2009年05月29日

13節 浦和戦までの試合の振り返って~今の大宮のサッカーでは年間動員300000人は相当難しい~

埼玉スタジアム2002(以下埼スタ)で行われた大宮ホームの浦和戦。
この日、埼スタには37027人の観衆が集まった。
言うまでもなく大宮にとっては今シーズン最高の観客数であった。
2007年に宣言したアルディージャの誓い。
「2009シーズンまでに年間観客動員数300000人を達成する」というチームの誓い。
最終シーズンである今年、浦和戦を含む3試合の埼スタ開催を強行した。
年間300,000人を達成するためには埼スタでの開催はやむを得ないと理解している。
しかし、埼スタをホームスタジアムとする浦和戦を埼スタで開催するのはシーズン前にはどうしても納得できなかった。

「今日の埼玉スタジアム2002は、浦和のホームスタジアムではない 大宮アルディージャのホームスタジアムだ」と言える日は来るのか

しかし、シーズンが始まるとその考えも少し変る出来事があった。
シーズンが始まると、ジーズンチケットホルダーに対して4月25日新潟戦の招待チケット(最大一チケットホルダーに対して4枚の招待券)付与の案内が届いた。

大宮のフロントは何が何でも年間動員300,000人を達成しようとしている…

その時、大宮のフロントに、目先の収益のためではなく本気でアルディージャの誓いを、サポーターとの約束を守る「覚悟」を感じた。
いくら高邁なスローガンを掲げても実現しなければ意味がない。
アルディージャの誓いを一つひとつ確実にクリアしていくことによって、この「アルディージャの誓い」自体の重みも増してくる。
アルディージャの誓いが一つひとつ達成されていくことによって、チームとサポーターとの間に信頼が生まれ、最終的には2011年のJ1リーグ優勝への気運が高まってくる。
節々に見せる大宮フロントの「覚悟」を感じながら、浦和戦の埼スタ開催もやむなしと自分のなかでこの問題を消化した。

しかし、リーグ戦を重ねるにつれて、大宮に対して不信感が沸いてきた。
なぜならチームが本気で観客動員を増やそうとしているのか信じられなくなったからだ。
以前、本ブログで観客増加の要因として、「勝利への期待」、「選手の人気」「メディアでの露出」を挙げたことがある。

夢的大宮プロジェクト 観客動員30万への提言(上)~なぜ大宮のホームでの観客動員が減少しているのか~

今年の大宮には、その観客増加要因のなかでも最も大切な「勝利への期待」を欠く試合が続いたからだ。
いくらフロントが無料チケットを撒き奇をてらったイベントをしても、ノベルティーグッズをバラ撒きスタジアムをオレンジ色に染めようとも、チームに勝利への期待がもてなかったら動員は絶対に増えない。

サッかーに勝利するためには、局面でリスクを負ったプレーや戦術が必要だ。そういった局面のリスクを負ったプレーもまた「勝利への期待」を高める。
しかし、今シーズンの大宮の戦い方は、全体的にリスクを負いすぎている感がある。
プレーは全体的にルーズボールが多く、5分と5分の状況でセカンドボールを取り合う場面が多く、結果的に確実にボールをつなぐ相手にポゼッションを許し、振り回されるゲームが続いている。
ボールを落ち着いてキープできないためFWですら攻撃より守備をしている時間が長く、後半には疲労で攻撃どころではない。
このようなサッカーに勝利への期待が持てるはずがない。

サッカーほど創造的なスポーツはないと以前から思っていたが、最近ではサッカーほどロジカルなスポーツはないとも考えるようになった。
確かに前述したとおり、攻撃の最終局面ではリスクを負わなければ得点は生まれない。
しかし、それまでは、得点をするまでの道程を、GKを含めた11人のプレーヤーで連係して確実に組み立てていくのがサッカーの醍醐味である。
ポゼッションサッカーにせよ、カウンターサッカーにせよ目的は一つ、いかに相手守備陣を崩ずし、いかに得点するかということである。
どのような崩し方にしろ、そこには必ずロジカルな戦略を必要とする。
浦和が志向するようなポゼッションサッカーであれば、狭いスペースに人数かけ数的優位を作り、クサビと横パスを多用しながら相手ディフェンスのバランスを崩し、攻め込むスペースを作っていく。
対して大宮のようなカウンター・ショートカウンターサッカーであれば、ボールを奪取し相手守備陣のバランスが整う前に素早く攻め込む。
そしてこの「ロジカルなサッカー」にこそサッカーの本当の面白さがあるのだと思う。
どのようなスタイルであれ、目指すサッカー像を明確にチームで共有し、そのサッカーを実現するために戦略的かつ論理的に連動する。
決して今の大宮のように、攻撃への速さと引きかえに、不確実で非論理的なサッカー、無責任でリスキーなサッカーをすることではない。

重ねるが、得点を取る際にリスクをおかさなければならない場面に出くわすことは言うまでもない。
しかし、それが無責任で無謀なものであってはならない。
いくら守備から攻撃へのスピードを高めても、プレー一つひとつの正確さ・丁寧さがなければ、攻撃へのスピードを最大限に活かすことはできない。

守備から攻撃への切り替えの速さを追求するあまり、無謀で不確実なサッカーに変わってしまったことが、今年の大宮に「勝利への期待」を持てなくなった最大の理由である。

観客動員を増やすためにもっとも重要な「勝利への期待」を持てなくなった大宮。
ただ「埼スタ」という箱だけを大きくしても決して人は集まらないだろうし、もし多くの観客がスタジアムに足を運んでも彼らを魅了するサッカーを今の大宮には見せられないと考えていた。
実際、4月に行われたホーム新潟戦は、天候のせいもあったが埼スタ開催にあって2万人しか集めることができなかった。。
ある意味当然の結果と言える。

それでも5月24日の浦和戦には37,027人の動員があった。
正直、40,000人近い動員があって驚いた。
対戦相手が浦和だったことを差し引いても、本当に多くの大宮サポーターが集まった。
まだたくさんの大宮サポーターが大宮アルディージャに大きな期待を寄せていることを知った。
大宮の選手・監督・フロントは、この日スタジアムに多くのサポーターが訪れたことを真摯に受け止めるべきである。
そして彼らの大宮への期待に応えなければならない。

確かに浦和戦の大宮の選手からは闘志が漲っていた。
現在リーグ2位の浦和に対して果敢に挑んだと思う。
しかし、ただ闘志溢れる白熱した試合を観戦したいのであれば、高校サッカーでもいいのである。
もっと言えば、サッカーでなくとも、野球やボクシングでも白熱した試合を観ることができる。
しかし私がなぜJリーグを観戦するかと言えば、プロフェッショナルなサッカーの試合を観たいからだ。
闘志溢れる試合は当然ながら、高い技術とスピード、そして優れた戦術のぶつかり合いをみたいのである。
相手守備陣をロジカルに崩す大宮の試合が見たいのである。

今後も、例え選手らが闘志剥き出しにプレーをしようとも、これまでと同じようなサッカーをしていたのでは、フロントが色々な動員施策を施しても、年間300,000万人を動員することは絶対に不可能である。
戦略的かつ論理的に相手ディフェンスラインを崩すサッカーを見せてほしい。

