2008年11月11日

31節 大宮-川崎戦 強豪川崎から貴重な勝ち点3を獲得! 勝因は主税のトップ下での活躍と内田と塚本の両翼の攻撃力アップ

30節千葉戦に引き続き、今節31節川崎戦でも勝利し、この勝利でリーグ戦2連勝となった。今節、磐田が清水に勝利し勝ち点3を獲得、勝ち点を36にのばし、ジェフも優勝争いをする大分と分けて勝ち点35とした。今節の川崎戦の勝利で残留争いから抜け出だすことはできなかったが、30節・31節と理想的な勝利をした大宮の勝因を考えてみたい。

31節 大宮-川崎戦
30節の大悟同様、今節の主税もまた前を向いてプレーできるようになった 前節ジェフ戦・今節の川崎戦と共通しているのは、攻撃の際に起点となる藤本主税選手が前を向いてプレーできる機会が植えたことが挙げられる。デニスマルケス選手が負傷し欠場してから藤本選手がクレメン選手と共にFWに務めることになった。FWになってから藤本選手が、より高い位置で前を向いてプレーをする機会が多かったが、ここ2試合について言えば、前を向いてプレーをする回数が更に増えた。当然、前を向いてプレーをすることによって、視野が広がり、プレーの選択肢も増える。それに伴い攻撃のスピードが上がるというメリットが挙げられる。 なぜ藤本選手の前を向いてのプレーが増えたかと言えば、一つはクレメン選手へのクサビのパスの精度が高まり、またクレメン選手が日本の激しいディフェンス(所謂ユニフォームを掴んだディフェンス)に慣れたため、クレメン選手からクサビの落とし(パス)を受けることが増えたことが挙げられる。もう一つは、クレメン選手へのクサビのパスを警戒するあまり相手CBがラインを下げる傾向があり、相手ディフェンスラインにスペースができる。その空いたスペースを藤本選手が効率よくボールを敵陣へ運べるようになったことである。藤本選手は状況判断(周りの状況を把握する力)、ボールコントロールの技術に優れ、前のスペースが空いていれば、状況に応じて前を向くことができる。また背後(背中)に相手選手を背負っていても上手に相手選手をかわす場面を何度もみせた。藤本選手が前を向いてプレーすることによって大宮の両サイドの選手が攻撃参加するためのタメとなり効果的なサイド攻撃が可能となった。
31節 大宮-川崎戦
右サイドの塚本泰史と左サイドの内田智也の効果的な攻撃参加 リーグ戦2試合を通して良い内容の試合が出来るようになったもう一つの理由として、両サイドからタイミングよく攻撃できるようになったことが挙げられる。両サイドからの攻撃を可能としたのは、藤本選手がボールをキープすることによって溜めが出来できたことは前述したが、攻撃へ高い意識と技術を持った選手がレギュラーに定着したことは大きい。一人は右SBを務める塚本選手、もう一人は左SHを務めている内田選手である。右SBの塚本選手は、29節東京V戦でリーグ戦デビューを果たした。その後の2試合は、スターティングメンバーをして定着している。過去に、田中輝和、村山祐介両選手が右サイドで起用されてきたが、攻撃参加へのタイミング、攻撃参加への頻度を比べると塚本選手の方に分がある。川崎戦で露呈したセンタリングの精度の低さについては課題が残るが、チャンスは、ライバルの2選手より数多く作っている。あと3試合、塚本選手が右サイドを任されることになるだろう。 左サイドでは、内田選手が好調を維持している。リーグ戦序盤はレギュラーを確保したかに思われたが、怪我で長期離脱を余儀なくされ、復帰後も試合出場の機会に恵まれていなかった。しかし29節東京V以降レギュラーを奪取し、30節のジェフ戦の小林大悟選手へのアシストや、天皇杯4回戦、決勝点となったクレメン選手へのセンタリング、そして31節川崎戦での1点目のチャンスメイクなど、ことごとく得点シーンに内田選手が絡んでおり、現在の大宮にとって攻撃のキープレーヤーとなった。 ただ、塚本・内田両選手が効率的に攻撃できるのも両サイドでの選手間の連携が上手くいっていることも大きい。右サイドで言えば、塚本選手前に位置する金澤選手が、塚本選手が攻め上がるスペースを作り、塚本選手と共に前線から献身的に守備をし続けていることで塚本選手の攻撃参加を可能にしている、また左サイドに関しては、波戸選手が堅守することによって内田選手が積極的に攻撃参加できるのである。 シーズン通して大宮にとって懸念材料であったサイドからの攻撃は、今では大宮の強みとなった。 