2008年08月16日

近くて遠かったキューバの背中~北京五輪女子予選ラウンド第4戦~vsキューバ



点差を見ると、2,3セット目は僅差。しかしながら、試合運びと内容はキューバの本領発揮モードに気圧されたように感じた。

この1敗で2勝2敗となったものの、決勝Rは依然として近い位置にあることは確かだ。ただ、最悪の結果次第では大逆転もありえる。
次戦は中国であり、超アウェーの環境下での戦いである。しかしながら、相変わらず中国もコンビが合わなかったり、ミスをしたり、サイドの層の薄さを露呈したりと、乗り切れていない。勝機は少ないが、浸け入る隙と攻略の足がかりは見えている。日本はワンチャンスから流れを作って、先に優位な立場に立って試合の主導権を握りたい。そのためには、チョウ・ヌイヌイらの破壊力あるセンター線の攻撃を攻略したい。恐らく、「日本がブロードに対してのブロックが弱い」、そのように踏んでブロードやダブルブロードを多めに仕掛けてくるだろう。そこの決定率を5割程度まで一先ず下げて、サイド勝負へ持ち込めば展開として非常に面白くなる。「ヒョウ・コン→ギ・シュウゲツ」とセッターのチェンジへと持ち込めば、さらに面白くなるだろう。


日本0-3キューバ(17-25 22-25 22-25)


キューバ=サンチェス ラミレス カルデロン カリーヨ サントス ルイザ L=メサ


【第1セット日本】

木村 杉山 竹下
高橋 荒木 栗原 L=佐野

高橋→櫻井(ピンサ~レシーバー)

【第2セット日本】

多治見 竹下 栗原
木村 高橋 荒木 L=佐野

【第3セット日本】

木村 多治見 竹下
高橋 荒木  栗原  L=佐野

多治見→杉山


全ローテ、栗原のサーブが多くなるようなローテーションを組んだ日本。秘策(!?)ではないものの、多分この手の試合を通してのローテいじりは今年初ではないだろうか。
竹下が前衛にいる時間がとても長くなる(特に第2セット)このローテは、ただでさえブロックを高くしたい日本にとって見れば「諸刃の剣」戦法であった。
通常ローテ(竹下スタート)で、栗原と木村の表裏を逆にする方法もあったかもしれないが、この戦法はサーブレシーブ難があるキューバに対してはある程度有効だったと思う。ただ、惜しむらくは「こういう時こそ“2枚替え”」をして積極的に前を高くしたかったところだ・・・


公式データ


アタック決定率

高橋 14打数 50%
栗原 25打数 48%
木村 23打数 43%
荒木 9打数  78%
杉山 5打数  20%
多治見 4打数 25%

チーム平均 80打数 48%

アタッカーが非常に頑張り(得に栗原の勝負強さと荒木の力強さは際立ってGOOD!)、キューバの高いブロックの前にそれなりの数字を出せたと思う。
ただ竹下のトスが冴えず、杉山と多治見のよさを活かせなかったのが
残念でならない。キューバのブロックは横の動きがいいだけに、ブロードではなくクイックで勝負して欲しかった。荒木のように力でねじ伏せられるアタッカーならば、ブロードでも何とかなるときは何とかなるが・・・杉山や多治見のように「キレ&スピード」で勝負するセンターにとって、ブロードを多く使った竹下のトスは厳しかった。特に多治見は、2本連続でブロードを打たされる場面があり、せっかくの出場ながらインパクトのある仕事が出来なかった。
そして、勝負どころでサイドに多く振ってしまったことももったいなかった。栗原や木村のバックアタックに懸けるか、クイックで勝負するか。サイドアタッカー陣はそれでも結果を残していたが、中を絡めた攻撃が出来ていたら、1セットか2セットは取れたかもしれない。


キルブロック

荒木 1
高橋 1

計2

前回対戦では「あおりにはあおりブロック作戦」を発令し、結構いい感じだったのだが、今回はワンタッチもなかなか取れない結果。
それもこれも、相手のサイドアタッカーのルイザとカルデロンの調子が良かったためだ。
カルデロンのアタック決定率が83%、ルイザが81%と鳥人・・・いや、超人みたいな数字を出したのだからねぇ・・・この大会を通して絶好調なだけに、止めるのもワンタッチを取るのも難しかった。



サービスエース

荒木 2
竹下 1
栗原 1
木村 1

計 5

常日頃のキューバだと、もう少しサーブで崩れてCキャッチやBキャッチが多くなるのだが、この試合での―――と言うよりも、この大会を通してキューバのレシーブの状況がいつもに比べていいのである。だから、もっと崩れるのにと思っても、なかなか崩れなかった。


サーブレシーブ成功率

高橋 18受 83%
木村 23受 61%
佐野 14受 62%
栗原 5受  40%
櫻井 1受  100%

チーム平均 67%

キューバ相手にこれだけの数字を残せたのだからかなりいい方である。ただ、そんな中でもBに近いAキャッチがあったことは確かである。
また、第2セット22-23から、サントスのノータッチエース(これは取れないねぇ・・・完敗)。22-24からもういっちょ今度は思いっきり崩されるCキャッチ。第3セットも、20点過ぎた競ったところでカリーヨのサービスエースで万事休す。勝負どころで勝負して点数が取れるサーブを打ってくるキューバ。集中力と技術とパワーに完敗である。


兎に角、大一番のオリンピックで最もいいチーム状況を作り出したキューバ。漬け込む隙さえも与えなかった相手に、素直に完敗を認めるしかない内容だった。ただ、そんな中でも日本はなかなか食い下がるバレーを展開していたので、次戦の中国から金星を上げられる可能性もあるし、是非とも昨年9月以来の勝ち星を上げてもらいたい。


posted by 古都の侍 |16:12 | 北京オリンピック【バレーボール(女子)】 | コメント(1) | トラックバック(0)
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近くて遠かったキューバの背中~北京五輪女子予選ラウンド第4戦~vsキューバ

木村と栗原の位置を変えられないんですよね、いまの日本は…。

ここを変えるとサーブレシーブのフォーメーションが変わってしまうこともありますが、それよりも影響大なのは攻撃です。

日本は高橋と木村が前衛で一緒になるローテで、レフト高橋、ライト木村という変則シフトを使ってます。なので、レフトの裏表を変えると、木村はレフトオンリー、栗原は3回中2回がライト、となってしまうのです。

だれがこんな融通のきかないチームを作ったんでしょうか。

キューバはWGPの反省をきっちり活かして、絶対に打ち下ろしてきませんでしたね。打ち下ろしてきたのは超インナーに打つときか、日本がソフトブロックを狙ってネットとの隙間を空けているときだけ。

柳本監督は、通用しない「時間差」を隠し、ほんとの必殺技だったソフトブロックを見せてあげたんですね。おまぬけさん(泣)

posted by rio | 2008-08-17 02:43

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