガゴ様って感じかな。っつーか、お前はレアル・マドリーにいて、しっかりポジション獲れよって言いたいけど、んなこと関係なく国のために闘うのがアルゼンチン人ですよね。
メッシだって合流したいはず。ついでにバネガも見たかった。でも若手はたいして知りません。。

ここでお互いの試合前の考えを推測すると
アルゼンチン代表は、フィジカルコンディションの調整、戦術の確認、オーバーエイジの選手との連携の確認とかだろうか。精神的なメンテナンスをしないで良いところが、強豪国ですよね。フィジカルは当然、トーナメントに行ってからが本番ってとこだろうから、ここでピークに持って来ても仕方ないので監督が6割程度って言ってたのは納得。

日本代表は、ナイジェリア、オランダと当たるので、その前に世界トップクラスと対戦できるのはメンタル面で大きく役立つ。でも、ここでまったく通用しないで終わるとヤバいわけで、ある程度賭けなところはあるけど、アルゼンチンのコンディションを考えると、そこまで危ない賭けではない。あとはもちろん戦術、連携を高めること。そして先発決めの要素も大きかったんじゃないかな。この相手にどこまでやれるかはかなり参考になると思うので。

あとは、おそらくセットプレーからは点が入らない。多分お互い手のうちは見せたくないだろうから。


ってことをふまえて見ると、お互い収穫ありで終わったんじゃないかな。
僕はやっぱり香川は良い選手だと思った。日本人ってテクニックとメンタルのバランスが良い選手って少ないんだけど、彼はそれを持ってる。例えばそれは、中田英寿や小野伸二が持ってたもので、プレッシャーの中でも自分の技術の8割くらいを発揮できている。そこは素晴らしいと思う。この人、はやいうちに海外に出たら、結構な選手になるんじゃないかな。そのくらい楽しみ。
 あとはやはり内田。この世代ではずば抜けた経験値を持ってるだけあって、安心できる。SBでここまで出来る選手がいると、チームとしては本当に助かるだろうな。今のサッカーだとSBが試合組み立てられないとどうしようもないとこもあるから。ちなみにアグエロにおいてかれたシーンはしょうがない。あれはアグエロがおかしいので。この人、リーガでもほとんどボール奪われないし。メッシよりもすごいと思っても間違いではないと思う。もちろん2人揃ったら手は付けられない。

豊田ワントップだったけど、トップ下が谷口だと、どうしても谷口は守備を意識しちゃうし、アルゼンチンなんて、どうしたって守備を意識する展開になっちゃうわけで、押し込まれる試合では豊田は活きないんじゃないかと思った。前線で粘れるのは良いけど、粘ったところで、サポートに間に合うほどは粘れないし、結局ボールを奪われてまた攻められちゃう。押し込まれる相手なら、反転して前へスピードで持っていける、要するに1人で何とかできちゃう選手のほうがいいと思う。まぁ、それは誰よって言われたら悩むんだけど…。李か香川か森本かなぁ〜。豊田でファールをもらうってのもアリなんだけどね。難しいところ。

あとは、梶山の整いすぎの眉毛もいつも気になる。梶山ってテクニックは相当高いんだけど、メンタルがちょっと弱い気がする。ここのバランス取れたら相当な選手。

守備陣は、ここで抑えられたと思ってたら厳しいんじゃないかな。マイボールになった時、もう一歩押し上げるとか、妥協を許さない気持ちで本番まで行ってほしい。本番では長友を使いそうだなぁ。サイドでフィジカルで相手を押しのける選手が欲しいところだし。

それにしても、リケルメはいつまで代表の中心として使う気なのだろう。全然コンディションは出来てないだろうけど、相変わらずのキープ力を見せてたし…。恐ろしい選手です。さらにリバプールのマスチェラーノとレアルマドリーのガゴと、ハードワークを厭わないレベルの高いプレーヤーが支える。中盤だけならA代表だわ。ちなみに本田圭の危ないタックルには、さすがのガゴも勘弁してくれよって表情。マジで勘弁してよって思った。

