2008年12月31日

石川直宏でなく湘南の石原直樹を獲得~石原が2トップの一角だけでなく、3トップ、右SHでも活躍できれば大宮は来シーズン上位を狙えるクラブになる~

2008年大みそかの今日、湘南ベルマーレから石原直樹選手の加入が正式に決まった。

石原 直樹選手加入のお知らせ(大宮アルディージャ公式サイト)

数日前からスポーツ新聞で獲得濃厚の報道があり、獲得を競合する他のクラブの声も聞こえてこなかったのでかなりの確率で加入するのではと考えていた。
しかし、スポーツ新聞では、来シーズンから湘南で指揮をとる監督が反町氏ということもあり、残留するか大宮移籍か悩んだ末、J1でプレーを優先して大宮に移籍を決断したという。
石原選手は、2008シーズン、同じく大宮への加入が内定している藤田祥史選手とともにJ2得点ランク3位(18点)という成績を残した湘南のエースである。
とにかく、石原選手の大宮加入を心より歓迎したい。

藤田選手、石原選手の獲得によって(藤田選手は公式未発表)、今シーズン同様、それ以上に攻撃的なサッカーをしてくれるという結城テクニカルディレクターの意思の表れだと認識している。
デニスマルケス、クレメン両選手にように特徴あるFWを擁しているが、2人ともチーム内で絶対的な地位を確立しているわけではない。デニスマルケス選手にラフリッチ選手、そして新加入の藤田選手に石原選手ら4人は競い合ってそれぞれの選手がシーズンを通して10点以上とってくれれば今年のように残留争いをすることはないだろう。
そしてまだ若い藤田・石原両選手には、大宮アルディージャで「日本代表」に選出されてほしいと心から願っている。

石原が、右サイドで機能したら大宮は優勝争いを狙えるクラブになる

石原選手のプレーは、テレビで何度しか観戦したことがない。ただその少ない観戦のなかでも非常に印象に残る選手であった。石原選手を振り返るとき最も印象深いのはスピードにのったドリブルや飛び出しである。特に動き出しが早く、ファーストタッチで相手ディフェンダーを抜いてしまうプレーを何度か目にした。
クレメン選手や藤田選手のようなポストプレーヤーとFWで組んだら非常に面白い攻撃ができるのではないかと思う。
しかし、一サポーターの勝手な希望としては、石原選手には右サイドを担当してもらい、
今シーズン終盤に内田選手のような動きを右サイドで担ってくれたらと思う。

当然、CFで実績を残してきた選手なのでCFとして起用するのが基本であるのは言うまでもないが、3トップの一角や右SHというポジションも果敢に挑戦してほしい。
具体的には柏の菅沼選手やG大阪の佐々木選手、マンチェスターUのC.ロナウドやナニ、レアルマドリードのロッペン、バルセロナのメッシの各選手ように、時にはライン際でしかけ、時にはゴール前で決定的なプレーをしてくれるような選手であってほしいと思っている。

以前のエントリでF東京の石川直宏選手の獲得を要望したが、石原選手はFWとして多くの得点を残してきた分、石川直宏選手に私期待していた力に勝るとも劣らない実力をもった選手であると言える。
結城TD、張監督体制が標榜するサッカーを代表する大宮の中心選手になってほしい。

勝手に2009年大宮アルディージャの布陣を妄想してみる~私が大宮アルディージャテクニカルディレクターだったらこう動く~

≪2009年 理想フォーメーション4-1-2-3(妄想08.12.31)≫

        クレメン(藤田)
内田(デニマル)             石原
      藤本       大悟
         慶行(片岡)
新加入    マト(冨田)  中沢     塚本
         江角(高木)

(SUB) 高木、冨田、波戸、デニマル、藤田、片岡、金澤

CFは是非ともマト・ネレトリャク選手だけでなく、中沢選手の獲得も実現してほしいが、システム上補強が急務なのは、左利きの左SBのである。太田選手の獲得には至らなかったが、ぜひとも来シーズンに向けて左SBのスペシャリストを獲得してほしい。

2008年の終わりに

今シーズンから大宮アルディージャのサポーターとなり、4月よりこのスポナビでブログを書き始めた。ホームアウェー合わせて19試合をスタジアムで観戦し、アウェーなどのスタジアムでみれない試合もテレビ観戦でほとんどの試合をみた。
シーズン前には主力選手数名しか知らなかった大宮の選手たちも今では愛着をもって応援をしている。
この一年間で最も感じたことは「大宮アルディージャ」のJ1での存在感の薄さである。現役の日本代表選手がいるわけでもなく、優勝を争うようなクラブでもない。また同じさいたま市には、浦和レッズという人気クラブがあって埼玉県の中でも決して存在感があるわけではない。
 私は少年団の指導者をしているが、子どもらに「なんで浦和じゃなく、大宮を応援しているの?」と必ず聞かれ、遠征試合などで帯同する父兄の車の窓には必ずといってよいほどレッズのエンブレムのステッカーが貼ってある。
そんな状況のなかでもさいたま市の旧大宮市内や県東部などでは、ゆっくりとはしているが着実に大宮アルディージャの種は蒔かれ、芽生え始めている。
そんななか、微力であるが自分のブログによって少しでも大宮の情報に触れる人がいればという思いを糧にブログを続けてきた。
今年一年、ブログを読んでいただいた方々に心から御礼申し上げたい。
また、来年も今年同様、取りとめのない駄文を書き綴るブログになると思うが、ご愛顧願いたい。

posted by toddocom |16:11 | 大宮アルディージャ | コメント(8) | トラックバック(0)
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2008年12月29日

大宮アルディージャにとっても注目の試合 天皇杯準決勝横浜FM-G大阪戦

横浜DF中沢が大宮の高評価に「光栄」
横浜DF中沢佑二(30)が、大宮からの高評価を歓迎した。既に横浜から1億2000万円の3年契約を提示され、大宮幹部からは「横浜を上回る条件を提示する」と約束された。それを受けて23日「非常に光栄。お金は自分の価値を測る1つの目安」と話した。一方で「そのチームでの自分の未来像をイメージできないと、決断するエネルギーが生まれない」とも話し、両クラブからビジョンなどを聞く必要性を強調していた。(12月24日サンケイスポーツ紙面より)