リーグ戦は一旦中断するが、ヤマザキナビスコ戦で大宮がどのようなサッカーをするか注目したい。


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posted by toddocom |23:35 | 大宮アルディージャ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年05月18日

12節 名古屋-大宮 石原・藤田が不憫でならない、私ももう限界、無理してブログに書くのは止めようと思う。

この試合、石原直樹選手と藤田祥史選手は他のどの選手より走っていた。
恐らくJリーグのどのチームのFWより献身的に動いている。
しかしその献身的な動きは全く報われない。

現在、得点ランクトップのG大阪レアンドロ選手や、名古屋ダビィ選手がストライカーとして優れていることは疑う余地はないが、彼だけの力だけで得点している訳では決してない。
各チームには戦術があり、前線のFWに決定的なパスを配給すことでFWの得点可能性を高めている。
得点を量産するFWの裏には、よき戦術があり、よきパサーがいるものである。
 しかし、今の大宮には、素晴らしいFWの選手がいても、よい戦術もなければ、よいパサーもいない。
名古屋戦を録画観戦していて、本当に石原選手と藤田選手が不憫でならなくなった。

彼らが受けるほとんどのパスはディフェンスの選手のロングフィード。
中盤の選手からFW2人へのパスがほとんどない。
中には、藤田選手への決定的なパスはあったが、あまりに少なすぎた。
今のままでは、石原選手、藤田選手がゴール量産する可能性は少ない。

湘南・鳥栖と2つのクラブからエースストライカーを獲得した大宮ではあるが、彼らを上手く活かしきれているとは言い難い。
彼らの献身的な動きを見ていると悔しく、悔しくてたまらない。

大宮観戦記定期更新終了

シーズン中、チームがどのようなサッカーをするのかは監督が決めることだ。
チャン監督が明確にやるサッカーを示している今、選手らは一丸となって監督が求めるサッカーを実践しなければならない。
だからチャン監督が、「7秒以内にフィニッシュ」・「走るサッカー」をキーワードに、サッカーを追求することに文句はないし、それに従えない選手はピッチに立つことはできず、監督の期待に応える選手だけが試合に出場することに何の疑問もない。

問題なのは、今シーズンチャン監督が標榜するサッカーと私が好むサッカーのスタイルが全く合わないことだ。
開幕戦から負けていなかった時からチャン監督のサッカーには不満があったが、負けが混むようになってからはその不満は日に日に増幅し、ブログを更新しようとする時、出てくるのはチャンサッカーに対する不満ばかり、いつしかブログを更新することが苦痛になっていた。
不満や文句ばかり書くのは、読む側もそうだが、書く方も決して健全とは言えない。
そこで昨シーズン途中より欠かさず書いてきた大宮アルディージャの観戦レビューを毎試合書くのは今回で止めようと思う。

私は大宮アルディージャのサポーターである前に、一サッカーファンである。
自分の好みではないサッカーについて語る続けることは本意ではない。
私はこれからも大宮アルディージャのサポーターであり、スタジアムやテレビで大宮アルディージャの試合を見続けるだろう。
ただ、今後は語りたくない試合について義務的に語るのを止めようと思う。

今後も大宮アルディージャ中心に観戦記を書いて行こうと思っているが、大宮だけでなく色々なチームの素晴らしい試合を観てブログを書いていきたいと思う。


P.S.チャン監督
石原選手と藤田選手は素晴らしい選手です。
彼らを活かすことができれば必ず強いチームが出来るはずです。
これからも大宮を応援していますので、ぜひ彼らが生きる道を用意してあげて下さい。
どうぞよろしくお願いします。
                            toddocom

posted by toddocom |01:36 | 大宮アルディージャ | コメント(4) | トラックバック(0)
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2009年05月14日

11節 磐田-大宮戦 指摘すべきはイグノと磐田の素晴らしさ、大宮は最後までチャンサッカーを貫いてほしい

先日の11節磐田-大宮戦、大宮は1-3で惨敗した。
4連敗中からの課題であった開始直後・終了間際の失点。
山形戦に続いて大宮は、とられてはいけない2つの時間帯両方で失点した。

今まで大宮が勝利をすれば大宮のサッカーを誉め、敗れれば問題点を指摘する。
今年の成績は、11節終了時点で3勝5敗3分
私は既に何度大宮のサッカーについてネガティブなコメントをしただろうか。
今シーズンはドローだった試合もどうしてもネガティブになりがちだ。

1節 大宮-清水戦でチャン監督のサッカーに一抹の不安を覚え、

2009開幕戦(1節) 大宮-清水戦 2008年樋口大宮サッカーをベースにしたチームづくりが出来たのか?チャン大宮サッカーは伝わってきた。ただ、やっているサッカーの先にACL出場権獲得は見えるのか

3節神戸戦では無駄とも思える走りを続ける選手らのマンネリを懸念し

3節 大宮-神戸戦 FW藤田へのクサビによって攻撃でのタメができつつある。だが忍びよるハードワークのマンネリ化 大宮サッカーをシーズン通して続けられるのか

4節 柏-大宮戦では、アタッキングサードでのアイディアとプレーの精度の欠如について、5節 大宮-G大阪戦ではプレスが掛らなくなりラインを下げてしまうディフェンス陣を心配した。

4節 柏-大宮戦 イングランドプレミアリーグを観るようなスピード溢れる好ゲーム 。後はアタッキングサードでのアイディアと丁寧さがあれば…

5節 大宮-G大阪 狙い通りの前半戦、攻め込まれた後半戦-大宮にとって可能性と課題が見えた素晴らしい試合だった-

振り返ってみると連敗をする前から課題は山積していた。
開幕から11試合、前半5節までの試合と後半11節までの6試合の出来に大きな差はないように思う。
ただどうしても結果がでている時には、よい部分に目が行きがちで課題が見えづらくなる。
試合を重ねれば相手チームに、大宮のよい部分は消され、悪い部分は突かれる。
序盤は、調子を崩していた他チームも試合をしていく内に地力を発揮してくる。
そんな状況のなかで大宮が、現在の成績に留まっていることはそれ程不自然なことではない。ただ戦力を考えれば、今以上の成績を残すことは十分に可能なはずである。
負けが混んだ今、最も恐れるべきは、チームがバラバラになってしまうことだ。
4連敗はあったが、前節10節大分戦の勝利で、今シーズンはチャン監督のサッカーを貫こうとチームがまとまったはずだ。
磐田には敗れたが、前節の決意がブレることなくチャン監督のサッカーを貫いてほしい。

 今シーズン大宮は、昨年までのサッカーを捨て、チャン監督の下、新しいサッカーにチャレンジしている。
昨シーズンまで積み重ねた大宮のサッカーから、全く新しいサッカーに変更した結城GMの方針転換は、個人的には賛同し兼ねるが、動き始めた今となっては、シーズン中再度方針を変更するのは難しい。
新しいサッカースタイルに舵を取ったチームがすぐに結果を出せるほど甘くない。
 大宮と同じく監督の交代によってスタイルの変更を試みた柏や神戸は、序盤戦に苦戦した。柏については昨シーズンまでのカウンターサッカーに戻った感がある。
神戸についても選手を変え、システムを変えながら新しい神戸のカタチを模索している最中だ。
浦和のフィンケ監督のように就任1年目から、あれだけ劇的にスタイルを変えることができたのは稀である。
ただその理由として今のサッカーのトレンドから言えば、ポゼッションサッカーへの変更は、それ以外のスタイル変更と比べてシフトしやすいのかもしれない。
確実にパスを繋ぎながら相手ゴールにボールを運ぶポゼッションサッカーは合理的で選手もコミットしやすい。
また浦和について言えば、監督や選手が優れているというだけでなく、日本代表やユースチーム(浦和ユース)でポゼッションサッカーを経験している選手が多いことがスムーズにサッカーのスタイルを変更できた理由の一つだろう。
そう考えていると大宮のサッカースタイルの変更は、考えている以上に難しい。
ただ選手には、諦めず最後までチャン監督のサッカーを信じてほしい。
まだシーズン1/3が終わっただけ、修正をしながらチームのスタイルを完成させてほしい。

