2008年07月08日

15節 神戸-大宮戦 「長い芝」…神戸のプレッシャーの中、ポゼッションを高めようと試みるも、ボールがピッチを転がらず…。

 私自身の性格によるものなのか。 現在のJリーグの混戦模様はどうも落ち着かない。

 この混戦であれば、勝てば上位、負ければ降格圏付近まで順位を下げる。順位を気にせずに勝ち点を積み上げたいとは、前回のエントリでも書いた。ただ、どうしても順位が気になる。前節、東京Vに勝利をし、順位を大幅に上げるかと思いきや、14節終了時で7位、順位を1つ上げるに留まった。そして今節15節、神戸戦で大宮は敗れた。いよいよ二桁順位に突入かと思いきや順位を1つ下げただけであった。順位は1つ下げたに留まったが、勝ち点を見れば、今節の敗戦で、確実に下位クラブとの差は縮まった。14節終了時、16位であった神戸には、私もどこか「負けないであろう」、「負けてはならないと」いうスタンスで観戦していた。今シーズン、大宮は常にチャレンジャーであるべきなのに…。
順位ではなく、勝ち点差でみたとき、勝ち点22の大宮と勝ち点16で勝ち点差6の神戸とは、順位程、差がないことに敗戦した後に気づいた。13節川崎戦、14節東京Vと2連勝したせいで、今節神戸戦での勝利をし、3連勝を飾ることに期待をして、順位と比べ勝ち点差がなかったことやアウェーでの戦いであったことなど頭から消えていた。推測だが、大宮のチームや選手間にも3連勝を狙おうと、少し前のめりになっていた部分があったのではないか。そこを神戸に突かれた感があった。
ただ、今節の神戸戦のような、勝ち点差のない、勝っても負けてもおかしくない試合で勝ちきれないところに大宮がもう一つ上のレベルで優勝争いに絡めない原因がある。その原因が経験不足によるものなのか、それとも勝利者としてのマインドの欠如なのか・・・、大宮にとって足りないのは、技術や戦術とは別にあるように思う。得点をされてはまずい時に得点を許し、決めなければいけない時に決めきれない。大阪戦や川崎戦のような大逆転を披露することもあるが、基本的に勝負弱いといえる。試合巧者のイメージが強い浦和や鹿島など常に上位にいるクラブと比べると決定的な「何か」が足りない…。

神戸の前線からのプレスにどう対処していくのか注目した時、敵は神戸だけでなく、足元にもいた!?

試合は、開始から神戸が積極的にプレッシャーをかける。そのプレッシャーに大宮の選手は、パスミスを多発し、そのうちパスミスを恐れてかクリアやロングフィードを多用した。そのボールをことごとく神戸の選手がキープし、シンプルで、かつスピーディな展開をみせ、9分のレアンドロの先制弾の前にも後にも何度か大宮のディフェンスラインを崩される場面があった。
試合後、樋口監督もコメントしたように、大宮は、ポゼッションを高めようとバックラインからビルドアップを試みた。しかし、神戸のプレッシャーと合わせて、大宮を苦しめたのが、ホームズスタジアムの長い芝であった。神戸のプレスと、長い芝によって明らかに大宮は、試合のペースを崩していった。どちらか一方~激しい前線からのプレスと長い芝~ だけであったら大宮は対応できただろう。しかし、神戸のプレスと長い芝が同時に大宮に襲いかかってきた。そんな時に、チームが浮き足立ってしまったのは、今の大宮サッカーの「限界」なのかもしれない。ただシーズンを通して、今節のような経験を積み上げて今後にいかしていくしかない。大宮は12節札幌戦でも雨で滑りやすくなっているピッチの上でボールを回せず敗戦した経験を持つ。雨で濡れたピッチでサッカーのスタイルを変えるように、今後は、長い芝にも対策を講じなければならないだろう。25mm以上の芝には、今の大宮のサッカーは太刀打ちできない。後半途中から出場した大宮サッカーの申し子、小林慶行選手でさえ、ボールを落ち着かせもしたが、危機的なパスミスも連発した。今の大宮にとって長い芝の上でのポゼッションはリスクが大きいと言わざるを得ない。

<樋口監督の試合後のコメント(抜粋)>
このスタジアムの芝生は長いということを承知の上で試合に臨んだのですが、25ミリを超える芝生のために、我々のパスのテンポはなかなか上がっていきませんでした。パスをまわしていく中で、普段よりもワンテンポずつ遅れていきました。足下にボールが入ったところを狙って神戸がプレスをかけてきたもあって、我々のリズムを作りきれなかったのです。(大宮アルディージャ公式サイトより抜粋)

芝は、デニスマルケスのドリブルのリズムまで狂わせた

長い芝で明らかに調子に乗れないでいたのは、チームだけなく、デニスマルケスも同じだった。彼は自分の懐にボールをキープし、足裏でボールを転がしながら相手との間合いを取り、ドリブルをするのが得意である。通常、最初のトラップで自分の最もキープをしやすいエリアでボールをしっかりと持てるのだが、この試合~特に序盤の時間帯~では、トラップした後のボールがうまく転がらず相手に詰められるシーンが何度かあった。一試合を通じてボールをうまくキープできなかった印象がある。
すべての選手に関して、トラップが思うように転がらず、パスのタイミング・精度が落ちた印象があった。

機能してきた両サイドバック(波戸選手・田中選手)のオーバーラップ

開幕当初、ほとんど見ることのできなかった両サイドバック(SB)の攻め上がりの回数が増えている。特に左SBの波戸選手は、藤本選手がボールをキープした際に、ライン際をオーバーラップすることが多くカタチになりつつあり、相手陣地の深いエリアでのプレーが目立ってきた。近いうちに波戸選手の攻め上がりで、デニスマルケス選手や森田選手、そして新加入ラフリッチ選手へのアシストを記録するだろう。また、波戸選手に、一つ注文をつけるならサイドチェンジ等でボールを受ける際、すべて右足で自陣に戻るトラップをするのだが、あのトラップが相手陣地に向かうようになれば、そのまま攻め上がることができ、スムーズに前線の選手にパスができるようになるはずだ。
 田中選手に関しては、まだボールを受けてからの工夫が足りないが、神戸戦の後半13分のデニスマルケス選手へのセンタリングがあったように、流れのなかで、ピンポイントでFWに合わせることができれば、デニスマルケス選手や吉原選手に決定的なパスを供給できるだろう。後半13分の田中選手のセンタリングは、両SB通じて、開幕戦以後、私が初めてみたSBからの決定的なセンタリングだったのではないか。

大宮は、下位神戸に敗戦した。しかし現在の混戦するJリーグにおいて、圧倒的な力の差がないなか、悲観する敗戦もない。神戸は、素晴らしいプレスを大宮に与えていた。神戸がなぜ下位に低迷していたのか疑問に思うほど素晴らしいプレーであった。特にレアンドロ・大久保・ボッティ各選手がワンタッチで攻め上がるシーンは恐らくどのJクラブにとっても脅威であろう。

私自身の性格によるものなのか。 現在のJリーグの混戦模様はどうも落ち着かない。
ただ1試合毎のこのドキドキ感がたまらない。
 

posted by toddocom |18:40 | 大宮アルディージャ | コメント(9) | トラックバック(0)
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