2007年11月17日
ポリバレントについて
こんにちは。ドイツは寒いです、吹雪です。
本当に、なんと言っていいのか・・・
脳梗塞・・・身近に(祖父母ですが)、脳梗塞で倒れた人間がいるので、分かるのですが、脳のどの部分か、治療までにどれぐらい時間がかかったのか、というので、症状の重さが変わってくるようです。
日本代表の監督うんぬんといった問題ではなく、彼が人間としての自身の人生を、再び自らが望むように、生活できるようになることを、切に願います。はっきりいって、日本代表監督のポストなんて、この際、どうでもいいです。
***
ポリバレントについて。「ポリバレント」という言葉を使って、いかに人の気を引くか、ということに頭を使っている文章を多々、見かけるが、そもそも「”ポリバレント”って何?」という問いに答えてくれる文章を見たことがない。「サッカーに関しては、いろんな役割をこなせる選手のことだ」ということを言う人はいるだろう、要は”Multi Roll=Poly Valenz”だと。では、なぜマルチ・ロールではなく、ポリ・ヴァレンツなのか。
化学をやっている方は、漠然と分かるだろう。言語学も、化学からのアナロジーで、Valenzという言葉を使うようになっているので、まあ、なんとなく理解できる。
Valenzとは、「結合価」ということを指す。言語学上の、簡単な説明としては、要は、文を作るときに、動詞にどの言葉(主語、目的語)が結びつくか、ということを言う。Monoとは、「1、単数」を指し、Polyとは、「多・複数」ということを指す。要は、Mono Valenzは、あるひとつの対象としか結びつかないのに対して、Poly Valenzとは、いろんなものと結びつく、という「関係」のことを言うのだろう。
では、この結合間における「関係」とは何を指すのか?グラウンド上に目を移せば、ポジションの前後、左右の関係、バランス関係、敵との相対的な位置関係・・・いくらでも、恣意的に切り取って見ることができるだろう。
あるいは、チームをひとつの行動を長い間共にする、ユニットとして見た場合はどうだろう。人間関係、クラブとの関係、メディアとの関係・・・こちらも、いくらでも恣意的に切り取って、取り出すことが出来る。要は、サッカーの能力はもちろんだが、人間として、さまざまな面での組み合わせによって、チームというのが構成されていることがわかる。
再び、グラウンド上に目を移そう。今度は、原子と原子の組み合わせとしてのPoly Valenzを考えてみよう。「水を運ぶ」と関係するのかどうかは分からないが、水とは、H2Oの連続体から構成されている。水素と、酸素は、このValenzの基本となる。つまり、化学変化の溶媒として、もっとも単純で、シンボリックなものが「水」なのである。つまるところ、「水を運ぶ」とは、さまざまなレベルで交錯する関係を適切な形で結合させ、途切れさせないこと、と言える。
そうすると、「あれかこれか」という選択、「なぜ、これであって、あれでないのか」という問いに、自ずから答えられるようになるだろう。具体的な例を出そう。なぜ、鈴木啓太、遠藤、阿部であって、他の選手でないのか、ということだ。それはつまり、チーム、ユニットとしてのコンセプト・デザインを忠実に理解し、アウトプットできるインテリジェンスとパーソナリティ、それをピッチ上で体現するフィジカル、テクニカル、メンタルレベルでの組み合わせの「バランス」が、相対的に優れているということに他ならない。
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posted by tazu |16:55 |
サッカー |
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オシム監督倒れる 【弁理士の日々】
サッカー日本代表のオシム監督が脳梗塞で倒れたと聞きました。 私の父も脳梗塞で倒れ、その後長期間にわたってリハビリ生活を送りましたので、状況がだいたいわかります。オシム監督が倒れたときの状況を伝え聞く限り、症状は軽くなく、半身不随という後遺症が残る可能性が高いでしょう。右半身不随であれば、言語にも重い障害が残ります。野球の長嶋茂雄氏と同様の症状が予想されます。 今は命をとりとめることと快癒されることを祈るばかりですが、サッカー代表監督を継続することはおそらく困難でしょう。 今朝の日刊紙朝刊では、「オ...
