2008年09月03日

オリ、オリ、オリ、カーン。

昨晩はオリバー・カーン選手の引退試合を取材しました。

試合前にはモウリーニョ監督やフィーゴ選手、シュバインシュタイガー選手ら錚々たる面子からのメッセージが寄せられ、代表でライバルだったレーマン選手からのメッセージもありました。このときばかりはバイエルンファンからブーイングが飛び、思わず笑みがこぼれてしまいました。この他にもバイエルンはもちろん、対戦したドイツ代表もフルメンバーした。中でもトーニ選手やファン・ボメル選手など自国の代表に呼ばれているはずの選手まで残って試合に参加するなど、終始、微笑ましく、また感動的な雰囲気の中で見送られる形となりました。彼の人柄や人気、かの国でのサッカー選手に対する愛情の深さを垣間見た気がします。

カーン選手といえば、ファインセーブをしても失点を喫しても吼える。味方には激を飛ばし、相手には掴みかかるという雄々しい姿が印象的ですが、同じくらい悲しいシーンも印象に残っています。1999年チャンピオンズリーグ決勝、ベッカム選手を一躍スター選手に伸し上げた試合、悪夢のような連続失点を喫したときの呆然とした姿、2002年W杯決勝、自らのミスもありブラジルに敗れ、ゴールポストに寄りかかって動けなくなっている姿など、今でも鮮明に焼きついています。サッカーに真摯で誰よりも勝利を願っていた男。代表では以外にも遅咲きで苦労の人だったと思います。そんな愛でるべき二つの顔を持っていたからこそ、ドイツのみならず世界中で愛されたのでしょう。そんなスーパースターの引退の場にいれた幸運に感謝したいと思います。

試合後、この日何度目になるのでしょう。数え切れないほど歌われた69,000人の大合唱が、いつまでもアレナに響き渡っていました。

「オリ、オリ、オリ、カーン♪」

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※写真はアリアンツ・アレナでの一コマ。
撮影:たかすつとむ


posted by tpower |17:51 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年09月01日

ドイツのスポーツ文化。

本日、バイエルンミュンヘン対ヘルタベルリンの試合を取材しました。

今回は取材の裏話をご紹介します。
ブンデスリーガではプレス、いわゆる報道陣に対するケータリングサービスが充実しています。日本国内の試合では、飲み物のセルフサービスがありますが、ここドイツではジュースはもちろんビールがあったり、必ず軽食が用意されています。また飲み物をサーブしてくれる人や食器下げてくれる人までいて、ホテルのレストランにいるような感覚に陥ります。

今回、取材したバイエルンミュンヘンも例外ではありません。お肉が2品、付けあわせが3品にプレッツェル、ハーフタイムにはケーキとコーヒーまで用意されていました。バイエルンに関しては、アリアンツアレーナが完成するまでは、簡単なサンドイッチだけだったとのことでしたが、同じヨーロッパのサッカーの中でも、充実度は僕が知る限りドイツが一番です。こうしたサービスの裏側には、各クラブのホスピタリティと堅実な経営があることは間違いないと思います。

先のワールドカップ・ドイツ大会は、会場の中でも外でも素晴らしい大会でした。例えば、取材ID保持者はDB、日本で言うJRが無料で利用できたり、期間中はサポーター向けにも格安の乗り放題チケットが用意されていたり、試合のチケット保持者は会場までのローカルな公共機関を無料で利用できたりと、とにかく数え上げればキリがないほどです。こうしたホスピタリティは日常の中で育まれたのでしょう。たかがスポーツ、されどスポーツ。ここドイツでは長い年月をかけてスポーツが文化として確実に定着しているのだと思いました。

今回のケータリングは一例ですし、同じようなサービスが日本でも必要かはわかりませんが、ピッチ内以外でも我々が見習うべき点が多く存在するのではないかと、最近の海外取材で痛感する今日この頃です。

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※写真はアリアンツアレナのケータリング。
撮影:たかすつとむ


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2008年08月24日

欧州サッカー開幕。

北京五輪で盛り上がる日本を離れ、今週月曜日から、サッカーの新シーズンが幕を開けたヨーロッパにやってきました。

昨日まではスペインのカステヨンに滞在していました。隣町のビリャレアル、昨シーズン、バルセロナを押しのけてリーガを2位で終え、CLに挑むイエローサブマリンの実像を垣間見るための取材でした。

滞在中に2試合ほど見ましたが、結果は散々なものでした。バジャドリーに1-5、ウディネーゼに0-1。スコアだけみると「?」な感じだと思いますが、時折見せるワンタッチのパス&ゴーのサッカーは興奮に値するものでした。日本でもオシム氏の影響で「人もボールも動くサッカー」が定着し、さきのユーロでも見ている人を興奮させたスペインやロシアが実践していたサッカーの片鱗を見ることができました。

