2008年08月21日

不完全心中・計画4年目の狂いと謎~北京五輪女子準々決勝~vsブラジル




サスペンスのタイトルではありません。
しかし柳本監督はサスペンスを起こしたといってもいいかもしれない。

テンシンと心中。
柳本体制で不動となっていた竹下と高橋。最後の最後で、終幕が降りるほんの少し前に最後のどんでん返しが起こった。不動の高橋みゆきをコートから下げたまま五輪終了。
心中するはずだったのに、最後の最後でこのオチ。だったら、アテネのあとすぐにこういうことをしていれば・・・女子バレーの低迷はなかったはずだ。
外された高橋にしても、この仕打ちはないと思ったはずだ。
それでも、監督として(たぶん)最後の試合の最後のセットになってようやくこの交代に気づいただけマシと思うべきだろうか。

ただ、「竹下・高橋」を軸としたチームで世界を目指すうえではベストな試合運びが出来たと思う。
逆に言うならば、「竹下・高橋」が控えになるチームであったのならば、もっと上を目指せたと思う。

09年から本格的な世代交代が始まる。09年は国際大会全敗でもいい。10年だって世界バレーで惨敗してもいい。
ホンキで世界の頂を狙うならば、4年では無理。「8カ年計画」を立てて、例え視聴率が取れなくてもJVAは辛抱に辛抱を重ねた計画的なチーム育成をしなくてはならない。「メダルが欲しいのか視聴率が欲しいのか」(by rioさん)を明確にしないとダメである。もちろん、「FIVB―JVA」ラインもアコスタ氏退任で薄れるのだから、日本開催の国際大会も減るだろう。今からちゃんとした「メダルを狙う8カ年計画」を立てるべきではないか。


さて、試合本編。


日本0-3ブラジル(12-25 20-25 16-25)


出場選手

ブラジル=パウラ バレウスカ シェイラ マリ ファビアナ フォフォン L=ファビ


【日本】

高橋 木村 杉山
荒木 栗原 竹下 L=佐野

2S・・・杉山→櫻井(ピンサ~レシーバー)
3S・・・高橋→狩野


公式データ


ギマラエス監督が書いた脚本がピタリとはまった第1セット。6本のサービスエースを奪われたが、サーブ自体がいいわけではなく「戦略的サーブ」だからよかったのだ。
日本がサーブを取ってからどう動いて攻撃へとつなげるかを理解したうえで、その選手たちが交差するポイントへサーブを打っただけなのだ。苦肉の策を取っていった結果「4枚フラット」のようなサーブレシーブ隊形になったが、これでもうブラジルとしては作戦成功なのだ。

脚本家・ギマラエスのシナリオは深かった。日本のスパイクコースを読み(特にバックアタック)、センターの攻撃にもしっかりマーク。こうすることでイヤでもサイドは多くなるが、そこは抑えられるという自信があるのだと思う。つまり、日本の得意なところ(そこで点数を取るとノるところ)を機能させない戦術である。
加えて、センターの破壊力に日本が苦手とするよく動くライトプレーヤーを織り込んだ攻撃。ブラジルのシェイラ、中国のシュウ・ソコウらのようなプレーヤーに破壊力のあるセンターが加わったチーム。これもまた日本の弱点だと思う。
さらには、「竹下や高橋の上から打つ」というセオリーをきっちりと守る。お手上げです。


しかし日本も時間差が決まったり、接戦に持ち込む時間があったり、ブラジルに対して持てる力は発揮できたと思う。
何せ予選Rで1セットも落としていないチーム。そんなチームに対してよく戦ったのではないだろうか。


以前の月バレで「ブラジルにも勝てる・・・云々」と言っていた柳本監督。あの言葉の真意はどこにあるのだろうか。



posted by 古都の侍 |13:32 | 北京オリンピック【バレーボール(女子)】 | コメント(9) | トラックバック(0)
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不完全心中・計画4年目の狂いと謎~北京五輪女子準々決勝~vsブラジル

 お邪魔します。
 実は今後の全日本女子が非常に楽しみです。それは、非常に不謹慎な言い方ながら、年齢的にセッターの竹下選手に代わる選手が必要な時期に来たということです。せめて、175cmぐらいあるセッターができることを期待しています。大きければいいというものではありませんが、小さいと必ず弱点になりますので・・・。

posted by 源氏の君 | 2008-08-21 14:42

不完全心中・計画4年目の狂いと謎~北京五輪女子準々決勝~vsブラジル

Vリーグでもさほど活躍しているわけでもない竹下を使い続けた柳本、本当に理解に苦しみます。それでも協会は残留の方向を示しているとのことで先も思いやられます。竹下にこだわったのは日本女子のスポンサーがJTと言うのも関係あるのですか?元全日本の柳本が竹下に本当に心中しようとする愚かな考えを持っていたとは考えられません。松平も日本が強くなることよりも私利私欲に走っている気がしてなりません。
大山が代表に入らなかったのは本当に腰痛が原因だったのでしょうか?このままでは日本バレーは駄目になるばかりだと思います。

posted by カイジ | 2008-08-21 15:12

不完全心中・計画4年目の狂いと謎~北京五輪女子準々決勝~vsブラジル

一言。これだけはっ!