ドリブルを得意とするブラジル人トリオへの完璧な守備 今節、センターハーフを務めた佐伯選手、片岡選手も及第点の出来であった。佐伯選手はパスカットからビルドアップすることができなかったが、相手の攻撃の芽を数多く摘んでいたし、片岡選手は、後半惜しいミドルシュートがあったように彼のシュートレンジまで攻めあがり、効果的なミドルシュートで得点のチャンスを作った。 そして2人のプレーで最も評価に値するのは、川崎のブラジル人トリオへの守備である。相手がドリブル主体であったから出来た守備であったが、川崎のブラジル人がボールを持つとSHやSBの選手と連携し素早く2人、3人と取り囲みボールを奪った。この守備によって川崎のブラジル人トリオにほとんど何もさせなかった。 センターハーフの佐伯選手に注文を付けるなら、やはりもう少し攻撃への参加を期待したい。後半途中から小林慶行選手がセンターハーフのボジションに入ったが、攻撃に直結するようなパスが多く、確実に攻撃の流れがよくなった。 佐伯選手にも次の試合では、同じような役割と活躍を期待したい。 相手川崎について、鄭大世のポストプレーに世界レベルの輝き 相手川崎は、攻撃の4人(鄭大世、ジュニーニョ、ヴィトール・ジュニオール・レナチーニョ)の能力が非常に高く、それぞれ一人でも状況を打開する力を持っていながら、且つコンビネーションの良さが感じられた。この4人に右SBの森勇介選手、ボランチの中村憲剛選手、谷口博之選手が攻撃に参加した時、とても大宮を応援する側としては怖さを感じた。しかしこの試合は、前述したとおり中盤の選手、両SBの選手が上手く連携をして、川崎のブラジル人3人を上手く抑えることができたため決定的なシーンを作らせることはなかった。また、ジュにオール・レナチーニョ両選手の調子が悪かったようでボールを持ち過ぎることが多く、それがまた大宮の守備をさせやすくした。 川崎の場合、攻撃のテンポが速く、そのスピードについていけない選手が出てくるとチームとしての攻撃力が低下してしまうことをこの試合で垣間見た。 ただジュニーニョ選手のボールのスピードと前への推進力は秀逸でやはりレベルの違いを見せつけた。 そしてもう一人、衝撃的なプレーを見せたのは鄭大世選手である。彼のポストプレーの強さは驚かされた。大宮には、冨田選手とレアンドロ選手の二人CBがいるが、ヘディングで相手FWにほとんど負けたことをみたことがなかった。冨田選手はCBとしては決して身長は高くないが、位置取りと跳ねるタイミングは素晴らしく自分より身長の高い選手に対してもヘディングの強さを見せていた。またレアンドロ選手に関しては、これまでの試合は187㎝の長身でヘディングの強さをいかんなく発揮していた。しかしこの試合では、制空権を鄭大世選手に奪われた。またヘディングの強さだけでなくクサビの位置取りが抜群によく鄭大世選手とのクサビのワンツーパスによって攻撃のリズムを突っていた。 鄭大世選手に世界トップレベルの香りを感じた。ジュニーニョ選手と鄭大世選手には、ピッチ上の他の選手と比べ、明らかなレベルの差を感じた。
31節 大宮-川崎戦
現状のベスト布陣 最後に、私が考える現状のベスト布陣を書きたい。次の天皇杯5回戦、次節新潟戦では下記の布陣に近いメンバーで挑むのではないだろうか。         クレメン 内田  大悟    藤本 金澤         片岡 波戸  冨田   レアンドロ 塚本         江角 GK 江角 DF 波戸    冨田    レアンドロ    塚本(田中) MF 片岡(小林慶、斉藤)    金澤(佐伯)    藤本    小林大(小林慶)    内田(土岐田) FW クレメン(デニスマルケス・森田) ※括弧はバックアッパー 現在の好調ぶりを考慮に入れれば、小林慶行選手、デニスマルケス選手は控えとして、途中から流れを変える役割を任せた方がよいだろう。小林大悟選手は、センターハーフとして片岡選手と並ぶことになると思うが、役割としては片岡選手と比べればより攻撃的なポジションを取った方がよい。来週天皇杯、次節32節新潟戦とどのような戦いを見せてくれるのか非常に楽しみだ。
31節 大宮-川崎戦


posted by toddocom |11:33 | 大宮アルディージャ | コメント(0) | トラックバック(0)
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