課題は明確、その課題を的確に突いた磐田を褒めるべき

大宮の守備における課題は明確である。

・前線からのプレスがかからなかった時の対応
・ディフェンスラインが下がった時の対応

である。
課題を二つ挙げたが、この二つの課題は密接にリンクしており、ラインを上げて3ラインをコンパクトにしなければ、前線から効果的にプレッシングが出来ないし、相手のボールホルダーへ効果的なチェーシングがかからなければ、ディフェンスライン裏に良質のパスが送られるのを恐れて積極的にラインを上げることはできない。
2つの課題はどちらかが先に解決すべき問題ということでなく、同時に解消をしなければならない。しかし、大宮は、課題を解消することができず、磐田に守備の隙をつかれて得点を許した。
怪我から復帰し、この試合シーズン初先発の上田選手と山本選手のボランチを中心に両SBの駒野選手と犬塚選手がポゼッションに加わった。
前半に彼らに効果的にプレッシングをかけられなかったことで磐田のFW2人に何度も効果的なボールが入った。
前田選手とイグノ選手の動き、連係は素晴らしく、大宮のディフェンスラインの裏に飛び込んだり、ディフェンスラインの前でクサビを受けた。
結局、大宮守備陣は磐田のボールの出し手・受け手とも捕まえることができず前半何度も押し込まれた。特にFWへのクサビのパスは効果的で、バイタルエリアでタメを作られ、両SHのジウシーニョ選手・西選手の攻撃を許した。
後手にまわる大宮守備陣は結局、縦横と振り回される場面が散見した。
この試合の磐田の攻撃を目にし、改めてクサビの有用性を認識することとなった。
確かに大宮の守備陣の出来は決して良いものではなかった。
ただ指摘すべきは大宮守備陣の粗ではなく、磐田攻撃陣の巧さだと思う。
大宮サポーターの中には、開始3分の連係ミスがなければあのような試合展開にならなかっただろうと思われている方もいるだろう。
ただそれ以外で磐田攻撃陣に大宮守備陣が崩される場面が多かったのが現実である。
序盤の失点がなくても結果は変わらなかったと思う。
イグノ選手一人にスポットが当たりがちだが、磐田の攻撃陣は大宮が今シーズン対戦した11チームのうちで最も強くて連動したチームであったように思う。
イグノ選手がタメをつくれば、前田遼一選手、ジウシーニョ選手、西選手のフォローは早かった。
磐田のサッカーを見ているとおそらく、昨シーズンのような苦戦をすることはないのではないか。

最後に

重ねて言うが、大宮にとって最も恐れるべきことは、監督、選手がバラバラになってしまうことである。
選手は監督者であるチャン監督に愚直なまでに従わなければならない。
選手らは、監督を評価する立場にないのだ。
監督への評価については、結城GMがしかるべき時に下すことだろう。
ただ、結城GMが監督の解任と言う選択をしたと時には、監督の任命権者として自らも責任をとらなければならない。

個人的には、就任一年目で劇的に結果を残すとは考えておらず、どんな成績でも途中解任はすべきではないと考えている。来シーズンも監督を続行するか否かは、一桁順位でフィニッシュできるかどうかがラインになるだろう。
もし一桁順位が達成できなかったなら結城GMの責任も免れない。

posted by toddocom |07:33 | 大宮アルディージャ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年05月08日

11節 磐田-大宮(プレビュー) イグノに釣られて前田・ジウシーニョを見失うな

前節大分戦で4連敗を止めた大宮。
次節磐田戦は、今シーズン、チャン監督が標榜するサッカーに弾みが付くかどうか注目の試合になりそうだ。
磐田は、現役韓国代表イグノ選手が加入後、3勝1敗1分と開幕から5節までの不調が嘘のような好調ぶりだ。
1人の選手の加入によってこれほどチームの状況が変わるのもサッカーの醍醐味である。
今シーズンの磐田に関しては、前節新潟戦の1試合しか観ていないので、イグノ選手加入前の磐田の試合内容はよくわからない。
イグノ選手の加入によって試合内容が劇的に向上したのか、それとも元々、開幕当初からそれ程試合内容は悪くなく、勝つキッカケを掴めなかっただけだったのかわからない。
ただ前節新潟戦を観る限りは、イグノ選手は今の磐田の攻撃に欠かせない選手になったことは間違いない。
11位の大宮と14位の磐田、まだ低迷する2チームであるが、明日の試合は、前節の両チームの試合内容を考えると非常に面白い試合になりそうだ。
前節大宮-大分戦、新潟-磐田戦を踏まえて、磐田戦の攻守におけるポイントをいくつかあげてみたい。

【磐田戦攻略のポイント】
(攻撃面)
・藤田祥史のペナルティエリア内でのプレー頻度を増やす
(守備面)
・ボールホルダーに釣られて他の選手を見失うな


藤田祥史にはもっとペナルティエリア(PA)で戦ってほしい

前節大分戦の大宮の攻撃に関しては、ある程度チャン監督が目指すサッカーができたのではないだろうか。
ボールを奪ってから(もしくはセカンドボールを拾ってから)、素早く前線の藤田選手・石原選手にボールを渡すことができていた。
3点目のショートカウンターは、まだ大分の守備陣が陣形を整える前にパクウォンジェ選手から藤田祥史選手にボールが渡り、藤田選手が一人抜き、数的優位になったところで石原選手にラストパスを送った。
シュートを決めた石原選手のプレーも素晴らしかったが、それまでの一連の流れはチャン監督が意図するところだろう。
更に攻撃のバリエーションを増やし、成熟度を高める余地は大いにあるが、狙い通りの攻撃にカタチで得点を奪えたことは収穫だ。
 しかし、後半に入ると藤田選手のあるプレーがとても気になった。
それは大宮が守備から攻撃に移る際、藤田祥史選手が左サイドに流れながらボールを受けることが多くなったことだ。
守備から攻撃への切り替えのタイミングは狙い通りなのだろうが、藤田選手がボールを受ける位置がどうしてもPAから離れてしまうためそこから得点チャンスが生まれることはなかった。
 藤田祥史選手には、自分が最も仕事ができるPA内でプレーすることをより強く意識をしてほしい。
確かにFWの選手がサイドへ流れること自体が悪いプレーだとは思わない。
例えば、FWがサイドに流れた後のPAのスペースに他の選手が詰めたり、プレッシャーの少ないサイドに流れてボールキープをし、自らPA内に進入して一人でシュートに持ち込むやり方もある。
しかし、藤田祥史選手に求められているのは、PA内での「点」で合わせる決定的な仕事である。
藤田選手はそれこそイグノ選手やジウシーニョ選手のようにサイドに流れつつも自分でPA内に持ち込んでプレーを求めていないし、そんなことが出来るタイプの選手ではない。
また、サイドに流れてチャンスメイクをするだけなら藤田選手を起用する必要はない。
藤田選手には常にゴールを狙えるポジションにいてほしいのである。
 前節の変則的なポジションチェンジによって攻撃時には、左サイドにパクウォンジェ選手、右サイドには内田智也選手(土岐田選手)がおり、今後も良質なセンタリングが期待できる。
藤田選手には、パク選手や内田選手が攻め上がるためのタメをつくり、かつ彼らのセンタリングを決めることを優先してほしい。

