2008年10月02日

26節 鹿島-大宮戦 基本的な技術・パスとトラップ技術の大きな差 前試合の神戸戦を選手同士で見ただけでネタになってしまうチーム大宮

昨日(10月1日)は、ACL準々決勝開催のため未消化であったJリーグ26節が行われ大宮は、ACLでは敗退をしたが、前試合(27節)の好調清水戦で快勝したらしい、鹿島とアウェーカシマスタジアムで対戦した。
昨日は、初のカシマスタジアムでの観戦を実現させたかったが、実現せず、テレビ観戦となった。

基本的な技術・パスとトラップの質の差がすべて

私がプレーヤーとして、サッカーの技術について強く認識させられたのは、同い年の選手・当時鹿島でプレーをしていた柳沢選手のプレーを観るようになってからであった。体格が飛び抜けて大きい訳でもないし、スピードを活かしたプレーをする選手でもなかった。強いて言えば、高質なプレーを強みとする選手であった。
 それまで、パスを受ける、パスを受けるために飛び出すプレーに質の良し悪しが存在することも意識していなかった。今思えば、高校生の時分にトラップをしてもボールを取られ、走りこんでもマークを振り切ることができず、パスを出しても上手く渡らないのも当たり前とも言える。私が何も考えずにサッカーをする一方、どう動けばマークを外せるのか、どういう体の向きでボールを受ければシュート体勢にスムーズにシフトできるかなど考えている選手がいたわけだ。
サッカーという同一のスポーツをプレーしていても、動きの質を考えるか否かでプレー中に見える風景が違うこと気付いたのは、同い年の選手がJリーグで活躍するようになったずっと後のことだった。プレーヤーとして活躍するには、あまりに遅すぎる気付きであった…。

 Jリーグともなれば、フィジカルはもちろんのことプレーのスピード、そして判断のスピードが求められる。
判断のスピードを上げるには、いかに余裕をもってプレーできるかにかかっている。周りの状況を把握し、プレー中も自分がボールを受けた際にどう振る舞うか常にイメージするためには(精神的な)余裕が必要である。実際、オンザボールになったときイメージ通りプレーをする。これを瞬時の判断で行うのである。
 本日の鹿島のプレーは、まさにこのプレー中の判断が非常に速かった。各選手が余裕をもってプレーできたことが判断の早いプレーが実現した。では余裕をもったプレーをするために重要な要素とは何かと言えば、それは、パスやトラップなどの基本的な技術を身につけていることだと私は考える。
 鹿島の選手は、状況に基づいて次のプレーをイメージして、イメージ通りにパスを受ける。そしてイメージ通りのトラップをして次の選手にパスをつなげる。自分で思案したシナリオを自らが演ずるように頭の中で一度実現させる。現実世界でプレーする時には、既に頭の中で1度目のプレーを終えているのである。
そして、これらの素早いプレーが実現できたのもイメージ通りにプレーする技術があるからである。もし技術が伴っていなければ、余分なボールタッチを増やし時間を費やさなければならない。その分、プレーの余裕がなくなっていく。
またパス出し手と受け手の微妙なズレも、次のプレーへの余裕をなくし結果的に判断を送らせることになる。
素早い判断のプレーを持続させるには、
①次のプレーをイメージすること
②イメージ通りにプレーをする技術が必要である。
大宮の選手のプレーはどうだったのか。試合をみれば一目瞭然であった。次のプレーをイメージする以前に、基本的なパス・トラップができないばかりにプレー中、余裕をもってプレーすることができない。また選手同士のパス交換についても微妙なズレを連発させていた。そして結果的、判断の遅いプレーを繰り返すこととなった。

何度、左SB波戸選手は、縦パスをカットされたのであろうか。
何度、右SBの田中選手は、鹿島の選手に囲まれただろうか。
何度、佐伯選手は、速攻をやめてバックパスをしただろうか。

プレー中の判断の遅さから陥ってしまった状況である。繰り返すが、判断が遅れてしまうのは、余裕を持つための基本的な技術が発揮できないことに起因する。
ただ、開幕当初から改善されないことを考えると、発揮できないのか、身についていないのかもう私には判断しかねる。

