2008年10月10日
劇場のオーナーは、今回も特別なシナリオを用意していた。
地元選手を優先した結果からなのか、1回戦から2日空いて行われた錦織圭の2回戦。
前回、風邪と右膝痛で思うようにプレーできなかった事を考えると、この中2日というのは、錦織にとっては非常にありがたい日程となった。
この辺りにも、今年、度々見せる持って生まれた強運というものを感じずにはいられない。
第1セットの立ち上がり、最初のフルバティのサービスゲームをデュースまで持ち込むが、キープされて試合がスタートした。
第1セットの錦織はサービスが安定し、フルバティのミスに乗じてポイントを重ね、ほぼ危なげなくキープを続け、その間、第3ゲーム、第5ゲーム、第7ゲームと立て続けにブレイクに成功し一気に6-1と、あっさりとセットをとった。
フルバティは1stサーブの入りは悪くないものの、それを拾われると後の展開では、先にミスをしてしまう形でゲームを作る事ができなかった。
このまま簡単な試合になるかと思われたこの試合だが、第2セットに入るやいなや、途端に錦織の1stサーブが入らなくなる。
第1ゲームこそ何とかキープしたものの、フルバティーがストロークのリズムを取り戻した第2ゲーム以降も1stサーブが入らず苦しい展開になり、常にポイントを先行されるゲーム展開となった。
このセットは、フルバティに1stサービスポインツWon100%をマークされ、第1セットの裏返しの様に第3ゲーム、第5ゲーム、第7ゲームを連続でブレイクされ、1-6でセットを落とした。
迎えた第3セット、セットオールとはいえ、勢いは後から追いついたフルバティの方にある。
フルバティのサービスゲームの第1ゲームをあっさりとキープされた後の第2ゲーム、このゲームでも錦織の1stサーブは入らず苦しい展開。
しかし、そこを持ち前のストロークで粘り何とかゲームを作っていく。フルバティも次第に1stサーブの入りが悪くなりつつも、自身のサービスゲームでは、しっかりとポイントを先行させ、錦織にチャンスを与えない。
お互いにキープして迎えた第9ゲーム。フルバティのサービスゲームで錦織は0-40とトリプルブレイクポイントを掴む。
ここをブレイクできれば、一気に試合を決められる要所のゲームで最大のチャンスを掴んだ錦織だが、ここで経験豊富なフルバティは落ち着いてポイントを取り返し、デュースへ。
フルバティのアドバンテージを1度返したものの、結局、このゲームをブレイクできず、フルバティの5-4となった。
こうなると、一転して錦織のほうが苦しい流れになる。
第10ゲームの最初のポイントはこの試合の明暗を分ける大事なポイントとなった。
ここを落とし0-30となり、流れは一気に敗勢に傾くかと思われたが、ここで錦織は再び集中力を取り戻し、冷静にラリーからポイントを重ねキープする事に成功する。
そして迎えた第11ゲーム、30-15から連続ポイントでブレイクポイントを握ると、今度はきっちりとものにして、このゲームをブレイク。
第12ゲームも危なげなくキープして自身3度目となるATPツアーQF進出を決めた。
今日の試合も、このレベルで戦っていく事の厳しさを、まざまざと感じさせるゲーム内容となった。
フルバティは、肘の手術でランキングを落としてはいるものの、長年TOPハンドレットをキープしてきたベテランだけに、引き出しも多く、また追い込まれても動じない精神力も兼ね備えている。
第1セットでうまくいかなければ、違うアタックを仕掛けてきたり、ピンチになっても落ち着いてプレーする事で、試合の流れを変えたり出来るからこそ、勝ちを拾えていくものだ。
錦織は、そんな中で、一度、形勢をひっくり返されたにもかかわらず、もう一度ゲームを作り直し、逆にセット終盤の第9ゲーム、第11ゲームと相手サービスゲームにプレッシャーをかける事に成功している。
これは非常に評価できるポイントだろう。
ツアーでコンスタントに成績を残していく為には、単にテニスの技術だけでなく、このゲームを作っていく能力というのが、大変、重要になってくる。
見ている我々にすれば、とても心臓に悪い試合ではあるが、今の錦織にとっては、楽勝であるより、こういったゲームを勝ちきっていく事の方が、今後の逞しい成長に繋がっていく事になるだろう。
