2008年05月16日
レアル・マドリー総括!
気がつけばぶっちぎりで優勝したレアル・マドリー。実際のところはバルサの大ゴケに助けられた感じもするが、そんなマドリーの今シーズンを振り返ってみたい。それにしても、リーガ・エスパニョーラ全体、もう少しハードな戦いを見たかったというのが正直なところ。バルサは低迷し、バレンシアは内部崩壊、アトレチコはかなりの期待外れ、セビージャはいろいろあって波に乗り切れないなどなど、他チームが軒並み失敗したのがいけなかった。ビジャレアルやラシンがなんとかリーグを盛り上げてる感じだったけど、それでもちょっと馬力不足だし。 そんな中で、安定した強さを見せつけたレアル・マドリー。まず一番感謝すべきはカペッロだろう。戦術的なことではない。レアル・マドリーがなぜ強いのかというところに立ち返ればわかるのだが、このチームは、もともと勝者のメンタリティが備わってるチームだった。そこまでビッグネームがいなくてもなぜか強い、それがレアルだったと思う。だが、銀河系レアルになった時点でそれはもろくも崩れ去った。 それを再び呼び覚ましてくれたのがカペッロだ。昨シーズン終盤からのチームの団結力は本当に素晴らしいし、何より、勝者のメンタリティの塊でもあるカリスマ、ラウル・ゴンサレスを再び中心に据えたことは大きかった。彼はレアル・マドリー限定ではあるが、タイトルをもたらすことが出来る選手。ただ、メンタリティだけでチームが勝ったら苦労しない。ラウルという選手は自分がゴールすることでチームを勝利に導くことが出来るのだ。決して守備を頑張って、走り続けてチームを引っ張ってるとか、そういうことではないし、そんなレベルの選手でもない。彼の得点を思い出してもらえばわかるが、そのほとんどが先制点、同点ゴール、逆転ゴール、大舞台でのゴール。まぁ簡単に言えば、ずば抜けて勝負強い選手ということ。そんな選手がいるんだから、シュスターとしてもやりやすかったことだろう。まぁ、ラウルなしで自分の理想とするチームを作ろうとしたら、一気に厄介な存在になるわけだが…。 優勝するために一番重要だった試合を1試合上げるとしたら、迷いなくレアル・マドリー対セビージャにする。 ロビーニョとニステルといった前半戦を支えてきたレギュラーが怪我で抜け、シュスターの手腕が問われた後半戦。彼は見事にその期待を裏切ってくれていた。あきらかに迷走していたと思う。結局、何も出来ず、CLもあっさり落とし、正直、もうシュスターもヤバいかなって思った。 でも、この試合で彼が偶然行き着いたキーマン、イグアイン。干され気味だった彼が、この試合で活躍したことでシュスターは救われた。というか、僕は実はシュスターは選手を見る目がないんじゃないかと思っている。サビオラやイグアイン、ディアラ、バチスタ、トーレスなどの使い方がわからなかったみたいだし。選手起用もかなり頑固で、最初にこれと決めた選手を固定したポジションで使いたがる傾向があると思う。ただ、僕の知ってる名将と言われる監督は、もう少し頭が柔らかくて、言ってることをコロッと変えたり、選手の適性など、実際試合で使ってみて、評価をドンドン変えて行く。シュスターは、その辺、ホント融通が利かない男だった。でも、このセビージャ戦から、かな〜り頭が柔らかくなった気がする。サビオラの起用やディアラのポジション変更、グティのポジションもいじったり、違った一面を見せて来た。これによって、終盤戦は勝利し続け、連覇を果たしたわけだ。ちなみに、2月と3月だけで、なんと5敗(全7敗中)もしているんだよね(さらにCLも負け)。ホント、この時期さえなければ、相当な成績だったと思う。 あっ、それとこのセビージャ戦は3-1でレアルの勝利、ラウルは同点に追いつかれた直後にゴールを決めてて、やっぱりこのゴールは大きかった。 