今節の試合は、相手が優勝争いをする鹿島だっただけに、両クラブのプレーの質の違いを明確に見せつけられることとなった。各プレー、ボールタッチ数が増えてしまい時間がロスする。大宮が攻撃する時には、既に鹿島は守備の態勢を整えている。結局、大宮の攻撃は行き詰まり、最終的にはリスクの高い-リスクの高いというよりは無責任な-パスを連発する。鹿島の守備陣は本当に守るのが楽だったのではないだろうか。速攻で攻めることもせず、センターサークル付近でパスのためのパスを回した後、無責任な縦パスを放り込んで自滅をする。
いくら大宮の選手が戦う姿勢を見せたとしても、鉄砲で武装する相手に、槍で攻めても勝ち目がない。

私は、大宮サポーターであると同時に、一サッカーファンである。
自分が応援するクラブが負ける以上に、不甲斐ない試合をしていることにとてもフラストレーションが溜まった。

波戸選手に、左足でトラップすればもっとスムーズに攻撃に入れるのに…
田中選手に、もっと簡単にはたいて、もう一度ボールを受ければチャンスなのに…
佐伯選手に、前のスペースが空いているのだからもっと自分でドリブルすればいいのに…

など、何度となく声にだしてテレビの前から指示を出した。

藤本選手・金澤選手そして青木選手に期待する

そのような状況のなかでも藤本選手・金澤選手、そしてJリーグ初出場を果たした青木選手が奮起したプレーを見せた。藤本選手、金澤選手のプレーを評価できるのは、相手ゴールを狙おうという推進力を感じるからだ。確かに藤本選手は、周りのフォローがないためにボールを持ちすぎる傾向にあり、金澤選手は気負いすぎて簡単にシュートを狙っていたが、ともに評価できるプレーをしていた。
また、初出場を果たした青木選手ではあるが、昨日の少ない時間のなかで評価するのは正直難しいが、大宮にとって若く、新しい選手が出場したことに大きな意味があると思う。本来であれば、もっと早い時期に青木選手や塚本選手、市川選手や川原選手や丹羽選手(現福岡)を使うべきだっただろう。この件に関しては、別の機会に語りたい。

26節の千葉-名古屋戦、清水-東京V戦、新潟-神戸戦をテレビ観戦する機会があった。どの試合も非常にレベルが高く、さらにエキサイティングな試合であった。リーグを通してチームの調子を上げているのがよくわかった。
恐らく今後大宮が戦うどのクラブも大宮にとって手ごわい相手となるだろう。今後勝ち点をとっていくのは困難を極めることが予想されるが、最後まで樋口監督を信じたいと思う。

ただ最後に一点だけ苦言を言えば、昨日(10月1日)発行のエルゴラッソでも、そして昨日の鹿島-大宮戦の中継においても、27節の神戸戦の試合を選手同士で観たこと、そして試合を振り返り、話し合ったことが記事(ネタ)になっていた。裏を返せば、通常、選手同士で試合を観戦したり、振り返ることをしていないということである。映像を通じて試合を振り返ることは非常に有意義だと思う。優勝争いをしているクラブならまだしも、大宮は開幕当初から一桁順位を目指すクラブである。なぜ開幕から選手同士で試合を観て振り返ることをしていないのだろうか。録画観戦による試合の振り返り以上に、やるべきことがあるのだろうか?
 優勝争いをするクラブには、優勝争いする理由が、残留争いをするクラブには、やはり残留争いをする理由があるのか。

来シーズンは、鹿島・浦和・大阪あたりで活躍した、「勝者のスピリット」を持った選手の獲得を期待する。勝つためにどんな意識を持ち、どんな準備をするべきか大宮の選手に叩き込んでほしいものだ。(鹿島の大岩選手、大阪の山口選手・磐田の鈴木選手や田中選手あたりの獲得はできないものか…)
来シーズンのことを期待する前に、まず次の柏戦の勝利を期待する。

posted by toddocom |16:00 | 大宮アルディージャ | コメント(6) | トラックバック(0)
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