2008年05月07日
波戸康広は、長友佑都になれるか?~10節大宮-FC東京戦で両チームの左サイドに注目~
浦和・鹿島・大阪の強豪3連戦を終えて1勝2分勝ち点5、Jリーグの中断前に上位をキープすることを考えれば評価のできる3連戦であった。この勢いを更に加速させるため10節のFC東京戦は勝っておきたい試合であったが、メンバー発表時からスタンドのサポーターはいつもと様子が違うことに気づく。開幕以来リーグ戦全試合スタメン出場を果たしてきた吉原選手がスタメンはおろかメンバーからも外れていた。また5節からボランチとしてスタメン出場をしていた斉藤選手もメンバーリストに名前がなかった。(後にそれぞれケガと体調不良と判明)デニスマルケスとペドロジュニオールの今期初のブラジル人2トップがスタメン出場と、いつもとは違ったメンバーで試合に臨むこととなった。
FC東京の効率的な攻撃に3失点大宮に決定機訪れず
試合は前半にバックラインとGKの間にボールを放り込まれ、GK江角が中途半端に飛び出した所に梶山とカボレにそれぞれタイミングよくシュートを打たれ2失点を喫した。更に後半29分に平山選手のポストプレーから長友選手に駄目押しの3点目を許した。 攻撃ではデニスが果敢にシュートを放つもデニス・ペドロとも孤立する場面が多く決定的なシュートシーンは訪れなかった。後半開始の藤本選手投入に始まり、15分の森田選手、30分に土岐田選手をピッチに送り出し得点を狙うもFC東京ディフェンスを破ることが出来なかった。
守備面での課題は単純明確、攻撃面の課題は両サイドからどう攻撃のカタチをつくれるか?
6月のJリーグ中断前の残り試合に勢いづけるためにも勝ちたかったFC東京戦だったが、結果的に0-3の惨敗。前半、デニスとペドロへの東京の対応はスカウティングによってか複数人のディフェンスによって完全に抑え込んだ。東京は攻撃に関しても大宮のバックラインのスペースをついて効率的に得点を奪った。FC東京からすると試合前に想定していた作戦通りの試合展開-大宮の「強み」をけし、「弱み」を突く理想的な展開―だったのではないか?
では、大宮アルディージャは完敗したのか?答えはYESである。確かにボールのポゼッション率は東京と比べると高かった。しかしブラジル人FWの動きは封じ込まれ、本来、吉原選手や内田選手が役割を担っているFWを飛び越え相手のバックラインを突く動きも前半にはみられなかった。前半後半を通じてボールを持たされている感が否めなかった。
守備に関して言えば、大宮の高い位置でのプレスによって相手チームは押し込まれバックラインから前線へのフィードを多用せざるを得ないことは容易に予測できる。「ライン裏に放り込まれるボールに対して如何にミスなく対応できるか?」守備面の課題は明らかである。次節横浜F.マリノス戦ではぜひ修正してほしい。問題は攻撃面である。
今後、大宮は如何に攻めていくべきか?この攻撃面の課題について述べたい。
デニスとペドロの同時起用については先日のエントリで書いたが、2人のブラジル人FWを起用する場合、吉原選手や内田・藤本両選手のように、動きで相手ディフェンスを引きつけてブラジン人FWからマークを外させる「汗かき役」の選手が必要である。今回、この試合の前半スターティングメンバーで出場した小林大悟・金沢両選手はそういった「汗かき役」タイプの選手ではない。前半はデニス・ペドロ両選手へボールは渡るがすぐさま2人3人とプレッシャーをかけられてボールを取られる場面が少なくなかった。後半はペドロ選手を下げて藤本選手がFWとして起用された。自身のドリブルとスペースへの飛び出しによって何度かチャンスを作った。ただ藤本選手とデニス選手との連携したプレーはほとんどなく決定機をつくることができなかった。吉原選手不在時のFWの連携も大きな課題としてこの試合浮き彫りとなった。
そしてFC東京戦で一番の課題に感じたのは左サイドでの攻撃である。
中盤をコンパクトにするため中盤の選手が密集しながらボールを奪い、パスを繋げる展開が多くなる。その際、ワイドに展開するためにサイドバックから攻撃がスタートするケースが多い。東京戦でも中盤でボールを奪い左サイドの波戸選手にボールが回ることが何回もあった。しかし波戸選手が攻撃の起点になることはなかった。
開幕戦から波戸選手の攻撃に参加する頻度が少ないことが気になっていた。しかし開幕当初スタメンの藤本・内田両選手がサイドに張るタイプの選手であるため、波戸選手の攻め上がるスペースは少なく攻める機会そのものがシステム上難しかった。しかし7節の浦和戦よりスタメンを務める金澤選手の出場により大宮の中盤でのバランスが変わり、波戸選手に攻め上がるスペースが生まれた。
波戸は、FC東京の長友になれるか!
浦和戦より鹿島戦、鹿島戦より大阪戦と試合を重ねる毎に波戸選手が高い位置でボールを受ける回数が多くなっている。しかし攻撃をしかけるプレーは残念ながら少ない。
大宮が標榜する「アグレッシブなサッカー」をするためには、サイドバックの攻撃参加は欠かせない。また中盤でコンパクトになればなるほどサイドバックの攻撃のチャンスも増える。大宮の攻撃で左右サイドバックからの得点のカタチは未だ完成しているとは言い難い。しかし右サイドバックを務める村山選手には、チャレンジしようとする姿勢が見られる。
波戸選手には攻撃の際、もっと前への抜こうとするチャレンジをしてほしい。結果的に抜くことができなくても相手ディフェンスにとって果敢に攻撃を仕掛けるサイドバックは脅威である。残念ながら今の波戸選手のプレーでは相手に脅威を与えるには至っていない。
この日(5月3日)、FC東京の左サイドを務めたのは、先日、日本代表候補にも選出されたルーキー長友選手であった。サッカー選手としては小柄な体で、果敢に攻めるようとする姿勢は、大宮の左サイドの波戸選手とは対照的にであった。
波戸選手は、トルシエ監督時代を支えた日本代表にも名を連ねた日本屈指のディフェンダーである。大宮アルディージャが波戸選手のプレーで救われたことは数えきれない。左サイドバックとしての更なる攻撃参加へのチャレンジは、30歳を越えた波戸選手には、ハードルの高い要求かもしれない。10歳も離れた選手を相手にスピードやスタミナで勝つのは難しい。しかし今まで培った数多くの経験で、ぜひともこの難しい課題にチャレンジして左サイドバックからの「攻撃のカタチ」を大宮の強みに変えてほしい。
posted by toddocom |01:05 |
大宮アルディージャ |
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GWのFC東京 【Football Odyssey スポナビ分室】
★大宮戦 まず、3-0で勝った。これは素直に喜びたい。大宮は警戒していた相手だけに、望外の大勝に驚いてしまいました。 梶山・カボレ・長友ということで、おめでとうございます。 大宮はフィニッシュの精度なんでしょうね。きっと。吉原が居なかったのが大きい。あそこでスピードでかき回されていたら、ちょっと0では終わらなかったかも。 今までとは違う、戦術的にも成熟したものをみせてくれた大宮は、手ごわかったんですが、上手に相手のミスを突き、うまく勝ち点を取ることができました。 祐介の復帰が一番の収穫か。長友もようやっと
2008-05-07 01:38 | 続きを読む