あまり五輪の試合は見てないけど、この2試合を見たかぎりで
西川/水本/森重/内田/長友/梶山/細貝/香川/本田圭/李/森本
ってのをベースで大会にのぞむ気がする。

posted by KASHIMA |13:17 | 日本代表 | コメント(4) |
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2008年07月28日

鹿島アントラーズ対浦和レッズ 雑感

 某金◯氏のコラムで、反転力で勝負する高原の復活は近いって言ってたけど、本当に近いんですかね…。あっ。ちなみにこのコラムは好きで楽しみにしてます。
 僕は高原の能力は日本人では高いほうと思ってますけど、今はまだ、そう簡単に復活できるとも思えないでいる。コラムでドイツの芝と日本の芝の違いで苦しんでるみたいなことを書いてあったけど、本当かな。そんな理由で、ここまで活躍できないのであれば、プロとしてどうなのって思う。まぁ、僕はそれだけではないと思います。あと前節の得点は、僕の中では相当ラッキーな反転だったので、彼の能力どうこうは関係ないかなと。あっ、ちなみに今代表に呼ばれたFW5人は、僕の好みの5人なので超期待してます。玉田、大黒、前田、寿人、達也。

 で、そんな高原ですが、鹿島戦は先発。レッズファンとしてはわりと文句のないスタメンだろうけど、僕は実は中央で使うなら、高原よりエジミウソンだと思ってます。前半は雷雨中断と油断で見ることが出来ず…。なので見てた方、高原はどうでしたか?

 後半はなおも押し気味に進める鹿島だったが、浦和も意地を見せる。際立ってたのは、やはり達也。そして永井も素晴らしいプレーをしてた。更に途中交代の梅崎も存在感を示す。梅崎→達也の決定機で流れをつかんだ感じだったし。正直僕は、相馬と梅崎の交代ではなく、高原と梅崎の交代にしてほしかった。梅崎は中でミドルを狙ってほしいし、そのためには相馬がサイドで開くことが大事だったので。梅崎がサイドに張る役回りだったので、そこはちょっと良さを殺してた気がする。結局高原はエジミウソンと交代。前線の枚数は、役回りはあくまで変えないのか。見た感じ、平川をSB的にして高め、阿部も左を意識しつつ高め。闘莉王も前めと、かなり変則フォメだった気がする。そんな積極的なメンタルから来る圧力がアントラーズを混乱させていたとも言えると思う。サイドで数的有利にたてたことで何度もサイドを崩していた。驚きだったのは疲れた永井に代わって入ったエスクデロの活躍。やっぱり若手はスピードに慣れると力を発揮するのだなと。あのフィジカルとテクニックがあれば、かなり上まで行けると思う。そんな彼の粘りから右サイドを崩して達也の同点ゴールが生まれたわけで、これを自信にしてもっと活躍してほしい。

 そして、この試合に活躍した選手が、しっかり平等にチャンスを与えられることを祈ってる。また2週間空くらしいけど、もう高原とエジのツートップは諦めてくださいね。

ちなみに試合は、1対1の同点。
小笠原と田中達也の得点でした。

posted by KASHIMA |12:43 | Jリーグ | コメント(13) |
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2008年07月22日

浦和レッズ対川崎F

試合について詳しく書くまでもない。
完敗でしょう。


言いたいことは、このまま負け続けてほしいということだ。
馬鹿でもわかるようなことがわからないのだから
負けてわかるしかない。取り返しのつかないところまで行ってもかまわない。
気づいてくれさえくれれば、それでいい。