磐田の守備陣は、おそらくラインを高くして3ラインをコンパクトにしてくるだろう。
藤田・石原選手のFW陣だけでなく、藤本・パク・内田選手MF陣も果敢にディフェンスラインの裏を狙ってほしい。
それでもラインが下がらなければ中盤の選手がどんどん2列目からディフェンスラインの裏を狙えばいいし、もしディフェンスラインが下がったら、両サイドから積極的にセンタリングを上げて磐田守備陣を左右に揺さぶってゴールを量産してほしい。
ラインが下がり、センタリングを上げられれば前節大分戦の1点目のように藤田選手の得点の可能性は大きく高まる。

イグノに釣られて前田・ジウシーニョを見失うな

前節新潟-磐田戦を見る限りでは、得点シーンもしくは得点チャンスのほとんどの場合、カウンターからFWの前田選手、イグノ選手、そしてSHのジウシーニョ選手、西選手の4人で勝負を決めてしまう。
ボランチの山本康裕選手やロドリゴ選手が攻撃参加することは少ない。
ボランチの二人は、攻撃開始時の正確なロングパサーの役割を担っている。
新潟戦では面白いようにロングフィードがイグノ選手に収まった。
出し手も受け手も非常に高度な技術を持っているからできるプレーだ。
イグノ選手やジウシーニョ選手の場合、タメを作れるだけでなく、自らドリブルでシュートまでもっていけるので、守備陣は尚更ボールホルダーにマークしがちなのだが、磐田の攻撃はそこが落とし穴になっている。
イグノ選手が加入してまだ間もないにも関わらず、ロングフィードが前線の選手に収まった時の他の選手の連動性が非常に高い。
例えば、前田選手がボールをキープすれば、必ず他の3人(イグノ・ジウシーニョ・西)選手が既にボールを受けるために動いている。
イグノ選手がサイドに流れてキープをすれば、他の選手は彼からのセンタリングを信じPA内にトップスピードで侵入してくる。
前節磐田戦の新潟ディフェンス陣は、2人目の選手の動きを捕まえ切れず得点を許した。
 確かに隙を与えれば、ボールホルダーの選手も果敢にゴールを狙ってくる。
しかし彼らに気を取られ過ぎると2人目、3人目の選手を見失い決定的な仕事をさせることになるだろう。
 対策としては、ディフェンスラインを上げて、ロングフィードの出し手であるロドリゴ選手や山本康裕選手に自由にフィードをさせないことが第一の対策である。
もしロングフィードをされFWの選手にキープされたとしても、ボールウォッチャーにならずにゴール前のマークを徹底することが求められる。
 例えば、大宮の左サイドに流れたイグノ選手をマークするために、波戸・マト選手が釣られてしまい、イグノ選手のセンタリングを前田選手やジウシーニョ選手に得点をされることがないように願いたい。

【対戦相手磐田の気になる選手】

前田遼一選手
今シーズンは怪我もなくコンスタントに得点を重ねている。
本人の代表へのモチベーションは別として、怪我がなければ日本代表のCFは前田選手だと思っている。
大宮は、彼の質の高いプレーと精度の高いシュートに注意をしなければならない。

ジウシーニョ選手
ジウシーニョ選手とマッチアップする土岐田選手が、ジウシーニョ選手に対応できるか非常に不安である。
左サイドから縦に抜かれれば決定的なセンタリングを、切り返されれば強烈なシュートを打たれてしまう。
ジウシーニョ選手を抑えることができれば大宮の勝機はぐんと高まるが、そう簡単にはいかないだろう。

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2009年05月07日

10節 大宮-大分戦 どう失点を防ぐか修正した大分とどう自らのサッカーを貫くかを修正した大宮の差と、CH内田智也の攻撃参加がすべてだった

ゴールデンウィーク最後の試合、6節以降、6節川崎戦(●3-1)、7節新潟戦(●0-1)、8節山形戦(●0-3)、9節F東京(●3-2)と4連敗で迎えたこの日、結果と同様、それ以上にチャン監督がどんなサッカーをするのか注目の集まる試合となった。
対戦相手は、優れた選手が在籍するも怪我人の続出でスタメンを固定するのにも苦労する大分。6連敗で最下位と大宮以上にチーム状態の悪い相手との試合となった。

今シーズンは、なるべく大宮の対戦相手の前節の試合をみて、プレビューを書くことを目標にしていたが、GWの誘惑に負け9節大分-G大阪戦をみることができなかった。
そんな時に限って大分-G大阪戦で何かあったからなのか、大分は、大宮とのこの試合、大分の代名詞とも言える3バックから4バックとシステムを変更して臨んだ。
(調べてみると8節柏戦でも一度4バックに挑戦し惜敗していた。)
失点数では、9節終了時点17失点でリーグワーストタイだった大宮と15失点でリーグの大分、前節(9節)では共に3失点を奪われた両チーム、この試合では両チームでは、守備の建て直し課題とされた。
大分は、3バックから4バックからに変更してディフェンスの修正を試みた。
エルゴラッソやJ’sGOALのレビューをみると、前節G大阪戦で中盤を支配され両サイドを突かれた大分にしてみれば、どのように失点を防ぐかまず対策をとることは十分理解できる。
昨シーズン、リーグ最少失点を誇った大分からすれば、その守備が崩れた時のチーム内の精神的なプレッシャーは計り知れないものなのだろう。
守って、相手陣地に空いたスペースを有効に使い仕掛けるカウンターサッカーにあって、守備陣が崩壊してしまっては攻撃もままならない。
 一方、大宮は前節F東京戦でそれまでのメンバーを大幅に入れ替え、立て直しを図ったが、メンバーを入れ替えた守備陣が崩壊しF東京に3失点をきした。
ただ、大宮の場合、9節時点でリーグ最多失点のディフェンス陣。
守備に大きな課題があったのは言うまでもないが、大宮はこの試合、守備をどう立て直すかではなく、自分たちのサッカーをどう貫くかをこの大分戦のテーマに置いた。

