2008年07月11日
イタリアに勝利は3年前に出来たこと~ワールドグランプリ2008(決勝ラウンド)~vsイタリア
ベストゲーム。会心の出来ばえに喜び勇んでくるくる回って跳ねて・・・は、3分だけの話し。冷静に考えてみよう、これは当然の結果とは言わないがしかし、もっと早い時期になし得ていたことであったはずだ。 日本3-0イタリア(25-23 25-22 26-24) 【日本】 高橋 木村 杉山 荒木 栗原 竹下 L=佐野 1S・・・竹下・高橋→大村・河合(2枚替え) 2,3S・・・大村ワンブロ 2S・・・多治見ワンブロ 3S・・・高橋→狩野(ピンサ~後衛3ローテで前衛に上がったら再び高橋IN)←これを求めてた! アタック決定率 木村・・・22打数・59%(GOOD) 高橋・・・17打数・52% 栗原・・・30打数・40% 杉山・・・13打数・77%(EXCELLENT!) 荒木・・・13打数・54% ↑2セット目だったと思うが、ライトのアンテナ近くで竹下があげたトスを無理矢理Cで打った杉山。とんでもないレシーブボールを打った栗原。カウントアタックの決定率の高さ・・・「早めに開いて次の攻撃に備えると言う姿勢」が取れていたと思う。こういうことを求めていたのだ! キルブロック数・有効リバウンド数・総タッチ数 杉山・・・3・9・17 荒木・・・1・13・17 木村・・・1・4・7 栗原・・・1・2・5 チーム平均・・・6・31・53(EXCELLENT!) ↑有効リバウンド数が「31/53」、如何に有効なブロックが出来ていたかと言うことをもっとも反映している結果である。サーブで崩していたこと、それによるイタリアの単調なサイド攻撃。アゲロやピッチニーニの通過点の高くないオープンスパイクを荒木や杉山が確実に引っ掛ける。意図的なブロックチェンジ。こういうことなのだ。 サービスエース 杉山・・・1 高橋・・・1 サーブレシーブ成功率 佐野・・・20受・90% 高橋・・・26受・73% 木村・・・8受・63% 栗原・・・5受・60% 狩野・・・1受・100% チーム平均・・・77%(EXCELLENT!) 第1セットのイタリア=アンツェネッロ オルトラーニ ピッチニーニ グイッジ ロビアンコ ボセッティ(→セーコロ) L=カルドゥロ 第2セットのイタリア=アンツェネッロ アゲロ ピッチニーニ グイッジ ロビアンコ セーコロ L=カルドゥロ 第3セットのイタリア=ロビアンコ セーコロ アンツェネッロ アゲロ ピッチニーニ グイッジ(→__バラッツァ_) L=カルドゥロ イタリアは、ジョーリとデルコーレは入っていないもののおおよそベストメンバー。スタメンレフトには若いボセッティを起用するも、何もせずに不発。セーコロととっかえらる。そのセーコロもディフェンスが売りのはずなのだが、こちらも不発。守備型のデルコーレの五輪本番での登録は恐らく間違いないのではないのだろうか。 今日のバルボリーニ監督は冴えていなかった。ことごとく、日本の望む采配をしてくれた。まずは、ボセッティの起用。続いて、アゲロの起用。最後はグイッジを下げてのバラッツァの起用。佐野狙いのサーブに、1,2セットのスタートローテの配置ミス。 このローテ配置ミスはということについて少し説明を入れる。日本の弱いローテ、竹下前衛の時に、イタリアは連続得点を狙って強いローテをぶつけるようにスタートローテを配してきた。ところが、ここで連続得点が奪えなかったのだ。ブロックチェンジ、ディグ、サーブで崩され結果によるサイドの単調なオープンスパイク・・・このローテで点数を奪えなかった、或いは逆に与えてしまったのが、イタリアの最大の誤算だろう。攻防も筆の誤りとでも言おうか、バルボリーニ監督も筆を誤るのだ。 今日の最大の“ええとこ”は栗原が自分でサーブを拾って、そしてそのボールを自分で打って決めたことに他ならない。 