12月の上旬に大宮が中沢選手に対し1億2,000万円の複数年契約のオファーを出した後、横浜は大宮と同等の条件を提示。翌日には中沢選手の横浜残留前向きの報道がなされた。それに対し大宮は、渡邉社長、張新監督が自ら出向き前回の提示額に上乗せし、1億5,000万円の3年契約を提示し、スポンサーの広告事業関連を含め年俸2億円もの条件を提示した翌日の中沢選手のコメントである。(年俸は推定)

「そのチームでの自分の未来像をイメージできないと、決断するエネルギーは生まれない」

このコメントを目にしたとき、“中沢佑二大宮アルディージャ加入”を確信した。このコメントが、高条件を提示したクラブに移籍するための布石なのではというような穿った見方ではなく、大宮には中沢選手が活躍する場があり、中沢選手自身に大宮での未来像をイメージしてもらえる自信があったからである。
大宮は2011年のJ1優勝に向け、チームコンセプトの明確化、選手補強、選手育成などのソフト面だけでなく、市内の練習場整備などハード面でもここ数年の間に劇的に向上するだろう。また、中沢選手が埼玉県(地元吉川市)で行っているサッカースクール(NAKAZAWA SC)の活動と大宮アルディージャ地域活動を相乗的に発展することもできるのではないだろうか。
大宮は、中沢選手が選手として活躍する場、そして引退後の活躍の場を提供できるクラブとして十分チャンスがある。

一方、その高額な年俸や若手DFの育成の観点から中沢獲得に慎重な大宮サポーターがいるが、私は、大宮アルディージャにとって中沢選手は必要な選手であると思っている。
選手としての能力に疑いの余地はないが(特にセットプレーでの守備に期待)、大宮の知名度向上、観客動員向上にも貢献してくれるだろう。そして何より他の大宮の選手に与える影響は大きいはずだ。現役の日本代表選手として年間約20試合以上多くの試合をこなし、数倍の年俸を得る中沢選手のサッカーに対する姿勢は必ず大宮の選手によい刺激となるはずである。

現在在籍している横浜FM、私が応援する大宮、そして神戸と3クラブによる争奪戦が繰り広げられ来年10日までに中沢自身結論を出すという。
是非とも大宮アルディージャに加入してほしい。

大宮にとって中沢獲得の懸念材料としては、大宮では来シーズンACL出場できないことである。中沢選手にACL出場の機会を提供できる可能性のあるクラブは現状、横浜FMだけである。横浜FMが天皇杯に優勝すれば恐らく中沢選手は横浜FMに残留するだろう。つまり横浜FMが天皇杯を優勝するか否かは大宮にとっても重要な問題となった。

大宮や神戸にとって、今日の天皇杯準決勝横浜FM-G大阪戦は、別の意味で注目のゲームとなるのではないか。

posted by toddocom |12:25 | 大宮アルディージャ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年12月23日

勝手に2009年大宮アルディージャの布陣を妄想してみる~私が大宮アルディージャテクニカルディレクターだったらこう動く~

毎日、選手の退団・移籍等の情報がスポーツ新聞やインターネット上のニュースサイトを賑わせている。いつもは大手ポータルサイトからサッカー情報を収集するのだが、それでももの足りず、最近は各スポーツ新聞社が運営するサイトで移籍情報を随時チェックする日々である。
お目当ては、やはり応援する大宮の移籍情報。しかしなかなか目当ての情報は発信されない。期待だけが日々膨らんでいく。

「大宮、○○選手に興味…」
「FWを補強するため○○選手をリストアップ…」
「○○選手に正式にオファーを出した…」

どれも獲得を知らせるニュースではない。ただ大宮加入の可能性に妄想が膨らむ。

今シーズン横浜FMに所属している大島秀夫選手がオレンジ色のユニフォームの袖を通す姿を妄想して楽しんでいると、翌日には別のオレンジのクラブ新潟への移籍が決定的との報道あったり、同じく横浜FMに所属している中沢佑二選手の獲得を浦和レッズが断念したという喜ばしいニュースにみた翌日、横浜FM残留に前向きとの報道に落胆をしたりと、まさに移籍情報に毎日踊らされている。

来シーズンの体制が決まる前に、私が考える大宮の補強のポイントと理想の布陣を考えてみたい。
※補強選手の中には全くの私の妄想も含まれるので注意願いたい。

私が大宮アルディージャのテクニカルディレクターだったらこう動く。

まず来シーズンの布陣を考える上で、他のクラブの選手にオファーを出すにも、大宮のチームのコンセプトを明確にしなければならない。
張新監督がどのようなサッカーを志向するのか不明だが、公式サイトのコメントから推測する張大宮サッカーのコンセプト、今年の大宮サッカーをみた私自身の意見を踏まえて考えてみた。
またそれに基づく来シーズン大宮の補強ポイントを挙げてみた。

大宮アルディージャが目指すべきチームコンセプトは、

・「守る」でなく「奪う」守備の継承
・スピーディーに「人が動く」攻撃の展開

である。
守備に関しては、樋口前監督時代からの継承で、リトリートするのではなく前線の選手から積極的にプレッシャーをかけながらボールを奪う守備を継続することが予想される。今シーズン、リーブ戦の序盤・終盤は比較的プレッシャーのかかった守備を実践していたが、7月からの4連敗(神戸戦・磐田戦・柏戦・名古屋戦)と9月からの6連敗(F東京戦・浦和戦・神戸戦・鹿島戦・柏戦・東京V戦)と負けが混んだ時期には、藤本選手など数名の積極的な守備は見られたものの、組織的にボールを「奪う」ことができなかった。
来シーズンの守備面に関しては、昨年から踏襲する「奪う」守備を継続して実践していくことがテーマとなるだろう。
攻撃に関して言えば、張新監督が「サッカーは走りだ」(公式サイト)というように人が動くサッカーが予想される。具体的には、ポストプレーヤーにボールを収めた後、2列目の選手がスピーディーに前線に飛び出すプレーや、サイドバック(SB)が攻撃に参加して激しく上下運動することが考えられる。他のJリーグクラブで言えば、アレックス・ミラー監督就任以降のジェフの攻撃のスタイルに近いのではと考えている。