そして、本日からバイエルンミュンヘンを取材するためにドイツ入りしました。ドイツ代表にアメリカ的なスポーツ科学を取り入れ、見事に上昇気流に乗せたクリンスマン監督が就任した今シーズン、2期振りにCL臨みます。昨今のプレミア旋風に待ったをかけることはできるのか、その可能性を覗き見できたらと思います。

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※写真はエル・マドリガルでの一コマ。
撮影:たかすつとむ


posted by たかすつとむ |05:20 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年06月17日

ジョホールバル以降の僕。

先週はマスカットとバンコクに行っていました。
マスカットの暑さは尋常ではありませんでした。呼吸をすると肺の中がポカポカしてくるほどです。そんな状況にも関わらず、ピッチ内以外の都合で、日差しの残る時間帯でのキックオフ。スタジアムに立てられた見慣れた広告看板・・・。選手たちは色々なものと戦わねばならなかったのだと実感させられました。いずれにしても必要最低限の勝ち点4を持ち帰った選手たちには「お疲れ様でした」と申し上げたい気分です。

さて、いよいよ最終予選の輪郭が見えてきました。
日本だけでなく、ほとんどの国が3次予選と言う名の1次予選で苦戦を強いられたようです。終わってみればお馴染みの顔ぶれと言えるかも知れませんが、中でも韓国、オージー、ウズベク、イラン、まだ確定してませんが、イラクあたりは、3次予選で確立したセットプレーの方程式で確実に勝てる保障はありません。かなり厳しい戦いになるでしょう。それこそ、ドーハやジョホールバルで味わった胃が痛くなるような緊張感を強いられるはずです。考えたくもありませんが、途轍もない失望に包まれるかも知れません。むしろ、その可能性の方が高いのかも知れません。しかし、そんな厳しい予選を勝ち抜くからこそ、W杯は尊いのだし、僕たちもアツくなれるのだと思います。

告白するならば、ジョホールバル以降の僕は、いくつかの試合を除いて、代表に本気でアツくなれませんでした。でも今回ばかりは、嫌でもアツくなれる自分に出会える気がしています。

今から最終予選が怖くも楽しみに感じています。

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※写真はラジャマンガラ・スタジアム前での一コマ。
撮影:たかすつとむ

<告知>
今月19日発売の「Number」誌で、3次予選と先月取材したトゥーロン国際の写真が掲載される予定です。書店などでお見かけの際は、是非ご一読下さいませ。


posted by たかすつとむ |20:06 | コメント(0) | トラックバック(1)
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2008年06月03日

危機感という良薬。

昨晩は新横浜へ行ってきました。どんよりとした空模様の横浜国際競技場です。
戦前の報道では、結果次第で監督の進退問題にも発展とピリピリしたムード。

しかし、蓋を開けてみれば運動量、ポゼッションなどあらゆる面でオマーンを凌駕した日本の完勝。自力を考えれば、当たり前の結果と言えるかも知れませんが、それでもサポーターの方々はもちろん、関係者、取材する僕たち報道陣にしても、ピッチで躍動する選手たちを見て、久しぶりに面白いと思えた試合だったと思います。

僕が最も良かったと思えたのは、選手たちの気迫です。久しぶりに気持ちのこもった代表の試合を観れた気がします。岡田監督就任以降、最初こそ肯定的に捉えられていた日本代表でしたが、試合を重ねる毎に疑問の声が上がり、敗れたバーレーン戦で最高潮に達した感がありました。あれから2ヶ月。監督や関係者、そして選手が直面した重圧や危機感は大変なものだったと思います。そう感じたのは、中村俊輔の3点目のゴールパフォーマンスでした。最近の代表は1点、2点目辺りまでは喜びを表すのですが、点差が開けば開くほど淡々することが多かったのですが、全身で喜びを表した中村選手や祝福する選手たちをみて、直面していた事態の大きさを感じました。

五輪代表もそうでしたが、危機感がチームを進化させることはよくあることです。アウェイの連戦。30度を超える中での試合が厳しくなること間違いないと思います。運動量を活かした試合運びは望めないと思いますが、厳しい状況の中でキッチリと結果を残して、本当に過酷な最終予選に備えてもらいたいと思います。

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※写真は横浜国際競技場での一コマ。
撮影:たかすつとむ

少し遅くなりましたが、ひとつ宣伝です。
5月22日、新しいスポーツ総合誌が創刊されました。
季刊誌「RONSPO」。スポーツを論じることをテーマに据えています。

http://www.sports-times.jp/ronspo/2008/05/test.html

書店でお見かけしたときは是非ご一読下さい。
僕もいくつかお仕事をさせて頂いていますが、読み応えのある内容です。


posted by たかすつとむ |15:37 | コメント(0) | トラックバック(1)
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2008年05月22日