軽くシュスター批判をしたけど、選手起用についてもう少し書くと、そうは言ってもセンターラインはなるべく固定しておいたほうがチームは作りやすいよねっていうのはあって、その辺でアンカー、ガゴの固定はシュスターのファインプレーだと思った。もともとガゴは攻撃面は期待できない選手だし、日本でいうとガツガツした鈴木啓太みたいなイメージがあるので、あのポジションでの起用は大当たりだった。で、不思議なことに、ちょっと前めで使ったディアラが、かなり使えたり…。やってみないとわからないものだなぁって発見が多々あった。シュスターには、ぜひ終盤戦の采配、選手起用を続けてほしい。自分の理想とか、そんな小さいことはどうでもいいので、まずチームが勝利するためにどうすればいいか、それを考えれば、自ずと結果はついてくるんじゃないかなぁって思う。もともと面白いサッカーが出来る選手が揃ってるし。 来季に向けて…。 今年、唯一見るからに穴だなと思う選手はマルセロだった。トーレスを左サイドで使わないのであれば、左サイドの補強は必要だろう。それとカンナバーロが抜けるとして、センターバック獲得も急務になる。CLも狙わなくてはいけないチームなので、失点自体、あと5〜10点は減らしたい。ちなみにエインセはサブが理想かな。 選手にひと言。 ラウル・ゴンサレス:やっぱりすごい選手だよ。怪我が少ないのも素晴らしい。 ニステル:来季はどうなるんでしょ。わりと大事なところでのゴールが少ないイメージ。 サビオラ:出ればそこそこやる選手。ただラウルと相性悪いんだ…。 ソルダード:ほとんど出番が与えられず残念なシーズンに。マドリーを出るべき! グティ:攻撃に専念させれば、ここまで怖い選手はいない。わかりづらい闘争心が好き。 スナイデル:最初サイドとかで使われたけど、中央が一番良いって結論に。来季が楽しみ ディアラ:選手権から帰ってきたら攻撃力がすごくなってた。守れて攻めれる貴重な戦力。 ガゴ:相変わらずパスミスが多いが、アンカーとして申し分ない活躍。 ロビーニョ:前半戦MVP。怪我明け後は思ったような活躍ができず。 ロッベン:徐々に本来の力を発揮し始めて来た。来季、怪我さえなければ相当やりそう。 バチスタ:印象的なのはクラシコでのゴール。ただ、放出される気はするなぁ。 ドレンテ:まだレアルには早いかなって印象なんだけどどうでしょう。 バルボア:好きな選手だけどインパクトがなかった。 ペペ:カンナバーロの指導を受けてメキメキ上達。来季が楽しみな選手。 カンナバーロ:いないときに、その存在感がわかる。チームの調子が悪いとイエローが増えるw メッツェ:なんだったんでしょ マルセロ:ポジショニングが下手すぎて参った。来季もあまり期待しないでおく。 トーレス:彼は左だと思うのに右で起用されて、力発揮できず。 セルヒオ・ラモス:後半は落ちた。センターはダメなことが確定した。 エインセ:好きな選手だけど、唯一のミスが失点に繋がったり、運は悪い選手。 ミチェル・サルガド:健在だった。やっぱり良い選手だった。 カシージャス:聖がつくくらい、驚異的反応。今年はハイボールにも強かった。 デュデク:ほとんど見なかった…。 次回は、あるかないか、バレンシア総括(笑) ガンバ対レッズ、レッズ前半戦総括はあると思います。
posted by KASHIMA |19:25 |
リーガエスパニョーラ |
コメント(9) |
この記事に対するコメント一覧
レアル・マドリー総括!
デルボスケ時代と比べたら、遥かにスペクタクルに欠けたチームだったけど、久しぶりにマドリーらしい匂いがしていたと思う。
後はもう少し大事にボールを扱って欲しい。ベッカム加入後のボール投げ捨て状態よりはマシだけど、もっとマドリーの匂いがプンプンするような試合が観たいね。
posted by かた | 2008-05-16 23:16
レアル・マドリー総括!