私も驚きました!あの最後。
高橋は交代後もベンチに座ったままだったので、本人もコートに戻る(戻れる)気満々だったと思います。
狩野が前衛にあがるとき(狩野が代わるのかな?と監督に確認してましたよね?)も結局交代せず。

まさかまさか、まさか高橋がベンチで北京を終わるとは。
交代後の展開がアノ展開だったとはいえ・・・。
監督が”最後に気付いた”のではなく、監督は、もうあらゆる気力がなくなっていたように見えて、私としては何かヒジョーォォに残念でした。
最後の最後まで貫いてもらわないと、、、、。

posted by maririn | 2008-08-21 16:58

不完全心中・計画4年目の狂いと謎~北京五輪女子準々決勝~vsブラジル

柳本さんにも、最後にコケさせてもらえると思わなかった~。(笑)

私は古都の侍さんやrioさんとちょっと違う考えなんですが・・・。

確かに「テンシンと心中」したことで身長差と戦うリスクを背負ったし、アテネまでの昇り調子から、北京までの4年間は停滞期に入ってしまったことも事実です。

でも、全日本女子を10年とか20年とか長いスパンでとらえると、この4年が決して無駄や遠回りだったとは思わないんですよね~。
ま、私も今回メダル獲れれば獲れたで、狂喜乱舞したとは思うんですが。

オリンピックでも女子は男子と違い、格下にきっちり勝って予選を通過しました。
各国の実力差がかなりある女子の中では、そう難しいことではないのかもしれませんが、アテネではそう行かなかったわけですし、ランクを5位まで上げ、オリンピックもきちんと5位で終えた妙な安定感は、やはりテンシンの二人に寄るところが大きいと思います。

Vに有望な選手がたくさんいることは、古都の侍さんがこのブログで教えてくださるので、知っています。
けれど、仮にそのうちの誰かに代わり、二人がベンチに回ったとして、北京で5位になれたのかな~とは思ったりします。
5位以上になる可能性ももちろん秘めている訳なんですけどね。

5位って、その上の国々を見ると、詰められるギリギリのラインのような気がします。
長い目で見たとき、ガッツリ5位に居座る時期があって、そっから上を狙うっていうのもアリなのかなと思うのです。
そして、そのガッツリ5位に居座るためにはテンシンの力が必要だったのかなと思います。
栗原、荒木、木村、大山の年齢を考えても、今はこの位置でも悪くはないのかな~と思います。

しかし次は本気で狙いに行かないといけない4年間になることと間違いないと思います。
今後も全日本を支えることになる選手たち、そして、新たに上を目指すために招集されるであろう選手たちには、本当に頑張ってもらいたいです。

posted by ゆるぼん | 2008-08-21 17:47

不完全心中・計画4年目の狂いと謎~北京五輪女子準々決勝~vsブラジル

私もちょっと一言(笑)いいでしょうか。
私もゆるぼんさんに近い意見なんですね。
常にメダルを狙えるチームをAグループとするなら、日本はBグループのトップはこの四年間守りぬいて(?)きたとおもうんですね。柳本さんの前の監督の事を思い出して見ましょう。韓国にすら連敗続きでした。今よりイライラしてましたよ(笑)。
さすがにAグループとの差はなかなか縮まらなかったですが、これはテンシンに変わる人を当ててもそう簡単には埋まらないですよね。
長~い長~い目で見た場合、この四年間は決して無駄ではなかった。日本だって色々試行錯誤してきたはずですからね。
この後、古都の侍さんが仰る様に新体制になってしばらく勝てない日々が続くかも知れません。Bグループの下の方に低迷するかも知れません。が、私もじっと辛抱して全日本のバレーを見守りたいと思ってます。

posted by じゃけりね | 2008-08-21 18:17

不完全心中・計画4年目の狂いと謎~北京五輪女子準々決勝~vsブラジル

>柳本さんの前の監督の事を思い出して見ましょう。韓国にすら連敗続きでした。

当時の日本が歯が立たなかった韓国は当時、「常にメダルを狙えるAグループ」でした。


>5位って、その上の国々を見ると、詰められるギリギリのラインのような気がします。

「5位」という名の、実質「8位」ですよね。

>長い目で見たとき、ガッツリ5位に居座る時期があって、そっから上を狙うっていうのもアリなのかな

>長~い長~い目で見た場合、この四年間は決して無駄ではなかった。日本だって色々試行錯誤してきたはずですからね。

私も長い長ーい長ーい年月、ロサンゼルスの頃から20年以上もバレーを見続けて、そしてこの15年ほどずっーーーと、同じ過ちを犯し続けてきた女子バレー界を見続けています。この四年間どころか、ずっーーーと無駄な年月が流れています。

