2008年08月12日

止められる女・高橋みゆき~北京五輪女子予選ラウンド第2戦~vsベネズエラ



唯一確実に白星を計算できるベネズエラに勝ち、初日の出た柳本JAPANだが、その「見た目は快勝」した試合で「不安の残る内容」であった。


日本3-0ベネズエラ(25-12 25-17 25-12)


【日本】

高橋 木村 杉山
荒木 栗原 竹下 L=佐野

第1セット・・・竹下・高橋→大村・河合(2枚替え)
第2セット・・・多治見ワンブロ
第2セット・・・櫻井ピンサ~レシーバー
第3セット・・・高橋→狩野(ピンサ~レシーバー)
第3セット・・・大村ワンブロ


アタック決定率

栗原 25打数 44%
木村 22打数 27%
高橋 18打数 39%
荒木 9打数  78%
杉山 7打数  29%

チーム平均 41%


キルブロック総数

荒木 
栗原 3
杉山 2
高橋 1

計 13本 (ブロック総数43、有効ワンタッチ17)


サービスエース

木村 4
荒木 2
杉山 1
高橋 1

計 8本


サーブレシーブ成功率

佐野 14受 78%
高橋 12受 33%

チーム平均 58%


ベネズエラ=Gheraldine(S) DEsiree(WS) Aleoscar(MB) Maria Jose(S) Jayse(WS) Yessica(MB) L=Maria


またしても、高橋が止められた。止められたと言っても、ただオープンを止められたのなら高橋個人の問題の部分が大きいが、コンビを封じられたと言うことが痛手なのだ。しかも、ベネズエラに・・・
アメリカ戦に引き続き、「荒木囮の高橋がライトから中へ切り込んでのスパイク」を止められたのだ(キルブロックには今回はならなかったが・・・)。日本の懐刀と言っていい、この「X攻撃」。しかし、国際大会でここまで通用しないとなると日本は厳しい。勝負どころでこれで相手を出し抜けないとなると、日本の攻撃に「変化とスピード」が出ない。
ただ、この攻撃が決まらない伏線として考えられるのが日本の「バックアタック多用」である。バックセンターからのバックアタックが多い日本としては、それを多用することで相手のブロックが真ん中に着きやすくなる。つまり、自然と相手のブロック(の意識)が中に集まってきてしまうのだ。また、真ん中ではなく両サイドに若干振ったとしても結局、高いブロッカーの手が残っていてシャットアウトされる・・・そういう風になっているのではないだろうか。
コートサイドからの映像ばかりで、コートエンドからの映像があればより正確な原因を突き止められるのだが・・・あくまでも「何故止められるか」という“予想”の一部を書いたまでであって、この予想が当たっているかどうかはコートエンドからの映像を見ないと正確にはわからないだろう・・・

時間差を止められた高橋。サーブレシーブでも抜群に高い返球率を残しているわけでもなく、アタックでもなかなか決定率が伸びない。いい時の高橋は、「ここぞ」というところでトンでもないところを抜いたり交わしたりするのだが、その高橋らしさがこの2試合まだ今ひとつ見られない・・・
だからと言って、高橋を代えてどうにかするというカードが少ない日本。唯一の手段としての狩野の投入であり、今後は積極的な狩野の投入が必要だろう。考え方としては、高橋と狩野の二人でワンセット作戦。恐らく、これが一番無難だろう。
現状の12名で戦う中では、高橋が復調してくれるのがベストであるが・・・


一方のベネズエラ。実況が「キューバと同じツーセッター制」を盛んに言っていたが、キューバのツーセッター制にはまだまだ遠い。同じテンポでアタッカー全員が動くキューバ。あの完成型と比較をすると、まだまだである。しかし、高さとパワーがあり将来性は豊か。細かさ、緻密さ、その辺りを吸収するとこれは手ごわい。
クイックを使って崩そうとしたりするあたりに、特によさを覚えた。


サーブレシーブがよくなかったベネズエラだが、日本も決して磐石ではなかった。
だが、この試合では、アタックとレシーブの相互の助け合いが見られて、スムーズな試合運びが出来た。今年の中では多分、もっともいいリズムで終始バレーが出来た試合ではないだろうか。リズムを作るいい立ち上がりであったし、このペースと、この感覚を次戦でも持っていれば日本にいい風が吹くだろう。


次の相手はポーランド。過去に何度も熱戦を繰り広げてきたチームであり、監督はボニッタ氏。当然、日本を丸裸にしてくるはずである。
日本としては、コート奥をサーブで狙って崩し、当たっているスコブロニスカをブロックで仕留めたい。スコブロニスカは、当たりだすと止まらないが止まりだすと崩れ易い。グリンカやバランスカにも警戒しつつ、ある意味もっとも乗せてはならないのがセンター線。日本がやられるときは、いつもセンターが絶好調になるときだ。センターを機能させないバレーを展開させなくては、日本は苦しい戦いになるだろう。


何はともあれ、セット率でも得点率でも非常にいい数字を出せたこの試合。めでたしめでたし。



posted by 古都の侍 |11:12 | 北京オリンピック【バレーボール(女子)】 | コメント(2) | トラックバック(0)
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