>かたさん
ですね。試合内容で満足いく試合って、かなり少なかった気がしますよね。でもなんか知らないけど勝ってるって言う。結構これでよく勝てるな的な試合が多かったと思うんですよ。もう、これは勝ち方を知ってるんだなって説明付けるしかない気がします。
ベッカムがいた頃の、大サイドチェンジは、エンターテイメントでしかなかったですね。単なるショウで勝つためのものではなかった。
終盤戦は、かなりマドリーらしいボール回しが出来るようになりましたよね。ガゴやスナイデルが、かなり力を発揮して来たし。これにデラレッドを戻すのかどうか…楽しみです。そうしたらかなりの中盤になりますよ。
ここでビッグクラブの扱い方をきわめて、シュスターには名将になってほしいなと思います。
posted by KASHIMA | 2008-05-16 23:57
レアル・マドリー総括!
>もともとガゴは攻撃面は期待できない選手だし
サッカーしたことないよね
posted by あ | 2008-05-17 12:03
レアル・マドリー総括!
>あさん
あの、ほんとにさんではないですよね?
サッカーしたことがあるかないかが、
関係あるとは思いもしませんが一応、ガゴファンに失礼かもしれないので書きます。
ガゴの攻撃力については、彼はOH的プレーヤーではないということです。
前めで使ってもしょうがないと。
たとえば、ふたりピボーテがいるとしたら、
オフェンシブな方をガゴにやらせても、そこからの直接の得点は期待できない。
彼はもう少し後ろから試合を組み立て
前へガンガン縦パスを入れて、チームを機能させる選手。それに、性格的にも、そこまで前へ行くことが好きではないように思えます。昨季はわりと前めでも使われてましたが、バランスとるほうが好きなんじゃないかなと。
あなたは見ていてどう思いましたか?
そのへんを書いてくれないと、レスのしようがないんですけど。コメントも挑発にしか見えませんし。こういうところで、攻撃面で魅力あるのに、そのへんどうなの?っていう書き込みならば、嬉しいのですが…。
あと、こういうことを言うと、シュート力はピボーテには関係ないと言われるかもしれないですが、僕の知ってる限り、能力として必要だと思うので書きますが、ガゴのミドルシュートの精度は低いですよね。それならディアラの方がよっぽど可能性がある。そのへんも彼を後ろで使う方が良い理由です。
posted by KASHIMA | 2008-05-17 16:15
レアル・マドリー総括!
ガゴファンではないですが、攻撃面に期待できないというのが納得できなかったもので…。
そういう意味なら正しいと思います。シュート精度も威力も低いと思いますし、点を取る能力もガゴは低いと思います。キープ力も高くないし、ドリブル能力も低い選手です。
ただKASHIMAさんが書き方では攻撃面で全く貢献度がない(私はボールを散らしたり、縦パスを出したりする部分が攻撃面と思っていたので)それができていないと書いているように感じられました。
そういう意味ではなくてピボーテがぴったりということみたいですね。
失礼しました。
なぜコメントにそのようなことを書いたのかというと
サッカーをしている人はそういう部分の大事さがわかるからです。
本当にすみませんでした。
>ほんとにさんではないですよね
よくわかりませんが、違います。
ガゴについて
ボカ時代からガゴを見ていますが、もともとあのポジションしかできる選手ではないです。
ガゴはボールをもらって散らしたり、縦パスが大好きな選手ですね。
たぶんボール回しが好きなんだと思います。
シュート力やヘディングはピボーテに必要なものの一つだと思います。
それがあれば相手にとって非常に嫌ですから。
ガゴはフィジカルもあまり強くなく、身長も高くないのに
へディング面はよくやっていると思います。
ミドルはたまに凄いシュート打ちます。
たまーーーーーーーにですけど。
まだまだ未完成の選手ですけど、なんか応援したくなる選手の一人です。
理由はわかりませんが…。
posted by あ | 2008-05-17 21:46
レアル・マドリー総括!
KASHIMAさん、いつも楽しく拝見しています。
私も、今年最大の功労者は、ラウールだとお思います。
次点は、カシージャスでしょうか。
ガゴの成長も大きいように思います。
私も今年一番の穴、補強のポイントは、左SBだと思います。マルセロの放出はやむを得ないと思います。少なくともレンタルで出して、新たなレギュラーを獲得して欲しいです。カターニャのバルガスをねらっているという報道もありますね。
あと補強のポイントとしては、カンナバーロのバックアップ(後任)と、ニステルのバックアップの獲得でしょうか?
