2010年02月24日
フィリーズからFAとなっていた朴賛浩がヤンキースと1年契約を結びました。
その条件はメジャー契約で年俸120万ドルプラス出来高と報道されていますので、底冷えだったこのオフのFA戦線では比較的好条件だったと言えるでしょう。
スプリングトレーニング開始時期までじっくりと待って交渉を続けた甲斐があったというものです。
昨季のフィリーズでの成績は45試合に登板し3勝3敗。
中継専門ではなく7試合のスポットスタートもこなしていますから、先発ローテーションの5番手に不安を抱えるヤンキースにとって貴重な戦力となるでしょう。
しかし、一度は「終わった」感がある朴のこの数年の渋い活躍に私は感心しています。
94年に韓国人初のメジャーリーガーとしてドジャースでデビューしたのは16年も前のこと。
90年代後半から01年に掛けてはドジャースのエースという域に留まらず、(ちょっぴり大袈裟に言えば)ナ・リーグではカート・シリングに次ぐ右投手という時期もありました。
そして当時の代理人スコット・ボラスの手腕もあって長期の大型契約を獲得しレンジャースに移籍しました。02年のことです。
ところがそこから先は、故障もあり典型的な不良債権状態。
レンジャースからパドレス、メッツと転々しもはや引退も時間も問題と思われました。
しかし、08年に古巣ドジャースに復帰するとセットアッパー兼スポットスターターとして存在感をしましました。
そして昨年のフィリーズでの活躍はみなさんの良く知るところです。
朴を見て「立派だなあ」と思うのは、かつてのエースが先発投手として完全に峠を越してからも現役を諦めず、地味な中継の役目を受け入れ黙々とがんばっている点です。
まあ、人生観の問題かもしれませんが、その過程においてマイナー契約(08年のドジャース)という屈辱的な条件を経験するもそれをバネにそれなりに結果を残しています。
簡単に野球を諦めない、そんな朴のベースボール・ジャンキーぶりに私は密かに声援を送っています。
posted by toyorashotaro |00:04 |
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2010年02月17日
2003年のナ・リーグサイヤング賞投手、エリック・ガンエがドジャースへの復帰を目指しているようです。
スプリング・トレーニングを直前に控えたこの時期にドジャースのスカウト陣にアリゾナで投球を披露したようですが、残念ながらドジャースの態度は「保留」。
正式な契約オファーには至っていないようです。
ガンエはドジャースを06年限りで去った後、07年はレンジャースとレッドソックスでプレーし08年はブリュワーズと1000万ドルで1年契約。
しかし、開幕戦でカブスの福留に痛恨の3ラン被弾でブロウセーブ。
結局は精彩の無いままシーズンを終了。
翌09年はスプリング・トレーニング中に不振を理由に解雇の憂い目に遭っています。
その後はどの球団からもオファーは無く地元カナダの独立リーグで先発投手兼コーチとして過ごしていますが、レベルの低い独立でも成績は平凡なもの。
特に全盛期からは考えられない低い奪三振率(102回2/3で64三振)に終わっています。
正直なところ、現在のガンエの実力とドジャースブルペンの構成からすると決して今後の展開は明るいものでは無いでしょう。
むしろ、ドジャース時代の師であるジム。トレーシーが監督を務めるロッキーズのほうが可能性が高いかも知れません。
とは言ってもそれはあくまでスプリング・トレーニングに招待される可能性についてのこと。メジャーへの復帰への道は極めて険しいと言わざるを得ないでしょう。
posted by toyorashotaro |21:34 |
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2010年02月14日
今週の目立ったニュースとしては、巨人からFAとなっていた高橋尚成投手のメッツとの契約があります。
その内容は残念ながら高橋が当初希望していた、複数年のメジャー契約で先発確約という条件からはかけ離れたマイナー契約でした。
果たして高橋はここから這い上がって自らの夢を実現することができるでしょうか?
メッツの先発ローテーションは、4番手まではほぼ決まっているものの最後のスポットには人材を欠いており、高橋にも十分チャンス有り、という主旨の報道も目につきます。
実際のところはどうでしょうか?
