2009年01月29日

大宮の中盤は補強が必要だったのか~大宮の中盤の課題は守備より攻撃面、解決策は補強より各ポジションの役割を再確認すること~

大宮サポーターの中で大宮のボランチを補強すべきだったという意見が根強くある。

結果的に中盤の選手については、積極的な選手の獲得は行わなかった。
それを裏付けるのは、2008年12月10日にリリースされた“2008シーズンのお礼と「アルディージャの誓い」達成状況のご報告”のなかで、“他のチームへも現時点で7名のオファーをしているところです”という行があるが、補強が一段落した1月現在、MFの選手でオファーをしたのは、横浜FCから昨年、期限付きで加入した内田智也選手への完全移籍の獲得オファーのみだった。
つまりMFについては昨シーズンと同様の戦力で戦つもりだったようだ。
後に獲得したパク ウォンジェ選手はMF登録ではあるが、彼の獲得は昨シーズンから懸案だった左SBの補強と考える方が自然であり、獲得に失敗した太田宏介選手(清水)の代替補強と考えるべきだろう。

<12月上旬に大宮が他クラブへ獲得オファーをしていたと思われる7選手(推測)>
 藤田祥史選手(サガン鳥栖:FW)
 石原直樹選手(ベルマーレ平塚:FW)
 マト ネレトゥリャク(水原三星ブルーウィングス:DF)
 内田智也選手(横浜FC:MF)
 太田宏介選手(横浜FC:DF)
 大島秀夫選手(横浜F・マリノス:FW)
 中澤佑二選手(横浜F・マリノス:DF)
※上記に挙げた名前は著者の推測です。

以前のエントリでも書いたが、より素晴らしい中盤の選手が大宮に加入してくれることは喜ばしいが、私もフロントと同様、今の戦力で十分だと考えている。

昨シーズンの大宮のMFについて振り返ると、最も問題にすべきは守備面よりも攻撃面、選手個々の力不足というよりも、各ポジショの役割への認識不足と連携不足であったのではと思う。各ポジションに対する理解レベルが上がり選手同士で連携がうまくできれば、現メンバーでも相乗的に面白い中盤が構成できると確信する。
確かに、中盤の守備にも問題はある。昨年の「奪う」サッカーの精度を上げ、より高いソーンでボールを奪取することは理想である。しかし、中盤で改善するべきは、守備面よりも攻撃面にあると思う。

中盤の選手が、役割に縛られ過ぎていないか。

昨シーズンから大宮の試合を観戦するようになったが、観戦をし始め最初に不満に感じた一つに中盤の動きがあった。大宮の場合、4-4-2の布陣を採用しているため、中盤の選手はサイドハーフ(SH)と、センターハーフ(CH)に分けられる。そのSH,CHともに動きが非常に限定的であり、言い換えるとポジションの役割に縛られているように見えた。

序盤戦、両SHを務めていたのは、藤本・小林大悟(以下小林大)の両選手。
彼らが認識(プレー)するSHの役割が非常に限定的なもので、
左SHの藤本両選手は、自分自身の特徴を活かすためなのか、左サイドのライン際に張り続け、ほとんどすべてのボールを足元で受けると、一人で状況を打開するようなプレーが多かった。
右サイドの小林大選手も運動量やボールに絡む回数が絶対的に少なく、ボールを受けても効果的なプレーができずにいた。
そして2人に共通するのは、相手ディフェンスラインの裏を抜けるようなダイナミックな動きがなかったことだ。逆に両SHにボールが渡ることによって攻撃のテンポを止めていたことである。
ただ、その状況下でも序盤戦と終盤戦にレギュラーとして出場した内田選によって、相手ディフェンスラインの裏へ飛び込むプレーが増え中盤が活性化するとともに、藤本選手も中盤以降、ポジションが変わり足元だけのプレーに留まらずダイナミックなプレーを披露した。
 また、7節以降左SBを務めた金澤慎選手や17節に右SBを務めた佐伯選手のように、サイドに張るような限定的な動きだけではなく、CHとともに中盤のポゼッションに加わり、両SBが攻め上がるスペースをつくり攻撃を活性化させた。

2008年4月26日
内田智也か金澤慎か!左サイドの起用法で大宮アルディージャの攻撃が変わる

2008年7月21日
17節柏-大宮戦 サッカー好きの皆さん必見!大宮のサッカー!17節柏に敗れたが、非常に面白いサッカーしている!!「接近・展開・連続」のサッカーの実践!

SHだけでなく、CH(ボランチ)に関してもシーズン通してそのプレーは限定的なものであった。昨シーズンのCHは、片岡選手、小林慶行、斉藤、佐伯各選手、4人が務めたが、CHの役割が非常に守備的だったように思う。この4名の攻撃への関与を得点(アシスト)でみると、小林慶選手が3得点(1アシスト)と最も多く、次いで斉藤選手が2得点(0アシスト)、片岡選手が1得点(0アシスト)、佐伯選手が0得点(1アシスト)と続く。これは他の強豪チームのCH(ボランチ)と呼ばれる選手らと比べると攻撃への貢献は乏しい。
セットプレーやPKからの得点もあるので、得点(アシスト)を獲ることだけが攻撃への参加の度合いを示すものではないし、数字には表れない効果的な攻撃参加もある。ただ、鹿島・川崎・浦和・G大阪のような地力のあるチームには直接的に得点に絡めるCH(ボランチ)がいることも確かである。

これからは大宮ではボランチを「ボランチ」と呼ばずに「センターハーフ」と呼ぶべきだ!ジェフ戦の大悟はボランチでなくセンターハーフだった

<各クラブのCH(ボランチ)選手の得点(アシスト)数>
鹿島   小笠原満男  5得点(5アシスト)
       青木剛      2得点(2アシスト)
       中後雅喜    0得点(3アシスト)
川崎   中村憲剛    4得点(8アシスト)
       谷口博之   10得点(1アシスト)
名古屋  中村直志    0得点(2アシスト)
       吉村圭司    1得点(1アシスト)
大分   エジミウソン   4得点(0アシスト)
       ホベルト     1得点(0アシスト)
清水   伊藤輝悦    0得点(1アシスト)
       山本真希    2得点(2アシスト)
       本田拓也    1得点(0アシスト)
       マルコスパウロ1得点(0アシスト)
F東京  今野泰幸    4得点(0アシスト)
       梶山陽平    1得点(0アシスト)
浦和   闘利王      11得点(5アシスト)    
            阿部勇樹    6得点(2アシスト)
       細貝萌      2得点(2アシスト)
       鈴木啓太    0得点(2アシスト)
G大阪  明神智和    3得点(0アシスト)
       橋本英郎    0得点(3アシスト)
       遠藤保仁    6得点(8アシスト)
横浜FM 河合竜二   3得点(0アシスト)
        山瀬功治   4得点(7アシスト)
       兵藤慎剛    2得点(2アシスト)
       松田直樹    1得点(3アシスト)
神戸   キムナミル   1得点(0アシスト)
       田中英雄    2得点(2アシスト)
       松岡亮輔    0得点(0アシスト)
柏     山根厳      0得点(0アシスト)
       杉山浩太    1得点(0アシスト)
大宮   小林慶行    3得点(1アシスト)
       片岡洋介    1得点(0アシスト)
       斉藤雅人    2得点(0アシスト)
       佐伯直哉    0得点(1アシスト)
新潟   千葉和彦    0得点(0アシスト)
       本間勲      1得点(0アシスト)
京都   シジクレイ    1得点(0アシスト)
       佐藤勇人    3得点(1アシスト)
       角田誠      1得点(2アシスト)
ジェフ  工藤浩平    2得点(3アシスト)
      下村東美     0得点(0アシスト)
磐田   犬塚友輔    1得点(1アシスト)
      ロドリゴ       1得点(0アシスト)
      上田康太    1得点(11アシスト)
東京V  福西崇史     3得点(0アシスト)
      菅原智       0得点(0アシスト)
札幌   クライトン      2得点(8アシスト)
      芳賀博信     0得点(1アシスト)

両サイドに張るSHと守備的な2人のCH(ボランチ)は攻撃の際に効果的に連携することはほとんどなかった。
もともと大宮の中盤の選手はボールキープやポゼッション力に優れた選手が集まっている。ポゼッションしボールはキープをするが、その流れでアタッキングサードへのうまくボールを運べない試合が続いた。

序盤戦、中盤戦と数試合ではあるが、面白いサッカーをみることができた。しかし、チームとしてMFが効果的に機能しはじめたのは、24節以降の6連敗を脱した30節ジェフ戦以上の数試合のみだった。

デニス・マルケス選手が離脱した終盤、藤本選手がセカンドトップに入り、ビッチを自由に動けるようなったこと、内田選手が復帰した事でボールの受けて明確になったことや、小林大選手がセンターハーフに入り前を向いてプレーしパスを配給したことで攻撃のカタチは形づくられ、来シーズンへの可能性を示した。