上記の攻守のチームコンセプトを具現化するための補強を考える訳であるが、大宮の補強のテーマとして以下の4テーマを上げたい。

①センターバック~ポストレアンドロの獲得~
 レンタル元の事情なのか、移籍金の問題なのか不明であるが、約2シーズン、大宮の守りの要として君臨したレアンドロ選手が来シーズン大宮でプレーをしないことが既に決定している。大宮としてはレアンドロ選手と契約を更新できなかったことで、CBを早急に獲得しなければならなくなった。レアンドロ選手の場合、セットプレーの得点力、特にここぞと言うときの価値あるゴール(アシスト)を忘れられない。
 また、今シーズン、セットプレーからの失点が非常に多かったことを考えれば、大型CBの獲得が望ましい。
既に186センチの福田俊介選手(法政大)の入団内定が決まっており、また191センチの元クロアチア代表のマト・ネレトリャク選手(水原三星)の入団確実の報道がなされている。しかし、大宮にとって最も必要な人材と言えば、12月上旬に正式オファーを出した横浜FMの中沢佑二選手である。埼玉県出身ということもさることながら、現役日本代表で、リーダーシップもある大型日本人CB、もし大宮に加入したら大宮が優勝を狙えるクラブへと変貌をとげる契機となることは間違いない。
マト・ネレトリャク選手の入団発表は中沢選手の返事待ちか。

②左サイドバック~攻撃的な本格派レフティーの獲得~
シーズン通して大宮のサッカーをみて、最も補強が必要だと感じたのが左CBである。大宮には左利きの選手が少なく、今シーズンレギュラーであった波戸選手も右利きで本職は右SBである。
今シーズン、波戸選手は効果的な攻撃参加も少なく、終盤右SBのレギュラーの座を射止めた塚本選手の方が圧倒的に出場時間は少ないながらも攻撃に関しては波戸選手よりもインパクトを残した。
またクレメン選手へのクサビのボールの精度が低く、波戸選手のパスが奪われピンチを招くシーンを何度も目にした。波戸選手の大宮での過去の実績は評価するが、客観的にみれば左利きの本格派の左SBの獲得が急務である。
横浜FCの太田宏介選手へ正式オファーを出したとの報道があるが、清水・広島などの他クラブとの争奪戦になることが予想されるため、太田選手が加入に至らない時のリスクヘッジはしておくべきである。
先日、大分を退団することになりトライアウトを受けた根本裕一選手や、現在所属のチームで出場の機会が少ない金沢浄選手(F東京)、以前大宮にも在籍していた尾亦弘友希選手(C大阪)へのオファーなど考えてもよいのではないか。

③右サイドハーフ~激しい上下運動のできる、スピード系選手の獲得~
今シーズン、右SHを務めたのは小林大悟選手であるが、機能したとは言い難い。小林選手は有能な選手である。しかしスピードにのってパスを受けるというタイプの選手ではない。彼はパスを受けるより、やはりパスを配給するタイプの選手なのである。
張新監督が監督となり、スピードとスタミナが求められるSHの獲得もしたい。左サイドの内田選手のようにスピードがあり、攻守に渡って献身的に働ける選手が望まれる。他のクラブで言えば柏の菅沼選手、太田圭輔選手、ジェフの谷澤選手や深井選手、G大阪の佐々木選手やF東京の羽生選手、鈴木達也選手などである。その中でも特に大宮に加入してほしい選手はF東京の石川直宏選手だ。
スピードにのった彼のドリブルをNACK5スタジアムでみてみたい。

④フォワード~クレメンを脅かすポストプレーヤーの獲得~
今シーズン16節からクラブに加入したクレメン・ラフリッチ選手は、デニス・マルケス選手が怪我をしたこともあり、大宮の攻撃の中心にならざるを得なかった。しかしすぐにチームにフィットすることができず、チームは深刻な得点力不足に陥った。しかしクレメン選手がチームに馴染まなかった原因は、クレメン選手の力不足というよりも、チーム全体の攻撃面での戦術が確立・浸透しなかったことの方が大きい。クレメン選手がいくら長身選手だからと言ってただ蹴り込むだけでは得点は生まれなかった。
だが、徐々にクレメン選手はチームにフィットしていき、30節ジェフ戦以降、クサビのボールはクレメン選手に収まるようになり、クレメン選手を中心とした攻撃から得点できるようになった。来年もクレメン選手がタメをつくりデニス・マルケス選手や藤本選手がボールを受けるというシーンが多くなりそうである。
ただクレメン選手が絶対というわけでなく、クレメン選手のポジションを脅かす選手が必要である。森田浩史選手の退団もあってポストプレーヤーの獲得もぜひしたい。
個人的には、磐田の前田遼一選手が獲得できればいうことないが、報道等の情報を考慮にいれると、横浜FMの大島秀夫選手の獲得が難しい今、是非とも藤田祥史選手(鳥栖)の獲得を実現したい。
G大阪との争奪戦との情報もあるが、G大阪がルーカス選手、幡戸選手、山崎選手の現FW陣に加えて、チョジェジン選手(全北現代)やレアンドロ選手(神戸)の獲得が決定的な今、藤田選手の出場機会を提供するという観点からも大宮が藤田選手を獲得する可能性も十分あり得る。

上記の4つの補強ポイントのうち、CB、左SB、FWに関しては、何かしらのオファー情報が聞こえてくるが、右SHのオファー情報を聞かない。そのことだけが少し個人的には不本意である。
12月10日時点で、渡邉社長は、他クラブの現役選手7名に正式なオファーを出したことを明らかにしている。
来月、春季キャンプは始まる頃には、獲得選手を含めた新体制の全容が明らかになっているだろうが、下記に記した私が考える2009シーズン大宮の布陣がただの的外れにならないように願うばかりである。


≪2009基本フォーメーション4-1-2-3(妄想)≫

       クレメン
内田            石川
    藤本    大悟
        慶行
太田  冨田    中沢  塚本
       江角

(SUB)高木、川原、波戸、片岡、デニスマルケス、藤田

≪2009オプションフォーメーション4-2-3-1(妄想)≫

        藤田
デニス    藤本     大悟
      片岡  慶行
根本   冨田  マト   塚本
        江角 

(SUB)高木、福田、波戸、内田、クレメン、青木


※補強選手の中には全くの私の妄想も含まれるので注意願いたい。

posted by toddocom |01:13 | 大宮アルディージャ | コメント(4) | トラックバック(0)
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2008年12月17日

樋口靖洋前大宮監督 横浜FC監督就任 大宮は内田智也を引き留められるか-まずは選手が魅力に感じるクラブづくりを-

樋口靖洋前大宮監督の次の職場が早速決まった。
14日に大宮、横浜FC双方の公式サイトで監督就任の発表があった。

樋口靖洋監督、横浜FC就任 決定のお知らせ (大宮アルディージャ公式サイト)