私は彼の実力自体はそれほど心配していませんが、「マイナー契約」の持つ意味を高橋がしっかり認識しているか?その点のみやや懸念しています。
逆にいえば、正しい知識を持って臨めば十分成功の可能性はあると考えます。
過去、マイナー契約からの成功例としては06年の斎藤投手が挙げられます。
しかし、残念ながら逆の例もありました。
斎藤と同じドジャースで1年前の05年に挑んだ中村ノリ内野手です。
中村は春季キャンプで好成績を残しながら開幕25人のメンバーからギリギリ漏れてしまい、3Aのラスベガスで開幕を迎えることになってしまいました。
その時、彼は不満をぶちまけました。
曰く、「これは不公平だ。」
なぜなら「25人目に選ばれたオスカー・ロブレスより俺のほうが良い成績を残している。」
確かにその通り。
しかし、これがマイナー契約の意味することなのです。
マイナー契約の中村は40人のメジャー・ロースターに入っていなかったので、彼を開幕ベンチ入りの25人に入れるならその枠を確保するために、誰かを(恐らくはライバルのロブレスを)ウエイバーに掛けねばなりません。ありていに言えばクビにしなければならないのです。
これはそう簡単に出来ることではありません。
ノリのほうがちょっぴり好成績という程度の差なら、この場合のドジャースの判断は間違っていません。
そのあたりをノリが正しく認識しておらず、日本流にいくらでも1軍と2軍で入れ換えの出来るシステムと混同していたフシがありました。
結局、この一件で(本人からすると当然で球団からするとお門違いの)上層部批判を展開したノリは不遇のシーズンを過ごすことになってしまいました。
これを他山の石とするなら、高橋はマイナー契約である以上、ライバルを相当引き離すパフォーマンスを春季キャンプで見せない限り容易に開幕からローテーション入りは出来ないと胆に銘じるべきです。
そしてそれ以上に大事なのは、開幕をマイナーで迎えても(前述の理由によりその可能性は高いでしょう)、決して気持ちを切らないことです。
長いシーズン、そのうちローテーションメンバーの中にも必ず故障者や不調の選手が出てきます。
その時こそチャンス。
そこまで、慣れない文化と言葉の壁に潰されることなくしっかりと実績を蓄積することが重要です。
posted by toyorashotaro |17:01 |
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2010年02月13日
2年連続でナ・リーグのサイ・ヤング賞を受賞したティム・リンスカムが年俸調停を回避し、ジャイアンツと2年総額2300ドルで妥結しました。
このニュースには少々驚かれたファンもいらっしゃるかも知れませんね。
何故なら、彼の圧倒的なこの2年間のパフォーマンスと25歳という年齢をもってすれば、調停ではリンスカムが主張していた1300万ドルが球団側の800万ドルより勝利の可能性は高いと言われていたからです。
そして調停に勝利すれば2010年は1300万ドルで、今年また好成績を残せば翌年は2000万ドルも十分射程圏で、合計3300万ドルです。
それがあっさりの妥結。理由は何でしょう。
それは、やはり体調面の懸念ではないでしょうか。
あんな華奢な体格であれだけの力投型のフォーム、勤続疲労による故障を心配するのはまあ当然です。
いや大きな故障が無くても疲労による成績ダウンは十分あり得るでしょう。せいぜい10勝とか。
そうなるとこの不況下、翌年は7ー800万ドルへダウンというシナリオも視野に入れるべきです。
であれば、元々09年の年俸はわずか65万ドルのリンスカム、2年契約で2300もギャランティされれば御の字。
そういうビジネス判断に至ったとしても不思議ではありません。
posted by toyorashotaro |18:52 |
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2010年02月12日
「Big Hurt」(大いなる破壊力)ことフランク・トーマスが正式に引退を表明するようです。
むしろ、「えっ?まだ引退していなかったの?」と思われたファンの方も多いでしょう。
実は私もそうでした。
というのも、ブルージェイズとアスレチックスに在籍した08年を最後に09年は全くプレーしていなかったからです。
それが10年のスプリングトレーニング直前の時期になってようやく引退の意思表明と言うことは、やはり現役に未練を持ち続けていたのでしょう。
トーマスは掛け値無しにBig Hurtでした。通算本塁打521本はあのテッド・ウイリアムズやウイリー・マッコビーと並び歴代18位です。
もちろんホームランが乱れ飛んだ90年代を中心にプレーしていますから多少割り引いて考えるべきかもしれません。
しかし、通算打率.301、出塁率.419、長打率.555はモノ凄いと言って良い数値です。
十分殿堂入りに値します。
その全盛期である91年から97年の間に4度もOPSでアリーグ1位になっています。
栄光に満ちたそのキャリアにおいて残念だったのが05年にホワイトソックスが世界一になった年に故障で十分な貢献ができなかったことです。
しかし翌年年俸わずか100万ドルでアスレチックスに拾われると39ホーマーを放ち、見事に復活を果たし限界説を吹き飛ばしました。
93-94年の連続MVP獲得以上にこの復活劇は感動的でしたね。