ツーロンとロナウド。

フランス南部に位置するツーロンにやってきています。
マルセイユやニースといった南部の都市に比べると、移民が多い田舎街といった風情ですが、ゆったりと流れる時間や暖かい人間味に溢れる街です。

昨日、イタリア代表を取材したときに気がついたのですが、コーチはパルマやチェルシーで活躍したジャンフランコ・ゾラでした。頭頂部が少し薄くなってはいましたが、肥ったりせず昔のままの姿に思わず興奮です。

イタリア代表の10番はセバスティアン・ジョビンコというエンポリ所属の選手なのですが、ゾラを彷彿とさせる選手でした。164cmという小柄な体格だけでなく、重心を低くしたドリブルや閃きを感じるパス、この日も直接叩き込んだフリーキックなど、試合を決定付けることの出来るイタリアの10番っぽい選手です。この日も不調のチームにあって2得点を挙げ、試合を決める活躍でした。

夜にはスタッドマヨール近くにあるスポーツバーでチャンピオンズリーグ決勝を観戦しました。フランスのアネルカやマルセイユの英雄ドログバがいたことから、お店にはチェルシーファンが多かったようです。

同席していたライターさんのお話が印象的でした。5年前、ワールドユースを目指す日本代表の取材で、同じくツーロンを訪れていたライターさんは、ある選手と初めて遭遇したそうです。ポルトガル代表に名を連ねていたクリスティアーノ・ロナウドです。2ヵ月後にはマンチェスターに移籍することになるロナウド少年は、その後、駆け足でキャリアを上り詰め、昨晩、ビッグイヤーにくちづけをするまでになりました。

バロンドール最短距離にいる彼がわずか5年前に大いなる希望と野心を携えて訪れたこの街で、彼が頂点を極める瞬間を観れた奇妙な幸運に感謝したいと思います。

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※写真はツーロンのスポーツバーでの一コマ。
撮影:たかすつとむ


posted by たかすつとむ |17:21 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年05月01日

柔道家・井上康生。

先日、日本武道館へ行ってきました。
注目は大逆転での五輪出場が期待された井上康生選手でした。

準々決勝まで勝ち上がった井上選手は、最初の難関となる高井選手に敗れ、北京への道を閉ざされる結果となりました。必殺の内股を見事に空かされての敗戦は、競技者、井上康生の終焉を実感させる瞬間でした。

隣で撮影していた先輩カメラマン氏は、五輪や世界選手権で何度も井上選手を取り続けてきた方でした。普段は声を荒げるようなことはありません。そんな先輩が押さえ込まれた瞬間、いきなり絶叫しました。

「あ~! 負けたッ! 康生終わったぁーッ!」。

確かに競技者としての井上康生は終わったのかも知れません。
内股を放ったのは、残り時間10秒か20秒という時間帯でした。判定まで持ち込めば、勝つ可能性も残されていたと思います。しかし、そんな土壇場で、分身とも言える内股を放った勇気には賞賛を贈らせて頂きたい気持ちです。常に一本を取ってきた得意技です。この日も仕掛けるだけで、歓声が上がるほどでした。頂点を極めたときも、挫折に打ちひしがれたときも、常に共に歩んできた内股です。内股ですべてを掴み、その内股で敗れたわけですから、見事な散り方だったと思います。

いわゆる「柔道」と「JUDO」の間で揺れる日本柔道界ですが、井上選手は紛れもなく柔道家として、現役最後の畳に別れを告げたのではないでしょうか。試合後、どよめきが止まらない日本武道館にて、いつもよりも長く、畳に頭を下げる姿が印象的でした。

今後は柔の道でのご活躍を期待したいと思います。
井上康生さん、長い間、お疲れ様でした。

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※写真は日本武道館での一コマ。
撮影:たかすつとむ


posted by たかすつとむ |14:09 | コメント(0) | トラックバック(1)
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2008年04月20日

金メダリストの苦悩。

今週は辰巳国際プールに毎日通っています。
優勝をしても派遣標準記録に達しなければ、五輪への道が閉ざされる4年に1度の厳しい大会です。毎日がサバイバルですが、昨日はハイライトとも呼ぶべき一日でした。

既に100mで五輪を決めている北島選手の200m平泳ぎ決勝、反対に400mで五輪の逃した柴田選手の800m自由形決勝と、アテネ大会の金メダリストが登場したのですから注目度が高かったのも頷けます。チケットは完売で報道陣も大会を通じて最も多かった様子でした。