次はいよいよ、第2シードのアンチッチ戦。
苦手なビッグサーバータイプだが、ここを勝つようだと、一気に先が開けるだけに、劇場オーナーには、もう少し夢の続きを期待したい。
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2008年10月09日
Air Keiとは、アメリカ人が錦織の躍動感あふれるプレー(体幹の捻り戻しからボールを点で捉える際にジャンプするフォアや、バックハンドのジャックナイフ、ジャンピングフォアドライブボレー等)を見て、彼自身をAir Keiと呼んだ事に由来する。
かつて、サンプラスが「彼のテニスは面白くない」と言われ、ボレーの時に派手にジャンピングスマッシュをしていたが、錦織のジャンプは彼のように意図的にやっているというより、感性で飛んでいるという感じで、彼の周りにいる人達がAir Keiと彼を比喩したのは非常に首肯できる話だと思う。
私自身も彼のジャンピングフォアドライブボレーを始めてみた時は、少々驚いたのを覚えている。
ワンバウンドのボールならともかく、ジャンプしながらのドライブボレーは、かなり難易度が高く、そして感性で飛んでいないと間に合わないとも思ったからだ。
しかし、昨今の日本のマスコミ報道や様々なブログでは、彼の放つジャンピングフォアの技名が「Air-K」として確立してしまっているようだ。(私が知らないだけで、誰かが勝手に命名したのかもしれないけど。)
これには、テニスの王子という表現同様、毎回、苦笑してしまうのだけれども、ある意味、今の日本のテニスの現状からいえば、必要なのかもしれないという思いも同時にある。
「錦織Air-Kを連発」なんて書いてあると、何?それ?どんなスポーツ?みたいな気分になり、とてもテニスの記事とは思えないのだが、そういった事から子供達がテニスに関心を示し、真似をしてテニスを始めてみたり、既にやっている子が盛り上がってみたり、あるいは、大人達が、錦織のジャンピングフォアを楽しみにテニス観戦したりするのであれば、これは多いに結構な事だとも思うからだ。
今の日本の中では、テニスの人気はお世辞にも高いとは言えず、テニススクールに通ったり、普段テニスをプレーしている人であっても、ATPのランキングTOP10選手の名前すらあげられない人が多数を占めるのが実情だ。
テレビ放送は皆無(一部有料放送があるがこれも極わずかの大会だけである)、活躍する日本人もほとんどいないという、以前の状態を考えれば当然の結果といえば、それまでだが、やはり日本のテニス界の底上げを考えるのであれば、テニス人口の増加、テニス人気の上昇は、必要不可欠でありそういう観点からすると、テレビ局の視聴率獲得戦略である「錦織=ヒーロー」の構図は、テニス界にとってもメリットの合致する所となる。
ヒーローには必殺技がつきものであり、若きスター錦織にAir-Kとなれば、鬼に金棒といった所だろうか。
これには、本人もなんとも、こそばゆい思いをしている事だろうが、今後の更なる活躍により、多いに日本のテニス界を盛り上げていってもらいたいものだ。
それがテニス人口の増加、ジュニアの活性化、大会の盛り上がり、テレビ放映の復活へ繋がり、ひいては次なる錦織の誕生へと繋がっていくのだから。
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2008年10月08日
周知の通り、オープン化以降、男子テニスで世界のTOPで活躍した日本人選手は皆無に等しい。
世界のTOP選手と堂々と渡り合った神和住純、松岡修造といった選手でさえ、日本人としてはスターだが、ランキングでいえば、最高78位、46位とTOPで活躍とは言いがたい。
現在、活躍している錦織圭は、これを上回る逸材である事は間違いないが、錦織の場合、13歳で渡米して半ばアメリカのシステムによって育成された選手という事で考えると、純和製のテニスでは、現在も尚、見通しは立っていないのが現状だ。