「大分シャムスカ監督は、守備陣の建て直しを考え、大宮チャン監督は、自分のサッカーを貫くことを考えた」

この監督采配の違いと、テーマの異なる2チームの「噛み合わせ」によって大宮は勝利をして、結果的に3点の大差がつく試合となった。
前節F東京戦でも大宮ディフェンス陣は明らかに問題があった。
守備陣は、DFとMFのスペースを有効に使われながら、土岐田選手、村山選手が果敢にオーバーラップをするも、そのスペースを何度もカボレ選手や石川選手に突かれた。
しかし、大宮のウィークポイントは、大分がSHに家長選手、金崎選手を配置したため、大宮の両SBの裏を狙うシーンはほとんど見られなかった。
もし大分が「3-4-2-1」のまま鈴木慎吾選手、高橋大輔選手に両サイドで攻撃の起点をつくられていたら大宮のディフェンス陣が大分のカウンターに耐えられたか疑わしいところだ。
ただ大分シャムスカ監督は、大宮の弱点を突くことではなく、大宮に弱点を突かれることを恐れた。
ここにこの試合の勝敗が分かれたように思う。
確かに4連敗の大宮と6連敗の大分、大分の方がこの試合へのプレッシャーがかかっていたのかもしれない。ただ大宮チャン監督にもこの試合に対して相当なプレッシャーがかかっていたのは事実で、シャムスカ監督と違い、チームでの実績がない分この試合で大宮が敗れることがあれば、チャン監督の更迭話がでてもおかしくない状況であった。
そのような状況下で、改めて「縦に速いサッカー」「走るサッカー」を貫いた。
よってこの試合の大宮の勝利は、チャン監督の揺るがない信念によってもたらされた「勝利」といっても過言ではない。
チャン監督のサッカーが今後、どれほどの成熟をみせ、J1でどれだけ通用するのかわからない。
ただ、選手たちにもう迷いはなく、チーム・監督・選手が、残りの試合をチャンサッカーで貫こうと決意する勝利になったに違いない。

開幕当初から、昨シーズンの樋口前監督が培った大宮のよい部分をベースにしながら、チャン監督にはチームづくりをしてほしかったが、その希望はシーズン終了まで閉まっておくことにする。
※ちなみに昨シーズンの大宮のよい部分(または目標としたサッカー)とは、「守るのではなく奪うサッカー」・「ポゼッションとショートカウンターを併用したバランスのとれた攻撃」

CH内田智也の攻撃参加が攻撃に厚みを生み出した

この日、移籍後初、J1初となる藤田祥史選手のゴールが生まれた。藤田選手は得点だけでなく前線からプレス、空いたスペースに走り込む動き、石原選手へのアシストと大活躍をした。
この試合、藤田選手が覚醒したと思った大宮サポーターも少なくなかったのではないか。
しかし、藤田選手のパフォーマンスはこの試合に限って上がった訳ではなく、開幕戦から一貫して高いパフォーマンスを保っていたように思う。
ただ藤田選手をチームとして上手く使いこなせていなかっただけだった。
この試合変わったのは、大宮の攻撃の方だった。
大宮の攻撃陣に変化をもたらした張本人は、今シーズン初めてCHを務めた内田智也選手だと考えている。
昨シーズンから大宮の中盤の課題は、CHの攻撃参加の少なさであった。
今シーズン開幕当初、金澤選手が守備に徹することによって、金澤選手のパートナー新井選手の攻撃参加がみられたが、小林慶行選手の復帰によってCHの攻撃参加停滞したように思えた。
小林選手も攻撃参加を怠った訳ではなく、5節G大阪戦、8節山形戦など積極的に攻撃参加をするシーンを目にした。しかし大宮の攻撃陣の課題を解消するまでには至らなかった。
そんな状況で内田智也選手のセンターハーフへのコンバートは大宮の攻撃陣に劇的な変化を与えた。
内田選手は元々ボランチの選手であったが、2年目となる大宮ではサイドハーフとして起用されていた。
大分戦で初めて内田選手のセンターハーフとしてのプレーをみたが、彼は守備的ミッドフィルダーではなく明らかにセンターハーフとして機能していた。
彼の攻撃面での貢献はとても大きい。
攻撃時は、自由に中盤をコントロールする藤本選手のスペースを埋めるため変則的に右SHの位置に入ることが大きかったが、彼の攻撃参加によって大宮の攻撃に厚みが生まれた。
それまでの大宮の攻撃は、2人のFWと藤本選手の個人技に頼ることが多かった。いくら優れた選手でも個人の力で得点を奪うことは難しい。
選手の個人技術に頼るサッカーは、大宮のサッカーをより単調なものに見せていた。
また、内田選手の攻撃参加によって、自ら攻め上がるだけでなく、攻撃時に中盤の選手同士でボールを回し、タメができるようになった。
それが結果的にボールを落ち着かせて他の選手の攻撃参加を促した。
また、左SHでのパクウォンジェ選手起用によって更に攻撃にかける人数は増えた。
大分戦をみる限り守備に安定感のある波戸選手との相性も良さそうだ。

攻撃面では、一定の評価ができる試合だったと思う。
ただそれも大宮が意図するエリアでボールを奪うことができたからだ。
今後どの試合でもコンスタントにボールを狙い通りに奪えると、これからの大宮に大いに期待できるが、狙い通りボールが奪える時とそうでないときのムラが激しいのも事実である。
常に3ラインをコンパクトに保ち組織的に守備ができるかが今後のポイントになるだろう。
ただ大分戦のメンバー、特に金澤・藤本・内田・パク各選手が中盤に揃えば、きっとその期待に応えてくれるだろう。
次節磐田戦が非常に楽しみになってきた。

【対戦相手大分について】
4バックの大分を初めてみた。
恐らく怪我人が続出したことで昨シーズンのサッカーから変えざるを得なかったのだろう。
システムを変更したとき、そのポジションの役割に固執してしまい連動性が損なわれることがある。大分はそんな状態に陥っている感があった。
個々の選手で言えば決して劣っている訳ではないのに、何か出だしが遅い印象をもった。
大宮の方がやろうとするサッカーのイメージが共有されているため、選手が自律的に動いていたように思う。
恐らくシャムスカ監督は、今後改めて選手らに「サッアービジション(イメージ)」を構築し共有させなければならないのかもしれない。
新しいサッカーをするにしろ、今までのサッカーを貫くにしろブレてしまったらチームは崩壊してしまう。
まさにシャムスカ監督の采配にかかっている。

確かに連敗を7敗まで続けた責任はシャムスカ監督にもあるのかもしれない。
ただ今の大分を立て直す最良の監督もシャムスカ監督だと思っている。
監督更迭の話も出ているようだが、個人的にはシャムスカ監督解任は早計な気がしてならない。

posted by toddocom |18:33 | 大宮アルディージャ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年05月04日

9節 F東京-大宮戦 スタイルを貫くのか、選手を活かすのか!特徴を活かされぬまま大宮でくすぶっている選手-藤田祥史-

2-3で敗れたこの試合、大宮にとって評価が非常に難しい試合であった。
この試合の対戦相手は、F東京。
前節G大阪に2-4と敗れた。
確かにG大阪戦では後半24分以降、鈴木達也選手が投入してからはF東京がペースを掴んだように見えたが、鈴木達也選手が投入された時には、既にG大阪は4点をリードしており、G大阪の動きも緩慢となったところでの反撃だったことは否めない。
G大阪戦を観た時には、F東京の調子は決してよいとは言えないものであった。

そのF東京相手に大宮は前半25分で2失点をした。
この日の石川直宏選手は、確かにキレていた。
しかし、それ以上に大宮のディフェンスラインは崩壊していた。
F東京が確実に決定機を決めていれば、前半にもう2・3点加えてもおかしくない展開だった。
そういう意味でF東京は、この試合も決して調子がよかったと言える状態ではなく、不調から脱する機会を逸してしまった感があった。
大宮はそれでもF東京から勝ち点を奪うことができなかった。