大宮の心臓 小林慶行が大宮の中盤を支える

前述したとおり、SHの藤本、内田、小林大、金澤、CHの小林慶、佐伯、斉藤、片岡各選手が構成する中盤の特徴は、ポゼッションを得意としていることである。特に小林慶選手は、「大宮の心臓」と言える存在で、小林慶選手がフィールドにいるといないとでは大宮のサッカーは変わる。
個人的には、今シーズンの中盤も、小林慶選手が中心となって構成されるべきだと考えている。なぜなら大宮のレジスタ(演出家)として攻撃の構成を期待するからだ。やはり大宮の中盤における課題は、「守備」よりも「攻撃」なのである。

守備に関して言えば、昨シーズン同様プレッシングサッカー(ボールを「奪う」サッカー)を継続・発展させるのであれば、CHでもより攻撃的な選手が守備的な役割をも担う負担が大きくなる。大宮の場合、マンツーマンではなく、ゾーンディフェンスを採用しているが、「奪う」サッカーとは、より高いゾーンでプレッシングをかけること、つまり小林慶選手が担当するゾーンより前方でボールを奪取することが中心となる。
よって守備的ミッドフィルダーとして、フィジカルが強く、ハードなディフェンスをする選手を配置する必要はなく、大宮にとっては攻撃の起点となるような選手をこのポジションに置くべきなのである。
昨シーズン、終盤戦で守備的ミッドフィルダーである片岡選手が大宮にとって重要な選手となった。これは彼がフィジカルに優れ体当たりでディフェンスをしたからというよりは、彼が守備的なCHに徹することによって、もう一人のCHが攻撃に参加できたことが大きかったと言える。つまり役割が明確になったことによって攻撃面で中盤の人数がかけられたのだ。

<大宮布陣4-3-3  相手4-4-2>

=×===×====×===×==============
         クレメン
内田                 石原
       ×     ×             プレッシングゾーン
×     藤本    小林大        ×
パク=============塚本============
        小林慶行
       ×      ×
             マト    冨田

         江角

※「×」は相手選手

2008年6月3日
ヤマザキナビスコカップ第5節大宮-新潟戦~心臓がなければ血は循環しない。大宮の心臓 No.32小林慶行~

小林大悟は、サイドはハーフではなく、センターハーフ

昨シーズンの小林大選手は、シーズン通して主に右SHを担当した。
昨シーズン以前の彼のプレーをほとんど見たことがなかったので昨年一年のプレーについて言えば、右SHとしてはほとんど機能しなかった。
ただ一試合、非常に重要な試合で彼は目を見張るプレーを披露した。
30節ジェフ戦の彼のプレーは、縦横無人にピッチ上を駆け上がり攻撃の中心として君臨した。中盤でパスを配給したかと思えば、次の瞬間には相手ディフェンダーの裏に飛び込みチャンスをつくり、またアタッキングサードへも果敢に攻め言った。この日のプレーは、敵将アレックス・ミラーも大いに驚き、小林大選手の獲得報道にまで発展するほどだった。

他の試合とこのジェフ戦で唯一異なることで言えば、彼のポジションである。それまで右SHを担当した小林大選手であるが、この日は30節にしてシーズン初となるCHでプレーした。CHといっても守備的な役割でなく、攻撃的な役割を担い中盤を走り回った。(前述通り、この試合守備的にボジションを取り、小林大選手のプレーを攻撃的にたらしめた片岡選手の役割も大きかった。)

今シーズンは、小林大選手のセンターハーフとしてのプレーを多いに期待していたのだが、昨日(1月28日)突然、ノルウェーリーグの強豪スタベイクの合宿参加と移籍報道が飛び込んできた。先日今シーズン初の紅白戦にはCHとしてプレーしただけに、今回の移籍報道は非常に残念である。まだ正式に移籍が決定した訳ではないので今後の動向を見守りたい。

ベースは全員攻撃、全員守備。

繰り返すが、大宮の課題は、守備面よりも攻撃面。
選手の能力よりも役割の認識不足と連携不足だと述べた。
特に攻撃に関しては、今まで書いてきたようにSH,CHとも機能してきたとは言い難い。SH、CHはそれぞれ偏った役割に固執し大宮に慢性的な攻撃力不足を生んだ。
これは、サッカーにおける根本的な意識が欠落しているからではないかと思う。
その欠落した意識とは、チャンスには全員で攻撃し、ピンチには全員で守備をするということである。
ハーフというポジションは、攻撃にも守備にも積極的に参加しなければならない非常に難しいポジションである。FWだけでは攻撃はできないし、DF・GKだけではゴールは守れない。
しかしながら、中盤の選手は時に、ポジションの役割が細分化する中で自分の役割に固執し、積極的に攻守に参加できないことがままある。
確かに役割を明確にすること、分業することはサッカーに限らず、すべての団体競技、すべての組織において有意義である。しかし本来の本質を忘れ、目の前の役割のみに固執するのは本末転倒である。
役割とは、本来の目的を効果的に達成するための手段でしかないからだ。
どのポジションを務めるでもチャンスがあれば攻め上がり、ピンチとなれば守らなければならない。昨シーズンの大宮の中盤には、サッカーの本質的な目的となる得点をとるという意識が足りなかったように思う。
今シーズンはFWだけでなく、中盤の選手も得点シーン数多く絡むようなプレーをぜひともみたい。
既存メンバーで十分戦えることを証明してほしい。

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posted by toddocom |16:26 | 大宮アルディージャ | コメント(4) | トラックバック(0)
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2009年01月22日

3バックが守備的で4バックは攻撃的?4バックは本当に攻撃的なシステムなのか~2009シーズンの大宮アルディージャのディフェンスラインについて考えてみる~

私はサッカーの戦術に関する書籍を読んだことがないので、戦術について語ろうとする時、自分がプレーしてきたサッカーの経験とJリーグや日本代表などの試合を観戦することによって学んだ知識しか持ち合わせていない。
 また、私は、フォーメンションに選手を当てはめて、予想布陣やベストの布陣などの考えるのが好きなのだが、その割にシステムや戦術に関する知識が乏しい。

私と同様に、
「現代サッカーは4バックで3バックは時代遅れ」
「今の日本代表は、4-2-3-1がベスト」
などシステムや布陣を議論するのが好きな割に実はよくそのシステムの特長について理解していないサッカーフリークも多いのではないだろうか。

私が支持するシステムは常にその時々の流行りのシステムに影響されてきた。
この十数年の間、サッカーをする際には、ディフェンスを4バックにするのか、それとも3バックにするのかはその時々の流行りによって決めていた。
90年代中ごろまでは、4バックを採用していたが、4人の中には常にスイーパーやリベロというポジションが存在したし、90年代後半には、何の疑問も持たず3バックにシステムを変更した。そして、ここ数年は再び4バックに戻ったが、そこにはスイーパーやリベロというポジションは消えていた。
チームが敷くシステムについて深く考えたこともなく、この戦術への無理解がもう一段上のレベルでサッカーが続けられなかった所以の一つだったと思っている。
 一般的に3バックは守備的、4バックは攻撃的と言われているが、なぜ人数の多い4バックが攻撃的なのかと常々不思議に思う程だった。
ただ多少、サッカーの戦術やシステムに興味を持つようになった今でも3バックは守備的、4バックは攻撃的という一般的な考え方に首を傾げてしまうのである。

大宮の4バックは本当に攻撃的な布陣なのか?

2009年1月17日に行われた大宮アルディージャ、新体制発表会見においてチャン新監督は、好きなシステムについて尋ねられると

「僕はあまりシステムにこだわっていない。でも大宮の4バックを崩したくないとは思うが、オプションは二つある。(他のシステムもあるということ)」

と答えた。大宮アルディージャは、J2に参入した1998年以来、4バックのゾーンディフェンスを採用してきた。一部の大宮サポーターの中には、4バックは大宮の伝統的スタイルだとし、3バックへの移行に違和感を覚える者もいる。樋口前監督時代も、監督の口から「4バックが大宮の伝統的なスタイル」といった旨の発言があることから、チーム内でそのような考え方が浸透しているのかもしれない。
 チャン新監督は、前任の仁川ユナイテッド時代、主に3バックを採用していた。チャン新監督の就任によって、仁川時代同様、大宮サポーターの中には、4バックから3バックへシステムを変更するのではと不安に思ったサポーターも少なくないのではないか。
 17日の会見では、4バックを継承することを明言したものの、3バックを採用する可能性についても含みを持たせた。