2009シーズン監督に樋口靖洋氏就任決定のお知らせ(横浜FC公式サイト)

樋口氏には、大宮で培った監督のキャリアを活かして横浜FCサポーターを魅了するようなサッカーでJ1への昇格を心より願いたい。

ただ、今年の大宮での自身の評価や、今シーズンの都並横浜FC前監督がそうであったように、予め、指揮を取る1年間でクラブ側がどの程の結果を求めているのかを明らかにしておかなければ、来年のオフシーズン、再び志半ばで解任という事態になりかねない。
J2で采配をするすべての監督が1年でのJ1昇格を求められたのではたまったものではない。横浜FC側が、来シーズンでのJ1昇格を求めているのであれば、事前に戦力について樋口監督から関与すべきだし、もしチーム編成に全く関与できないのであれば、1年でのJ1への昇格プランを変更せざるを得ない。
樋口氏にはぜひ横浜FCで長期体制を樹立して、自身が標榜する「攻撃的なサッカー」を実現してほしい。

樋口監督を慕い、内田が横浜FCに復帰する可能性

樋口監督が、横浜FCの監督に就任したことにより、大宮にとって来期に向けた懸念材料が増えることになった。
それは内田智也選手の去就についてである。
内田選手は、2007シーズンまで6シーズン、横浜FCの選手として活躍し、2004シーズンからはエースナンバーの10番を背負っていた。J2降格もあってか、今シーズンは、レンタル契約で大宮に加入した。
大宮では、怪我でシーズン通してコンスタントに活躍することはできなかった。だが、内田選手が復帰し、レギュラーを獲得してから、大宮は残留に向けてチームの調子を上げた。内田選手の活躍によって大宮が残留のキッカケを掴んだことは間違いない。
今年一年で内田選手は、大宮にとってなくてはならない選手となった。

シーズン終了後、大宮の結城テクニカルディレクター(以下TD)は、横浜FCに対し内田選手の完全移籍のオファーを正式に出している。
内田智也選手は来シーズン、一体何色のユニフォームを着るのか。
横浜FCサポーターとしては、内田選手が一年間チームを離れたといっても、やはり「横浜FCの内田智也」として横浜FCへの復帰を望んでいるに違いない。
しかし、客観的に内田選手自身のキャリアを考えれば、J1クラブである大宮から完全移籍のオファーは金銭的にも環境的にも魅力的なものだと思うし、何よりサッカー選手として、より高いレベルで(レベルの高いリーグで)サッカーがやりたいはずだ。
横浜FCでプレーした昨年以上に、今年大宮でプレーをし、「J1でも活躍できる」という自信になったシーズンとなったはずだ。
先日までは、内田選手が来シーズンもオレンジネイビーのユニフォームを着てプレーしてすること疑う余地はなかった。

ところが、樋口氏の横浜FC監督就任によってその確信も揺らぐことになった。
というのも樋口氏と内田選手には太いコネクションがあると推測するからだ。

内田選手の大宮加入が発表された今年の1月。既に樋口監督の就任は決まっていた。
内田選手の大宮加入は、樋口監督のリクエストによって実現したことだと容易に推測できる。なぜなら内田選手が樋口氏の実兄樋口士朗氏が監督を務める四日市中央工業高校の出身だからである。樋口氏は、高校の頃より内田選手のことを知っていたに違いない。
今回の樋口氏、横浜FC監督就任は、内田選手の横浜FC復帰の可能性高めた。

クラブの魅力とチームコンセプトで内田選手を引き留める-選手が魅力に感じるクラブつくり、チームづくりを-

内田選手自身も大宮に残留するのか、横浜FCに復帰するのか悩ましいところだろう。レンタル契約の期間が、2009年1月31日までなのでここ数日の間で結論がでるというものではない。
結城TD以下大宮の強化担当スタッフには、「内田選手の完全移籍」という重要な仕事をやり遂げてほしい。

当然、選手はプロなので、金銭的な要因や練習グランドやホームタウンなどの環境の面などの様々な要因を考慮し来期自分がプレーするクラブを決定する。
ただそれ以上に、魅力のあるクラブ、自分を成長させるクラブに一番の魅力を感じるのではないだろうか。大宮はまずは選手から人気のあるクラブ、選手が集まるクラブを目指すべきだ。
魅力あるクラブであるためには、まずクラブの理念とチームコンセプトが明確でなければならない。公式サイトでは、高邁なスローガンやタグラインが高らかと掲げられているが、そのスローガンやタグラインのコンセプトがクラブ内やサポーター間、他のクラブのサポーターに浸透しているかは甚だ疑問である。

大宮は、公式サイトでクラブコンセプトである「アルディージャの誓い」の達成状況を報告している。

「アルディージャの誓い」の達成状況のご報告(大宮アルディージャ公式サイト)

その中で、他のクラブの選手7名にオファーを出していることが明らかしている。一部報道では、他のクラブとの争奪戦を繰り広げる様相である。
提示した年俸などが他クラブと均衡した時、最後に重要なのはそのチームは魅力あるサッカーをしているのか、また自分が成長する場があるのかということだろう。
一人でも多くの優秀な選手が、大宮のサッカー、クラブのコンセプトに魅力を感じ大宮のユニフォームに袖を通すことを切に願う。

私個人的には、内田の残留と同様に、埼玉県出身の現役日本代表CBの加入を切に願う。

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2008年12月14日

監督が棟梁なら、GMは設計士、大宮にとって大切なのは、どうやってチームをつくるかではなく、どのようなチームをつくるかだ

12月6日のJリーグ最終節で大宮は残留を決め、翌日樋口監督の退団を発表した。
そして樋口靖洋前監督の退団発表の3日後、張 外龍(リャン・ウェリョン)監督の就任を発表した。発表のタイミングを考えると少なくとも大宮フロントは早い段階で樋口監督の解任を考えていたようだ。
開幕当初、一桁順位を目標に掲げた樋口監督だったが、その目標は達成できなかった。
大宮フロントにとっては、目標の未達は、監督を解任するには十分な過ぎる理由であった。
個人的には、樋口前監督にもう一年、監督を続けさせてもよかったのではとも思う。
シーズン通して樋口監督が標榜するようなアグレッシブなサッカー(守るサッカーでなく奪うサッカー)を定着することはなかった。しかし、少なくとも樋口前監督が目指すサッカーの片鱗を見ることができた。今シーズン34試合で、少ないながらも「このサッカーを続ければ優勝を狙えるのでは」と思えるような面白い試合を見せてくれたからだ。