posted by toyorashotaro |22:27 |
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2010年02月11日
今季ホワイトソックスと1年契約を結んだ大ベテランのオマー・ビスケル。新しい職場での役割は若いアレクセイ・ラミレスの控えにして指南役と言ったところでしょうか。
今年43才ですが、元気一杯。なにせ9年連続を含む通算11度のゴールドグラブ賞を受賞している稀代の名手。
将来の殿堂入りの可能性も十分あるでしょう。
そのビスケルですが、ホワイトソックスでの背番号はなんと現在永久欠番となっている「11」なのだそうです。
同球団の「11」は50年代から60年代の名遊撃手ルイス・アパリシオが84年に殿堂入りを果たした際にその栄誉を讃え欠番になっていました。
アパリシオはベネズエラの出身ですからビスケルの大先輩です。
少年時代からその素質が高く評価されており、プロ入りに当たってはまずインディアンスのスカウトが駆け付け当時としては破格の1万ドルでの契約を約束しました。
そのスカウトは欣喜雀躍してクリーブランドへ戻り、天才少年と契約の約束を取り付けたことをGMのハンク・グリーンバーグに報告しました。
このグリーンバーグはタイガースでの現役時代は一世を風靡したホームラン打者でしたが、残念なことにフロントオフィスでの仕事では失敗が多いことでも知られています。
そしてこのアパリシオとの契約話においても、なんとその担当スカウトを一喝。
「だめだ!そんな小僧はせいぜい5000ドルだ!」
自分に無断でそんな高額を提示したことに怒り心頭だったようです。
スカウト氏は渋々ベネズエラへ渡り、契約金の減額を告げたそうです。
すると金額そのものより減額されたことによりプライドを傷つけられたアパリシオはインディアンスとの話を白紙に戻し、もうひとつの候補球団だったホワイトソックスと契約したのです。
インディアンスは契約金をケチって大漁を逃してしまいました。
posted by toyorashotaro |19:47 |
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2010年02月11日
元ヤンキースの王建民のナショナルズ入りの可能性が高まったようです
彼は、昨年夏の右肩の手術から完全には回復しておらず、今季の登板はせいぜい5月あたりからと報道されています。
そうなるとこの商談が纏まるにしてもマイナー契約でしょうからナショナルズにとってもリスクの少ない獲得になるでしょう。
個人的には、王はドジャース入りするだろうと思っていましたが、先日アリゾナでいまだマウンドからは投げれない状態の王を見て流石のコレッティGMも踏みとどまったようです。
なにせこのGMさんは同じく右肩手術を受けたジェイソン・シュミットで大失敗をしでかしていますからいきおい慎重になったのでしょう(もっとも金銭的なリスクは王とシュミットでは大違いですが・・・)。
私が「ドジャース入りもありか?」と思った理由としては、まずはヤンキース時代のトーレ監督との関係、それに3月中旬のドジャースの台湾遠征でした。
所詮マイナー契約で獲得できるなら台湾遠征用時のプロモーションに使えるだけでも元は取れるのでは?と邪推しましたが、やはりビジネスと戦力確保は別問題のようです(当たり前か)。
台湾と言えば・・・
一時は諦めかけた私自身の台湾遠征ですが、実はついにチケットをゲットしました。
現地の手配屋さんにネットオークションで競り落としてもらったものです。
結果的にちょっぴり割だけですが、そこは割り切っています。
さあ、次は航空券とホテルの手配です。ワクワク。
その一方で、台湾球界では元阪神の中込や元西武の張誌家が昨日詐欺罪と賭博罪で起訴されています。ドジャースの遠征が同国の球界浄化のきっかけのひとつになることを祈りたいと思います。
posted by toyorashotaro |12:19 |
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2010年02月09日
パドレスからFAになっていたブライアン・ジャイルズがドジャースとマイナー契約を結びました。
この39歳のベテランはメジャー15年目の昨季、6月半ばには右ひざの故障でリタイア。そのままシーズン終了になりました。
結果として、出場わずか61試合で打率.191、本塁打2、打点23という屈辱的な成績に終わりました。
もともとこの数年は衰えが取りざたされていましたが、08年は3年ぶりの打率3割を記録しオフに900万ドルのオプションを球団に行使させた直後の凋落でした。
しかし、昨シーズン終了時点でのジャイルズの通算成績を見て見ると・・・
打率/出塁率/長打率がそれぞれ.291/.400/.502でOPSはなんと.902。これは超一流選手のそれと言って良いでしょう。
ドジャースでは、ラミレス、ケンプ、イーシア、そして先日同様にマイナー契約を結んだリード・ジョンソンにつぐ第5の外野手の座をジェイソン・レプコあたりと争うことになります。
左打ちの代打要員と言う観点では、既にダグ・ミンケイビッチがいますのでこれからの生き残りを掛けた争いは決して楽観できるものではありません。
稀代の隠れ名選手、ジャイルズの命運やいかに?