そもそも3バックより4バックの方が本当に攻撃的システムなのだろうか。
2009シーズン、大宮が3バックと4バックどちらが適しているのか考えてみたい。

 前述の通り、一般的に3バックは守備的で4バックは攻撃的とされるのはなぜだろうか?これはセンターバック(CB)の人数によるところが大きいと考えられる。4バックはCBが2人なのに対して、3バックの場合、CBが3人となる。これは相手FW2人(ツートップ)に対して2人のCBがマンマークをし、常に一人のCBを余らしておくことを目的としている。3バックの方がCBが一人多いのである。これをもって3バックが守備的と考えられている。
更に、3バックの際、相手のサイドからの攻撃に対して対応するのは、両サイドに張ったウィングバック(WB)である。サイドから攻め込まれた際には3人のCBと両WBが低い位置を取るため、5バックに近い布陣となる。
対して4バックの場合CBは2人、3バックと比べるとCBの人数が一人少ない。
SBは攻撃の際、サイドからのオーバーラップで攻撃に参加することも多く、3バックと比べて最終ラインに残る人数が少なく攻撃に人数を割けると考えられている。これをもって4バックが攻撃的であると考えられている。
しかしCBの人数だけで攻撃的、守備的と安易に決めつけてよいものなのか?
攻撃の時に、攻撃に参加しやすいのは、4バック時のSBより、3バック時のWBだろうと考えるのは私だけではないはずだ。
3バックの際はGKとCB3人を除けば7人が攻撃に参加できるのに対して、4バックの場合は、両SBが攻撃に上手く参加できなければGKとバック4人を除いた6名で攻撃を仕掛けなければならない。

4バックの場合、SBの効果的な攻撃参加があって初めて攻撃的な布陣と言える。両サイドの効果的な攻撃参加がなければ、3バックの方が攻撃に人数を割きやすい。

2008シーズンの大宮の4バックシステムを振り返った時、田中輝和選手、村山祐介選手が右サイドを務め、波戸選手が左サイドを務めた両SBは、シーズン通してコンスタントに攻撃に関与できたとは言い難い。田中選手にしろ、村山選手にしろ、いくつかの試合で素晴らしい攻め上がりを見せたが、継続して力を発揮することはできなかった。左SBの波戸選手に関しては残念ながら、シーズンを通して効果的な攻撃参加はみられなかった。
加えて、大宮のセンターハーフ(ボランチ)は、攻撃参加の意欲が乏しく、実質4名(FW2名、SH2名)によって攻撃をしなければならなかった。
2008シーズンの大宮が採用した4バックはお世辞にも攻撃的とは言えなかった。
ただ、右SBについて言えば、29節東京V(A)以降、ルーキーの塚本選手がレギュラーを奪取し、攻撃参加の頻度が増えた。30節のジェフ戦の小林大選手の一点目のゴールは、塚本選手の内田選手へのサイドチェンジから始まったし、31節川崎戦のクレメン選手の勝ち越し弾は、塚本選手のセンタリングによって生まれた。
昨シーズンを振り返ってみると、非常に重要な意味ある2ゴールに関わったと言える。

大宮には来年も4バックにチャレンジしてほしい。

3バックでも、4バックでも重要なのは、いかに攻撃に人数が掛けられるかである。
昨年のチームの編成を振り返ると、4バックに適していたとは言い難い。攻撃に人数をかけやすいことだけを考えれば、両WBが高い位置に張っている3バックの方である。
ただ個人的には大宮には、4バックを採用してほしい。

4バックを勧めるのは、攻撃においてSHとSBの2人でサイドの攻め込むことができるからである。サッカーにおいて相手サイドを崩すことは絶好のチャンスとなり得るし、大宮にはクレメン選手や藤田選手、石原選手のように点で合わせてゴールを奪うゴールへの嗅覚が優れたFWがそろっている。
3バックの場合、主にサイドを担当するのはWB1人である。WBの負担が非常に大きくなる。
繰り返すが4バックが攻撃的になる所以は、両SBが効果的に攻撃に参加することであり、今シーズンも昨シーズン同様、両SBが効果的に攻撃に参加できないのであれば、チャン監督が示唆するように3バックのオプションを持つべきである。

ただ、右サイドには攻撃参加のできる塚本選手がおり、左サイドには今シーズン韓国浦項からパク選手を獲得することができた。パク選手の加入で両SBに攻撃的な選手を得た大宮は4バックが適していると言えるだろう。
昨年の樋口サッカーのベースとした攻撃的なサッカーをするために、今シーズンもぜひ大宮には4バックにチャレンジしてほしい。

<大宮が4バックを採用した場合4-4-2>

       石原   クレメン

 内田    片岡   小林慶  藤本

 パク   マト   冨田    塚本

                 江角

<大宮が3バックを採用した場合3-4-1-2>

     デニマル クレメン

          藤本

パク   小林慶   小林大    塚本

     マト   冨田  福田(西村)

           江角

※3バックを採用する際は、冨田選手、マト選手に次ぐ3人目のCBの成長が求められる。

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2009年01月18日

「今日の埼玉スタジアム2002は、浦和のホームスタジアムではない 大宮アルディージャのホームスタジアムだ」と言える日は来るのか

大宮ホームのさいたまダービーで

「今日の埼玉スタジアム2002は、浦和のホームスタジアムではない 大宮アルディージャのホームスタジアムだ」

と大宮サポーターである私は、なんの躊躇いもなく言えるのだろうか?

今年もやはりこの問題について考えなければならない。
昨日1月17日の読売新聞朝刊によると大宮は、試合の主管クラブとして浦和と対戦する今季の「さいたまダービー」を、埼玉スタジアムで開催する方針を固めた。

さいたまダービー 埼スタで (2009年1月17日読売新聞朝刊より)

さいたまダービー 埼スタで
昨シーズン、NACK5スタジアムで開催された大宮ホームのさいたまダービー。 NACK5スタジアムの収容人数が15,300人と少なく、浦和サポーターだけなく、多くの大宮サポーターもスタジアムで試合を観戦することができなかった。 NACK5スタジアムでのさいたまダービー開催について大宮・浦和両サポーターの間で物議を醸した。 色々な問題があったのだが、私は今でも、大宮主管のさいたまダービーはNACK5スタジアムで行うべきだったと思っている。 できればこれから先もNACK5スタジアムでさいたまダービーを開催してほしいと願っている。 しかし、今シーズンの大宮ホームの浦和とのさいたまダービーは、埼玉スタジアムで行われそうだ。 確かに、大宮は2007年に定めた「アルディージャの誓い」のなかで2009年、つまり今シーズンまでに観客動員300,000人を謳っている。2008シーズンの観客動員数は、20,5265人。本当に目標通り、今シーズン観客動員300,000人を達成するのならNACK5スタジアム以外のスタジアムでの開催を考えなければならない。 先述の通り、NACK5スタジアムの収容人数は15,300人、大宮主管のホームゲームは20試合(リーグ戦17試合+ヤマザキナビスコ杯3試合)のため、ホームゲームのすべての試合で満員にしてやっと300,000人。 スポンサーが保有する優待チケットが存在するため、事実上、チケットが完売しても満員になることはない。つまり、NACK5スタジアムのみで試合を開催する限り目標の300,000人は達成できないのだ。 アルディージャの誓いを順守し、観客動員、年間300,000人を達成しようとするフロント姿勢には評価する。 大宮の主管の数試合をNACK5スタジアム以外のスタジアム―埼玉スタジアムや国立競技場-で試合をすることも反対はしない。 ただ、浦和とのさいたまダービーにおいて大宮のホームゲームで埼玉スタジアム2002を使用するのはどうしても容認できない。 確かに埼玉スタジアムは、浦和レッズが保有するスタジアムでもなく、埼玉県の施設である。先日、埼玉県代表市立浦和高校を応援すべく埼玉スタジアムを訪れた際には、大宮アルディージャ関連のモニュメントをいくつか確認することができたし、南側のコンコースフロアはオレンジ色に彩られている。 でもやはり、浦和戦においてある埼玉スタジアムを、 大宮のホームスタジアムだとは胸を張って言えない。 浦和レッズ戦において大宮アルディージャのホームスタジアムはやはりNACK5スタジアムであり、埼玉スタジアムはアウェーのスタジアムなのだ。 アウェーのスタジアムをホームスタジアムと言うことをどうしてもできない。 私は、昨シーズンからの大宮サポーターであり、長年大宮の応援してきた方々のように大宮サッカー場の改修期間中に埼玉スタジアムや駒場競技場をホームスタジアムとして大宮を応援したことはなく、応援をし始めた時には、すでに改修されたNACK5スタジアムがあった。だから古株の大宮サポーターの方々とも、さいたまダービーで埼玉スタジアムを使用することに対する考えは違うのかもしれない。 まだ正式に、来年のスケジュールや開催場所のリリースがされていないが、恐らく埼玉スタジアムで大宮ホームのさいたまダービーは行われであろう。残念ながら今の時点で「さいたまダービーをNACK5スタジアムで!」と主張しても現実的ではない。 今後は、昨年同様、いかにスタジアムを赤ではなく、オレンジに染めることができるか色々考え、提案をしたい。 今までは言えなかったが、今後 「年に一度、埼玉スタジアム2002が、浦和レッズのホームではなく、大宮にアルディージャのホームスタジアムになる」 と胸を張って言える日が訪れることを願いたい。