ファンであるために感情的になってる部分はあるが
エンゲルス。あなたには失望したよ。本当に。
何が対話だよ。何を目指してるんだよ。
スリートップを前線に張り付かせて、
何も出来ないエジミウソンをサイドで使って、何がしたいんだよ。
あげく達也を中盤にまで下がらせて。
ポストプレーもまともに出来ない足元ふらふら調整不足の高原をスタメンにして、何がしたいんだ。

永井と梅崎を見捨てる気なのだろうか…。
いつまでたってもキレがないエジミウソンと高原を使い続ける理由がわからない。浦和ファンは、彼らの優遇を望んでいないよ。
それより、永井が浦和レッズに失望していないか心配だ。
結果を出してもスタメンで使われない悲しみ。
それは梅崎にもいえるが、本当に救われない。

まぁ、このチームが正常な状態に戻るまで、何も期待はしません。

posted by KASHIMA |01:47 | Jリーグ | コメント(11) |
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2008年07月18日

浦和レッズvs東京ヴェルディ

 絶対勝たなければならない試合で、勝てたことは大きい。3-2という打ち合いは望むところではないのだけど、逆転勝利ということで良かった良かったと。ということで雑感です。

 闘莉王はトップ下。バラックですね。闘莉王はDHよりはOH(もちろん、一番はCB)の方が、チームとしては良いので、それがいいほうに転がった。ただ、こういう戦い方をしていると、梅崎と永井は気分が悪いだろうな。
 しかし彼でしか点が取れないのも事実。結果、いずれもセットプレーからPKもありつつ闘莉王のハットトリックが完成。結果を求められて結果を出せる闘莉王はやはり格が違うのは確かなんだろうな。前節、ここで結果を出せばというときに、まったく活躍できなかったのは高原だけど…。
 しかし、高原はどうしたんだろうか、何が悪いんだろう。こんな選手ではなかったと思うんだけど…。達也とのコンビネーションが悪いとも思えないし、MFとの連携っていわれるけど、正直見てても、どこでボールが欲しいのかわからない。達也は裏へ抜ける動作がわかりやすいし、ここでもらいたいんだって動きをしている。でも高原は、今良いとこでフリーでいる!って思えるときが決定的に少ない。だからパスは来ないし、シュートも打てない。クロスに対してもピンポイントであげないと決められないようなポジショニングをしてる。例えば相馬がボールを持ったなら、彼が仕掛けるタイミングに合わせてDFの前に入り込む。そういう動きが必要なのに、見てると簡単にDFとの競り合いに負けてる。動きの質はもちろん、ボディバランスが悪すぎる感じ。
 そうそう、この試合の終盤、ヴェルディの大黒が出て来たが、彼の動き出しの速さやアイデアの豊富さは素晴らしかった。ヴェルディが大黒をうまく使いこなせれば、ブラジル人の馬力だけではないサッカーが出来そうだ。大黒の活躍は、代表のFW問題にも関わる気がしてるので、密かに期待している。

 試合内容としては、浦和レッズが勝っていたと思う。DHに細貝が入ることで、やっぱりボールの流れはスムーズになっていた。ホント闘莉王の武器(頭)を使いたいなら、DHでゲームメイクをさせるなんて中途半端だし、要求が多過ぎってとこだろうか。細貝という選手がいるんだから、彼を使えば良いってこと。鈴木啓太も動きは徐々に良くなって来ているようだ。啓太に関しては、かわいそうなパスミスもあった。彼がボールを持ったとき、周りが動きを止めてしまっていたことで良いパスなのに通らなかった。狙いはいいし、ドンドン出して行ってほしい。それとこの試合はボールキープの時は堤がサイドに開いて、何度か攻撃参加もしていた。彼のパスのアイデアとかは、ちょっとセンスあるなって思ったので、もう少し彼の攻撃参加を見てみたい。まぁ、それも相馬が前に張り付いてるから起こったことかもしれないけど、彼はやっぱり攻撃的な選手だね。仕掛ける時は面白い。逆の平川は相変わらず消極的だった…。サイドバックかってくらい。彼のスピードなら、ポンと蹴って走りっこすれば抜けると思うんだけど、そういうチャレンジすらしなかったのが残念。DFに関しては、どっちにしろ阿部の負担がでかい。これを見ると闘莉王を戻してあげてと思うのだが…。OHではポンテがいればポンテ。DHでは細貝がいれば細貝って図式になって来たわけだし、状況が整えば、闘莉王を戻しても問題はないはずだ。。って、怪我と五輪か…orz。指揮官としても頭が痛いですね。でも俺の気持ちはいつもこうです。永井と梅崎を使ってくれ!