昨年のオフに、樋口前監督がどれだけ選手の獲得に関与していたかは不明であるが(恐らくほとんど関与していないと察するが…)、現有戦力で、樋口氏自身が考える「大宮サッカー」を目指し今年12勝という結果を残した。引き続き来年、樋口氏が監督を続投していたら選手獲得についても少なからず影響を与え、今年以上に樋口監督が目指す大宮サッカーに浸透させることができたのではないか。
しかし既に樋口氏は既に大宮の監督を退き、新しい監督も決まった。

現時点で張新監督がどのようなサッカーを標榜しているのか全く知らない。
ただぜひ来シーズンは張監督のもと、優勝が目指せるようなチームにしてほしい。

一つ気になるのは、張監督が監督就任時に

「“ サッカーは走りだ ”ということをチームコンセプトにして、アルディージャのファン・サポーターの皆様と共に、忍耐・努力・犠牲 を心がけながらスタジアムを沸かしたいです。」

というコメントである。今の段階で張新監督の目指すサッカーについてどうこう言うつもりはない。ただ樋口前監督時代に積み上げてきたものが、張監督にどれだけ引き継がれるかということである。

結果の出せないクラブでは監督交代の頻度は多くなる。
大宮は2005年にJ1に昇格して以降、4シーズンで4人の監督がチームの指揮をとっている。J1にいた4年間に、どれだけチーム内に蓄積していたのだろうか。それとも監督の交代とともにすべては一新されてきたのだろうか。
昨シーズン樋口氏が大宮で築き上げたもの、私が一年間観てきたものは来シーズンどう活かされるのか。

<J1での大宮の歴代監督>
2005年 三浦俊也
2006年 三浦俊也
2007年 ロバート・ファーベーク/佐久間悟
2008年 樋口靖洋
2009年 張外龍

棟梁が監督なら、設計士はGM、今大宮に必要なのはどんなチームをつくるかチームの設計図なのではないだろうか。

大宮には、2007年にクラブコンセプト「アルディージャの誓い」を策定した。

≪アルディージャの誓い≫
1.2011年までにJ1リーグ優勝!
2.2009年までに年間観客動員300,000人!
3.2011年までにユース選手からの日本代表選出!
4.2011年までにスポーツクリニック参加者100,000人!
5.2011年までにスポーツキャラバン500回
6.ホームタウンへの練習場整備!
7.アルディージャのある明るい街づくり!

大宮は2011年までにJ1の優勝を目指している。
度重なる監督を交代の中で、チーム力を上積みし、継続的に育てることはできるのか。
チームのコンセプトがぶれてしまうということはないだろうか。

ここで認識すべきは、長期的なチームコンセプトは、毎年変わる監督に求めるのでなく、GMに求めるべきだということである。
つまり、チームコンセプトの確立は、監督ではなく、ジェネラスマネージャー(以下GM)の役割なのである。
GMとは、監督・コーチの選任から選手の放出・獲得、予算管理、練習環境の整備、下部組織の育成に至るまでチームの運営を一手に担う。
クラブによって、強化部長・総監督・スポーツディレクターなど名称が異なる他、クラブにおける役割も様々で、ドイツのトップクラブ・バイエルンミュンヘンのGMウリ・へーネス氏は、チームの強化だけでなく、クラブのマーケティングやマーチャンダイジングからスポンサー料や放映権料の交渉まで行っている。

なりふり構わずサッカーのことだけではダメなんです。いい選手を獲得するだけでなく、そのお金がどこから来て、どこへ使うかを考えなければならない。クラブは企業であるから、収益を上げるスタンスを貫くこと。成功を経済面で支えていく。つまりスポーツと経済をリンクさせて語れることが重要です。(Jリーグ主催『2008JリーグGM講座』ウリ・へーネス氏の講演より サッカー批評ISSUE40)

大宮の場合、GM職はないが、テクニカルディレクター(以下TD)がGMに相当する役割を担っているようである。
長期的なチームコンセプトはGM(TD)が策定する。そのコンセプトに基づき、監督・コーチが招聘し選手を獲得する。つまり監督は、チームの設計者でなく、GM(TD)が標榜するチームコンセプトに則り、与えられた戦力・環境のなかチームを作っていく実行者でしかない。家の建築作業に例えるなら、GM(TD)は設計図をつくる設計士、監督は現場で実際作業を支持する棟梁や現場監督といったところだろうか。

大宮で場合、チームコンセプトを確立するキーパーソンは結城TDということになる。

大宮のTD職は、強化(育成)部長時代を含めると4年間、佐久間元TD(現甲府GM)が務めていた。しかし、10月に佐久間氏の退任し結城現TDが就任した。
TDの変更は、チームコンセプトの変更も意味する。
結城TDは、就任直後の11月から張新監督と接触したことを明かしている。つまり結城TDの新しいチームコンセプトのもと、既に監督・コーチの選出が行われ、選手の放出と獲得が行わたのである。
当時は、気にもとめなかったが、今思うとチームコンセプトを策定するTDの交代は、大宮にとって実は非常に重要な人事だったのかもしれない。

今、大宮に最も必要なのは、2011年3シーズン後までに優勝を狙えるチームをつくるためにどんなサッカーをしていくのか、チームコンセプトを確立することだ。もっと言えば、5年、10年先にも変わることのない大宮サッカーのチームコンセプトが必要なのである。

既に結城TDの中にはチームコンセプトが明確にあり、就任して2カ月、チーム内でも徐々に浸透しつつあるのかもしれない。しかし残念ながらサポーターである我々には彼の考えるコンセプトは届いてこない。
来シーズン以降の大宮のプレーからサポーターである我々がチームコンセプトを感じ取っていくのかもしれない。しかし、「2011年優勝のためのメンバー編成とそれを機能させるため」という前置きがあったが、このオフの監督交代と9選手の契約未更改から新しいチームコンセプトが見えてこない。なぜ結城TDの持つチームコンセプトの元、樋口前監督が解任され、張新監督は就任したのだろうか。
結城TDは、サポーターに向けて大宮がどのようなサッカーを目指すのかチームコンセプトを表明してもよいのではないか。