≪2008シーズンの大宮ホームのさいたまダービーに関するエントリ≫

2008年7月16日
浦和サポーターの理解と協力なしには実現できない!!日本最高のダービーマッチの実現を願う~9月21日さいたまダービーに向けて~

2008年9月10日
誰が何と言おうと大宮のホームスタジアムはNACK5スタジアム大宮~チケット騒動、結局混乱したのはアウェー浦和でなく、ホーム大宮のサポーターだった!?~(上)

2008年9月10日
誰が何と言おうと大宮のホームスタジアムはNACK5スタジアム大宮~チケット騒動、結局混乱したのはアウェー浦和でなく、ホーム大宮のサポーターだった!?~(下)

【追記】
浦和レッズが、公式に、さいたま市浦和駒場スタジアム・埼玉スタジアム2002の2施設をホームスタジアムとしているのに対し、大宮のホームスタジアムはNACK5スタジアムのみです。
大宮主管の試合を埼玉スタジアム2002で開催する可能性はあっても、厳密には埼玉スタジアム2002が大宮アルディージャのホームスタジアムになることはないという指摘を受けました。
執筆段階で認識に誤りがありました。失礼しました。
※本文は修正せずに掲載させていただきます。


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2009年01月16日

2009シーズンに向けて、大宮アルディージャ戦力補強~大宮の補強は成功したのか~

14日に横浜FMの中澤佑二選手が残留を表明したのを受けて、この日J1実行員会に出席した渡邉誠吾大宮アルディージャ社長は、「シーズン前の補強はこれで一段落です」とし事実上シーズン前の補強の終息を宣言した。

中澤獲れず残念…大宮(スポーツ報知2009.0.15)

私は以前のエントリで、2009シーズンに向けた大宮の補強のポイントとして4項目あげた。その4項目に基づいて大宮の補強の成果を考察してみたい。

≪筆者独自の大宮アルディージャ補強のテーマ≫
①センターバック~ポストレアンドロの獲得
②左サイドバック~攻撃的な本格的派レフティーの獲得
③右サイドハーフ~上下運動のできるスピード系選手の獲得
④フォワード~ラフリッチを脅かすポストプレーヤーの獲得

勝手に2009年大宮アルディージャの布陣を妄想してみる~私が大宮アルディージャテクニカルディレクターだったらこう動く~

①センターバック~ポストレアンドロの獲得~
~マト・ネレトゥリャクで穴埋め、福田俊介がどれだけ即戦力となるか~

2シーズンに渡り最終ラインで大宮の守ったレアンドロ選手が昨シーズン限りで退団したが、韓国Kリーグ 水原三星からマト・ネレトゥリャク選手(以下マト)を獲得し、レアンドロ選手の抜けた穴を埋めるカタチとなった。
2006年から3シーズンKリーグのベスト11に選出されており、実績としては申し分ない。Kリーグで活躍した外国人FWがJリーグに移籍し日本でも活躍ケースが数多くある。
DFに関してもKリーグで実績を残した外国人選手が通用することは想像に難くない。
外国人であるため、連係面を危惧するサポーター・解説者がいるが、これに関しては避けては通れない問題であり、シーズン前に少しでも連係不足を解消してもらうしかない。ただマト選手がKリーグというアジア圏での実績を残していることを考えればそれほど心配する必要はないと考えている。
また、法政大学から加入する福田俊介選手にも期待したい。昨年インカレで準優勝をした法政大学にあって3年時よりレギュラーと出場していた。昨年は、関東大学リーグ選抜A、全日本大学選抜に選出された大学サッカー屈指のDFである。昨年、明治大学在学中に活躍した同学年F東京の長友選手や、シーズン途中でレギュラーを奪った横浜FM兵働選手(早稲田大学)、そして大宮の塚本選手(浦和東高校-駒沢大学)のように即戦力としてチームに貢献してほしい。
樋口前監督は若手選手を起用することに関しては後手に回ってしまった。塚本選手は終盤になってやっと出場機会を得られ、有望株の川原選手(東洋大)は結局1試合も出場する機会すら与えられずに今年は草津にレンタル移籍をしていった。チャン新監督には、リスクを恐れず積極的に若手を起用してほしい。
ボランチが本職に片岡選手にCBのポジションを奪われないよう、冨田選手を中心に、マト選手、福田選手、そしてJFL高崎から復帰した西村選手の4人で成長し合ってほしい。

CBの補強は、中澤選手の獲得に至らなかったが、及第点の出来と言えるだろう。

②左サイドバック~攻撃的な本格的派レフティーの獲得
~アジア枠で元韓国代表パク・ウォンジェ獲得!目標は5アシスト5得点~

左サイドバック…。昨シーズンを通して、私が最も補強が必要と考えていたポジションである。今回、パク・ウォンジュ選手の獲得で左サイドバックの補強とした。注目すべきはパク選手がMFとして登録されており、浦項では主に左ウィングバック(WB)を務めていることだ。
世界のサッカーの趨勢をみても、左SHもこなせる選手が左SBを務めることが多く、守備面以上にサイドをオーバーラップし如何に精度の高いセンタリングを上げられるかが重要なポジションである。
昨年末、日本で行われたマンチェスターU-G大阪戦においても、左SHのナニ選手だけでなく、左SBのエブラ選手が何度も果敢にオーバーラップをしてみせた。
攻撃的なサッカーを志向してくためには、攻められるリスクを負ってでもSBは攻撃に参加すべきだと思う。そういう意味は左WBや左SHを務める攻撃的なパク選手の獲得は大いに評価したい。

懸案だった左サイド、獲得したのは元韓国代表 パク ウォンジェ(朴原載)~左サイドを駆け上がれ、十用なのはどれだけ攻撃に貢献できるかだ~

08シーズン終了時、大宮の最優先すべき補強ポジションは左SBだった 気になるJ2クラブ所属の大宮東高校出身の選手2人~髙地系治と鈴木伸貴~

③右サイドハーフ~上下運動のできるスピード系選手の獲得
プレー見れば見るほど石原直樹はFWでも使いたい、若手選手の成長に期待か

昨シーズン、主に小林大悟選手(以下小林大)が務めたポジションであるが機能したとは言い難い。小林大選手はボールを受けるのではなく、ボールを供給する選手なのである。決定的なバスを出し、その後自らも相手ペナルティーエリアに進入し決定的な仕事をする。決して個人で状況を打開していくタイプの選手ではない。
そう考えると右SHには、左サイドの内田選手のように運動量が豊富で献身的に上下運動ができる選手の獲得を期待していた。しかし、右SHの獲得はなかった。

ただ、湘南からFWの石原選手を獲得して、石原選手を右(左)SHで起用する考えが頭をよぎる。私が理想とするSH像は、Jリーグで言えば、柏の菅沼選手やジェフの谷澤選手のようなプレーヤーである。石原選手のスピードと技術であれば、菅沼選手や谷澤選手に匹敵するサイドプレーヤーになるのではと獲得当初は考えていた。
しかし、加入が決定してから昨シーズンの湘南の試合をみるにつれ、石原選手をSHとしてコンバートするリスクを負うよりも、石原選手はやはりFWで起用したいと強く思うようになった。背丈はないがポストプレーヤーとしてもすぐれ、自ら反転してゴールを狙う技術もある。間違いなくJ1でも活躍できるプレーヤーである。
非常に悩ましい決断ではあるが、石原選手は、FWで起用しつつも、ぜひ右SHでの起用も挑戦してほしい。
柏の菅沼選手はSHとして、10得点(0アシスト)、ジェフの谷澤選手は7得点(5アシスト)を記録している。新人王を受賞した名古屋の小川選手はサイドアタッカーとして11得点(11アシスト)を記録した。石原選手も点を獲れるサイドアタッカーに成長してほしいというのが私の望みだ。

石川直宏でなく湘南の石原直樹を獲得~石原が2トップの一角だけでなく、3トップ、右SHでも活躍できれば大宮は来シーズン上位を狙えるクラブになる~

石原選手を本来のFWとして起用した場合、サイドハーフを務めるのは、スターティングメンバーには内田・藤本・金澤・橋本各選手の内の2人が選ばれるだろう。土岐田選手は昨年に引き続きバックアップメンバーになりそうだ。非難を恐れずに言えば、まだ土岐田選手がレギュラーを獲得するのはまだ難しい。
ここで期待したいのが川辺隆弥選手と渡部大輔選手のユース出身コンビだ。渡部選手はFWであるが、現在カタールU‐20親善大会にU‐20日本代表としてはMF登録で参加しており今後右サイドハーフとしても期待できる。
チャン新監督の標榜する「走るサッカー」では、若くて運動量がある川辺・渡部両選手が起用される可能性も十分に考えられる。