栗原 荒木 高橋 竹下 佐野 木村 ↑のローテのときに木村をサーブカッターから外して、栗原・高橋・佐野の3枚で受ける。そうすることによって木村はバックアタックに重きを置ける。栗原は自分で拾ってからでも決められたから、機動力の面でも折り紙つきだということを証明した。この栗原が自分で拾って打つと言うのは、諸外国にしてみれば歯をキリキリさせるくらい嫌なことだと思う。ただでさえ、ちびっこがくるくる回ってブロックが絞りづらい日本なのだから、この上栗原がそんなことまでしてくるとなればブロックは絞れない。事実、今日は栗原がそれをしたことによって、イタリアのブロッカーは完全崩壊した。 前から指摘していた、栗原に求める機動力。私は、もっと中へ切り込んだりするスパイクを打つことで機動力を出せ!と指摘していたが、この「自拾自打」が出来れば、かなりの機動力は出るのだ。後は中へ切り込めば、尚良い。
尚、今日の栗原恵についてマナー講師でもありタレントのエド・はるみ氏は「メ・グ~」とコメント。明日のスポーツ紙でこのワードを使わないだろうかと期待しているようです(嘘)
☆今頃冴えた柳本の采配☆
今さらちゃんとした2枚替えを披露。しかし、これが大暴発。24-19の楽勝ムード一変、24-23と切羽詰ってテンシンを戻す結果となった。これではいけません。しっかりと機能するように仕立てなければならない。
しかし、それ以外の采配はジャストミーーート(by福澤朗)。特に「これが観たかった!」とTVの前で感涙した(嘘)のは、狩野INの場面。いつものように第3セットになるとバッテリー上がりになる高橋。くたびれたところで、ピンチサーバー狩野と交代、そのまま3ローテ休憩になった。この交代。シンチャンマンの新しい顔をジャム・柳本おじさんに取り替えてもらう時間が必要なのだ!(このアンパンマンの例え、解りにくい?)。そして再び、バイキンマンと戦うべく、狩野が前衛に来た時にシンチャンマン投入。直後から再び活躍した姿を見て、ジャム・柳本監督のみならず私も少しだけほくそ笑んだ。
ブロック、ブロックの位置取り、相手アタッカーのクセを見越した試合戦術。効果的な選手交代。栗原にサーブを拾わせた。狙いを絞ったサーブ。第2セット以降、いつもなら勢いが落ちるサーブも今日は失速することがなかった。
こういう一つひとつのことの積み重ねが、イタリアに勝利と言うことになるのだ。
でもね、こういう当たり前の采配、当たり前のプレーがアテネ後に出来ていたらどうだっただろう?日本はこんなに低迷していた?こんなに苦しんだ?
いいや、そんなことにはならなかっただろう。
アテネ以後、勘の鈍った柳本監督の采配。もしも、今日の采配がきっちりアテネ以後も滞りなく出来ていたら・・・
だからこそ、私は敢えて皮肉を込めてタイトルを「イタリアに勝利は3年前に出来たこと」としたのだ。
攻めの姿勢がこれほどまでに大事なんだ!と見せ付けたサーブ。いつもは、第1セットサーブが走っていても第2セット以降は守りに入って失速するのが落ちの全日本女子。今日はそれがなく、最後まで攻めの姿勢、攻めのサーブが打てていた。
イタリア戦勝利は4年ぶり(OQT以来)。イタリア戦ストレート勝ちは12年ぶりだそうだ。
ん~、このストレート勝ちには意味はある。が、これを次につなげてこそ真の意味がある。今日何が良かったのか、何が通用したのかを考えてこそ大事なのだ。昨日も書いた「想定問答集」のこともそうだが、反省と試行錯誤の繰り返しなのだ。「負け勝ち」が美学ならば、「負け価値」にして負けを価値あるものにして勝ちをより価値のあるものにしないと。
柳本監督もまた、想定問答集を作り、反省をし、次のSTEPを考えないといけないのだ。
posted by 古都の侍 |23:16 |
ワールドグランプリ2008 |
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