posted by T.w | 2008-08-22 00:41

不完全心中・計画4年目の狂いと謎~北京五輪女子準々決勝~vsブラジル

ロスを起点にしたら、この数十年なんて、ただ落ちて、そっからほんのちょっと上向いて、そいでまたそっから停滞しているだけだから、ただの無駄と思う方には無駄なんでしょう。

私も柳本監督の人選と強化方針を支持しているわけではありません。
むしろ疑問の方が多いですし、続投は考えられないです。
古都の侍さんのおっしゃることもよ~くわかりますし、基本的には理解と同意をしています。

ただ、何ていうのかな、代わりがいるいないの話でなく、テンシンをベンチにするやり方で5位からどこまで順位を上げられたのか、自信をもって絶対上がる、上げられると私には言えないんです。
柳本さんの4年のプロセスは、本当にわけわからないし、人選も勘弁してほしいっと思ってましたよ。

ただ、現状の結果だけを見たとき、プロセスを変えてここからどれだけあがるのかが、私にはよくわからないんですね。

ま、これ突き詰めると「たら、れば」の話になり水掛け論になっちゃうからあんまり議論してもそれこそ無駄だと思いますけど。

テンシンのピークアウトは私にも目に見えてよく分かったし、彼女らが日本を支えた功労者で絶対不可欠だったと言いたいわけではないのです。

・・・何か分かりにくい話ですみません。
以後は、女子の強化方針について、おとなしく読ませていただきますので。

posted by ゆるぼん | 2008-08-22 01:38

不完全心中・計画4年目の狂いと謎~北京五輪女子準々決勝~vsブラジル

柳本JAPAN審議委員の皆様、コメントありがとうございます。

高くジャンプするためには膝を下げて沈むことが必要ではないでしょうか。全日本はずっとそれを怠ってきた・・・そう思います。
つまり一番は、「長身セッター」の育成をしてこなかったということが膝を曲げてジャンプしてこなかったということです。セッターを育て、チームを育てて上を狙うには一時的な「低迷期」が出てくると思います。しかし、それがない。
実質8位を守っていくこと(今後はそれも厳しいですが)と、一度沈んででも上を目指すことのどちらが大切か。それの答えは明確ではないでしょうか。
沈んでいたのではなく「迷走」していたのが柳本監督就任前のことだと思います。でも、「迷走」からはアテネで脱却しましたよね。そこから、真の意味での改革をしなければならなかったはずです。でも、第2期柳本政権では「停滞」になってしまった。高速バレーだって長身セッターならば、最終的にはもっとスムーズにできるはずです。例えばパイオニアの「内田―栗原」と全日本の「竹下―栗原」のどちらのバックアタックがスムーズか。
色々とコメントで書いても仕方が無いので、まとめて記事にしたいと思います。

posted by 古都の侍 | 2008-08-22 21:12

不完全心中・計画4年目の狂いと謎~北京五輪女子準々決勝~vsブラジル

源氏の君さま
159cmと170cmの対角は避けるべきでしょう。単純に身長だけでは選べませんが(ジャンプ力・指高)、175cmは新しいセッターには欲しいですね。

カイジさま
松平が私利私欲に走る。その通りですね。
ただ、アコスタが辞めたので威光も少しは薄まればいいなぁと。ミュンヘンの方たちには退いていただかないと。

maririnさま
どうせなら最後まで貫いてくれた方が批判はし易かったかも(苦笑)狩野美雪にしても05年から代表に来てくれていれば・・・

じゃけりねさま
テンシンは迷走からの脱却を果たす役割だったと思いますね。五輪に出るためのメンバーであって、金メダルを目指すメンバーではなかったと思います。

T.wさま
韓国は世代交代に失敗してしまったと思います。日本は二の舞にならなければいいですが。
堂々巡りと言いますか、砂を噛むような年月が過ぎているような気がしますね。

ゆるぼんさま
柳本監督も功績はあるんですよ。特に人材発掘と言う意味では、素晴らしい仕事をしています(井野なんかは大当たり!)。さらに大友の騒動だったり、不運な面もあったと思います。が、やはり4年間のプロセスには納得できませんよね。
大人しく読まずに、意見を沢山していただけるとありがたいです。コメントを参考に記事にすることもありますし、意見に修正などをすることも出来ますから。

posted by 古都の侍 | 2008-08-22 21:28

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