2008年11月26日

32節 新潟-大宮戦 残留争いから抜けられず 意地のアウェードロー 残留に向け、やっと大宮のカタチが見えてきたと思ったが…

藤本主税の負傷とレアンドロの出場停止、次節京都戦への不安

32節 新潟-大宮戦は、1点をリードされていた後半43分、レアンドロ選手の劇的なゴールによって同点に追いつき、勝ち点1ずつを分け合う結果となった。
この新潟戦のドローは大宮にとって健闘であったのか、痛恨のドローだったのかは評価が分かれるところだろう。
ドローの評価はさておき、残留争いのなか残る2試合のことを考えると厳しい試合となった。と言うのも、この試合はレアンドロ選手にとって今シーズン最後の試合となったのだ。レアンドロ選手は、前半35分、ペナルティーエリア内でのファイルによってイエローカードを受けた。このファイルは新潟にPKを与え、先制点を許すことになったのだが、今シーズン累積6枚目となったこのイエローカードでレアンドロ選手の今シーズン残り2試合の出場停止が決まった。
 レアンドロが次節以降の出場の可能性がなくなった時、残り2試合をどのように戦うのか非常に不安になった。
このPKより15分前に大宮にとって不安要素が既に発生していた。それは前半20分に大宮の攻撃を支えていた藤本選手が、負傷退場していたからだ。既に前半14分(右SBの塚本選手のオーバーラップより惜しいシュートを打ったシーン)あたりから藤本選手が左足股関節をかばう仕草をみせていた。約5分間プレーを続行するも、その後プレー続行不可能となった。
私の経験から言えば、違和感が生じた時点で、プレーを止めていれば次節の京都戦には出場できていたかもしれないが、5分間のプレー続行で、プレーが出来ない程の痛みを伴っている容態では次節京都戦への出場は難しいかもしれない…。
 ただ藤本選手の負傷交代で生じた不安は、その後の大宮の試合内容をみて多少払拭された。藤本選手に交代して出場した小林慶行選手が、センターハーフ(ボランチ)に入り、センターハーフであった小林大悟選手が藤本選手のポジションに入ったのだが、思った以上にこの布陣は機能した。
センターハーフに関してして言えば、守備的な役割を担う片岡選手いるため、もう一人のセンターハーフに求められる役割は、「攻撃の展開力」や「攻撃へのビルドアップ」である。試合中、自ら前線に何度も飛び込み、攻撃に参加することはないが、小林慶選手は細かいパスを多用してゲームを組立てることに長け、スムーズにボールを配給した。
以前私は、小林慶選手を「大宮の心臓」と例えたことがあるが、血液の如くボールを全身(フィールド全体)に配給していた。8月に負傷をするまでは不動のセンターハーフだっただけに、彼の活躍は、当然と言えば当然と言えるだろう。
 またFWに入った小林大選手も思いのほか機能していた。藤本選手と比べるとプレーが淡泊すぎて効果的なタメを作れていないシーンもあったが、自らポストプレーを行い、ボールを上手くつなぐ要因となった。またクレメン選手の近い距離にポジションを取り、ポストプレー(クサビ)からのパスも上手に受け、さばいていた。また前線への飛び込みも何度も見せ、後半8分の前線への飛び出しによってPKを獲得することとなった。
 小林慶選手と小林大選手にプレーによって藤本選手が万が一次節以降出場できなくなった場合でも計算きることをこの試合ですぐに証明した。しかし、この新潟戦は、次節以降レアンドロ選手欠場のディフェンス陣の布陣が想像できないまま終了した。