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ポリバレントについて
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一面的な選手選考や個人能力への賛美とかが多いブログの中で、多面的なチームを構成する場合のプロセスと要素に踏み込んだ見解を初めて目にしました。
チームというものがとても有機的な組み合わせだという事を改めて認識し、答えを知ろうとする事よりも答えを導くプロセスこそ、重要であると思いました。
posted by わかりやすい!!! | 2007-11-17 19:51
Re:ポリバレントについて
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タイトルにつられて見ただけの者ですが、
面白い切り口だなと思って読ませていただきました。
あと蛇足です。
つ「Multi-role」
posted by 通りすがり | 2007-11-17 21:29
ポリバレントについて
コメント投稿者ID :
>なぜ、鈴木啓太、遠藤、阿部であって、他の選手でないのか、ということだ。
『千葉枠』と皮肉られることも少なからずありましたが、最大のポイントはここでしょうね。
「水を運ぶ」という言葉の表面的な意味としては「運動量が多く攻守ともに貢献する」ということですが、もっと深く突っ込んだ意味としては「オシムの哲学を理解していること」。
ピッチ上の監督と言いますか、オシムがベンチから指示を出さなくても彼らが代わりにオシムのサッカーを表現する役割を果たしている。
たいへん興味深い記事でした。
posted by たまたま | 2007-11-18 00:00
ポリバレントについて
コメント投稿者ID :
・分かりやすい!さん、こんにちは。コメント、ありがとうございます。「チームは有機的な組み合わせ」という表現、全くその通りだと思います。「答えを導くプロセス」が大事、というのも深く同意します。自分で疑問を提起して、解く、という過程の中に、意図しなくても「独自性」が現れるはずですから。それでは、また、どうぞヨロシク。
・通りすがりさん、ご指摘ありがとうございます。全くその通り、Roleです。もう、ドイツ語と英語が混じって、何がなんだか、自分自身分かってません(笑)奇をてらって書いたわけではないのですが、「面白い」と言っていただいて、嬉しい限りです。それでは、また、どうぞ。
・たまたまさん、こんにちは。そうですね、上に名前を挙げた3人は、今後、誰が監督になっても、使われるだろう、と思います。書き込み、ありがとうございます。また、どうぞよろしく。
posted by Tazu | 2007-11-18 17:01
日本代表監督について
コメント投稿者ID :
こんにちは。記事のテーマであるポリバレントとは異なる話題で恐縮なのですが。
今回の記事でオシム監督の脳梗塞について言及され、また今年の夏、ブッフヴァルト氏のインタビュー記事を紹介されていたこととの関連で教えて下さい。
もし日本サッカー協会がブッフヴァルト氏に代表監督オファーを送り、ブッフヴァルト氏もそれを受けたいと考えたとき、ブッフヴァルト氏はオファーを受けることが可能なポジションにいるのでしょうか。
2部リーグとはいえ契約で監督を務めている以上、契約期間中は日本代表監督に就任することは困難と考えた方がよろしいのでしょうか。
全く不躾な質問で恐縮です。何かご存じでしたら教えて下さい。
posted by ボンゴレ | 2007-11-20 19:08
Re.日本代表監督について
コメント投稿者ID :
ボンゴレさん、こんにちは。だいぶ以前の記事まで、フォローしていただいて、ありがとうございます。
契約内容に関しては、例えば、何年契約でで、一年当たりいくらか、というところまでは、記事になりますが、大抵の場合は、細々とオプションが付いているようなので、正確には、当人(代理人とクラブ)以外には誰も把握していないと思います。
したがって、僕には、憶測でしか言えないので、申し訳ないのですが、おそらく、
1.監督本人に引き受ける意志があること
2.日本サッカー協会に、監督が納得できる条件を提示する意志があること
3.現在のブッフヴァルト監督の雇用主であるアーヘンに対して、日本サッカー協会が、違約金を払う義務を果たすこと
この三点が、大まかなポイントになると思います。この三点が満たされているならば、多少プロセスに問題が生じるかもしれませんが、最終的には、契約に漕ぎつけることができるでしょう。
アーヘンが、後任監督候補をすぐに見つけられるとか、そういった状況にも、左右されると思われるので、はっきりとは言えません。ただ、少なくとも、シーズン中にチームを離れることは考えにくいので、就任するとしたら、早くても、シーズン終了後、来年の夏以降になるのではないでしょうか。
posted by Tazu | 2007-11-21 09:08
日本代表監督について
コメント投稿者ID :
Tazuさん、無理な質問にお答えいただき、ありがとうございました。
日本代表監督の後任選びも水面下で進んでいるようです。
湯浅健二さんの評価に従えば、オシム氏もブッフヴァルト氏も、湯浅さんが言う同じ「良いサッカー」を目指しており、監督としての能力も優れたものを持っているように思います。そういった意味で、後任がブッフヴァルト氏に決まるといいのではないかと個人的には思っているのですが、様々な障害があることでしょう。
後任監督はすぐにでも(遅くとも年明けには)就任していることが好ましいので、来年の夏以降ということになったらこの話はなかったことになるでしょうね。
私からのTBもさせていただきます。
posted by ボンゴレ | 2007-11-21 14:23
Re.監督について2
コメント投稿者ID :
ボンゴレさん、こんにちは。トラックバック、ありがとうございます。そちらのBlogにコメントを書かせていただきました。それでは、失礼します。
posted by Tazu | 2007-11-21 18:56
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