前節山形戦に比べれば、攻撃への意識は高まったかもしれない。
前節山形戦に比べれば、チャン監督がやろうとするサッカーができたのかもしれない。
他にも褒めようと思えば、褒めるべきポイントはたくさんある。
個々の選手でみれば、攻撃面に関してはSBの攻め上がりは決して悪い出来ではなかったし、内田選手や途中投入されたパク選手は、期待以上の出来であった。
しかし、それにしても大宮の試合内容は拙劣であった。

監督が取るべきではリスクの取りかた~DFラインの混乱と崩壊~

私も、F東京戦のプレビュ-で積極的な若手選手の起用に賛同した。
DFで言えば、ルーキーで大学選抜の実績もある福田俊介選手のCBでの起用を期待していた。
しかし、福田選手はスタメンで出場を果たせなかった。
実際、この試合のDFで行われたのは、積極的な若手選手の起用ではなく、単純な選手の入れ替えであった。
DFは、前節からのスタメンからマト選手以外の3名を入れ替えた。
残念ながらこの選手の入れ替えが、裏目に出て大宮のディフェンスラインはコントロールを失った。
3ラインはコンパクトに保つことができず、3ラインの間(FWとMF・MFとDF)を自由に使われ、簡単にディフェンスラインの裏を突かれた。
確かにこの日チャンスを与えられたディフェンスの選手も不甲斐なかった。
両SBは、果敢に攻め上がるも、その裏のスペースをいいようにF東京に使われた。
前節山形戦でリスクを取りつつ果敢に攻め上がるパクウォンジェ選手を評価した。
この試合の土岐田選手・村山選手の果敢な攻撃参加も評価できるが、山形戦で犯した攻め上がった後でできるスペースを攻め込まれるという課題を修正するに至らなかった。
 また、大宮のDF陣はよく滑った。
選手らも味の素スタジアムの芝の状態が不評であることは承知していたはずだ。
それなのに彼らは一番滑ってはいけないところで、面白いように滑っていた。
明らかに準備不足と言わざるを得ない。

ただ、ディフェンスの選手らだけを責めるのは適当でない。
なぜなら、ディフェンスラインの選手を大幅に入れ替えた時点で、事前にDFラインが混乱することは十分想定できたからである。
無失点に抑える可能性も十分あったが、今回のように早い時間帯に失点を重ねる可能性も十分あったはずだ。
この試合3失点で敗れたという結果について監督の責任は大きい。
試合に誰を出場させるかを選ぶ権利は監督が持っている。その権利を否定したり犯すつもりはない。
恐らくチャン監督もその時点でもっとも期待ができる選手を起用したに違いない。
しかし、今回のようなDFラインの入れ替えのようなやり方は賛成できない。
今回のようにディフェンスラインが混乱する可能性が高く非常にリスクが高かったこと、また、もしリスクの高い入れ替えを行って上手くいかなかった場合、チャンスを与えられた選手らへの精神的ダメージが大きいことがその理由である。
チャン監督には、昨シーズンの樋口前監督のように、リスクの高いメンバー入れ替えを行い(2008年4月16日ヤマザキナビスコカップ横浜Fマリノス戦)、それ以降積極的に若手選手(バックアップ選手)を起用出来なくなるということだけにはならないことを願いたい。
片岡選手・土岐田選手・村山選手には今後も出場のチャンスを与えてほしい。

スタイルを貫くのか、選手を活かすのか!

以前、このブログで私なりに面白いサッカーの定義化をおこなったことがある。
面白いサッカーとは、

'サッカーのスタイルや目指すカタチが明確であり、
そのサッカーを試合で実践すること''

とした。
言うまでもないが、面白いサッカーを実践する最終目的は、勝利をすることである。
つまり、面白いサッカーをすることと、勝利をすることは決して矛盾するものではない。
しかし、チャン監督は、サッカーのスタイルにこだわるあまり、その目的を見失っているように思えてならない。
チャン監督が目指すサッカーのスタイルやカタチの先に、「勝利」が見えるのか見定めなければならない。
あたり前の話だが、目指すサッカーを実践したとしても、そのサッカーの先に勝利が見えなかったら、そのサッカースタイルは転換・修正をしなければならない。
チャン監督は、サッカーのスタイルを貫くあまり、選手の特徴を活かすことをせず型にはめ込みすぎる感がある。
 たとえば、FWの藤田祥史選手である。
彼は、チャン監督の下で、チャン監督が目指すサッカーを実践しようと献身的にプレーをしている。
しかし、彼にストライカーとして得点を期待するなら明らかに起用の仕方が間違っている。
昨シーズンまでの鳥栖時代の藤田選手の得点シーンやプレーを観ていれば、彼の活躍の場は、よりゴールに近い場所で仕事をさせるべきなのは明白である。
決して、今のようにロングフィードや精度の低いクサビを受けるのに適した選手ではない。
彼がゴールを量産するためには、チームとしてもっとお膳立て・サポートをしなければならない。
昨年の彼のJ2での18ゴールを観るだけでも彼がどのプレーを得意として、どのように得点を重ねてきたかすぐわかる。
お膳立てやサポートを怠っていながら、藤田選手にゴールの量産を期待するのは虫の良い話である。
せっかく、素晴らしいストライカーが大宮に加わったのに、明らかに監督がその優秀なストライカーを活かせていない。
これは、藤田選手だけでなく、石原選手やパク選手、その他デニスマルケス選手・クレメン選手という2人の外国人FWにも言えることである。
サッカーのスタイルを確立することと同様に、選手を特徴を把握し活かすことも監督には必要にはずである。
今のチャン監督は、選手の特徴を活かす意識が欠けているように思う。
チャン監督は現状、自分のイメージするサッカーを体現できる選手が少なく、大宮の選手層がとても薄いと感じているかもしれない。
ただ少し見方を変えれば、過去には、今シーズン程戦力が充実している年はないと気付くはずである。

もう少し藤田選手・石原選手を活かすことをチームで考えれば、必ず彼らはゴールを量産するだろう。

posted by toddocom |23:43 | 大宮アルディージャ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年05月02日

9節 F東京-大宮(プレビュー) チャン監督の主導の下、新しい大宮アルディージャは誕生するのか!