前回のブログでも書いたが、私が考える「面白いサッカー」とは、チームコンセプトが明確で、コンセプトにそってサッカーが展開し勝利したときである。チームコンセプトが不明確だと、観ている側も大宮の試合やプレーが目指すコンセプトに沿っているのか、否か評価できない。またサポーターそれぞれのサッカー観は、サポーター間やスタジアム全体の一体感に阻害するのである。現にコンセプトが不明瞭のためサポーター間でも今シーズンの樋口大宮の評価は賛否両論である。

TD(GM)の役割を明確にする

一概に、大宮のチームコンセプトが明確でないことは、結城TDだけの責任だけではない。TD職(GM職)の働く環境の問題もあると考える。というのも、GM職、特に日本のGMの役割はクラブによって異なり、役割が不明な点である。クラブによっては、社長や監督が兼任するケースがあり、クラブ側がGM(TD)職をチーム編成やスカウトの責任者にしか思っていない節がある。そうとしか考えていなければ、いくら有能な人材がGMに就いたとしても能力を発揮することはできないだろう。
ジェフ千葉の祖母井氏のGM職の退任から、唐井氏のGM就任と一年でのGM解任劇は、クラブと唐井氏のGMという役割の不一致が端を発していると言える。このフロントとGMの軋轢は、結果的に選手の流出とクラブの低迷の要因ともなった。

大宮で結城TDが活躍するために、大宮側で結城TDに何を期待するのか、すり合わせが必要なのではないだろうか。


チームコンセプトは、毎年変えるものでなく、継続的に育てなければならない。GM職も監督が成績不振で代わるような1,2年で交代するポジションではない。
前述のウリ・へーネスバイエルンミュンヘンGMは、就任時よりクラブの収益を20倍にし、クラブ会員数を100倍に増加させた。しかしこれだけの成長も数年で成し遂げたのではなく、30年という継続的な活動によって成し遂げたものなのである。

最後に、ウリ・へーネス氏が、前述のGM講座の言葉を紹介する。

「当然、成績も求めます。しかし、それ以上にクラブとしての誇りが大切なんです。健全な基礎ができているか、発展できるクラブとして持続的であるか。何より誇りがなければいけません。」(Jリーグ主催『2008JリーグGM講座』ウリ・へーネス氏の講演より サッカー批評ISSUE40)

大宮が素晴らしいクラブになるための基礎となる譲れないサッカーのコンセプトと誇りはいつ生まれるのだろうか。

(参考文献)
ウリ・へーネス世界的GMが語る「クラブ強化論」山内雄司文 サッカー批評issue40
GMとは何か?クラブの「中核」を担う男たちの実像 西部謙司文 サッカー批評issue38

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2008年12月11日

最終戦34節 磐田-大宮戦 自力でJ1残留を決めるも今シーズンを締めくくるにはもの足りない試合~なぜ大宮のサッカーはサポーターを魅了できないのか~

今シーズン最終戦の磐田戦、大宮は小林大悟選手の後半30分のゴールを守りきり、勝ち点3を獲得、自力でJ1への残留を決めた。この結果2006年シーズンに続き2回目の12位、クラブ最高順位を獲得した。
試合内容については、磐田が終始攻め込む展開。大宮がシュート5本に対し、磐田は3倍以上の18本を打ったがゴールネットを揺らすことができなかった。
大宮は、この試合同点でも残留が決定するだけに磐田に得点をされないことを最優先に、CBの冨田・片岡を中心にディフェンス陣はリスク回避のクリアに終始し、ロングボールを蹴り続けた。クリアボールの多くを磐田にキープされることになり更なる攻撃を受けることになったが、結局大宮は小林大選手の1点を守り、90分間ゴールを死守した。残留をかけた最終戦に、勝ち点3以外を求めるのは欲張り過ぎなのかもしれない。
しかしサポーターとして試合を観た私としては何とも見ごたえのない試合であった。

なぜ大宮のサッカーはサポーターを魅了できないのか

実はこの試合、リアルタイムで観ることができずビデオ録画をした。6日の試合当日から本日までに5日間の間に3度ビデオ観戦を試みたが、なかなか観終えることができず、やっと先ほど観終えた。なぜ3回に分けて観戦することになったかと言うと、正直、試合に退屈し何度も睡魔に襲われ、90分間起きてられなかったからだ。
確かに普通ビデオ観戦する際は、より楽しくビデオ観戦するために結果を事前に耳に入れない。よってビデオ観戦する際は、ライブで観ている時と同じように結果を知らないままテレビに向かっている。しかし最終節である今節は、最終戦ということもあり携帯電話のサッカーサイトからリアルタイムで途中結果をチェックしていたため、ビデオ観戦をする時には結果を知っていた。
ただ、試合結果を事前に承知していただけで、ビデオ観戦が退屈なものになるのだろうか。
今節大宮は最終節で勝利をしたが、サポーターを魅了するサッカーをしたのかと言えば、甚だ疑問に思う。これまでも振り返ると大宮の勝敗に一喜一憂することはあったが、大宮のサッカーに魅了された経験はそれほど多くない。
私は、サポーターとして大宮の勝利を願う一方、サッカーファンとしては、常に大宮に「面白いサッカー」を期待している。
サポーターの中には勝利至上主義で、どんなサッカーをしようと勝利をすればよいと考える人もいるかもしれない。しかし私は違う。1シーズン34試合のなかで勝利(勝ち点3)と同じ位に面白いサッカーを期待する。だから例え勝ち点3を得た試合でも不満に思うことがあるし、勝ち点3を奪えなくてもチームを称えることもある。
そもそも面白いサッカーをすることは、試合に勝つことと矛盾しない。むしろ面白いサッカーをするということは、勝利をすることへの近道だと思っている。
では面白いサッカーとはどんなサッカーなのだろうか。
人によって面白いサッカーの解釈は異なると思うが、私が考える「面白いサッカー」とは、

サッカーのスタイルや目指すカタチが明確であり、そのサッカーを試合で実践すること

だと思っている。
その目指すべくサッカーのスタイルの好みはあるが、サッカーのスタイルを明確にすることによって、試合中のプレーの意図を理解しやすく、またプレー自体の評価をしやすい。サッカーを観戦していて意図のないプレーほどストレスのたまるものはない。
試合を観戦しながら、チームが目指すサッカーを90分実践した時、そして結果的に勝利した時、観戦者として最高の充実感を得られるのである。

