ある美なる日々

J1第30節「新潟×福岡」:降格と残留を分けるものとは

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2011年Jリーグディビジョン1第30節
アルビレックス新潟 3-1 アビスパ福岡
2011/10/23(日)14:03 東北電力ビッグスワンスタジアム
【入場者数】27,107人【天候】雨 19.7℃ 72%
【主審】村上伸次【副審】西尾英朗/山際将史
【新潟】GK(39)武田洋平 DF(17)内田潤/(4)鈴木大輔/(3)千葉和彦/(24)酒井高徳 MF(32)小林慶行[84'→(6)三門雄大]/(15)本間勲/(23)田中亜土夢[90'→(14)藤田征也]/(9)曺永哲 FW(11)ブルーノ・ロペス/(10)ミシェウ[71'→(7)アンデルソン] 監督:黒崎久志 
【福岡】GK(1)神山竜一 DF(3)山形辰徳/(6)丹羽大輝/(17)山口和樹/(4)和田拓三 MF (22)末吉隼也/(8)鈴木惇[66'→FW(9)高橋泰]/(19)成岡翔/(14)松浦拓弥[80'→(16)岡本哲也]  FW(24)重松健太郎[57'→MF(11)田中佑昌]/(10)城後寿
監督:浅野哲也 
【新潟得点】02'本間勲、64'、82'曺永哲
【福岡得点】88'高橋泰

 今シーズン、J1に昇格したアビスパ福岡は開幕戦で新潟と対戦し、0-3と敗北した。この試合は前半福岡が何度も決定的なチャンスを作りながら得点を奪えず、後半になって新潟がカウンター攻撃で3点を奪って勝った試合だが、福岡の可能性を感じさせるゲームであった。福岡にとって痛かったのは開幕戦直後に発生した震災によって2節から6節まで中断されたことによって、この試合の良かった部分は記憶の底に沈んでしまい、3失点という結果だけが徐々にクローズアップされていったのではなかろうか。4月23日にようやくリーグは再開されたが、その後5試合1点差負けを繰り返してしまった。負け続けている時に同じスタイルを継続するのはとても難しいことである。結局福岡はチームを立て直すことが出来ずにここまでやってきてしまった。

 このゲームに勝てなければJ2降格が決まるという崖っぷちに対戦するのは、今年の負の連鎖のきっかけとなったアルビレックス新潟。福岡の選手は雪辱に燃えていたであろう。だがそれはゲーム開始2分後の新潟、本間勲の得点によって打ち砕かれた。主力選手の調子が戻り、攻撃がかみ合って降格圏から抜け出しつつある新潟と攻撃がかみ合わないままの福岡。なんとか前半は1失点で耐えたものの、後半にはついにチョ・ヨンチョルのゴール前左サイドからのループシュートが決まった。新潟はここのところ、あの位置から酒井高徳、ブルーノ・ロペスが同じようなシュートを決めており、最早新潟のお家芸である。82分にはロペスがペナルティエリアに持ち込んだボールをゴール前につめていたヨンチョルにパス。これを難なく決めて決定的な3点目が入った。88分には福岡高橋が右サイドで倒れながらゴール前に鋭いボールを送る。これをDF鈴木大輔がクリアできずに自ゴールに蹴り込んでしまう。(記録は最初オウンゴールとされたが、後に高橋のゴールと訂正された。)

 またもや終了間近の失点となってしまったが、一時は降格圏すれすれまで落ちながらしぶとく勝ち星を重ねてほぼ降格圏から脱出の新潟と、この結果でJ2降格が決定した福岡との差は何だったのだろうか。それは継続性の差なのかと思う。新潟のサッカーは人もボールもよく動くサッカーである。この日もボールを奪ってからのロペスの鋭いドリブル突破が3点目に結びついている。これだけ走るチームは当然後半の選手の疲労も大きく、それが終了間際の失点につながっているのではないかと思う。

 新潟の外国籍選手は毎年活躍してはずれがない、と言われている。でもそれは最初から高いお金で優秀な選手を取って来ているわけではない。チョ・ヨンチョルにしろブルーノ・ロペスにしろ、最初に見たときにはあまり足元はうまくないな、という感じだった。しかし、弱点に目をつぶり、ずっと使い続けていることによって選手も成長している。ロペス、ミシェウ、チョが中盤から前線で走り回るのは相手チームにとって脅威だろう。しかしそれはシーズンを通してずっと成功していたわけではない。怪我による離脱などにより、十分なパフォーマンスを発揮できない試合も多かった。

 新潟の選手はシーズンオフには常に他チームの草刈場になっている。だが新潟から他チームへ移籍して期待通りの活躍をしている選手はあまりいない。その理由はさまざまあろうが、新潟が個人のスーパーなプレーに頼ることなく、ひとりひとりの選手が連携して力を合わせる事によって小さな力が増幅されているからなのだろう。今後の対戦は優勝を争っている柏・G大阪・名古屋の上位3チーム、プラス降格争いの甲府である。まずは福岡にJ2送りの引導を渡した新潟。次に新潟の餌食になるのはどこだろうか。



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2001年に新潟で開催されたコンフェデレーションズカップの日本戦を見たことがきっかけで地元のサッカーを見始め、アルビレックス新潟のJ1昇格という最も甘美な瞬間を体験する一方、バスケットボールの新潟アルビレックスも観戦。ローカリズムを大切にしアウェーツアーでの地元グルメをこよなく愛す。
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