前者については、ガライが報道されていますが、獲得できれば適任だと思います。
後者については、フンテラールやベンゼマが報道されていますが、ネグレドのレンタルバックでは、力不足でしょうか?
ジエゴは、見てみたいですが、グティのポジションがなくなってしまう危険があるので、難しいところです。
デラレッドの復帰も楽しみです。
posted by Tom | 2008-05-18 14:16
レアル・マドリー総括!
>あさん
「攻撃面は」じゃなくて、「攻撃力は」にした方がわかりやすかったかもしれないですね。
僕はガゴはレアルに来てからしか見てないんですけど、顔的に、展開力とか攻撃が好きな感じ、あとは器用でスマートな感じがするんですよね。だから彼をスナイデルみたいな能力もある選手とイメージしがちなんですけど、ずっと見てると、なんか全然違う感じがして…。この人、わりと守備の職人なんじゃないかと思い始めたんですよね。昨季くらいから。でもディアラは、やっぱりマケレレをみんなイメージしちゃって、彼を一番後ろに置きたくなる。だけどそうしちゃうとちょっとバランスが悪くなるんだなってのがわかりました。なんで、ガゴを一番後ろに置いたシュスターのファインプレーって思ったんです。
ガゴがこのまま成長したら楽しいですね。まだ、わりと簡単なパスミスが多いんで、そのへんがなくなれば、かなりの選手になりそうです。
アルゼンチンは、バネガ/マスチェラーノ/ガゴと、ここは豊富ですね。マスチェラーノも大好きですが、なんかガゴも、マスチェラーノとほぼ同じタイプの選手に見えてきました…。
>Tomさん
どうもです。
やはりラウルは最高ですね。
来季の補強はどうなるんですかね〜。
良い選手を揃えてチームが強くなれば良いんですが、逆の恐れもあるんで慎重にやってほしいです。ラウルを中心に! これさえ守れば大丈夫。
今年のデルピエロの活躍を見て、またデルピエロ対ラウルが見れると思うとわくわくしますよ。まだまだ全然終わっちゃいなかったですね、この2人は。
posted by KASHIMA | 2008-05-19 01:33
レアル・マドリー総括!
初めてコメントさせていただきます
ガゴは本当に楽しみな選手だと思います
守備はもちろんのこと
彼はもっと決定的なパスの出せる
つまり、攻撃面でも鈴木啓太とは比べ物にならないものを
持っている選手ではないでしょうか
もっと散らせるし、もっとゲームを作れる選手だと思っています
また、確かに功労者はラウールで間違いないし
大好きな選手なのですが
来年も中心にすえて
(リーガはいいにしても)ヨーロッパで戦うことは出来ないのではないかと感じています
来年はCLでもっと上に行って欲しいので
ラウールについては少し考えてしまいます
ずっとラウールを見てきただけに
そんな風に考える自分も嫌なのですが…
posted by フィート | 2008-05-19 10:31
レアル・マドリー総括!
>フィートさん
上にも書きましたが、ラウルはまだ30才。デル・ピエロが33才で得点王ですから、全然大丈夫だと思いますよ。若さも大事ですが、本当に能力が高い選手ならベテランなりのプレーが出来るはず。
あと、ラウルの真骨頂はヨーロッパ戦だと思うので、CLでは、彼のゴールが不可欠でしょう。現に今年もゴールしてますから。
彼がトレーニングを怠らない、本物のプロであるので、息は長いと思います。
ちなみに、スペイン代表に選ばれなかったことは、レアル・マドリーにとってはいいことなんじゃないかなとは思ってます。やっぱり休んでほしいので。
ガゴについては、啓太との能力比較は出来ませんが、近いタイプの選手だなと思っていて、お世辞にもパスがうまいとは思えないんですよね。まだまだ若いので、もちろん成長しちゃうでしょうけど。
あと、ラウルのことで追加ですが、イグアインをキッチリ育てれば、ラウルの後釜にピッタリの選手になる気がします。
posted by KASHIMA | 2008-05-19 14:18