川崎戦(A)、新潟戦(H)、山形戦(H)と3連敗で迎える本日のアウェーF東京戦。
前節までのスターティングメンバーから大きく選手の入れ替えがありそうだ。
これまでの縦への攻撃意識の高かったサッカーを捨て、前節山形戦ではポゼッション率を高くしたサッカーを行ったが、結果的にポゼッションサッカーを主導的に行ったとされるベテラン選手がスタメンから消えることになった。
個人的な意見としては、昨シーズン、敗戦が続いた時のようなリスクを負わず横にパス回しをするだけのサッカーや、今シーズンにひたすら縦に向かうだけでのサッカーでは、目標としてACL出場権はおろか、一桁順位という成績もおさめられないと考えている。
多少のウェイトの違いはあれど、ポゼッションも、縦へのスピードも共に必要であると考えている。
本日のF東京戦では、おそらく前節からの反動で縦に速いサッカーを行うだろう。
ただチャン監督にはシーズンを通して、昨シーズンまでの良い部分(細かいパスワーク)と今シーズンチャン監督が大宮に持ち込んだ良い部分(縦に速い攻め)の「新旧調和」したサッカーを目指してほしいと思っている。

本日のF東京戦で新しい大宮アルディージャを見ることができるのだろうか。
大宮サポーターとしてとても興味深い試合になりそうだ。

積極的な若手起用は大賛成

今回、若い選手らが多く出場しそうである。
ベテラン選手や外国人選手の怪我からの復帰で、出場機会を減らした若手選手らに改めて出場機会が巡ってくるのはよいことである。
29人の現有戦力をどう起用するかは監督の権限であり、監督が考えるサッカーが出来ないのであればベテラン選手だろうが出場機会を奪われる。
このあたり前の環境が、チーム内に健全な競争原理を生み出す。
「言うは易く行うは難し」で、意外と、このあたり前の環境づくりは難しい。
競争原理をチーム内に持ち込んでいるという意味でチャン監督を高く評価したい。
チャン監督も言うように、若手選手の育成は、監督にとって重要な仕事の一つである。
若手選手に積極的にチャンスを与えなければならないのである。
 ただチャン監督が言う「7秒以内でフィニッシュするサッカー」が監督のイメージ通りには行われず、縦に単調なサッカーになってしまっていることに一部の選手が疑問に思ったことには私も理解できる部分がある。
だからチャン監督には、彼らの疑問や意見を聞く耳を持ち、意固地にベテラン選手を切り捨てるのではなく、再び復帰できるようサポートしてほしい。

【F東京戦理想フォーメーション】

      藤田  石原

 内田  金澤  新井  藤本

 パク  マト  福田  塚本

        高木

【対戦相手F東京の気になる選手】
今節は、相手がどういうサッカーをしてくるというよりは、大宮がどういうサッカーをするのかに注目したい。
ただ8節G大阪-F東京戦を録画観戦をして気になる選手が一人いたので挙げたい。

梶山陽平
G大阪-F東京戦、後半24分、羽生選手に代わって鈴木選手が投入されてからG大阪に圧倒的に攻め込まれていた状況が一変した。
これは梶山選手がトップ下からボランチに下がったことで比較的自由にボールを受けれるようになったことと、ボールの出し手(梶山)、ボールの受け手(石川・鈴木)が明確になったことが挙げられる。
本日の試合で梶山選手がボランチとして出場した場合、まず梶山選手を自由にさせないことが重要である。

posted by toddocom |07:53 | 大宮アルディージャ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年05月01日

8節 大宮-山形戦 ベテラン選手の反乱!?樋口サッカーとチャンサッカーの融合は実現可能なのだろうか?

29日、昭和の日に行われた大宮-山形戦であったが、前半1分の失点で大宮は、圧倒的に不利な状況におかれることになった。
山形に先制点を取られれば、守りを固められ、山形の組織的な守備陣を崩すのはとても難しくなることは戦前からわかっていた。
 
 山形は、大宮の隙をついてスローインから古橋選手が絶妙なセンタリング、それを長谷川選手が頭で大宮ゴールへ確実に流し込んだ。
この失点で、大宮は開始早々ゲームプランを狂わされることになった。
失点以降、大宮は同点にすべく前がかりになり、山形は余裕を持ってリトリートし、大宮の攻撃を受ける展開となった。
大宮が前がかりになっている分、山形のカウンターは効果的で、山形陣地でパク選手がボールを奪われ、左サイドの空いたスペースから簡単にセンタリングを上げられる。
センタリングを古橋選手がボレーシュートをし、シュートを詰めた長谷川選手に試合開始13分で2失点目となる追加点を許した。
2点のリードを許したが、大宮が防戦一方という試合展開では決してなかった。
大宮はその後、前半22分のデニスマルケス選手のヘディングシュート、前半31分の石川選手のシュート、前半44分の橋本選手FK、後半35分の石原選手のシュート、後半44分の藤田選手のヘディングシュートと、何度も決定機を迎えるが得点をすることができず、後半42分にPKにより決定的な3失点目を喫し山形に0-3で敗れた。

これで大宮は、6節川崎戦から3連敗となり、サポーターからも不安と不満の声が一気に高まった。
自分でレビューを書きながら、大宮サポーターのブログをいくつか確認したが、その落胆ぶりは激しく「近年稀に見る最低の試合」と位置付けるサポーターも少なくなかった。
0-3での敗戦なので大宮のサッカーがよくなかったのは疑いようもないが、私はこの試合、他のサポーターと少し違った意見をもった。
私なりに昨日の大宮-山形戦を振り返ってみたい。

ベテラン選手の反乱!?チャン監督のサッカーにNOを突きつけた?

開始1分の失点によって、試合開始早々に山形にリードを許すことになった。
山形が先制点をとれば、リトリートからカウンター主体のサッカーを徹底するのは明らかであり、大宮は開始早々の失点のためにゲームプランの変更を余儀なくされたのかもしれない。
ただ、一つ言えることは、大宮は失点後以降、今までチャン監督の下でやってきたサッカーを放棄した。
今まで多用してきたディフェンスラインの裏を狙うロングフィードは影を潜め、ポゼッション主体のサッカーに変更した。
このサッカースタイルの変更は、自然の流れでというよりは、明らかに大宮の選手によって意図的に行われたスタイルチェンジだった。
ただ、試合後のチャン監督のインタビューを読む限りでは、チャン監督の指示によるスタイル変更であった可能性は低く、おそらく選手、特に昨シーズン大宮を支えたベテラン選手ら主導で行われたスタイルチェンジだったようだ。
なぜこれまでのシンプルで縦に速いサッカーを放棄し、ポゼッションの高いサッカーに変更したのだろうか。
このスタイルチェンジの直接的な理由としては、デニスマルケス選手というチャン監督の標榜するカウンターサッカーとはタイプの異なる選手の起用であったように思う。
ただ、デニスマルケス選手のスタメン起用があったにせよ、この選手主導のスタイルの変更はあることを示唆している。
それは、一部の選手・特にベテラン選手が、チャン監督の行う、「シンプルで縦に速いだけのサッカー」に疑問を呈したということだろう。
ある意味、選手の一部(ベテラン選手)がチャン監督の行うサッカーに「NO」を突きつけた試合だったといってよい。
結果的には、選手主導のサッかーのスタイル変更も、試合内容・結果とも見ての通り失敗に終わった。
 チャン監督がこれまでテーマにしていた「ボールを奪ってから7秒以内でフィニッシュ」するサッカーは影を潜め、横パスが多くなりボールを前へ運ぶ推進力は低下した。
まるで昨シーズンの樋口監督の下、チームが低迷していた時のサッカーをみるようだった。
選手主導で行われたであろうこのシステム変更も、昨季のサッカーに後退したという理由でサポーターの不評を買うことになった。
ただ私は、今回、大宮がシステム変更をしたこと自体、実はそれ程否定的ではない。
なぜなら私も、大宮が相手ディフェンスラインの裏を狙う一辺倒な攻撃に限界を感じていたからだ。
ただ私が懐疑的なのは、一辺倒で単調な攻撃であって、カウンターサッカーや7秒以内でフィニッシュするというチャン監督のサッカーコンセプトを否定するものではない。
素晴らしいサッカーコンセプトも一辺倒にやり続ければ効力は低下する。
問題なのは、「単調さ」にある。
裏を狙うだけの単調な攻撃は、そう遠くない未来に破綻すると考えていた。
私が懸念していたのは、これから夏場に向かって気温が上がることや、試合数が増えることによる肉体的な問題だけではない。むしろ肉体的な問題よりも精神的な問題を危惧していた。
想像力を要するサッカーにおいて想像力を欠く単調なプレーほど選手のモチベーションを下げるものはない。ましてその単調なプレーが不合理で体力だけを消耗するサッカーだったら必ず選手から不満がでるだろうと考えていた。
開幕からチャン監督の標榜するサッカーへ「単調さ」と「精度の悪さ」によって選手から不満がでるのではと懸念していた。
単調さや精度の悪さが改善したかに思わせる試合もあったが、決定的に改善するまでには至らなかった。