posted by toyorashotaro |22:41 |
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2010年01月26日
年始にニューヨーク・メッツと4年総額6600万ドルで契約したジェイソン・ベイ。
契約締結当初はその条件に驚きました。
なにせ昨年まで所属していたレッドソックスが提示していたのが4年総額6000万ドルと報道されていたからです。
「へー。その程度の差で他球団(メッツ)と契約してしまうということは、レッドソックスと再契約したくない理由があったんだろうナ。」
それがその時の率直な印象でした。
23日付けのMLB公式サイトによると残念ながら私の邪推は当たっていたようです。
昨年1年間かけてレッドソックスとベイは契約延長交渉とその後のメディカル・チェック(身体検査)の結果による手術勧告の論争を続けていたようです。
その過程を通じレッドソックスでプレイを続ける熱意を失ったと言うのが決裂の要因なのでしょうが、そうなると「メッツのメディカル・チェックは大丈夫なの?」と言う疑問が湧いてきます。
このブログでも何度か触れてきましたが、メッツは医療チームと選手との信頼感の無さが非常に大きな問題となっています。
今回のベイとの契約がメッツのプアな医療体制の引き起こす新たなトラブルとならぬことを祈りたいものです。
posted by toyorashotaro |23:29 |
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2010年01月24日
ニューヨーク・メッツは現地時間の22日、ブライアン・ストーク投手との交換でエンゼルスより外野手のゲーリー・マシューズ・ジュニアを獲得しました。
このトレードにはちょっとした裏話があります。
メッツのレギュラーのセンター、カルロス・ベルトランが先日古傷の膝を手術。復帰は5月末くらいと見込まれているのです。
マシューズはそれまでの繋ぎとしての役割を担います。
さらに言うとこの手術は球団の許可無しでベルトランが強行。
球団側は手術要否に関するチームドクターの見解が出るまで手術を見合わせるよう勧告していた矢先でした。
まさに、ミナヤGMのリーダーシップや医療体制に関する多くの疑問が呈されているメッツを象徴するかのような出来事です。
また、ベルトランの代役を2ケ月務めることになるマシューズもいわくつきの選手。
メジャーで長らく控え外野手として地味な存在でしたが、レンジャース時代の06年にいきなり打率.319に19本塁打とブレイク。
その年のオフにはエンゼルスと5年総額5000万ドルのビッグな契約を結びました。
ところがそれ以降はサッパリ。
更にはステロイド疑惑も持ち上がり、真偽のほどはともかく、「あの活躍はやっぱりクスリのお陰」的な非難も浴びました。
結果的に、「1年だけの好成績で飛びついてはならない」という教訓の典型的な悪例となりました。
その大型契約はあと2年2350万ドルも残っていますが、なんとエンゼルスはそのうち2150万ドルを負担するのだそうです。
マシューズにとっては屈辱的な放出と言えるでしょう。
この悔しさを新天地で晴らせるか?