posted by KASHIMA |12:55 | Jリーグ | コメント(5) |
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2008年07月15日

大分vs浦和

大分は苦手なのは分かる。
それにしたって酷すぎるサッカー。
何がしたいか分からない。
EUROでスペインのサッカーを見てたのか何なのか知らないけど
パスは繋げばいいってもんじゃないから…。

とにかくパスをあんなにミスってたらサッカーなんて出来やしないし
どうせ繋ぐならシステマティックにサイドを崩す方法をしつこく練習しましょう。はっきり言って、今のレッズの選手にそのサッカーは無理。
遠藤と小笠原と本山を連れてきましょうね…。

三都主とポンテがいれば何とかなったかもしれない。三都主の素晴らしいところは、サイドからフォワードに入れるボールのセンスの良さ。それだけでチームのパフォーマンスは格段に上がる。さらに三都主はサイドで溜めも作れて、クロスも正確。おそらく3-5-2の左サイドをやらせたら彼以上の選手はいないだろう。トップ下もポンテがいればボールが収まるし、彼のすごさは誰もが知ってるところ。

とりあえず、エンゲルスについては、付け焼き刃の采配で前半戦首位で折り返した点は満点。で、この6月にポンテと三都主が揃えば行けると思っていたが、2人ともに怪我で離脱。さすがにエンゲルスにも同情するけど、なんかちがうんだよね。浦和のいいところが消えてる気がするし、もっと選手が輝けるシステムを考えなくちゃならないかも。

posted by KASHIMA |08:20 | Jリーグ | コメント(6) |
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2008年07月06日

浦和レッズ対FC東京

 それにしても、この時期にサッカーをやる日本ってすごいですね。選手を殺す気かと。後半はバテバテになるというのがJリーグの特徴でしょうか。

 浦和について、たぶん8割くらいのレッズファンは思っていたと思うんだけど、やっとエンゲルスは高原を外してくれた…。田中達也でも永井でもいいが、とにかくエジミウソンと高原の相性は良くないし、高原自体酷すぎる。いいときの彼を知ってる人ならば、ポストプレーもまともに出来ない姿を見て不思議に思っているだろう。僕も不思議で仕方ない。何でこんなふうになってしまうのか。ひとつ間違いないのは、動きが少ないことだと思うけど…。とにかく、いつまでも彼の体調に合わせてレギュラーを組む必要もないわけで、負けていいナビスコで十分出したでしょう。移籍金にいくらだか知らないけど、大事なことは優勝することなので、そこをフロントと監督は十分理解してほしい。

 ということで、一つ悩みの種、高原に代わって達也。山田、堤、平川のスタメン起用は大当たり。特に達也をまったくつかまえきれず、前半は何度も決定機をつくった。正直ここで2,3点めを入れていれば、後半あんなに苦労することはなかっただろう。そんな浦和らしい前半。やっぱりこのチームはポゼッションサッカーには向かないなと実感してしまったわけだが、堅い守備と速い攻撃は浦和レッズらしいと思うので、今後もそれはこだわってやっていってほしい。(ってことは、高原には向かないチームなのか…)
 さて、後半はほとんど東京ペース。達也が代わり、ポンテが怪我をしたことが影響したと言えば簡単だが、実際はディフェンスラインとDHのミスの多さが問題だろう。あそこでしっかり相手をいなすテクニック、精神的落ち着きがもてないと、今後厳しい。そろそろ、前半から微妙なパフォーマンスだった田中マルクス闘莉王のディフェンス復帰。そして運動量の多い細貝の起用を次にすべきだと考えているがエンゲルスはどう出るか。
 試合は終了間際、永井がドカウンターから1発決めて2-0で勝利。堀之内はボールを受ける前に永井の位置を確認していたので、あのパスは狙い通りだと思う。そして永井のスピードとパワー。永井のスケールのでかさは日本人離れしてる。怪我が多いのもあるけど、彼がここまでしか育たないことがJリーグの問題でもあるような気がする。もう29歳だし。ちょっと切ない。

