2009年07月01日
原辰徳・巨人が独走しています。
6月末、40勝20敗6分の成績について、40勝時点でのV9川上巨人と比較してみると、強さの様子がみえるかもしれません。
V1 40勝24敗(2分) 7月15日 対サンケイ 5-1
V2 40勝18敗(3分) 7月4日 対中日 11-1
V3 40勝18敗(2分) 7月11日 対サンケイ 7-1
V4 40勝22敗(2分) 7月11日 対広島 3-2
V5 40勝26敗(3分) 8月1日 対阪神 2-0
V6 40勝21敗(4分) 7月25日 対大洋 9-2
V7 40勝22敗(5分) 7月3日 対大洋 5-2
V8 40勝31敗(2分) 7月20日 対大洋 5-1 ▲時点2位
V9 40勝40敗(3分) 8月8日 対大洋 10-3 ▲時点4位
V9巨人でも40勝のとき、20敗以下だったのは、1966年、67年の2シーズンしかなく、原巨人のほうが、V9巨人より、勝ちが先行している状態がわかります。
2009原ジャイアンツは、今のところ、川上巨人に匹敵する強さがあることになります。
*** *** ***
さて、原監督のコメントは映らなくても、毎日テレビで報道されるのが、東北楽天の野村克也監督のぼやき。
川上監督がドジャース戦法なら、野村監督はシンキング・ベースボール??
今では、ID野球、という言葉のほうが新しいので、シンキング・・・は使われなくなりました。
セ・リーグでは、1970年代、V9時代が終焉。与那嶺要監督の中日がV10を阻止したのち、やがて、カープと巨人の2強時代がやってきます。
広島の古葉竹識監督は、南海ホークスで、野村克也プレーイングマネジャーの下、選手、コーチとして、野村克也がブレイザーから学んだシンキング・ベースボールを吸収。そののち、広島カープへ1974年に復帰。
75年、広島は古葉竹識監督で初優勝。このとき、古葉監督は、39歳の青年監督でした。
古葉野球が開花したのは、シンキングだけにあらず。
相手チームのサインを盗むのが、一番うまかったのは古葉さんだったな、とプロ野球マスターズリーグの選手たちから、何度か聞かされたものです。
さらに、衣笠祥雄、山本浩二の強打者が、「休まない」主軸だったこと。
ですから、古葉監督の1年目ドラフト(1975年秋)。こころおきなく、投手を次々に指名。213勝の北別府学、日本シリーズ5勝1敗の山根和夫、パームボールの小林聖始。のちに広島の時代を支える投手を獲得しています。
さらに、78年に江夏豊を古葉監督が獲得。古葉、江夏ともに野村門下生だった運。79年の、江夏の21球。あのドラマは、たどれば野村克也がつくった、という見方ができるような気がします。
江夏も「休まない」投手。全試合ベンチ入りしています。
「連投が続いている。きょうは休め」「なにを言ってるんですか。何連投でも投げますから」。試合前、古葉監督と江夏のこんなやりとりが、繰り返されたのだそうです。
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「全1192試合 V9巨人のデータ分析 」
2009年6月発売
posted by toshiya-ono |13:08 |
V9巨人 |
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2009年06月25日
きょう6月25日は、1959年に後楽園球場で、プロ野球史上初の展覧試合、巨人対阪神が行なわれた日。
皇后両陛下が観戦するということは、これは当時たいへんな出来事だったに違いありません。
日本は朝鮮戦争の特需を契機に、高度成長へ突入していくのですが、まだまだ敗戦を引きずっていた時代。
試合の結果は、長嶋茂雄が先制本塁打12号とサヨナラの一発13号を放ち、5対4で巨人が勝利。先発完投した藤田元司が14勝目(2敗)をあげています。
軍司貞則さんの著書によれば、この日4番の長嶋茂雄は、試合の2週間前から、朝起きるとスポーツ新聞を駅の売店へ余計に買いにいく。
帰ると、一面に「長嶋サヨナラ打」。ときには「長嶋、展覧試合で満塁本塁打」などと、色とりどりの太いマジックで書きなぐっては、毎朝、大舞台で活躍する自分のイメージレーニングをしていたのだそうです。
さて、V9巨人の話し。
川上さんが巨人の監督に就任して、最初に指揮を執ったのが1961年。この年、2月の宮崎キャンプのあと、3月にフロリダのベロビーチ、ドジャータウンへキャンプ参加しています。
目的は、「明けても暮れてもチームプレーの練習ばかりやった」(川上監督)。
指導に当たったのは、アル・キャンパニス。
「ドジャースの戦法」The Dodger's way to play baseball の著者アルが、直接巨人の選手を指導したのです。
「ドジャースの戦法」。
皆さん、どんな本か、ご存知ですか?