チャン監督のサッカーに対して疑問を持っていた私は、開幕から続けてきたサッカーの対極にあるようなサッカーをしたこの試合を、単に「近年稀に見る最低な試合」と切り捨てられないのである。

ただこの試合の大宮のサッカーがよかったとは決して思わない。
この試合もまた、選手らの運動量の少ない足元へのパスだけの単調なサッカーであったことも指摘しておかなければならない。
サッカーは、単調に縦へボールを運ぶだけでもダメで、横にパスを繋ぐだけでもダメなのである。縦に速い攻撃を多用しようともポゼッションを高めるシーンは必ずあり、横へ確実に繋いて攻撃をするサッカーでも、必ず縦パス(クサビ)や空いたスペースに走り込むプレーは必要なのである。
そういう意味で、チャン大宮は、サッカーのスタイルの再考を迫られている。
言いかえれば、樋口前監督の下で行われた昨季までのサッカーと、チャン監督が今季実践しようとしているサッカーの融合が求められている。
次節、アウェーでのFC東京戦はどのようなメンバーでどのようなサッカーをするのか非常に楽しみである。山形戦のような縦への推進力のないサッカーもダメだが、チャン監督がこれまでやってきた縦に速いだけのサッカーをしてもその先に未来はない。
チャン監督が、どれだけ「新旧の調和」を真剣に考えているのか見守りたい。

私が考える「新旧の調和」・新大宮スタイル論

では新旧の調和・樋口サッカーとチャンサッカーの融合とはどのようなものだろう。
私なりに考えてみた。
私が考える新しい大宮のスタイルは、ポゼッションをベースとし、タイミングよくカウンターが仕掛けられるサッカースタイルである。
これはボールを奪った時の状況によってカウンターのタイミングを計り選手間で共有するのである。
つまり選手(奪った選手・奪われた選手)のポジション、奪った位置、奪い方でポゼッションかカウンターか判断する。そして重要なのはその判断を選手間で共有することである。
例えば、自陣相手の中盤の選手同士のパスを、大宮のDFインターセプトをした時は、カウンターを仕掛けるとか、ペナルティエリア付近スルーパスを受けたFWから大宮のDFボールを奪ったらパスを回しながら攻め上がるなど、選手間で共有するのである。
突き詰めていけば、相手後方のポジションの選手から、より相手ゴールに近い位置で、相手が前がかった状態でボールを奪えればカウンターの成功率は高まる。
これらの理想的なボール奪取の仕方を追求し共有していけば、否応無しに選手間のボール奪取の連係が高まるはずだ。
また、ボールホルダーをフォローするオフザボールでの献身的な動きが大宮には圧倒的にたりないので質の高い動きをしてほしい。
チャン監督は、今まで大宮に足りなかった「縦へ」の意識を植え付けた。
今度は、どのタイミングで上手くボールを縦へ運べるかがテーマである。
一辺倒に縦へ攻め続けるのではなく、ボールをいいカタチで奪いタイミングよく連動して攻め上がれれば、これほどの脅威はない。

攻撃参加にはリスクが伴う、積極的な失敗は歓迎する

山形戦において組織的な統一がなされていなかっただけでなく、選手らのコンディションも良くなかった。
初スタメンだったデニスマルケス選手は攻撃の流れを止めていた。
彼が試合感を取り戻し、もっと簡単に他の選手を使えればもっと試合内容や結果は変わっていたかもしれない。
また、やはり初スタメンに名を連ねた片岡選手もファールをせずにボールを奪い、パスを回せていたらもっと決定的なチャンスを作れていたかもしれない。
スタメンで起用され続けている橋本選手や藤本選手も、この試合は特に調子が悪く、ボールを奪われる場面が散見された。
その中で今季2試合目のパク選手も果敢にオーバーラップをするも、その空けたスペースを山形に上手く利用されピンチを招いた。
ただ私は、パクウォンジェ選手を評価したい。
先に挙げた調子の悪かった選手らが、ミスを多発したのに対して、パク選手は攻撃参加をするために、積極的にリスクを負って失敗したからだ。
確かに何度もピンチを招き、直接失点につながる失敗もした。
しかし、それ以上に彼は左サイドをオーバーラップし大宮にチャンスを作った。
SBがチャンスメイクするには多少なりともリスクが伴う。出場2戦目のパクウォンジェ選手に対しては、リスクを負いながらも積極的に攻撃参加する姿勢を褒めたい。
パク選手を空けたスペースは、マト選手やCHの選手がカバーすることや、相手の攻撃を遅らせることによって十分修正できるはずだ。
パク選手が攻撃参加せずに守ってばかりいたら、今回彼を獲得する意味はなく、波戸選手に左サイドを任せた方がよっぽど守備力は上がる。
あくまでもパク選手が加入したのは、その積極的な攻撃参加を期待したからだ。
次節FC東京戦でも果敢に攻撃に参加しチャンスメイクをしてほしい。

対戦相手山形について

予想どおり組織化され成熟度の高い素晴らしいチームだった。
大宮が集中力を欠いたシーンがあったにせよ、大宮の隙をつき確実に得点する山形の攻撃陣は素晴らしかった。
山形の直接試合を観戦して特に気になった選手を2人挙げたい。
一人はボランチの秋葉選手、もう一人は、GKの清水選手である。
秋葉選手は、守備だけでなく驚異の運動量で攻撃にも積極的に参加していた。
特に右サイドに流れ、キム選手、小林亮選手と数的優位をつくり効果的なセンタリングを上げていた。
一方清水選手は、大宮の決定的なシュートをことごとく防ぎ、未然に大宮が攻勢の芽を摘んだ。
もし前半アディショナルタイムの橋本選手の直接FKがゴールしていたらこの試合の結果は大きく変わっていたかもしれない。

山形には、今大宮に最も足りないものがあった。
それは、監督の下、明確なサッカーのスタイルがあり、そのサッカースタイルを実現するために全力を尽くす選手らのモチベーションだ。
健全なベクトルに選手の「努力・忍耐・犠牲」が発揮されているサッカーである。

実現するべき明確なサッカーのスタイルがあって初めて「努力・忍耐・犠牲」は最大限に発揮される。
明確なカタチなきサッカーに「努力・忍耐・犠牲」を強いてもそれはただの苦痛でしかない。
チャン監督にはもっと大宮の選手らの「努力・忍耐・犠牲」を上手く引き出してほしいものである。

posted by toddocom |08:49 | 大宮アルディージャ | コメント(6) | トラックバック(0)
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