確かに最終節ジェフ-F東京戦のように2点のビアインドから11分の間に4得点をして残留を決めたジェフのような「ドラマチック」な試合もまたサポーターを魅了する。私もリアルタイムで途中経過を確認するなかで、大宮の勝利以上に、ジェフの逆転勝利に感動し、この逆転勝利を誰かに伝えるべく、友人にわざわざ電話をするほど興奮した。
ただ、この種の面白さは、そのドラマチックな試合展開故であり、私が考える「面白いサッカー」とは異なる。今シーズン大宮も、14節の川崎戦は2点のビハインドから3点を奪い返すというドラマチックな試合があった。確かに等々力競技場で勝利の美酒に酔った。しかし、ここで言う「面白いサッカー」とは異なるのである、
今シーズンでは、7節の浦和戦、17節柏戦、31節のジェフ戦がここで言う面白いサッカーとして思い出される。

今節の大宮は、失点しないことに重点を置き、樋口監督が標榜するアグレッシブなサッカーを体現することはなかった。そもそも樋口監督の言うアグレッシブなサッカーも結局具体的なスタイルを確立することはなかったように思う。唯一、一貫していたスタイルと言えば、「守る」サッカーではなく「奪う」サッカーを実践することだけ。
しかし磐田戦においも唯一の約束事すら選手間で共有していたとは言い難い。相手にプレッシャーを与えるが、相手の単純なミス以外に、組織的に相手のパスミスを誘う守備やボールを奪うことはなかった。
今シーズン樋口監督が標榜する「ボールを奪うアグレッシブなサッカー」というサッカーは一貫していた。しかし大宮独自のサッカーのスタイルを確立する程の明確なメッセージとはなり得なかった。またシーズン通してチームに浸透したとは言い難く、シーズン通して貫徹できなかった。
スタイルを確立し貫徹できなかった理由が、樋口監督のメッセージが選手らに届かなかったのか、選手らの能力による問題だったのか、日々の指導やトレーニングによるものだったのかシーズンが終わった今となっては分からない。
ただ、大宮サッカーのスタイルが確立しそのサッカーを実践できなかったことがサポーターを魅了させられなかった最大の理由であることは間違いない。

来シーズン1試合でも多く面白いサッカーを見せてほしい。

大宮が残留を決めた翌日、樋口監督の退団が発表された。
1シーズンのみの采配となった。
樋口監督の評価は人それぞれだと思う。
私の樋口監督の評価は、順位だけではなくサッカーの完成度としても及第点とは言い難い。
しかし、樋口監督がやろうとしたサッカーに触れ、私なりに樋口サッカーを解釈し、今シーズンの樋口監督が標榜するサッカーを信じて応援をしてきた。
個人的にはもう1シーズン、チャンスを与えてもよかったと思うがそれはもう叶わない。

私が初めてJリーグクラブを応援するようになった大宮アルディージャ。
そしてそこで指揮をとったのは樋口靖洋監督であったことは動かしようのない事実である。
来シーズン以降どこのクラブで指揮をとろうと樋口靖洋氏を遠くから見守っていきたい。


シーズンを終えて

4月から大宮アルディージャの観戦レビュー及びJリーグについての私なりの意見を書いてきた。ブログを書くことによってサッカーの見方も変わり、サッカーの面白さを知ることのできたシーズンになった。
引き続き大宮アルディージャを中心にJリーグについて書いていきたいが、一先ずシーズンを通して私の駄文を読んで頂いた方々には御礼申し上げたい。



※大宮サッカーがサポーターを魅了できないというのは私の個人的な見解です。

posted by toddocom |17:39 | 大宮アルディージャ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年12月02日

33節 大宮-京都戦 まだ十分に入れ替え戦の可能性ある。今シーズンホーム最終戦で残留決められず…今シーズンの大宮サッカーを象徴するかのような試合

11月30日、NACK5スタジアムホーム最終戦は、勝利を手にすることができず、残留もリーグ最終戦である次節磐田戦に持ち越しとなった。この試合で残留が決まらなかったため、試合前の大宮サポーターによる紙吹雪応援も、試合後のホーム最終戦セレモニーも結果的にしらけたものとなった。
更に目の前でJ1残留を決め、喜びを露わにする京都の選手とサポーターを目の当たりにした。先程まで残留をかけて戦っていたとは言え、試合が終われば一足早く残留を決めた京都に祝福をすべきことは頭では理解しているのでだが、心では何かやり切れない気持ちがあり、後味の悪い試合となった。
私のザポータースピリッツもだいぶ板に付いてきたと感慨深い。
ただ、渡邉代表・小林慶キャプテンがホーム最終戦セレモニーでスピーチしたように、大宮はまだ何も得ていない。大宮サポーターとして最終戦残留を決めるまで最後まで大宮アルディージャを見守りたい。