第1部 守備編 投手/捕手/一般内野守備/一塁手/ショート・セカンド/・・・
第2部 攻撃編 バッティング/バント/走塁/スライディング
第3部 指揮編 コーチまたは監督のために/・・・
全329ページ。
正確には、アル・キャンパニスがひとりで書いたものではありません。ドジャースの春のキャンプにおける講義と討論をまとめたもの、であって、ひとりだけの主張を述べたのではなく、多くの野球人の意見をまとめたもの、と書かれています。
少なくとも17人がかかわっており、イチローがシーズンの最多安打記録を塗り替えた、ジョージ・シスラー(1915-1930年)も、そのひとりなのです。
第1章の投手。
「ピッチングは一種の芸術である」の書き出しは、いかにも印象的です。
「ピッチングは単なる肉体的の動作ではない。すぐれた投手は、打者に対する知識、安定感、自信、勝利への欲求、勇気等を持つ」
「体格の大きさは、投手のもっとも重要な条件ではなくなった。カール・アースキンや、ボビー・シャンツのような小柄な名投手の出現によって、勝利投手は体格を必要としないことが立証されたのである」
これらはすべて、最初のページに書かれている内容です。
川上監督は、監督に就任した60年の秋から、この本を熟読することから始め、翌年ドジャータウンへの渡米前、この本を選手全員に配布しています。
「ひとつのプレーが完全にできるまで、1年も2年もかかった」
川上巨人のV9開始は、この5年後の1965年から。
例えば、ONが打てば勝てるなら、64年に王貞治は55本塁打。ONで209打点ですから優勝しておかしくありませんが、結果は3位。
チームプレーの成熟というものが、はやりV9連覇を達成したひとつの鍵だった、ということなのでしょう。
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「全1192試合 V9巨人のデータ分析 」
2009年6月発売
光文社新書
posted by toshiya-ono |11:18 |
V9巨人 |
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2009年06月19日
皆さん、こんにちは。
ブログ、久しぶりです。
あれこれ走り回っているうち、手首を痛めてしまい、しばらくパソコンに苦労をしていたこともあって、更新が止まってしまいました。
(転んで手をついたら、バシっときました。古い機材、カメラとか持っていたので、姿勢が不自然になるのでしょう。何回手首をやったことやら・・・)
しかし昨年から、本格的にまとめていた「V9巨人」をテーマにした本をつくるのに、本腰を入れていた、というのが、本当のところです。
本の題名は「全1192試合 V9巨人のデータ分析」の新書版、全261ページです。光文社さんに、お世話になりました。
朝日新聞や日経の朝刊にも、今週紹介があったそうです。また週刊文春、週刊フラッシュへも、3ページにわたって紹介されました。
6月17日水曜から書店に並んでいる、とのことです。(私自身は、書店にまだ行ってないのですが)
タイトル的には、データ分析、とあります。
しかし、内容はすべて読み物として書いたものですので、ご安心ください。説明に、グラフを20以上使用。ひと目で、V9巨人の強さとその秘密が伝わるよう、工夫をしています。
電車の通勤・通学、新幹線の中。
読めば「あっ」という間・・・とまではいきませんが、それでも、皆さんに手に取っていただけるよう、「V9戦士」たちの知られていない、楽しいエピソードも拾ってみました。
ひとえに、本のテーマは、なぜV9巨人は強かったのか。
長嶋、王、金田、土井、柴田・・・彼らは、どんな活躍で、あの時代を生き抜いてきたのでしょうか。私自身がそれを知りたくて、制作に取り組んだといえるかもしれません。
田淵幸一、江夏豊を擁して、どうして阪神タイガースは、一度も川上巨人に勝てなかったのか。
「8時半の男」宮田征典は、リリーフだけで、どうやって20勝も達成できたのでしょうか。
この本を書きながら思ったこと。ときどきブログに掲載していけたら、と思っています。
次回は、最初の章「プロ野球の近代化を図った川上巨人軍」について。
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「全1192試合 V9巨人のデータ分析 」
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光文社新書
posted by toshiya-ono |05:29 |
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