フシ穴の眼 〜スポーツ編〜

See You September!〜GGG

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いやー、期待はずれでした。

「ハンドスピード、フットワーク、いずれも大きく劣るジュニアが離れて戦える時間は長くはない」とは予想していましたが、まさかスタートから最終ゴングまで一度もそれが出来ないなんて。

この一週間、固形物は一切口にできずに、ジュースやヨーグルトで凌いできたというチャベスJr.の動きは、最初から衰弱しきっているように見えました。計量後は「185ポンドまで戻す」と話していたジュニアですが、体調不良でそこまで戻せなかったのではないでしょうか。一方のカネロは、減量はしたでしょうが、過去最高の力強さでした。

ジュニアが「距離をとって戦う作戦だったが、彼のパンチが強すぎた。私は体に力が入らなかった」と、まさかのパワー負けを認めています。カネロは逆に、〝元〟ライバルのパンチ力はもちろん、体の力でも自分の方が上だとかなり早い段階で確信できたでしょう。

スピードと技術でカネロ、ジュニアが上回るのは体格とパワー。その予想は根底から崩れます。唯一上回る体格でも、頑健な筋肉で武装したカネロに対して、ジュニアはひ弱なノッポにしか見えませんでした。

1ラウンド終了、最初のインタバルでは、二人ともコーナーで座らず立ちっ放し。これから、メキシカン同士の意地のぶつかり合いが展開されると期待しましたが、2ラウンド目のインタバルでジュニアが早速ストゥール(椅子)を要求、深々と腰を降ろしてしまいます。一方のカネロは、最終ラウンドまで一度も座らずにコーナーを飛び出しました。

誰がどう見ても120−108という一方的な試合で、無策のジュニアが攻め込まれるラウンドを重ねました。それでも、一度も大きくグラつかなかったのはさすがですが、期待を大きく裏切る内容になってしまいました。

ジュニアは捨て身でも見せ場を作りたかったでしょうが、スピード、技術、パワー、全てで圧倒されては何も出来ません。「ナチョ・ベリスタインはロープに詰めてパンチを集めろと指示したが、カネロは私を誘っていたからその通りにしたらカウンターの餌食になるだけだ。ナチョの作戦は機能しなかった」とコーナーを批判するようなコメントも残しています。

ブーイングの中で試合終了のゴングが鳴らされた拍子抜けのメキシカン対決でしたが、クライマックスは試合後でしたね。カネロの呼びかけで、ゴロフキンが花道を通ってリングイン。9月16日、焦らしに焦らされたGGG対カネロが実現する、と発表されました。 【「SEE YOU SEPTEMBER!」GGGもカネロとの対決を今度こそは確信している様子です。】

ケル・ブルック戦から劣化が指摘されてきたGGGが、キャリア最強のダニエル・ジェイコブス戦でも課題をはっきりと露呈。カネロ陣営が待ち構えていた衰えの兆候をGGGが見せた今、GBPにとって「機は熟した」ということでしょう。最新のオッズはGGG勝利が約1.6倍、カネロが2.5倍と、かつての5−1レベルから急接近中、この数字は9月に向けてさらに拮抗するかもしれません。

今日の試合で「勝者も9月のリングに上がる準備が出来ない」ことが心配でしたが、それも全く無いですね。

現在のミドル級のトップ二人が9月に激突、どちらが階級最強なのか決着がつくわけです。試合内容によっては、ダイレクトリマッチもあるでしょうが、階級最強の座に就いた勝者が、ミドル級タイトルの他のピースを集めようとすることは必然です。9月に村田がWBAタイトルを保持していれば、当然そのターゲットになります。 【まやかしじゃない本当の「ラスベガスのビッグファイトでメイン」へ、村田の夢が膨らみます。】

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出張が多い仕事柄、移動の合間に書き込ませていただいています。

新幹線の車窓に流れる日本の郷愁あふれる街の風景や、夜の航空機から暗い雲間の隙間に現れるきっと訪れることのない知らない街の光に、えもしれぬ感傷に耽りながら大好きなスポーツの試合を独断と偏見で書き綴るのは、最高にリラックス出来る贅沢な時間です。

健康診断のたびに「運動せねば」「酒は控えねば」と自戒しつつもまた翌年の診断を迎える怠惰な中年ですが、アスリートの美しい躍動に、歓喜と感謝と精一杯の拍手を送っていきたいと思います。
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