  エジミウソン
 梅崎   達也(永井)
平川  細貝   山田
    啓太
 堤  闘莉王 阿部
    都築

ぜひともこのスタメンで行ってほしい。って、そろそろオリンピックか…。
き、厳しいな。梅崎は絶対育てるべき。
っていうか、上の状態なら、もう4バックでいいんですけどね…。

posted by KASHIMA |14:50 | Jリーグ | コメント(5) |
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2008年07月03日

スペインはなぜ優勝できたか

ということで、EURO開幕前スペイン代表についてのみブログに書いていたことからもわかる通り、基本的にスペインだけを追ってきた僕なんですが、ここいらで少しまとめてみたいと思います。自分の書いたことを振り返りながら…。

■これまでなぜ勝てなかったのか。
 民族意識とか、代表とクラブの比重とか、負けるたびに、そのへんのことをいろいろ言われて来たスペイン代表。ただ、少なくとも僕が見始めた98年からは、ただ弱いから勝てなかっただけだったと思う。僕は優勝するには、良い選手、良い監督、良いチームワーク、運のうち最低でも3つは揃ってないと厳しいと思っている。国民性をチームワークと捉えても、これまでのスペインは、正直、4つの要素のほとんどを持ち合わせていなかった。まぁ僕がスペインの歴史に疎いと言うのもありますけど、リーガ見ていて思うのは、スペイン人って強ければ応援する、強くないから応援しないし興味がないって感じなんじゃないのと(笑)。代表も強けりゃまとまって応援してくれるでしょってのは思っていて、最終的にそうなった気がする。選手がまとまってないとは、これまでもあまり思わなかったし、闘争心がないとも思わなかった。ただ、今回ほどまとまってる時もなかった。

■選手選考
 これはもう有名な【アラゴネスのラウル外し】が一番のトピック。これについては、僕は基本的に賛成だった。そろそろスペイン=ラウルから脱却する時が来たと思っていたし(主にマスコミがね)、またそれだけの選手がいると思っていたので。ラウルファンの方はさぞや腹が立ったと思うが、僕はそれ以上にラウルの存在の大きすぎることが疑問だった。良い選手がいるのに、なんでラウルばかりなの?っていうか。だからここいらで、若手が実力を示さないといけなかったし、それをするなら今しかないという確信はあった。ちなみに今回優勝したことで、ラウルは、また代表に戻れるような気がしている。代表は基本、監督の好みで選手が決まるので、ラウルが必要なら選ばれるでしょう。僕もラウルファンなんで、まだまだ彼ならやれると思っている。この問題は難しいですが、ラウルがいなかったから優勝できたとか、そういうことではなくて、スペイン代表を正常な状態にするために避けては通れなかったことだったのかなって感じ。これでマスコミが変わればいいけど。
 その他、ウイングプレーヤーの不在も言われてきた。今までのスペインと言えば、ホアキンを代表されるように縦への突破に強い選手が多かった。でも今回は見事にそういう選手を外して来た。でもこれは、イニエスタとシルバの能力が高かったことも大きかったと思う。スペインのサイドプレーヤーは縦へのドリブル意識が強過ぎて、プレーの幅は狭かったが、この2人は縦への突破も出来て、中でも仕事ができる。とても大きな存在だった。