確かにヴォルグやマッケンロー、サンプラスやフェデラーのような伝説的なプレーヤーはそんな簡単に生まれるものではなく、テニス大国アメリカが躍起になって、自国スターを輩出しようと試みても、そんなプレーヤーは何十年に1度しか出てこない。
しかし、コンスタントに自国グランドスラムの決勝に自国選手が勝ち上がる事や、TOP10プレーヤーを輩出する事には成功している。
スポーツ大国アメリカとの比較はやや無理があるとしても、国土はあまり大きくなくスポーツ大国でもないスイスやセルビアといった国々からもTOP選手を輩出している事を考えると、日本の男子テニスプレーヤーが何故、世界で通用しないのかと真剣に思い悩んでしまう人も多いのではないだろうか。
これは短絡的にこれという一つや2つの要素で語れる事ではないのは、当たり前の事だが、その中でも特に大きな原因となっているのではないかと思われるものについて、いくつか拾い上げてみようと思う。
まず、昨今、よく言われるのがサーフェイスの問題だ。
周知の通り、現在の日本のテニスコートの殆どは、人工芝に砂をまいた砂入人工芝コートになっている。
これは日々の管理、メンテナンスが楽な事、そして雨に強く、急な雨でも比較的安全にプレーできる事、また降雨後すぐにでもプレーが可能な事から大会運営、施設の稼働率が比較的安定する事等、施設側にしてみれば、良条件を満たしたサーフェイスという事で、急速に広まった結果だ。
四季を通じて雨の多い日本の気候を考慮すると、雨が降った後は半日、ひどい場合は丸1日使えない、ハードやクレーといったサーフェイスよりも、すぐにも使用可能な砂入人工芝コートの選択は当然の事といえよう。
更には、硬式・軟式テニスが共生する世界的にも特異な国・日本において両者の主張の妥協点となっている背景もある。
しかし、ATPツアーの核であるグランドスラム、マスターズシリーズ、インターナショナルグレードといった主要な大会で、オムニコートが使われる大会はなく、現在、日本の砂入人工芝コートで開催されている下位の大会でさえ、外国の有望な若手選手は、参加を見合わせる傾向にあるようだ。
このような状況の中、砂入人工芝コートで育った選手が世界に出て戦う事は、決定的なハンデとはならずとも、決して有利に働くことはないといえる。
クレーコートの多いスペインやアルゼンチンの選手にクレーで強い選手が多い事や、ハードコートが基本のアメリカでは、やはりハードに強い選手を多く輩出している。
これは、普段から慣れ親しんでいるという事もあるが、長い間、そのサーフェイスでプレーする事で、そのサーフェイスに特化したテニススタイルが身につくからといえるだろう。
ハードで育った選手は、早い展開に強く、強力なサービスを背景としたサーブ&ボレーであったり、アプローチからのネットプレイといったテニスが総じて上手い傾向にある。
それに対し、クレーで育った選手は、豊富な運動量であったり、類稀なフットワークでコート全面をカバーし、決して諦めないテニスをする選手が多い。
この様に、ジュニアの頃からプレーするサーフェイスは、そのプレーヤーを育てる側面も持っており、決してないがしろにしてよいファクターではないのは明らかだ。
砂入人工芝コートで育ったジュニアが世界で通用しないのではなく、世界で戦っていく為の武器を育みにくい状況を生み出しているという事はいえるだろう。
但し、全ての物事は、片側の側面からしか見ないと、とんでもない間違いを犯してしまうものである。
テニスコートである以上、使う側もいれば、当然、提供する側の事情も考える必要がある。
管理、運営、日々のメンテナンスする上で人手のかかるサーフェイスを強く推奨するという事は、ともすれば、コートの使用料の高騰やコート数自体の減少の問題として我々に跳ね返ってくる可能性もあるという事だ。
とかく国土のせまい日本、土地はとても足りない状況である。
一昔前は、あちこちにあったテニスコートも閉鎖され、駐車場やマンションに姿を変えた所も少なくはない。
これは日本のスポーツ施設に対する税制の問題も多分にあるが、ただでさえ税率が高いうえに、日々の管理・メンテナンスに人件費をかけていては、現状より減少を加速する事につながりかねない。