33節大宮-京都戦
やはり31歳ベテランコンビのセンターハーフは少し物足りない 試合の方は、前節新潟戦で今シーズン2度目の累積警告を受けたレアンドロ選手が残り2試合に出場ができず、また同じく新潟戦で内転筋を痛めた藤本選手の出場も危ぶまれた大宮が、今シーズンの主力2人を欠いた布陣をひかざるを得ないと思われた。 前節新潟戦のレビューでも書いたが、片岡選手のCBへの起用を回避し、若手選手をCBとして起用することを提言した。理由は、片岡選手のCBとしての能力を危惧したのではなく、ここ数試合、片岡選手が守備的なセンターハーフとして非常に機能していたために片岡選手をセンターハーフ(ボランチ)から外すリスクを危惧したためであった。  しかし、試合開始2時間前にスタジアムに入場した際、レアンドロに代わるCB候補をして期待していた川原選手と青木選手は、入場ゲート付近でファンサービスをしており、今節の登録メンバーに入らなかったことを知り、片岡選手のCB起用が確定的となった。この時点でこの試合のセンターハーフ2人がどう攻撃に関与するのかがこの試合の焦点になった。  片岡選手が守備的センターハーフとして機能している最大の理由は、前回のエントリと重複するが、片岡選手がフィジカルに強く、ルーズになったセカンドボールの奪い合いに非常に有効な役割を担っていることに加え、片岡選手が守備的なセンターハーフに徹するためもう一人のセンターハーフが攻撃参加しやすい状況ができるからだ。30節ジェフ戦でも見せた大宮の布陣は、4-4-1-1でなく、4-1-4-1に近く、センターハーフ(ボランチ)の小林大悟選手が非常に効果的に攻撃に参加していた。 ≪30節 ジェフ戦の布陣≫        クレメン 内田  小林大 藤本  金澤         片岡 波戸 冨田 レアンドロ 塚本         江角 ≪33節 京都戦の布陣≫       クレメン 小林大   藤本   内田     佐伯  小林慶 波戸 冨田  片岡 塚本        江角 この試合、藤本選手が怪我を負いながらも強行出場したが、片岡選手はCB、センターハーフには佐伯選手、小林大選手は左サイドハーフのポジションに就くことになった。 試合が始まるとセンターハーフを務める佐伯選手・小林慶行選手とも、守備やポゼッションを担うつなぎ役としては無難に仕事をこなした。特に小林慶行選手は、相手のパスコースを予測し相手の攻撃の芽を摘み、また広い視野から効果的にボールを回していた。佐伯選手も柳沢選手やシジクレイ選手とのマッチアップで当たり負けするシーンが何度かあったが、既のところで相手の攻撃を防いでいた。 攻撃に関して言えば、彼ら二人のセンターハーフが攻撃に参加した時の得点のチャンスが生まれた。現に大宮の得点は、佐伯選手の小林大選手へのスルーパスから始まった。また、小林慶選手も前半・後半に1本ずつ惜しいミドルシュートを放っていた。 しかし、2人の攻撃に関する働きはやはりもの足りなさを感じた。彼らの攻撃参加は、単発的であり、片岡選手が守備的センターハーフとした布陣の時よりも、攻撃への推進力が乏しかった。 もともと個人で状況を打開して攻撃のチャンスを作るようなプレーヤーでない両選手。自らボールを受けて相手ペナルティーエリアに侵入プレーは全く見られなかった。激しい上下運動を期待するのは、私と同い年の31歳には少し酷なのだろうか…。 センターハーフの攻撃の関与は、監督のサッカーに対する考え方によることが大きいのかもしれない。樋口監督は、小林慶選手・佐伯選手に、私が期待するような攻撃の関与を期待していないのかもしれない。ただ明らかにセンターハーフのどちらか一方が、攻撃に参加した時に、大宮らしいサッカーが出来ている。 恐らく最終節もセンターハーフは、小林慶・佐伯両選手が務めることが予想されるが、今節以上の攻撃参加に期待したい。まだまだ31歳、歳のせいにしてはいけない。
33節大宮-京都戦
今シーズンの大宮のサッカーを象徴するかのような試合 今節の京都戦は今シーズンの大宮のサッカーを象徴するような試合だった。 今シーズン残すところあと1試合、大宮がやってきたサッカーどのようなものだったのだろうか。 私なりに1シーズン、大宮の試合を振り返ってみると、樋口監督が掲げるサッカーは一貫していながら、そのサッカーをシーズン通して継続できなかったシーズンだったように思う。 今シーズン、樋口監督は、「守るサッカー」から「奪うサッカー」と表現したように積極的に前線からボールを奪うサッカーを、リーグ戦の開幕当初から標榜していた。上手く追い込んでボールを奪った時、大宮の最大のチャンスが生まれる。今シーズン好ゲームとして印象に残る7節浦和戦(A)、17節柏戦(A)、30節ジェフ戦(H)などは、中盤のプレスが効いており、ボールをカットしてから、細かいパスワークをつなぎ大きく展開をするサッカーができていた。 今シーズンの大宮にとってどれだけ高い位置でボールが取れるかが試合の好不調のバロメーターだった。 逆に中盤でボールが取れないと、遅攻が多く、ビルドアップからの攻撃では相手の守備陣を崩すことができない。結果的にディフェンダーからのロングフィードを多用し、非常に単調な攻撃に終始してしまうのである。15節神戸戦以降の4連敗、そして24節FC東京戦以降の6連敗などの負けがこむ時、ラフリッチへの単調で無責任なロングフィードが多くなり、攻撃のカタチを作ることができず、得点の匂いを感じることができない。  今節京都戦も、中盤からのプレスを試みるも、それが機能しボールを奪うことができず、今シーズンの悪い時の大宮サッカーに終始した。 更には相手のプレッシャーも激しく、ルーズボールになったボールをことごとく京都に拾われた。相手京都にボールをキープされると徐々にディフェンスラインは下がり、中盤のプレスも効かなくなる。この日、CBに入った片岡選手と冨田選手が既の所で体にボールを当てて防いだ。 幸運にも先制点を12分に先制点を奪うも、京都のプレスが激しくディフェンダーからクレメンへのパスともクリアとも区別できないロングフィードをするのがやっとであった。 確かに残留したいという気持ちは伝わってきた。しかし残留するための戦略がなければ、最終節磐田戦で入れ替え戦を戦う16位まで順位を下げることは十分考えられる。 磐田戦では、どれだけ高い位置でボールを奪えるかがポイントとなるだろう。高い位置でボールが奪えれば必ず大宮の先制点のチャンスができる。先制点を取れればJ1残留を大きく手繰り寄せることになる。 京都 柳沢選手と林選手のプレーが、大宮が理想とするカタチ 今節、目の前で京都の残留決定を目の当たりにしたが、京都は残留するべきサッカーをしていた。特に柳沢選手と林選手のFW2人のプレーは秀逸で、大宮が理想とするFWの役割を果たしていた。 柳沢選手は、大宮ディフェンスのマークから上手に外れポストに入り攻撃の起点となっていたし、林選手は柳沢選手のポストプレーに連動し、何度も大宮のディフェンスラインの裏に飛び込んだ。 柳沢選手は、FWにそれほど大きな身長がなくともポストプレーやーとして活躍できることを証明している。質の高い動きがあれば、ポストプレーや相手のディフェンスライン裏に飛び込むことができる。 林選手のプレーをじっくり見るのは初めてだったが、タイミングの良い飛び出しとスピードで大宮ディフェンスを混乱させた。やはりJ1で10年間、コンスタントに試合に出場し続けた実績は伊達ではなかった。林選手はぜひ大宮も獲得に乗り出したい選手の一人だ。 今シーズンの選手をベースに、来シーズン更に選手を上積みできれば、優勝を争うクラブになるのではないか。 京都の優勝争いを大宮が阻止するためにも大宮は必ずJ1残留を決めなければならない。
33節大宮-京都戦


posted by toddocom |23:30 | 大宮アルディージャ | コメント(0) | トラックバック(0)
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