僕がもっとも注目していたのは柴田亜衣選手です。
怪我の影響で心身のバランスを崩したのか、本来の安定した力強い泳ぎはなく400mでの出場権を逃し、800mでの出場に賭けることになった柴田選手。アテネ五輪以後、常に安定した強さを見せていた彼女だけに、今までに見たこともない不安な表情が気になりました。

注目の決勝。果たしてトップでのゴールインした柴田選手。
電光掲示板を確認した彼女に派手なガッツポーズはありませんでした。そこにあったのは安堵の表情です。撮影している僕でさえホッとした気持ちになったくらいですから、本人であれば大変なプレッシャーだったことでしょう。自身の五輪への思いや思うように上がらないパフォーマンスへの苛立ち。彼女を支え続けてきた関係者、ご家族、そして活躍を願う我々ファンの期待などなど、金メダリストにかかる重圧を垣間見た瞬間でした。

苦しみ抜いた末に掴んだ北京への切符です。
本大会では今まで以上に強い彼女の泳ぎが見れそうです。

柴田選手、五輪出場おめでとうございます!

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※写真は辰巳国際水泳場での一コマ。
撮影:たかすつとむ


posted by たかすつとむ |14:35 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年04月02日

あの夏を忘れない。

昨日はゲルゼンキルヘンでチャンピオンズリーグを初取材しました。

ゲルゼンキルヘンもそうですが、宿泊したドルトムントでも妙な感覚に襲われました。ドルトムント駅に降り立った瞬間に感じたのは懐かしさ。またそれはゲルセンキルヘンでも同じです。よく考えると、この二つの街は2年前の夏、W杯のときに何度か訪れていたのです。それまで心の引き出しに入っていた記憶が、溢れるように蘇ってきました。

ゲルゼンキルへン。W杯取材で最初に訪れた街。エクアドル対ポーランド。開幕の裏カードでした。このとき出会ったある少年の瞳を思い出しました。

ドルトムント。忘れもしない街。日本代表がW杯から姿を消した夜。試合終了後、スタジアムで目の当たりにした光景は、今でも瞼に焼きついています。

想い出の引き出しがひとつ開くと、あの夏の出来事や撮った写真がフラッシュバックのように脳裏を過ぎりました。写真を撮るようになって6年になります。これまでに切ったシャッターはどれくらいでしょう。10万回? 50万回? 残念ながら記憶にさえない写真も多々あります。何も考えずにシャッターを切った、そんなときは記憶に残らないものです。でもあの夏に撮った写真は、間違いなく記憶に残っている写真の方が多い。フリーランスになって迎えた最初の夏。W杯へ行くために写真を撮り始めました。僕の原点とも言える夏です。そういえば、このブログを始めるキッカケもW杯でした。またドイツへやって来れて本当に良かったと思います。

あの夏を忘れることはできません。

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※写真はヴェルティンスアレナでの一コマ。
撮影:たかすつとむ


posted by たかすつとむ |18:24 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年03月30日

ダービーと「シンジー! オーノー!!」。

痺れました。ダービー初体験です。
ボーフム対ドルトムント。同じヴェストファーレン州の隣町同士の戦い。およそ3万人収容のスタジアムには、立錐の余地もないほどの観客が詰めかけ、試合前から異様な盛り上がりをみせていました。告白するならば、常に冷静でいなければならない取材者である僕自身も、この異様な雰囲気に呑まれてしまいました。

そんな雰囲気に後押しされたのか、ホームのボーフムはアドレナリン全開でドルトムントゴールに襲いかかり、あっという間に2点の強奪に成功。得点を重ねる度に会場のボルテージはレッドゾーンに跳ね上がります。選手たちの気合も半端ではありません。それこそ薬でもやっているのか、と疑いたくなるほどのテンションです。その後は落ち着きを取り戻したドルトムントにペースを握られ、苦しい展開を余儀なくされますが、立ち上がりの10分は異常と言っても過言ではないと思います。彼らにとってのダービーの重さを肌で感じることができました。

さて注目の小野選手は、味方の負傷により前半途中から登場。しかし、ドルトムントの猛攻を凌ぐボーフムが選択したのは、中盤を無視した試合展開でした。いい形でボールを受けることは難しく、不本意な内容だったと思います。が、この日ばかりは仕方なかったのかも知れません。なぜならば、この日は一年で一番大切な日。隣町との意地と誇りを賭したお祭りだったのですから。まだチームに合流して間もない彼がメインキャストになるには、もう少し時間が必要だったのかも知れません。スタンドから尊敬と期待を込めて「シンジー! オーノー!!」と真っ先に叫ばれる日が来ることを祈っています。

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※写真はレヴィアパワー・シュタディオンでの一コマ。
撮影:たかすつとむ


posted by たかすつとむ |18:10 | コメント(2) | トラックバック(0)
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