2009年05月04日

9節 F東京-大宮戦 スタイルを貫くのか、選手を活かすのか!特徴を活かされぬまま大宮でくすぶっている選手-藤田祥史-

2-3で敗れたこの試合、大宮にとって評価が非常に難しい試合であった。
この試合の対戦相手は、F東京。
前節G大阪に2-4と敗れた。
確かにG大阪戦では後半24分以降、鈴木達也選手が投入してからはF東京がペースを掴んだように見えたが、鈴木達也選手が投入された時には、既にG大阪は4点をリードしており、G大阪の動きも緩慢となったところでの反撃だったことは否めない。
G大阪戦を観た時には、F東京の調子は決してよいとは言えないものであった。

そのF東京相手に大宮は前半25分で2失点をした。
この日の石川直宏選手は、確かにキレていた。
しかし、それ以上に大宮のディフェンスラインは崩壊していた。
F東京が確実に決定機を決めていれば、前半にもう2・3点加えてもおかしくない展開だった。
そういう意味でF東京は、この試合も決して調子がよかったと言える状態ではなく、不調から脱する機会を逸してしまった感があった。
大宮はそれでもF東京から勝ち点を奪うことができなかった。

前節山形戦に比べれば、攻撃への意識は高まったかもしれない。
前節山形戦に比べれば、チャン監督がやろうとするサッカーができたのかもしれない。
他にも褒めようと思えば、褒めるべきポイントはたくさんある。
個々の選手でみれば、攻撃面に関してはSBの攻め上がりは決して悪い出来ではなかったし、内田選手や途中投入されたパク選手は、期待以上の出来であった。
しかし、それにしても大宮の試合内容は拙劣であった。

監督が取るべきではリスクの取りかた~DFラインの混乱と崩壊~

私も、F東京戦のプレビュ-で積極的な若手選手の起用に賛同した。
DFで言えば、ルーキーで大学選抜の実績もある福田俊介選手のCBでの起用を期待していた。
しかし、福田選手はスタメンで出場を果たせなかった。
実際、この試合のDFで行われたのは、積極的な若手選手の起用ではなく、単純な選手の入れ替えであった。
DFは、前節からのスタメンからマト選手以外の3名を入れ替えた。
残念ながらこの選手の入れ替えが、裏目に出て大宮のディフェンスラインはコントロールを失った。
3ラインはコンパクトに保つことができず、3ラインの間(FWとMF・MFとDF)を自由に使われ、簡単にディフェンスラインの裏を突かれた。
確かにこの日チャンスを与えられたディフェンスの選手も不甲斐なかった。
両SBは、果敢に攻め上がるも、その裏のスペースをいいようにF東京に使われた。
前節山形戦でリスクを取りつつ果敢に攻め上がるパクウォンジェ選手を評価した。
この試合の土岐田選手・村山選手の果敢な攻撃参加も評価できるが、山形戦で犯した攻め上がった後でできるスペースを攻め込まれるという課題を修正するに至らなかった。
 また、大宮のDF陣はよく滑った。
選手らも味の素スタジアムの芝の状態が不評であることは承知していたはずだ。
それなのに彼らは一番滑ってはいけないところで、面白いように滑っていた。
明らかに準備不足と言わざるを得ない。

ただ、ディフェンスの選手らだけを責めるのは適当でない。
なぜなら、ディフェンスラインの選手を大幅に入れ替えた時点で、事前にDFラインが混乱することは十分想定できたからである。
無失点に抑える可能性も十分あったが、今回のように早い時間帯に失点を重ねる可能性も十分あったはずだ。
この試合3失点で敗れたという結果について監督の責任は大きい。
試合に誰を出場させるかを選ぶ権利は監督が持っている。その権利を否定したり犯すつもりはない。
恐らくチャン監督もその時点でもっとも期待ができる選手を起用したに違いない。
しかし、今回のようなDFラインの入れ替えのようなやり方は賛成できない。
今回のようにディフェンスラインが混乱する可能性が高く非常にリスクが高かったこと、また、もしリスクの高い入れ替えを行って上手くいかなかった場合、チャンスを与えられた選手らへの精神的ダメージが大きいことがその理由である。
チャン監督には、昨シーズンの樋口前監督のように、リスクの高いメンバー入れ替えを行い(2008年4月16日ヤマザキナビスコカップ横浜Fマリノス戦)、それ以降積極的に若手選手(バックアップ選手)を起用出来なくなるということだけにはならないことを願いたい。
片岡選手・土岐田選手・村山選手には今後も出場のチャンスを与えてほしい。

スタイルを貫くのか、選手を活かすのか!

以前、このブログで私なりに面白いサッカーの定義化をおこなったことがある。
面白いサッカーとは、

'サッカーのスタイルや目指すカタチが明確であり、
そのサッカーを試合で実践すること''

とした。
言うまでもないが、面白いサッカーを実践する最終目的は、勝利をすることである。
つまり、面白いサッカーをすることと、勝利をすることは決して矛盾するものではない。
しかし、チャン監督は、サッカーのスタイルにこだわるあまり、その目的を見失っているように思えてならない。
チャン監督が目指すサッカーのスタイルやカタチの先に、「勝利」が見えるのか見定めなければならない。
あたり前の話だが、目指すサッカーを実践したとしても、そのサッカーの先に勝利が見えなかったら、そのサッカースタイルは転換・修正をしなければならない。
チャン監督は、サッカーのスタイルを貫くあまり、選手の特徴を活かすことをせず型にはめ込みすぎる感がある。
 たとえば、FWの藤田祥史選手である。
彼は、チャン監督の下で、チャン監督が目指すサッカーを実践しようと献身的にプレーをしている。
しかし、彼にストライカーとして得点を期待するなら明らかに起用の仕方が間違っている。
昨シーズンまでの鳥栖時代の藤田選手の得点シーンやプレーを観ていれば、彼の活躍の場は、よりゴールに近い場所で仕事をさせるべきなのは明白である。
決して、今のようにロングフィードや精度の低いクサビを受けるのに適した選手ではない。
彼がゴールを量産するためには、チームとしてもっとお膳立て・サポートをしなければならない。
昨年の彼のJ2での18ゴールを観るだけでも彼がどのプレーを得意として、どのように得点を重ねてきたかすぐわかる。
お膳立てやサポートを怠っていながら、藤田選手にゴールの量産を期待するのは虫の良い話である。
せっかく、素晴らしいストライカーが大宮に加わったのに、明らかに監督がその優秀なストライカーを活かせていない。
これは、藤田選手だけでなく、石原選手やパク選手、その他デニスマルケス選手・クレメン選手という2人の外国人FWにも言えることである。
サッカーのスタイルを確立することと同様に、選手を特徴を把握し活かすことも監督には必要にはずである。
今のチャン監督は、選手の特徴を活かす意識が欠けているように思う。
チャン監督は現状、自分のイメージするサッカーを体現できる選手が少なく、大宮の選手層がとても薄いと感じているかもしれない。
ただ少し見方を変えれば、過去には、今シーズン程戦力が充実している年はないと気付くはずである。

もう少し藤田選手・石原選手を活かすことをチームで考えれば、必ず彼らはゴールを量産するだろう。

posted by toddocom |23:43 | 大宮アルディージャ | コメント(0) | トラックバック(0)
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