そうなれば、ますますテニスに気軽に触れ合える状況を悪化させ、ひいてはテニス人口の減少、ジュニアプレーヤーの減少へと根幹となる部分をやせ衰えさせる事になり、本末転倒という事になるだろう。
民間の運営であれば、どうしても、日々のコストダウンを優先するのは否めないのであれば、せめ地方自治体の管理する公共のコートだけでもと思うが、それとてコスト度外視とはいかず、大会運営のしやすさ、降雨時の安全性等を考えると、砂入人工芝コートを選択するのも首肯せざるを得ない。
そして、もう一つ加えるならば、テニスの名門と呼ばれ、幾多のプロ選手を輩出している伝統校では、この砂入人工芝コートの問題に早くから着眼し、そのコートの殆どをハード、クレーで構成しており、そういった部分から捉えると、日本の名門校~プロという経歴の選手には、この砂入人工芝コートの問題が世界で通用しないという課題に直結してきたわけではないという事にもなる。
上記の様に、砂入人工芝コートが日本で広く普及している事は、日本の文化、気候、かかえる事情という点からみると、当然の結果ともいえ、また、少なからず日本のテニスが世界で通用しない事に対し、影響を及ぼしているともいえるが、それが決定的なファクターであるとも言えないというのが現状の様だ。
但し、多くの識者が提唱するように、日本のテニスが世界で通用しない理由の中の1要素であると考えられ、せめてジュニアの育成においては、ハードやクレーコートを選択できる位にはなってほしい所だ。
日本の男子テニスが世界に通用しない理由(2)へ続く
※一部、指摘していただいた点に関して、本文を修正したしました。
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2008年10月07日
ホント、錦織は劇場型だ。
応援するには心臓に悪い選手だが、何かやってくれるという期待感は病みつきになると共に、錦織の大きな魅力の一つともいえるかもしれない。
ストックホルムオープンではWCをもらい本選から出場の錦織圭。
1回戦の相手は、ランキング55位、第8シードのマルセル・グラノリェルス。
あまり名前を聞いたことがない長身のスペインの選手だ。
今大会は、フェデラーが直前で不参加を表明した事で、メンバー的には先日のAIGジャパンオープンに比べると随分と層が薄く、第1シード、ナルバンディアン、第2シードアンチッチ辺りを撃破すれば、かなりのリザルトも期待できる大会となっている。
錦織のドローは、順調に勝ち進めば3回戦で、第2シードM・アンチッチと当たる所だが、3回戦まで進めば55ポイントGET出来るだけに、順調にポイントを重ねていく為にも、ここは是非、勝利の欲しい一戦だといえる。
長いセンターコート第1試合が終わって、錦織の登場する第2試合はグラノリェルスのサービスからスタートとなった。
第1セット第1ゲーム、いきなりのサービスエースから、グラノリェルスにあっさりとキープされる。
対する錦織のサービスゲーム、序盤、1stサーブが入らず、苦労する中、グラノリェルスに攻め込まれ、いきなりデュースになるがここは何とかキープ。
この後、1stサーブが入らないグラノリェルスを攻めきれず、グラノリェルスの2ndサービスでポイントが取れない錦織は、相手サービスゲームをブレイクする糸口すら掴めない。それに対し、第2ゲーム以降、自身のサービスゲームでは、1stサービスの確率を上げるものの、優位にゲームを展開することができず、2度のブレイクピンチを共にあっさりと落とし、2-6でグラノリェルスにセットを奪われてしまう。
相手サービスゲームを、全く攻略できそうもなく、自身のサービスゲームはあっさりと連続で落としてしまう展開に、先週のAIGオープンでの対ガスケ戦を、嫌がおうにも思い出してしまう。
1st確率37%の相手に、これだけ一方的にセットダウンしてしまう展開に、正直、今大会は駄目だったかとの思いが非常に大きなものとなった。
第2セットに入っても、序盤は1stサービスが入らないグラノリェルスを攻めあぐね、第1セット同様にブレイク出来そうな気配はなかった。
錦織は、第2ゲーム、第4ゲーム、第6ゲームの自身のサービスゲームをキープしていく中で徐々にリズムを掴みはじめ、第7ゲームのグラノリェルスのサービスゲーム辺りからは、徐々に攻勢に転じ始める。