大宮のキープレイヤーになりつつある片岡洋介

大宮サポーターならCBのバックアップ要員としてすぐに、新潟戦でセンターハーフ(ボランチ)を務めた片岡選手を想像するだろう。センターハーフ候補には片岡選手や小林慶選手の他、佐伯選手・斉藤選手と今シーズン通じて試合に出場してきた選手が数多くいる。片岡選手がCBにシフトするのはごく自然の流れのような気がする。しかし私の見解としては片岡選手をCBで起用した場合、大宮のここ数試合の好調を支えるバランスが崩れるような気がする。片岡選手がCBで活躍できないというよりは、現在片岡選手が務める守備的なセンターハーフに代わる選手がいないと思えるのだ。
 なぜ佐伯選手や斉藤選手が片岡選手の代わりとなりえないのかと言えば、そのプレースタイルの違いによるものだと考えている。片岡選手は、大宮のハーフ陣において唯一フィジカルの強さでディフェンスができる選手である。今節新潟戦でも相手攻撃陣にボールが渡る寸前でファールになるかならないかの際どいプレーで大宮の守備の安定に貢献していた。内田選手や金澤選手などの前線からのプレッシャーによって、センターサークル付近でのボールの攻防は重要な意味を持つ。今節新潟戦では何度も相手陣地でパスカットをすることができたが、相手攻撃陣とのセンターサークル付近での激しいボールの奪い合いが残りの2試合で予想される。
今の大宮の選手でフィジカルに強い守備的なセンターハーフができる選手は見当たらない。今までセンターハーフを務めた佐伯選手は、どちらかと言えばポゼッション・ビルドアップに長けた選手であり、斉藤選手は確かに守備的なセンターハーフとしては片岡選手と役割が重複するが、フィジカル・一試合動き回るスタミナを考えると片岡選手に劣るように思える。
今の大宮の攻守のバランスの良さの原因の一つは、片岡選手が守備的なセンターハーフ(アンカー)の役割を十分果たし、もう一人のセンターハーフが高い位置で攻撃に参加できていることだと考えている。大宮が6連敗をした時などは、2人のセンターハーフが、守備的ミッドフィルダー化し、ほとんど攻撃に参加せずに、攻撃に厚みを作れずにいた。
 このような大宮の状況下で片岡選手をCBにすることは非常にリスクが高い。片岡選手がCBとして出場した天皇杯5回戦の名古屋戦は観戦できなかったのだが、どんな試合をしていたのだろうか?
本日(11月26日)時点で、誰をCBにするべきか非常に難しいところであるが、ルーキーの青木拓矢選手若しくは同じくルーキーの川原達矢選手が起用すべきではないかと考えている。出場経験のない2人のルーキーを起用することにリスクが高いと考えがちだが、片岡選手を今のポジションから外すことのようがよっぽどリスクが高い。またレアンドロ選手が一人出場できないだけで、バックアップ選手が見当たらないという事態は、樋口監督の責任に他ならない。青木選手も川原選手が活躍できる能力がある選手か否かは別にして、少なくともいつでも出場の準備、つまり、試合の経験をさせておくことが必要だったのではないだろうか?樋口監督の罪は大きい。
個人的には、川原選手が出場し大宮の新しいスター候補として名乗りを挙げてほしいと期待している。

痛いドローでもあり、意地のドローでもあった。大宮サッカーを続けるだけ

今更、プロの選手らに、ペナルティーエリア内で不要なファイルをするなとか、セットプレーに気をつけろとは言わない。
今節新潟戦は大宮らしいサッカーができていた。高い位置からプレスを与えボールを奪いカウンターで攻めるシーンも何度かあったし、クレメン選手へのクサビの精度もだいぶ高まり、藤本選手や小林大選手が前を向いてボールを受けることができるようになった。
PKとセットプレーの失点によって常に1点を追う状況にしてしまったという意味では、痛恨のドローであったが、後半43分に同点に追いついたという意味においては意地のドローであったと言える。
残留争いをする他のクラブも、横浜が勝ち点3を得て残留をほぼ決定的なものにし、ジェフが勝ち点を奪えなかったことを除けば、勝ち点1を積み上げたに留まり、前節までと状況は大きく変わらない。とにかく次節京都戦・最終節磐田戦で勝利をしない限り大宮の残留は決まらないようだ。残り2試合を勝利するために、勝利をおさめた千葉戦・川崎戦そしてドローであった新潟戦で続けてきた大宮のサッカーを続けるのみである。

posted by toddocom |12:13 | 大宮アルディージャ | コメント(0) | トラックバック(0)
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