2008年06月25日
真摯なジャッジに好感。J復帰の家本政明主審にエール~家本主審を見たくて、【再放送】J2 21節甲府-山形戦を観戦のため朝5時起床を試みた~
3月にゼロックススーパーカップ鹿島-広島戦において主審を務めて以降、長らくJリーグの審判員から遠ざかっていた家本政明スペシャルレフリー(以下SR)がJ2の主審として復帰することが発表されたのは、主審を務める6月15日20節愛媛-水戸戦の5日前であった。 私は、3月1日のあの日、国立競技場の鹿島側のスタンドであの試合を観戦していた。 まだJリーグ開幕前、大宮のシーズンチケットを衝動的に購入し、徐々にサッカー熱が上昇していたあの日、家本政明というSRの存在など知る由もなくあの試合を観ていた。 試合開始早々の鹿島岩政選手の警告2枚での退場。それに帳尻を合わせるかのような広島李選手の退場とイエローカードが数多く出される荒れた試合だった。 ただ、ジャッジに多少の不満はあれど、まさか数十分後に、あれ程物議を醸す試合になるとは思いもよらなかった。 あの日以来、家本SRはJリーグで笛を吹かなくなった。 その後、Jリーグが開幕して以降も色々な誤審や不可解なゲームコントロールが多発した。Jリーグにのめり込むと同時に審判への興味が生まれた。スポナビブログでブログを書こうと思ったのも審判員に対して言いたいことがあったのが理由であった。 4月22日「もっと声をだすべき人たち」 5月1日「リーグ審判推考~なぜ審判は権威化するのか?~SR暴言問題を契機に考える」 5月4日「早期の警告(イエローカード)提示のリスク~大宮-FC東京戦、前半7分の片岡選手へのイエローカードを考える~」 5月28日「サッカーダイジェスト(6.10号)のP93のコラムについて~三浦泰年氏(P51)の言葉を捧げる~」 6月14日「粗を探しているわけではないのですが、どうしても気になる上川氏のこの発言」 20節の愛媛-水戸戦で家本主審のジャッジをチェックすることはできなかったが、大宮サポーターの方のブログをみて21節甲府-山形戦でも家本SRが主審を務めたことを知り、本日早朝5時からの再放送を観戦するため、いつもより少し早い起床を試みた。 穿った目で観戦するなか、慎重にジャッジをする家本主審 実際、起床したのは午前5時半。予定通りの起床だった。実は事前に情報をブログから得ていた。後半開始早々のあるジャッジ-家本主審がスローインからのリスタートをオフサイドと判定したシーン-をチェックするためであった。 前半30分からの観戦、両チームのプレーよりも家本主審の動きに目がいく。再びどんな不可解なジャッジをするのか鼓動が早くなる。 一サッカー好きの穿った目での観戦をよそに試合は両チームとも熱戦を繰り広げる。試合は非常にスピーディーに展開する。昨シーズンまでJ1に在籍した甲府と6連勝で快進撃を続ける山形、J1の試合と比べても遜色ない、見方によってはJ1クラブ以上の好ゲームである。自然と意識は家本主審から試合そのものに移る。 そして前半終了間43分、ファウルをした甲府前田選手がジャッジを不服とし家本主審に駆け寄って抗議をする。家本主審も前田選手の抗議に対して、大きなジェスチャーや言葉で、抗議をやめるよう、気持ちを抑えるよう話しているのがわかる。以前であれば、イエローガードがでていそうな場面で、コミュニケーションをとる家本主審。 考えてみれば、自らのジャッジが騒動を引き起こしたとは言え、家本SRにとってはこの数ヶ月間、想像を絶するプレッシャーだったに違いない。この前田選手へのコミュニケーションひとつをとっても非常に慎重にジャッジをしていることは観戦している私にも伝わってきた。 スローインからのリスタートをオフサイドとジャッジする副審 そんな中、例のシーン-スローインをオフサイドとジャッジした-に遭遇する。明らかにオフサイドではないプレーに対して1st.アシスタントレフリー五十川副審はフラッグを挙げる。家本主審が笛を吹くも、プレーは続き、山形選手の折り返しからのシュートは、甲府DF選手にゴールライン付近で阻まれる。笛がなってもプレーを続けた甲府イレブン、オフサイドはないのではないかという山形選手の抗議に対してすかさず、家本主審は1st.のアシスタントレフリーに確認のため駆け寄る。そしてドロップボールからのプレーの再開を選択した。 その後、ファウルを取ってもいいのではと思えるジャッジやアドバンテージをとって流してもいいのではというジャッジも散見されたが、その後ゲームは荒れることもなく試合終了まで好ゲームが行われた。 真摯にジャッジをする家本主審に好感、ジャッジは主審一人だけでなく4人の審判団で行われる。 私が今回の甲府-山形戦を観戦し(前半30分~)、特に家本主審のジャッジに注目したわけだが、今回、家本主審は、うまく試合をコントロールしていたと思う。今回の試合ように一つひとつのジャッジに対して真摯な態度で臨んでいれば、多少のミスジャッジがあっても試合が荒れたり、イエローカットを乱発するような事態は回避できるだろう。 また最終的にジャッジを下すのは主審であるが、2人の副審、また第4の審判員を含めた4人の連携によってジャッジが行われるということも忘れてはならない。 後半10分、山形財前選手と宮崎選手が交代する前の試合を止めるプレーにおいて、家本主審と、五十川1st..副審 が刺し違えたような場面があった。(もしかすると選手交代のため家本選手が動揺しただけのようにも見えた。)本来、どちらにチームのスローインが判断するのがわからない混戦したプレーの場合、ジャッジをする前に、必ず主審と副審がアイコンタクト(目でコミュニケーション)を行い、主審がジャッジを下すのか、それとも副審のジャッジを採用するのか瞬時に決めたりする。 常に4人の審判員が高い意識のなかで、コミュニケーションを取り合っていれば、ミスジャッジは劇的に減少する。今回の副審のスローインからのプレーをオフサイドとしたジャッジや、スローインを刺し違えるジャッジなどは、副審(1st.)の集中力が切れていたとしか言いようがない。 副審や第4の審判員は、試合中、主審のサポートはしても、主審のジャッジを鈍らせる行為は絶対してはならない。
posted by toddocom |07:29 |
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