相変わらずサーブが入らないグラノリェルスの2ndサーブを攻略し、ポイントを奪えるようになると、第7ゲームでブレイクポイントを握る。
ここは活かしきれなかったが、自身のサービスゲームにもリズムが出始め第8ゲームをあっさりとキープすると第9ゲームで、今日初のブレイクに成功する。
続く第10ゲームも磐石のキープを見せ、このセットを6-4で奪取、1セットオールに持ち込んだ。
第1セットが終わった時点では、すっかりお葬式ムードだったのが、一転して押せ押せの展開。
第3セットに入ると、依然サーブの調子が悪いグラノリェルスに助けられる形で、錦織はペースをがっちりと掴む。
グラノリェルスにサービスゲームを3ゲーム連続でブレイクすると、第4ゲームこそブレイクを許したもののこのセットを6-2と圧倒し、見事な逆転勝ちで2回戦へと駒をすすめた。
この試合の錦織は、風邪と膝の痛みで体調が著しく悪かったらしく、序盤、こちらも調子の悪いグラノリェルスに対し本来の動きが全くできず、棄権も頭をよぎったようだ。
しかし、そこから何とか挽回し、勝利に結びつける辺りにまた一つ成長した姿が見られたように思う。
次戦は、D・フルバティ。ウィンブルドンでのフェデラー戦が記憶に新しい所だが、怪我でランキングこそ低いものの一時は大変に勢いのある選手だった。非常に高いトスアップから打ち込むサービスには威力があり、ストロークもいい物をもっている選手だけに、決して簡単な相手ではない。
それにも増して気になるのが錦織の状態だ。
風邪は、2回戦までの休養が幸いする可能性もあるが、ハードコートでの連戦だけに、膝の具合が非常に気になる所だ。
残りの出場予定は後2大会。
錦織陣営としても年内にポイントをしっかり稼いで来年はコンスタントに本選からのエントリーをもくろんでいる所だけに、ここは出来れば休まずにプレーしたい所だろう。
だが、まだまだ成長段階。
無理をして長期離脱になる位なら、英断も必要である。
まあ結果はどうあれ、回復を祈りながら2回戦を待つとしよう。
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2008年10月05日
一週間に渡り、開催されてきたAIGジャパンオープンだが、今年の男子優勝は、やや予想外のトマス・ベルディフとなった。
勿論、優勝してもおかしくないだけの実力者ではあるが、ランキング27位の選手であっても、予想外と言える程、今大会のエントリー選手の顔ぶれは、凄かったといえる。
昨年の決勝の2人、フェレール、ガスケに加え、ロディック、ゴンザレス、ユーズニー、ロブレトといった歴戦のトップランカー、そして、今年のグランドスラムで活躍してきたツォンガ、シュットラー、クエリー、更には今年最も伸びた若手デルポトロ、そして日本の星、錦織と、今思い出しても、よくぞこれだけ集まったものだと思う。
2回戦と3回戦なんかは、1日センターコートだけ見ていても、次から次へと、見たい試合が目白押しで、ここを見れた観客は本当にお得だったと思う。
デルポトロがフェレール、ガスケを下して、決勝進出は、予想通りの結果だったが、ベルディフがロディック、デルポトロを下しての優勝は、私の予想を覆す結果だった。
しかも決勝のスコアは6-1, 6-4とベルディフの完勝である。
これには、いささか驚かされた。
夏場以降のデルポトロの充実振り、その試合内容からして、これ程、あっさりとブレイクされる様は、想像できなかったからだ。
だからこそ、テニスは面白い。
そう思うと、余計に最後まで盛り上がりきってくれなかった、日本の今のテニス事情には、悲しい思いが残る。
来年は、チャイナオープンとバッティングし、今年程の顔ぶれは望めないかもしれない。
だが、世界のテニスに身近に触れ合える、数少ない大会であるこの機会を来年はもっと、盛り上がって見れる国になっていてほしいと思ってやまない。
posted by tenniscom |23:46 |
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