posted by toyorashotaro |10:54 |
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2010年01月16日
MLBでは、1月15日(現地時間)の年俸調停申請期限の瀬戸際に駆け込み的な契約がいくつか締結されました。
昨年のナリーグ・セーブ王のヒース・ベルとパドレスの1年契約や、ドジャースの若きスラッガー、マット・ケンプの2年契約などです。
毎年、この時期は調停を避けて選手と球団側が妥協点でバタバタと契約を締結するのが通例です。
日本と異なり、調停は「中間を取って・・・」というような妥協案を提案せずズバっとどちらが正当かを判断するので、労使とも負けるリスクを回避するためです。
この年俸調停制度は'73年からスタートしていますが、私はFA制度以上に調停制度がメジャーの平均年俸の高騰に寄与したと思っています。
現在のFA制度の基本は'70年代半ばにスタートしていますが、FA制度の恩恵は基本的に一部のスター選手に限定されるのに対し、
年俸調停制度は(変遷はありましたが)在籍3年以上から対象となるためです。
更に申し上げると、前述のとおり実際に調停に持ち込まれる前に妥協額で契約が締結される場合がほとんどなので、
ここであるレベルの選手の年俸が上がる「前例」ができます。
そうなると、この選手の年俸をベンチマークにそれ以降の調停の裁定が行われため、この金額は一気に浸透します。
次にはその水準にある他の選手が好成績を残すと、調停持込を交渉カードにそれより上の水準で「妥結」します。
こうして、年俸水準が確実に上がって行くのです。
繰り返しになりますが、(是非は別にして)メジャーの300万ドルとも言われる平均年俸を実現したのはFA制度以上に年俸調停制度の影響が大きいということを是非知っておいていただきたいと思います。
逆に言えば、NPBでもFA制度がある割りには年俸が高騰しないのは、(多くの理由があるにせよ)調停制度が骨抜きで機能していないためだと思っています。
MLBでは調停者は完全に中立な第三者であるのに対し、NPBでは経営者側により選ばれておりかつ中間の妥協案を提示することが認められているためです。
posted by toyorashotaro |23:10 |
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2010年01月15日
昨年6月にブレーブスを解雇された後、再起を目指していたトム・グラビンの引退が決定的になったようです。
通算305勝、最多勝利5回、サイヤング勝2回。
現在43才のこの稀代の名投手は、現役に未練を残しながらもブレーブスでアナウンサー、またはフロント・オフィスの仕事につくようです。
お疲れさまでした。
これで、2014年にクーパースタウンでかつての同僚グレッグ・マダックスと再開するのはまず間違いないでしょう。
こうなると気になるのはブレーブス黄金時代の3人のエースの残り、ジョン・スモルツの去就です。
現在、カージナルスからFAとなったままの状態です。一時アストロズ入りの話もあったようですが、現在のところこれといった動きは有りません。
スクリング・トレーニングまであと一カ月となったこの時期、条件面は大いに妥協してまずはユニフォームを着る所属先を確保するか?
本人の現役続行の意思が強いようなので、このまま就職先が見つからず無念の引退と言うシナリオは無さそうですが果たして?
posted by toyorashotaro |23:48 |
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2010年01月14日
今週は比較的大きなニュースが続いたのでこの件について書くのが遅れてしまいました。
現地時間11日に元キューバナショナルチームのエースの剛速球左腕アロルディス・チャップマンが伏兵(と言って良いでしょう)シンシナチ・レッズと契約しました。
ちょっと注目したいのはその条件です。6年契約3025万ドルと発表されています。
この条件は、チャップマン獲得のためのベンチマークと言われた昨年6月のアマチュアドラフトでのイの一番、スティーブン・ストラスバーグがナショナルズと締結したドラフト史上最高額の5年総額1500万ドルを軽くオーバーしているという点です。
この二人を比較すると、素材としてはほぼ互角。現時点での完成度はややストラスバーグ。そしてチャップマンは言語やアメリカ文化への適応というリスクが伴う。
そう評価するのが一般的でしょう。
しかし、現実の条件はチャップマンが遥かに上。
これこそFAによる自由競争のたまものです。
そもそもチャップマンはドラフトに掛かるのを嫌いその対象から逃れることが出来る国(アンドラ)に居住していましたが、少なくとも契約条件面ではその効果があったと言えます(当初チャップマンが希望していたレベルかどうかは別にして)。
逆に言えばドラフト制度は契約金の高騰抑制にその効果を発揮しているということが証明された訳です。