右SHの補強に関しては、今の時点での評価は難しい。シーズンが始まり改めて評価したいと思う。積極的に新しい選手を起用して攻撃的なサッカーを実現してほしい。

④フォワード~ラフリッチを脅かすポストプレーヤーの獲得
~藤田祥史、石原直樹のJ2屈指のFWの加入~

昨年の7月にクレメン・ラフリッチ選手(以下クレメン)が加入して大宮の攻撃のカタチが大きく変わった。終盤にフィットするまでに、6連敗を記録し結果的に残留争いに加わった。これはクレメン選手の力不足というよりは、チームとして戦術の変更に対応できなかったという方が正確である。敢えてシーズン途中に攻撃的な戦術を変える必要がなぜあったのかと言えば、ペドロ・ジュニオール選手が途中でチームを離れ、夏を過ぎるとデニス・マルケス選手が怪我で戦線を離脱したため攻撃の軸を変えざるを得なかった。
30節のジェフ戦以降やっと、クレメン選手へのクサビから始まる効果的な攻めが出来上がった。
チャン新監督が、昨年の大宮のサッカーを踏襲してサッカーをするのであれば、ポストプレーヤーがクレメン選手だけでは心もとない。
確かにクレメン選手は素晴らしい選手であるが、スピードがなく、ポストプレーの際、球離れが悪い。加えてクレメンがFWの場合、前線からの守備が見込めない。このオフの補強でクレメン選手のバックアップ選手、若しくはクレメン選手に代わるFWの獲得が期待された。

白羽の矢が立ったのが、2007シーズン24点、2008シーズン18点とJ2で結果を残した鳥栖の藤田祥史選手であった。
石原選手同様、藤田選手が加入内定してから昨シーズンの藤田選手のプレーを見てみると、藤田選手は自らボールをキープして状況を打開し得点をする選手ではなく、周りの選手を上手に利用してゴール前で決定的な仕事をするプレーヤーであった。
大宮の戦術には合っている選手と感じた。
彼の得点はPKを除けばほとんどすべてはワンタッチプレー、それもサイドの選手がサイドえぐり、最後にボールを受けて得点する「ポジショニングに長けたFW」であった。このゴールへの嗅覚が、J1でも通用するのか非常に興味深い。
 前述の石原選手もまた、背丈はないがポストプレーも優れておりポストプレーヤーとして十分、計算できる選手だとわかった。

なかにはJ2で活躍した選手がJ1で通用するのかという懸念を持っているサポーターがいるが、私は十分通用すると考えている。ただ試合にでなければ得点もできない。J2で活躍した選手が、J1クラブに引き抜かれた選手でコンスタントに試合に出場した選手は少ないように思う。特に移籍してきた選手は、他の選手との連係の成熟度も高いとは言えない。序盤、すぐに結果がでなくても藤田・石原両選手を根気強く起用する必要がある。

大宮サポーターの夢 ~藤田祥史と石原直樹 2人のストライカーが日本代表に選出され南アフリカのピッチで躍動する日~

ボランチの選手の補強は必要だったのか

大宮の今回の補強を振り返ってみると、右SHの攻撃的な選手が獲得できなかったこと以外は、補強すべきと考えるポジションはほぼ補強たされた。

今回の大宮の補強に関しては及第点といってよい。
サポーターのなかでボランチの補強を重視する意見がある。
確かに優秀なボランチの選手が加入することは歓迎すべきことだが、私は重要度の高いポジションだとは思わない。
確かに佐伯選手の退団は大きいが、佐伯選手に積極的な攻撃参加が望めなったことを考えれば佐伯選手という選択肢を断った上で来シーズンの中盤の編成を考えてもよいと思う。

大宮の最大の特徴は、小林慶行選手(以下小林慶)中心に行われるパスワークだと思っている。ただ昨シーズンのボランチの課題を言えば、強みのパスワークから、攻撃へうまく展開できなかったこと、また8月以降小林慶選手の怪我により、パスワーク自体が消えてしまったことである。
攻撃への展開については、昨シーズン終盤に内田選手・藤本選手・金澤選手などが精力的に運動量を増やすことによってボランチとの連係はだいぶ改善された。
敢えてボランチの懸念材料を挙げれば、小林慶選手が今シーズンのように怪我などで欠場した際の代役についてである。
これについてはU-19日本代表にも選ばれた青木選手が昨年一年でどれ程成長しているかにかかっているのだろう。選手は実践で起用しなければ、急激な成長は望めない。昨年ほとんどピッチに立つことのなかった青木選手であるが、今年どれだけ青木選手をピッチに立てるのか、ある意味チャン監督の腕の見せところになるだろう。

このオフの大宮の補強は比較的上手くいったと言える。
ただ、いくら素晴らしい選手を補強してもチームとして機能せず、結果をだすことができなかったクラブは過去に数多くあった。逆にピッチにたつそれぞれの役割が明確で、目指すサッカーのカタチを共有することができれば、個々人の力以上のサッカーができる。
目指すサッカーを明確にし、チーム内に共有していく作業は、結城テクニカルディレクターの手腕とチャン新監督の采配に大いに期待した。
昨シーズン、樋口前監督によって攻撃サッカーへの転換が図られた。
今年は、将来、受け継がれていく、変わることのない「大宮サッカー」を確立してほしい。


≪2009年新加入・復帰選手≫2009.1.16時点
新加入 石原直樹 FW(←湘南ベルマーレ)
      藤田祥史 FW(←サガン鳥栖)
       マト・ネレトゥリャク DF(←水原三星ブルーウィングス)
       パク ウォンジュ MF(←浦項スティーラース)
           福田俊介 DF(←法政大学)
       新井涼平 DF、MF(←大宮ユース)
復帰   高木貴弘 GK(←コンサドーレ札幌)
       西村陽毅 DF(←アルテ高崎)

≪2009年契約未更改・期限付き移籍≫2009.1.16時点
未更改 荒谷弘樹 GK(→コンサドーレ札幌)
       レアンドロDF(→ゴイアス)
           西村卓朗 DF(未定)
       佐伯直哉 MF(未定)
       吉原宏太 FW(未定)
       森田浩史 FW(→ヴァンフォーレ甲府)
       桜井直人 FW(未定)
       石亀晃  DF(未定)
       若林学  FW(→栃木FC)
期限付 川原達矢 DF(→ザスパ草津)
       田中輝和 DF(→横浜FC)
       ペドロ・ジュニオール(→アルビレックス新潟)

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2009年01月14日

中澤佑二へのラブレター ~中澤佑二に恋をした1ヶ月 振られはしたが、2年後に再び中澤選手へのラブコールをするために~

本日1月14日に、横浜F・マリノス所属の中澤佑二選手が自身のホームページで横浜への残留を報告した。

中澤佑二オフィシャルサイト BOMBER22.COM

大宮が中澤選手に正式なオファーを出したのが、昨シーズンが終わってすぐの12月上旬。
大宮が中澤選手にオファーを出した時から中澤選手がオレンジ色のユニフォームを着ることを心より期待していた。

大宮が提示した横浜を上回る待遇は、プロ選手として魅力的な話であるし、地元埼玉県のクラブ大宮からのオファーは、埼玉県でサッカー人生を終えたいという中澤選手の要望に合致する。(当然浦和を念頭においた発言だと思うが…)、そして何より大宮には中澤選手が活躍する場があると確信したからだ。

「そのチームでの自分の未来像をイメージできないと、決断するエネルギーは生まれない」

中澤選手が昨年末、今期の所属先を決める際の基準について語ったものだ。
確かに大宮での中澤選手の未来像は明確にあった。
ただ、今思うと中澤選手が思い描く未来像と、大宮が思い描く中澤選手の未来像が大きく異なっていた。

中澤選手が考える将来像とは、リーグで優勝し、ACLに出場する姿であり、2010年南アフリカのピッチで活躍する姿あった。
一方、大宮が提供しようとした中澤選手の活躍の場とは、J1昇格から5シーズン目を迎える地元埼玉県のクラブを、共にJリーグ有数のクラブにしていくというものであった。
大宮のみる夢が、2011年までにJ1で優勝をすることなのに対し、中澤選手は更に上の世界を見ていたに違いない。
結局、今の大宮には中澤選手が思い描く未来像を提供することができなかった訳である。


大宮が正式オファーを出してからのこの約1ヶ月、まるで恋をしたかのように中澤選手に関する色々な報道に一喜一憂した。
本日の「中澤残留!」の報道を目にしたとき、ひどく動揺した。以前、失恋をした時の感情にとても似ていた。
本当にやりきれない思いだった。
ただ、久しぶりに激しく揺れ動いく気持ちに新鮮さも覚えた。

本日発売のサッカーダイジェスト1/27号985号でJリーグの補強動向について柱谷幸一氏と対談する金田喜稔氏が、

たとえ実現しなくても、ビッグネームを狙いに行くという動きや気概を見せれば、メディアは取り上げるし、ファンも夢を見られる。自分たちから動いて変えていくという雰囲気が、今のJリーグには乏しい。(サッカーダイジェストより)

と語ったが、今回の中澤獲得という大宮フロントの動きによって大宮サポーターは夢を見ることができたし、大宮フロントの気概も感じることができた。その気概が他の選手獲得にはプラスに働いていることも実感できている。
今回の大宮フロントの中澤獲得の一連の動きを大いに評価したいと思う。

