フシ穴の眼 〜スポーツ編〜

【アンタッチャブルか?】10秒00と2時間6分16秒【停滞・低迷か?】②

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全く僭越ながら、現在の主な男子日本記録をA「更新できないのも無理はない偉大な記録」、B「更新されるべき時間はとっくに経過した記録」、C「更新されるべきだが競技人口・注目度も低すぎるがゆえに残存してる記録」の3つに独断と偏見でカテゴライズ、総覧させていただきます。まず、男子100m。

■100m:伊東浩司=1998年/10秒00=「B」スプリント(体育の時間の50mも含めて)は誰もがチャレンジしたことのあるスポーツです。世界的にも人類最速は最も興味をそそられるスポーツです。東京五輪でボブ・ヘイズが10秒0(手動計時:電気計時では10秒20前後だったと思われる)を目の当たりにしてから、10秒を切ることは、日本人にとっても偉大な夢であり続けました。その夢に向かって短足の米食民族は必死に走り続け、1998年に伊東浩司が極点への境界線までその足を運んでくれました。

当時の陸上ファンは9秒台は目の前に見えていました。いつ、誰が、その結界を破っても驚かない、そういうワクワクする準備ができていました。

しかし、あろうことか、伊東浩司が激しくノックした扉は20年経っても、まだ閉じられたままなのです。

【山縣選手の入社会見から。10秒00の結界を破るのは通過点、その先にこそ彼の未来があります。】

私は大学時代、中長距離ランナーでしたが「最速」の種目には尊敬と憧憬がいつもありました。記録会で走らせてもらって、100分の1秒のゴール写真が見れる電気計時の記録が出た時は嬉しかったです。目標の11秒台には届かなくても、後輩から「12秒00もかかるなんて恥ずかしい」と冷やかされても。

9秒台へのモチベーションは、もしかしたら日本のあらゆるスポーツの中で最も具体的な数字であることはもちろん、最も希求、待望されているものかもしれません。

間違いなく、いつか誰かが破るでしょう。

しかし、遅すぎます。私がスポーツ大臣なら大変な失言ですが「競技人口も少なく、誰も注目していない円盤投じゃないんです」。

ふざけるお時間は、もう終わりです。

現在の世界レベルで言ったら、10秒斬りなんて国際大会で2次予選突破のパスポートにもなるかどうかすら怪しい記録です。

当たり前ですが、世界は日進月歩です。そこで20年も足踏みしててどうするんですか!

助けてください、桐生祥秀!

助けてください!山縣亮太!

助けてください!ケンブリッジ飛鳥!

いいえ、あなた達である必要はありません。誰でもいいのです。この20年の重量がのしかかる忌々しい扉を、誰でもいいから開け放って、世界の空気を吸わせて下さい。

ちなみに円盤投の日本記録は1979年、川崎清貴が投擲した60m22㎝です。日本最古の記録で、もう40年近くも破られていません。大学時代に陸上競技部に身を置いていた人間にとっては、この記録がいかに偉大かはわかっています。しかし、レコードホルダーの川崎も寂しい思いをしているでしょう。早いうちに打ち破って川崎清貴の名前を新聞やネットに刻んであげましょう。もう、そろそろ、そういう頃合いです。

円盤投なんて、そんな競技があることを知らない人も多いでしょう。ましてや何m投げたらすごい?と聞かれると、陸上競技部の人間でも戸惑ってしまいます。ハンマーや槍、円盤を好き放題練習できる環境なんて、世界中探してもまずないでしょう。Jリーグの突然で圧倒的な出現で「芝生を傷める投擲競技は地方でやれ!」ということで、関東インカレ投擲競技は国立競技場から排除されました。

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英国ボクシング沸騰
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世界ヘビー級
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【アンタッチャブルか?】10秒00と2時間6分16秒【停滞・低迷か?】②

全くもっておっしゃる通りです。

室伏の記録が更新されることがあるとしたら、それはきっと日本の陸上競技にとって素晴らしいことでしょうが、おそらく半永久的に残っていくのでしょう。死ぬまでには誰かが塗り替えてくれることを願っています。

【アンタッチャブルか?】10秒00と2時間6分16秒【停滞・低迷か?】②

恐らく男子ハンマー投げで室伏広治さん('04年アテネ五輪・'11年大邱世界選手権金メダリスト)が’03年にマークした日本記録・84m86cmも恐らく10年後には「アンタッチャブル・レコード」として語られているでしょうねぇ…。

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出張が多い仕事柄、移動の合間に書き込ませていただいています。

新幹線の車窓に流れる日本の郷愁あふれる街の風景や、夜の航空機から暗い雲間の隙間に現れるきっと訪れることのない知らない街の光に、えもしれぬ感傷に耽りながら大好きなスポーツの試合を独断と偏見で書き綴るのは、最高にリラックス出来る贅沢な時間です。

健康診断のたびに「運動せねば」「酒は控えねば」と自戒しつつもまた翌年の診断を迎える怠惰な中年ですが、アスリートの美しい躍動に、歓喜と感謝と精一杯の拍手を送っていきたいと思います。
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