■スペインサッカーとイングランドサッカーの融合/4-1-4-1→4-4-2
 プレミアリーグで活躍するスペイン人が増えた昨今。今まで外に出なかったスペイン人が外に出て、違うサッカーを吸収したことは想像以上に大きかったと思う。根拠はないのだけれど、そのくらいセスクやシャビ・アロンソ、そしてトーレスの縦への強い意識は、スペインにとってプラスだったなと。あとビジャはリーガにいながらプレミアやセリエでやってるようなプレーをするし、セナもブラジル人だし。でも、そういう一見合わなそうな素材を合わせることで、何か得体の知らない力が生まれることはよくある。それがEURO期間中、僕がクアトロ・フゴーネスの4-1-4-1なんかよりもビジャとトーレスのツートップを頑に推した理由だ(4-1-4-1のセスクはプレミアのセスクらしさが半分くらいしか出てないと思うので)。スタメンにカウンタータイプの選手とポゼッションタイプの選手がいることは分かっていた。ただ、ポゼッションタイプで11人集めたら勝ち進めることは出来ないっていう確信はあった(4-1-4-1のグイサのワントップとか)。
 ちなみに4-1-4-1について少し。当初アラゴネスは、ポゼッションしまくって勝つというサッカーを本気で模索してたかもしれない。予選でうまくいっていたのもある。ただ、大会直前のテストマッチはいずれもパッとしない。トーレスのワントップはやっぱりフィットしない。そこでビジャを入れてみたらわりといいんじゃんってことで、4-4-2に移行。これが偶然なのかどうなのかは謎。でも結果的にそれは良い方向に働いた。多分ロシアなんかは4-1-4-1を研究し尽くしてたはずなので、そこでまずカウンターを浴びせることは出来た。あとそもそも4-1-4-1は穴が多すぎる。それは決勝のドイツ戦でもよくわかった(穴を突かれた瞬間、4-2-3-1に移行)。それにシステムとは別の話だが、ポゼッションを高めればピンチが少なくなるなんて言うのは幻想で、ポゼッションを高めれば高めるほど、カウンターやロングボールの餌食になるのもわかった。例えば前半から異様にポゼッションが高かったスウェーデン戦やギリシャ戦はいずれも失点をくらい厳しい状況におかれている。更にイタリア戦も苦しんだ。逆にポゼッションが拮抗してたロシア戦、ドイツ戦は、わりと安心して見ていられた。もちろんこれはボールを回してなかったわけではなく、縦への意識がいつものスペイン代表よりも強かったという証拠でもある。回しすぎず、早めにフィニッシュに持ち込めたことが、今大会の良かった点だ。