「一生涯保障する」と覚悟した意味

今回、大宮アルディージャは、中澤選手に振られてしまった。
しかし、ここからが中澤選手獲得の始まりだと思う。
年末の中澤選手との会談で、渡邉大宮アルディージャ社長は、「一生涯保障」の覚悟で中澤選手獲得の思いを伝えた。
その覚悟が本当であるなら、ぜひ2年後も再び、中澤選手の獲得を目指してほしい。
2010シーズンが終わる頃には中澤選手は33歳を迎える。DFとしてはまだ十分プレーできる年である。
ただ、そのためには中澤選手がプレーしたいと思えるようなクラブに成長しなければならない。
即ち、少なくともACLの出場権を十分に狙えるチームになっていること、また代表レベルの選手を受入れられる練習場を整備することである。
 そういう意味で今シーズンを含めた先の2シーズンは、チームとしてもクラブとしても本当に重要なシーズンとなる。

2011シーズンに中澤選手がオレンジのユニフォームを着る姿に期待したい。


そして最後に
中澤選手へ

今回は大宮に加入するに至りませんでした。一先ず、今後2シーズンあなたへの思いは断ち切りますが、あなたのことは諦めません。
大宮が2年後も引き続きあなたにオファーをだせるよう、これからもずっと第一線で活躍していて下さい。
これが大宮アルディージャの今回あなたを獲得しようとした「一生涯」の覚悟です。
必ず2年後あなたが加入したいと思えるようなクラブに成長します。
                   
                                          大宮アルディージャ 一サポーター toddocom

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2009年01月13日

懸案だった左サイド、獲得したのは元韓国代表 パク ウォンジェ(朴原載)~左サイドを駆け上がれ、重要なのはどれだけ攻撃に貢献できるかだ~

本日1月13日に、浦項スティーラース(Kリーグ:韓国)より、元韓国代表・パク ウォンジェ選手をアジア枠で獲得したことが発表された。

パク ウォンジェ選手加入のお知らせ(大宮アルディージャ公式サイト)

公式サイトでのリリースではわからなかったが、インターネットで調べてみると主に左サイドを主戦場としており、左SH・左SBともこなせるプレーヤーとのこと。
これで昨シーズンからの懸案だった左サイドのポジションは補強されることになった。
今回、同じKリーグの仁川ユナイテッドで監督を務めたチャン新監督が、パク選手獲得に大きく関与したことは間違いないだろう。彼がどんなプレーをするのかはよくわからないが、元韓国代表という肩書、そしてチャン新監督が目利きをした選手であることからも大いに期待してよいだろう。

インターネットを調べる、浦項時代のパク選手のプレーを動画で見つけることができた。配信された動画は、どれも素晴らしい得点シーンや精度の高いセンタリングシーンであった。
パク選手の出場記録を見ると2008シーズン浦項で3アシスト4得点。
Kリーグの場合、Jリーグより試合数が少ないので一概にJリーグの選手の記録と比較することはできないが、Jリーグで3アシスト4得点と言えば、SHとしては「並」、SBとしては優秀な結果と言えるだろう。

ただ、パク選手は、浦項時代には主に左WBを務めていたらしい。
大宮のフォーメーションは伝統的に4-4-2を採用してきたため、務めることが予想されるポジションは左SBか左SHになるだろう(個人的な希望は4-3-3を採用してほしいのだが…)。左サイドハーフは内田選手や藤本選手が既に素晴らしいプレーをしているため、実質左SBを務めることが有力である。
左SBのポジションになっても、攻撃に貢献することを第一に考えてほしい。

個人的なパク選手の評価のポイントはどの程度攻撃に参加できるかである。
守備に関して、昨年の樋口前監督時代からの「奪う」守備を踏襲するならば、ディフェンダーの選手のみが守るという守備ではない。むしろFW・MFの選手が如何に組織的にプレッシャーをかけていくかの方が重要である。
私が右SBの塚本選手を評価するのは、積極的に攻撃に参加し、効果的なパスやセンタリングを上げているからだ。
塚本選手の守備面、特に対人ブレーを不安視する声もあるが、一人で守れなければ組織的に守ればよいだけのことである。
実際、塚本選手が右SBのレギュラーを奪って以降、大宮の右サイドが集中的に狙われたり、崩されたことはほとんどない。

左SBなら5アシスト5得点、左SHなら10アシスト10得点

大宮には、クレメン選手おり、また藤田選手という素晴らしいポストプレーやータイプの選手が加入した。更に、2008シーズンの湘南の試合をチェックしてみると石原選手もポストプレーヤーとして優れた選手である。
上背はないが、ボールを受けるタイミング、ディフェンスを背にした際のボールキープ、反転する技術などは石原選手が最も優れているといってよい。
今シーズン、これらの優秀なFW陣の揃った大宮で、左SBを務めるパク選手がやるべき役割は明確である。
それは、質の高いクサビのパスをFWに供給すること、また、左サイドを攻め上がり高い位置から有効なセンタリングを上げることである。

今のJ1レベルでは、SBからのフィードで得点に結びつくケースが少なくなっている。如何に相手の守備陣のバランスを崩し、マークを外していくかである。その最初一手がFWへのクサビとなるのだが、昨年まではまずこのクサビは上手く入らなかった。
クレメン選手や藤田選手が長身だからと、浮いたボールは必要ない。
正確なクサビのパスが供給され、FWにボールがおさまることなれば、中盤の選手が高い位置、かつ前を向いてプレーすることできる。
更には、クサビのパスに終わるのではなく、果敢に攻め上がり高い位置でボールを受け精度の高いセンタリングを供給してほしい。
精度の高いセンタリングを供給し続ければ、自ずとアシスト数は積み上がっていくだろう。

昨シーズンの大宮のSBからのセンタリングは非常に少なく、精度が低かった。
バク選手ならその課題を打開できると期待したい。
そして、SBであれば、5アシスト(5得点)、もし左SHを務めることがあれば、10アシスト(10得点)を目標し、その目標を達成してほしい。

パク選手の勇姿が見られるのはまだ2か月先だが、期待せずにはいられない。

最後に、アジア枠について一言。
今回の大宮は新設されたアジア枠によってパク選手を獲得した。
パク選手はACLに出場する浦項の選手であった。Kリーグに所属する多くの韓国人選手がJリーグのクラブへ移籍している。
確か、Jリーグ単独でのアジア枠の採用を、韓国サッカー協会は反対していた。
今シーズン一足早く東アジアで採用されたJリーグの『アジア枠』、今後、アジアサッカー連盟内で物議を醸すことは間違いない。
今後の動向に注目したい。


パク ウォンジェ選手の出場記録(Kリーグ)
2003年  1試合出場0得点0アシスト(浦項)
2004年 29試合出場0得点3アシスト(浦項)
2005年 21試合出場0得点3アシスト(浦項)
2006年 24試合出場3得点3アシスト(浦項)
2007年 25試合出場3得点3アシスト(浦項)※Kリーグ優勝、FAカップ準優勝
2008年 26試合出場4得点3アシスト(浦項)※Kリーグ5位、FAカップ優勝
(大宮アルディージャ公式サイトより)


≪J1アシストランキング≫
1位 小川佳純(名古屋)  11アシスト11得点
   上田康太(磐田)     11アシスト1得点
3位 ジュニージョ(川崎)   10アシスト12得点
4位 兵働昭弘(清水)      9アシスト1得点
5位 ダニーロ(鹿島)       8アシスト4得点
      中村憲剛(川崎)       8アシスト4得点
   遠藤保仁(G大阪)      8アシスト6得点
   クライトン(札幌)        8アシスト2得点

≪主なWB,SBのアシスト・得点数≫
内田篤人(鹿島)   3アシスト1得点
新井場徹(鹿島)   1アシスト2得点
森勇介(川崎)    1アシスト2得点
阿部翔平(名古屋)  0アシスト0得点
市川大祐(清水)   1アシスト0得点
長友佑都(F東京)  4アシスト2得点
相馬崇人(浦和)   3アシスト3得点
加地亮(G大阪)   1アシスト0得点
安田理大(G大阪)  1アシスト0得点
田中隼麿(横浜)   3アシスト1得点
小宮山尊信(横浜)  0アシスト7得点
石櫃洋祐(神戸)   2アシスト2得点
村上佑介(柏)    2アシスト3得点
内田潤(新潟)    4アシスト2得点
坂本將貴(ジェフ)  0アシスト1得点
駒野友一(磐田)   4アシスト1得点
服部年宏(東京V)  3アシスト0得点

≪主な大宮選手のアシスト数≫
小林大悟 4アシスト3得点
藤本主税 4アシスト3得点
内田智也 1アシスト0得点
波戸康弘 2アシスト0得点
村山祐介 1アシスト0得点
塚本泰史 1アシスト0得点
(サッカーダイジェスト2008年Jリーグ総集編より)
※括弧は2008年の所属クラブ
注 参考資料に誤植が多いため、数字が間違っている可能性があります。ご容赦下さい。