「近年は、アマチュアドラフトにかかる金の卵たちの契約条件がとてつもなく高騰してしまい、ドラフト制度の本来の主目的のひとつである契約金の抑制という効果を失った」という説を時折現地メディアで目にすることがありますが、それは経済原則を無視したとんでもない暴論です。
ストラスバーグは自由競争の市場に打って出ることが出来れば遥かに高額な条件を獲得できたことは間違いありません。
その意味ではドラフト制度はしっかり機能しているとい言って良いでしょう。
ドラストのスター獲得に、例えとてつもない高い契約金が必要であったとしてもそれはドラフトが無い場合に比べるとずっと安い金額であることに違いは無いのですから。
posted by toyorashotaro |22:27 |
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2010年01月10日
マリナーズがフランクリン・グティエレスと4年総額2050万ドルの契約を結びました。
グティエレスは昨年マリナーズに移籍するとともに正中堅手に定着し、ゴールドグラブ級とも評される守備を披露、打っては打率・283、18本塁打、70打点とブレークしました。
正直なところ、不況の風が吹き荒れるこのオフの相場からすると、マリナーズは随分思いきったな、と言う印象があります。
そこは26才と言う可能性があればこそなのでしょう。
私がグティエレスを初めて意識したのは03年の9月、ロスのドジャースタジアムでのことです。
その日、同年のドジャースのマイナーリーグの最優秀選手に選ばれた彼は試合前にほぼ満員の観客の前で表彰されたのです。
確か当時は1Aだったと記憶しています。
そんなトッププロスペクトの彼が放出された、というニュースが飛び込んで来たのはその僅か半年後のことでした。
当時のデポデスタGMは、インディアンスのミルトン・ブラッドレーを獲得するために、交換要因としてグティエレスを放出したのです。
その時は、前途有望なグティエレスを問題児のブレッドレーと交換するなんてもったいななあと感じたものです。
しかし、ドジャースは05年のオフにはブラッドリーをアスレチックスに放出し2Aテキサスリーグの二冠王アンドレ・イーシアを獲得します。
その後のイーシアの大活躍ぶりは皆さんも良くご存じでしょう。
ドジャースとしては間接的にグティエレスでイーシアを釣り上げたことになりますから損得勘定では十分プラスです。
さて、そのグティエレス。計4年間過ごしたインディアンスではかならずしも当初の期待通りとは言えませんでしたがシアトルでようやく才能を開花させました。
そして今季は、ドジャースから放出された時の交換相手だったブラッドレーと左中間を形成します。
もちろんライトはイチロー。楽しみですね。
posted by toyorashotaro |19:11 |
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2010年01月09日
ようやくマット・ホリデイのカージナルス残留が決定しました。条件は7年契約の総額1億2000万ドル。年平均だとおおまかに言って1700万ドル。
ホリデイ再契約の数日前にメッツとジェイソン・ベイが締結した契約が4年総額6500万ドル(年平均約1600万ドル)でしたので、この契約が「ベンチマーク」になったことが良く判ります。
ベイより単年で若干上、契約期間は長くというものです。
カージナルスはこのオフの最大の課題を片付けたことになりますが、これにより数年後に新たな課題を残したことになります。
それは、言うまでもなく今世紀最強打者(決して過言では無いでしょう)のアルバート・プホルズとの再契約です。
現行のカージナルスとプホルズとの契約期間は2011年まで。
その時点での再契約条件は、(仮にFA相場が現在と同じとすると)単価(1700万ドル)、期間(7年)ともホリデイを上回るものである必要があるからです。
いやその程度では済まないでしょう。
単価的には、マーク・テシエラがヤンキースと結んだ8年契約での2250万ドルを上回る必要があるでしょう。
いや、プホルズの実力からするとA-RODの2750万ドル級であっても少しも不思議ではありません。
ただし、その場合の問題点としてはカージナルスはヤンキースほどの財力は無いということが挙げられます。
基本的に今後ともカージナルスの年俸総額はせいぜい1億ドルでしょう(それとて凄い金額ですが)。
そうすると年俸総額の4割をプホルズとホリデイが占めることになりこれは明らかに健全な状態ではありません(A-RODが在籍していた頃のレンジャースがその好例)。
果たしてカージナルスはこの2人を囲い込んだ上で他の補強箇所にも十分に手が回るでしょうか?
posted by toyorashotaro |23:41 |
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