■監督の采配
 ラウルやウインガーを外したことからもわかる通り、アラゴネスの頭の中には、「これまでと違うことをする」っていう確固たる意志があったように思う。これまでタイトルを取れなかったのだから、同じことをやっても仕方ない。じゃあ違うことを徹底的にやろうじゃないか!っていう感じ。そう思った理由としては、今回のスペイン代表の采配が、恐ろしく守備的であったことがあげられる。ワールドカップで、強敵フランスに対して、セナをいきなり外す暴挙に出たくらいスペイン気質丸出しだったおじいちゃんが、このEUROは交代枠を使い切るリスクはありつつも、基本的には守備的な交代に終始していた。シャビ・アロンソ、カソルラ、グイサ、セスク。どの選手も守備で役に立つ選手。イタリア戦なんかは、今までなら勝ちにいくところだ。でも今回はじっと我慢。両SBも上がりを抑えて、決してリスクは冒さなかった。これまでのスペインからしたら考えられない選択。初戦のロシア戦、ドイツ戦なんかは、完全にポゼッションを放棄して、トーレスへのロングパスを狙い続けている。優勝するためにスペインの美学を放棄したとも言えるんだけど、不思議なもので、優勝してしまえば、「スペインの攻撃的なポゼッションサッカー、パスサッカーが頂点に立った」とか言われちゃうわけである。つくづく勝つことって大事だなと…。まぁスペイン人は攻撃が大好きなので、指揮官くらいは守備を意識しろよって結論で間違いないと思う。
 それと、今までのスペイン代表にはポゼッションしかなかった。だから、相手からしたら戦いやすいチームだったと思う。でも、今回のチームは、守備もわりとやるし、中盤飛ばしたロングボールまである。まったく対処に困るチームになっていた。まぁ、流川と仙道の違いってやつですかね。ロングボールがあることで、中盤でより効果的にボールが回せるというか。代表っていうのはクラブと違って弱点が多いものなんだけど、その弱点を補ってあまりある戦術的幅広さをスペインは身につけていたと。
 最後にチームワークについて。結局代表なんてクラブに比べたら練習時間は少ないし、戦術的な幅や対応力があるわけではない。だからいかにまとまるか、いかにいい状態で試合にのぞむかがすべてなのかもしれない。そういう点で、アラゴネスのメンタルコントロールはパーフェクトだった。これも自信を持って言えるかな。ちなみにさっき雑誌を読んだら、大会中セルヒオラモスと攻撃参加について揉めていたらしい。それがラモスがグループステージで低調だった理由か…。でもそういうのもしっかり乗り越えることがトーナメントを勝つには大事ってことなのでしょう。

■運
 今回、運が良かったと言えるくらい運が良かったのかって考えると謎です。スペインの相性が悪い相手はイブラヒモビッチのいるスウェーデンとトニがいるイタリア。そこに放り込みをされることだったと思う。まぁ運ということなら、イブラヒモビッチが後半出てこなかったことでしょうか。あとは準決勝の相手がオランダではなくロシアだったことも、運が良かったと言えるかもしれない。ただ、運がそこまで優勝に影響したかと言われると、そうでもないかなというのが正直なところ。オランダにも結果的には勝てたんじゃないかなと思ったり。こればっかりはわかりません。ただ、ついてなくはなかった。これだけは確かだ。

■意外と信頼が厚いマルコス・セナは、僕の中ではMVP
 ワールドカップのフランス戦、セナを外してシャビ・アロンソを起用したのは大きなミスだったが、アラゴネスは基本的にずっとマルコス・セナを信頼して使っている。セナの代わりがつとまる選手はアルベルダくらいしかいなかったのだが、そのアルベルダがいろいろあって選ばれなかった。ということで、必然的にフル稼働。彼にアクシデントがなかったのは大きかった。今回の代表で、唯一代えのきかない選手だったと思う。ちなみにアルベルダはよりディフェンシブで頭の良い選手。セナはディフェンシブだけど、アルベルダよりもパスが全然うまいって感じ。人種差別的発言が話題になったりもしたけど、セナの使われ方とかを見てると、本当に冗談だったのかなって感じ。だって、エトーへの接し方とかもあるしね。

■コンビネーションは一日にしてならず。
 トーレスとビジャは合わないとか、結論をすぐ出しちゃうのはダメだなと自分で感じたので、今後気をつけたいと思います。まぁ、別に驚くほどかみ合ってたわけじゃないけど、お互いのプレーを理解して、人としても信頼しあえば、合わないなんてことはないんだということをわからせてくれた大会でもありました。セスクはスペインには合わないとか。う〜ん。つくづくサッカーってメンタルスポーツだなぁ。
 まぁ言ってるそばから、高原とエジは合わないとか言うんですけどね。これはもう仕方ない。言いたくなっちゃうので。ということで、今回のスペインには、良い選手、良い監督、良いチームワーク、運、たまたますべてが揃ってたんだぞという記事でした。

posted by KASHIMA |13:04 | ユーロ | コメント(21) |
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