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2009年01月08日

大宮サポーターの夢 ~藤田祥史と石原直樹 2人のストライカーが日本代表に選出され南アフリカのピッチで躍動する日~

2008年大晦日の石原直樹選手獲得に続き、1月6日、サガン鳥栖から藤田祥史選手の加入が正式に発表された。
これで大宮のFW陣は、新加入の藤田祥史選手(25)と石原直樹選手(24)に加えて外国人のデニス・マルケス選手(27)、クレメン・ラフリッチ選手(27)、昨年加入した市川雅彦選手(23)、現U-20日本代表の渡部大輔選手(19)の6名体制で臨むことがほぼ決まった。※括弧内は年齢

昨年もFWは7名と今年とほぼ同数の体制であったが、ペドロジュニオール選手(21)は途中でチームを離れ、吉原宏太選手(30)、桜井直人選手(33)、デニス・マルケス選手は怪我もあってシーズン通して樋口前監督の信頼を得て試合に出場し続けることはなかった。またクレメン選手とタイプが似ている森田選手はクレメン選手の加入以降出場機会を減らし、市川雅彦選手、渡部大輔選手もほとんどチャンスを与えられることはなかった。(※市川は1試合の出場、渡部は怪我による出遅れあり)
 25節浦和戦でデニス・マルケスが戦列を離れて以降は、MF登録の藤本選手がクレメン選手とともにFWを務め、結局、シーズン通してFWを固定できずに大宮の「顔」となるようなFWは生まれなかった。

≪2008シーズン、チーム内得点ランキング≫

1位 デニス・マルケス8点
2位 クレメン・ラフリッチ5点
3位 小林慶行3点
       藤本主税3点
    小林大悟3点
6位  斉藤雅人2点
      吉原宏太2点
   森田浩史2点
   レアンドロ2点

2008シーズン、チームの総得点は36点と2007シーズンの24点と比べると大きく上回った。しかし、総得点36点は、新潟の32点、大分の33点次いでJ1で得点数が少なかった。他のクラブの得点数をみると降格した札幌が36点(同数)、東京Vが38点であり、優勝した鹿島が56点、2位の川崎が60点、3位の名古屋が48点であった。確かに如何に失点を減らすかも重要であるが、いくら失点を減らしても得点をしなければ勝ち点3を積み上げることはできない。
まずは得点力を上げチームの得点数を増やすことが上位進出の鍵であるといってよい。

では、どのように得点力を向上することができるのだろうか。
チームの得点力を上げるには2つの方法しかない。
一つは得点能力の高い選手を獲得すること、そしてもう一つはチームで得点(もしくは相手の守備を崩す)のカタチ(戦略)をつくることである。
この2つは深くリンクしており、FWの得点能力を最大限に引き出すためにFWの特長を把握し、FWの特長を活かした「得点のカタチ(戦術)」を構築しなければならない。

≪2008シーズン 年間順位と総得点数順位≫
 年間順位       総得点数

1位鹿島              1位川崎(65)
2位川崎         2位鹿島(56)
3位名古屋       3位F東京(50)
4位大分           清水(50)
5位清水           浦和(50)
6位F東京        6位名古屋(48)
7位浦和         7位G大阪(46)
8位G大阪          柏(46)
9位横浜FM      9位横浜FM(43)
10位神戸        10位磐田(40)
11位柏         11位神戸(39)
12位大宮        12位東京V(38)
13位新潟        13位大宮(36)
14位京都           京都(36)
15位JEF            JEF(36)
16位磐田                      札幌(36)
17位東京V       17位大分(33)
18札幌         18位新潟(32)

今年、大宮は、藤田・石原選手という2人の日本人ストライカーを獲得した。
藤田選手(2008シーズン18点、2007シーズン24点)、石原選手(2008シーズン18点、2007シーズン12点)とも2シーズンJ2で輝かしい実績を作っており、彼らのFWとしての得点能力は申し分ない。
あとは大宮でも同じパフォーマンスが出来るようにチームとして彼らのプレーを分析し、特長を把握した上で新しい攻撃のカタチを作らなければならない。
まだ藤田・石原選手のプレーをそれほど見ていないので私自身明確な得点のカタチを提言することはできないが、インターネット上で2人の得点シーンをいくつか見ると、石原選手は、デニス・マルケスのようにボールを自分で保有しながら状況を打開していくようなドリブラーではないし、藤田選手は長身だが、クレメン選手のように高さを売りにしているわけではなく、むしろ特長は左足でのプレーにあるようだ。
両選手とも瞬間的な飛び出しに優れ、ワンタッチ・ツータッチでゴールを決める、ゴールへの嗅覚をもったストライカーである。この2人ストライカーを活かすも殺すも大宮の他のメンバーがどのような攻撃のカタチをつくり、またどのようにゴールのお膳立てをするかが重要になる。
昨シーズン、クレメン選手が加入した以降、ただ長身のクレメン選手に預ければというだけの、戦略なき攻撃をし続けるという同じ過ちを繰り返してはならない。
藤田選手が長身だからといって、サイドから無闇にセンタリングを上げることや、石原選手が俊足だからといって、ただ前に蹴り込むだけでは彼らを活かすことはできない。
 大宮には彼ら2人の特長を十分に理解して彼らを活かした攻撃のカタチを作ってほしい。攻撃のカタチが作れれば2人とも二桁得点を十分期待できるだろう。
逆に得点が取れないようなら、それは彼らの得点能力というよりはチームが彼らを活かしきれていないと判断すべきだろう。
優秀なFW2人が加入したが、彼らの得点能力に頼りきってはならないし、彼ら個人の能力に過剰な期待をしてはならない。彼らが能力を発揮して得点を量産するにはチームのサポートが不可欠なのである。
2人にとっては初めてのJ1の舞台であるが、Web上で得点シーンを見る限りJ1でも通用すると確信している。今シーズンは大宮のFWがJ1得点ランキングに名を連ねることを期待した。


藤田祥史・石原直樹の2人日本人FWには必ず大宮で結果を残して日本代表として日の丸を背負ってほしい。
特に無尽蔵にピッチを動き回る献身的な石原選手のプレーは今の岡田JAPANでもその能力を発揮できるのではないだろうか。
2人は今シーズンからJ1という舞台で現役日本代表の選手らと同じピッチに立つ、藤田選手は、ジェフの巻選手、石原選手であれば、名古屋の玉田選手や浦和の田中選手、清水の岡崎選手より結果を残せば、否応なく岡田監督も注目するだろう。

昨シーズンの大宮は、ベテラン選手が多かったため、選手のなかで日本代表を目指そうという雰囲気を残念ながら感じることができなかった。サポーターである私も大宮から日本代表候補を一人選手してもよいとしたら誰を選ぶかと問われても即答できなかった。 
しかし藤田・石原両選手からは日本代表への強い意志を感じる。愛着があり、またレギュラーが約束されている鳥栖・湘南の両クラブを離れ、J1クラブでプレーやしたいという思いで大宮を選んだ。その先には2010年南アフリカのピッチに立ちたいという強い思いを感じるのである。

 大宮所属選手の現役日本代表の選出は、大宮サポーターにとっても夢である。

代表を数多く選手するクラブからは、代表選手の疲労や怪我を心配する声が聞こえてくるが、チームに日本代表がいるということは、何にも代えがたいものと思っている。サポーターにとっても同僚の選手にとっても大きな刺激になるはずだ。

現在、大宮は横浜FMの中澤選手に2億円近い年俸を提示し獲得のオファーをしている。昨シーズンの主力選手の年俸の2倍、3倍どころの金額ではない。
選手の年俸バランスを危惧するサポーターもいるようであるが、私は全く問題ないと思っているし、むしろチームにとっては健全でよいことだと思っている。
なぜなら、プレーで結果を残すこともさることながら、日本代表に選出さたり、知名度が高いことで、サポーターを集客し、地元の子どもたちに夢を与えることにはそれ程の価値があるからだ。
 若い選手にとってもチーム内に日本代表選手がチームに在籍し、また高額な年俸を受け取る選手がいることは目標や夢になるはずだ。
 藤田祥史・石原直樹両選手にもそのような存在に成長してほしい。

デニス・マルケス、クレメン両選手も素晴らしい選手ではあるが、個人的に日本代表に選出される可能性のある藤田祥史選手、石原直樹選手に活躍してほしい。
レギュラー争いに勝利し、2人の日本人ストライカーがスターティングメンバーとして開幕戦のピッチに立っていることを切に願っている。

≪参考≫
藤田・石原のゴールシーン(動画)
J’s Goal / Super Goal!  
藤田 7節、12節、21節、28節、31節、37節、41節 44節
石原 4節、7節、11節、17節、20節、22節、30節、38節

