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【陸上競技部】駅伝チーム特別連載③ 松谷公靖

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松谷公靖
多くの仲間から信頼を集めた「チームの中心」
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 「仲間の存在が力になりました」。試合後に選手から何度も耳にしてきた言葉だ。しかし、陸上競技は多くの種目が己と向き合い、記録と戦う個人種目。ひたすらに走り続ける長距離種目でも、ゴールを目指し駆け抜ける姿から“仲間の存在”を見つけることは難しい。それならばどこに仲間の重要性があるのだろう。   今期のチームでそれを具現化にしていたのが松谷公靖(体4・写真上)だった。練習では遅れそうな選手を「まだまだいけるぞ。あきらめるな!」と鼓舞し、寮などでは下級生の相談にも答えてきた。「学年間のバランスをとってくれていたのはもちろん、合宿をはじめ、どんなときでも仲間に声をかけ続けてくれた。松谷はぼくたちの大きな力になっていたし、中心だった」と村澤明伸主将(体4)。常にチームメイトのことを気にかけ、多くの信頼を集めた松谷の4年間を振り返る。(野瀬)




同学年にいたWエースの存在


tokaisports-368289.jpg 上野工業高(現・伊賀白鳳高)出身の松谷。全国高校駅伝競走大会にも出場した経験を持ち、「地元を走る全日本大学駅伝と大学最高峰のレースである箱根駅伝に出場したい」と陸上競技部の門を叩いた。
 
 同学年には村澤、早川翼(理4)の2人。入学当初からチームを牽引し、1年時の箱根駅伝では主要区間である2区に村澤、3区には早川が出場した。入学当初の2人について松谷は「自分と力の差は歴然としていたし、不安もあった」と語る。さらに当時3年生ながら主将を務めていた金子太郎選手(10年度卒)を中心とした先輩ランナーとの練習には「ついていくだけで精一杯だった。ただがむしゃらに練習するしかなかった」。

tokaisports-368290.jpg しかし、走り続けることで見えてくるものもあった。「村澤、早川もずっと“競技者”ではない。普段は普通の学生と変わらない。むしろ明るすぎるくらいです(笑)。じゃあ、なんで彼らがランナーとして強いのかを考えたときに、練習のときの目の色が普段と違うことに気付いた。オンとオフの切り替えの重要性を学びました。1本の距離走へのこだわりや大切さも」。今まで以上に練習メニューの意味を考えるようになり、そのための準備なども入念に行うようになった。

 徐々に力をつけ、主力へと成長した松谷。3年時には初めて箱根駅伝に出場した。区間20位に終わるも「自分にプレッシャーをかけ過ぎてしまい、力を出し切れなかった。それでもこのレースで失敗を経験できたことは今後に生かせる」と収穫を口にした。そして、4年時の全日本大学駅伝では最初で最後の凱旋レース(7区・区間12位)を経験。入学当初に掲げた2つの駅伝への出場を果たした。

 全日本はスカイブルーのユニフォームで走る最後の駅伝。「自分にできる走りをして今までお世話になった人たちに自分の姿を見てほしい」と意気込み、伊勢路を駆け抜けた。「まだまだ自分の力不足も感じたが、走れて本当に良かった。“東海大がんばれー”と言ってもらえるのはもちろんうれしい。でも、自分の名前を呼んでくれる人も多くて、力をもらうことができました」。レース後にそう話す松谷の顔は充実感に満ちあふれていた。


引き継がれるチームへの思い
tokaisports-368291.jpg  チームを思い、仲間とともに走り続けた4年間を振り返る。「走りでチームに貢献することができなかった。だからこそ自分にしかできない方法で力になろうとしてきた。後輩にアドバイスなどももっとしていければ良かったとも思う。自分が2年生だったときの金子主将には親しさの中でもっと厳しさがあった。自分たちのことを本当に考えていてくれていた。それを今思い出すと、まだまだやれることはあったのかな」

 しかし、その言葉に反するように松谷の思いはしっかりと届いていた。「後輩の僕の話を何度も聞いてくれました。松谷さんは自分の目標です」と今井拓実(体1・写真左=左)。9月に行われた大町ロードレース。帰りのバスで松谷の隣に座った今井はその日のレースのこと、日ごろの練習での不安などを相談していた。「本当にありがたかった。松谷さんも入学時は力がなかったそうです。それでも今は主力として走っている。自分も今は力がない。同じように力を付けて、東海大に貢献したい」。例え力がなくても、自分のできる努力をしていけば必ず実を結ぶ――。ルーキーにとって、松谷のその一言大きな力になっていた。小学生のころからともに走り続けてきた中川瞭(体2)も「練習のときからどんなときでも声をかけ続けてくれた。先輩がそういう姿を見せてくれるのは力になる。自分も来年から3年生となり、チームを引っ張っていかなければいけない。松谷さんを見習って、積極的に声をかけていきたい」と次世代の牽引役に名乗りを上げた。

 卒業後は実業団に進み、仕事をしながら走り続ける松谷。4年間抱き続けたチームへの思いは、多くの後輩へと引き継がれた。それは常勝東海を目指す次世代のチームの大きな武器となる。


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