2008シーズン湘南・鳥栖の全ゴールシーン放送予定
≪スカパー2008Jリーグ全試合ゴールハイライト≫
湘南ベルマーレ(J2)編
初回 1/6(火) 16:30(90) Ch.182
再放送(1) 1/6(火) 23:00(90) Ch.181
再放送(2) 1/7(水) 07:30(90) Ch.185
再放送(3) 1/22(木) 07:30(90) Ch.185
再放送(4) 1/27(水) 11:00(90) Ch.185

サガン鳥栖(J2)編
初回 1/14(水) 16:30(90) Ch.182
再放送(1) 1/14(水) 21:00(90) Ch.181
再放送(2) 1/15(木) 07:30(90) Ch.185
再放送(3) 1/23(金) 14:00(90) Ch.185
再放送(4) 1/28(木) 24:00(90) Ch.185
(スカパー!放送スケジュールブログより)

posted by toddocom |18:08 | 大宮アルディージャ | コメント(6) | トラックバック(0)
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2009年01月06日

08シーズン終了時、大宮の最優先すべき補強ポジションは左SBだった 気になるJ2クラブ所属の大宮東高校出身の選手2人~髙地系治と鈴木伸貴~

2009年、年が明け、本日(1月5日)から各クラブとも本格的に新戦力の獲得のリリースが発表された。

大宮アルディージャは、年末から積極的にオファーを出し、獲得報道だけが先行していたが、正式にクラブから獲得の発表がされたのは、昨シーズンまで期限付き移籍で他クラブに在籍していた高木貴弘選手(前札幌、GK)と西村陽毅選手(前高崎、DF)2名の復帰組と、福田俊介選手(法政大、DF)、新井涼平選手(ユース、MF/DF)の新卒組、そして湘南ベルマーレから加入した石原直樹選手(FW)5名に留まっている。

既に契約未更改選手が9名と期限付き移籍選手1名がいるため、2008シーズンと同数の開幕時32名体制で新シーズンに望むのであれば、更に5名の新たな選手を獲得しなければならない。

≪2009年新加入・復帰選手≫2009.1.5時点
新加入 石原直樹 FW(←湘南ベルマーレ)
      福田俊介 DF(←法政大学)
      新井涼平 DF、MF(←大宮ユース)
復帰   高木貴弘 GK(←コンサドーレ札幌)
      西村陽毅 DF(←アルテ高崎)

≪2009年契約未更改・期限付き移籍≫2009.1.5時点
未更改 荒谷弘樹 GK(→コンサドーレ札幌)
       レアンドロDF(未定)
      佐伯直哉 MF(未定)
      吉原宏太 FW(未定)
      森田浩史 FW(→ヴァンフォーレ甲府)
      桜井直人 FW(未定)
      石亀晃  DF(未定)
      若林学  FW(→栃木FC)
期限付 川原達也 DF(→草津)

2008シーズン終了時、最も優先すべき補強ポジションは左サイドバックだった

現在、大宮の最も重要な補強ポジションは、センターバック(CB)である。なぜなら昨シーズン終了後に守備の要レアンドロ選手がチームを去ったからだ。レアンドロ選手本人の希望なのか、移籍元クラブの事情なのか、金銭的な問題なのか、今となっては不明だが、現時点でCFが最も緊急を要する補強ポジションになったことは間違いない。

 しかしこのポジションには、2008年全日本大学選抜に選ばれた福田選手をはじめ、韓国Kリーグ水原三星に所属し最優秀DFにも選出経験をもつマト・ネレトリャク選手獲得報道がなされ、レアンドロ選手の穴を埋めるべく大宮の強化担当も表立って新戦力の獲得に動いている。
 何と言ってもこのポジションには、現日本代表のCBを務める中沢佑二選手に昨年12月、正式に獲得のオファーを出しており、大宮サポーターにとってオフ最大の関心事になっている。

レアンドロ選手の退団によって重要な補強ポジションとなったCBであるが、昨シーズンを通し観戦して、最も優先して補強すべきだと感じたポジションはCBではなかった。優先すべきは左サイドバック(SB)であると感じた。
一年間、大宮の左SBを務めた波戸選手の過去の実績や、ピッチ以外での彼の存在意義、影響力を否定している訳ではないのだが、今シーズンのピッチ上の彼のプレーを見るにつけ、別の選手がプレーしていればもっと大宮はいい試合ができたのではと思うことがあった。
 特に彼のプレーに物足りなさを感じたのは、守備ではなく攻撃である。このブログを通じて何度も述べてきたことだが、オーバーラップの頻度、トラップの質、パスの精度は低く、特にビルドアップ時に相手からプレッシャーを受けと時に、安易なパスやフィードが非常に多く攻撃は分断され、ピンチを招くことが非常に多かった。
 確かに、24節のF東京戦(A)での長友選手と競りながらのクレメン選手へのセンタリング、32節新潟戦(A)での後半38分のレアンドロ選手の同点ゴールを呼び込むフィードなど思い出深いプレーもある。しかし、江角選手に次いでチーム第2位の出場時間の割にあまりに攻撃における存在感がない。
 シーズン終盤クレメン選手を軸とした攻撃のカタチが出来ていくなか、クレメン選手に良質なクサビのパスを供給し、時に前の内田選手を追い越して果敢に攻め上がる左利きのSBの獲得が、来シーズンにむけて、私の関心事となった。

横浜FC太田選手の獲得に失敗、しかしまだ素晴らしい左SBはたくさんいる

シーズン中、選手名鑑を片手に他チームの試合を観戦しながら大宮の左SBをフィットしそうな選手を探した。長友佑都選手(F東京)安田理大選手(G大阪)石川竜也選手(山形)などの獲得可能性の非常に低い選手から、村井慎二選手(磐田)、上田康太選手(磐田)鈴木慎吾選手(大分)など主に左SB以外のポジションで活躍する左利きの選手など様々な可能性を模索していた。

数ある可能性の中で、C大阪の以前大宮にも在籍した尾亦弘友希選手や、長友選手の台頭によって出場機会が減っていたF東京の金澤浄選手もシーズン中から興味をもった。
特に、尾亦選手は長友選手や安田選手のような前への突破力はなかったが、タイミングのよいオーバーラップと左足からの繰り出される精度の高いセンタリングは素晴らしいと思った。
 その後、12月に入り、シーズンが終わると大宮が横浜FC太田宏介選手へオファーを出したという報道があった。大宮のフロントもまた左SBを補強ポイントと考えていたことが嬉しく思った。
大宮の他に清水・広島も太田選手の獲得に名乗りをあげたが、太田選手がオレンジ色のユニフォームを着た姿を思い浮かべると期待の方が大きかった。
しかし、その期待も数日後には悔しさへと変わった。なぜなら同じく太田選手がオファー受けていた清水への移籍を太田選手が早々に決めてしまったからだ。
有望な左SBの若手選手の獲得に失敗した。
太田選手の獲得の失敗以降、大宮が左SBの獲得に乗り出したという報道は聞かない。
しかし必ずこのオフに左SBを獲得してほしい。

湘南石原・鳥栖藤田のプレーをチェックしていたら二人の左SBを発見

そのような折、年末年始に来期大宮に加入する石原直樹選手と加入が濃厚な藤田祥史選手のプレーをチェックしようと湘南と鳥栖の試合をスカパー観戦する。すると石原・藤田両選手のプレーだけでなく湘南と鳥栖両チームの左SBプレイヤーに目がいく。左SBにフォーカスして試合を見たのはともに1試合のみなのだが、2人とも非常に興味深いプレーをしていた。
 鳥栖の左SBを務めていたのが髙地系治選手、湘南の左SBを務めていたのは鈴木伸貴選手であった。共に左利きで素晴らしいセンタリングを何度も藤田・石原両FWに供給していた。
 更に偶然なことに2人はともに、埼玉県立大宮東高校卒業の埼玉県出身選手であった。大宮アルディージャでプレーするには最適な2選手をこの年末年始に発見した。
髙地選手、鈴木選手の契約更改が済んでいないのであれば、獲得も面白いのではないか。

リーグ内を探せば髙地・鈴木両選手の他にも大宮に加入してくれる左SB候補はたくさんいるはず。太田選手の獲得失敗で獲得を断念せずに期限ギリギリまで諦めず左SB獲得交渉をしてほしい。

≪とても動向が気になる左SB、左利きの左SB候補≫
金沢浄   F東京   左利き
髙地系治  鳥栖    左利き
鈴木伸貴  湘南    左利き
尾亦弘友希 C大阪  左利き
根本裕一  ジェフ   左利き 移籍先未定


≪その他の気になる左SB,左利きSB候補≫
石神直哉  鹿島   左利き
船山祐二  鹿島   左利き
下平匠   G大阪   左利き
上田康太  磐田   左利き
村井慎二  磐田   左利き
山西尊裕  清水   左利き
石原卓   横浜FM 左利き
鈴木慎吾  大分   左利き
家長昭博  大分   左利き

posted by toddocom |01:23 | 大宮アルディージャ | コメント(8) | トラックバック(0)
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