フシ穴の眼 〜スポーツ編〜

サーマン対ガルシアは歴史に残る名勝負になるか?③

このエントリーをはてなブックマークに追加

1985年のカリーは、圧倒的な実力差を見せつけてライバル王者を撃ち落としただけでなく、PFP1位のハグラーへの挑戦資格を賭けたテストにも満点回答しました。1999年のデラホーヤは戦前の盛り上がりが虚しくなるような消化不良の戦いぶりに失望されました。

さて、2017年のサーマン対ガルシアは?

リング誌:2013年12月号

多くの予想で不利とされているガルシアに焦点を当ててみます。リング誌2013年12月号が番狂わせでルーカス・マティセを撃破したガルシアを特集、カバーでは「ダニー・ガルシアは試合と小賢しい批判の両方に打ち勝つ術を知っている」。特集記事のタイトルはNO MORE BOUBTS!(これ以上疑うな!)。そう彼はビッグファイトでは常にアンダードッグ扱いを受けてきました。しかし、専門家やファンの過小評価が間違っていることを常に証明してきました。このリング誌は3年以上前のものですが、その時すでに「ガルシアは過小評価、本物の王者」と見直されているのに、サーマン相手にまたもや不利予想。これにはウエルター級に上げてからの戦いぶりには傑出したものが無いことも大きいでしょう。リング誌の表紙を初めて飾ったこの時から3年が経ちますが、2度目のカバーが無いこともその事実を如実に表していると言えそうです。

この特集記事を拙い訳ですが、まとめてみました。

***9月14日のマティセ戦を3週間後に控えていたガルシアの父でトレーナーのアンヘルは汚い言葉で怒りをぶちまけて、リング誌の最新9月号を引き裂いた。雑誌は「アルゼンチンの強打が新時代をリードする」とマティセの大特集が組まれていた。「ダニーはWBAとWBCの王者で、リング誌でも公認の世界王者じゃないか!マティセには何の実績もないじゃないか!それなのにリング誌はマティセを表紙に特集して、ダニーを表紙に載せたことはただの一度もないなんて!」。「俺たちはアミール・カーンを強烈にノックアウトして、生きる伝説のエリック・モラレスに2度も圧勝した。それなのに俺たちが挑戦者扱いか?挑戦者はマティセの方なのに!」。ダニー・ガルシアが最後に負けたのは北京オリンピックの選考会で、当時はまだ10代。それからはずっと勝ち続けているのに否定的な評価に付きまとわれるダニーは「マティセとの試合についてみんながどう予想してるかはネットや新聞、雑誌を見て知っている。根拠のない不当な評価を受けることは初めてじゃないから慣れっこさ。むしろ好きだな、俺は。間違った予想を語る奴らに大恥をかかすことが出来るんだから。プロモーターにだって何を言われようが関係ない。俺は自分の仕事をするだけ、勝ち続けるだけさ」と意に介していない。

ガルシアをプロモートするのは、あのオスカー・デラホーヤ。2009年にファン・マヌエル・マルケス対ファン・ディアスの前座で判定勝ちしたガルシアのドレッシングルームでデラホーヤは「あの程度の相手はKOしなけりゃダメだ」と説教を始めた。デラホーヤが部屋を出て行くと、ガルシア親子は顔を見合わして吐き捨てた。「俺たちは試合に負けたのか?」。それからもガルシアは破竹の勢いで世界王者になり、モラレスやカーン、ジュダーらビッグネームを蹴散らして、マティセに対しても明白な勝利を収める。そして、この試合はフロイド・メイウエザー対カネロ・アルバレスのセミファイナルとして組まれ、強烈な印象を残したダニーはメイウエザーの有力な対戦候補に挙がっている。「メイウエザー?素晴らしい。こんなチャンスは滅多にないからね。あんた達は『もう負け犬扱いしない』と約束してくれたばかりだけど…メイウエザー戦でもその約束は守ってくれるんだろうな?…(言葉を返せない報道陣に)構わないさ、アンダードッグは慣れっこさ。あんた達が嘘をつくのに慣れているようにね。これからもこの関係を続けていこうや」。***

2ページ中1ページ目を表示中

記事カテゴリ:
タグ:

【お知らせ】
Yahoo! JAPAN IDで記事にコメントできるようになりました

このブログの最近の記事記事一覧

この記事へのコメントコメント一覧

「サーマン対ガルシアは歴史に残る名勝負になるか?③」へのコメント

マチャアキさま

カーンやマティセに対しても押されながらも耐えて、逆転しましたからね。サーマンはカーンほど打たれ弱いとは思えないし、マティセよりも攻撃力は上でしょうが、相性はけして悪くないように見えます。ジュニアウエルター級での躍動感が影を潜めているのが懸念材料ですが。

サーマン対ガルシアは歴史に残る名勝負になるか?③

サーマンが強気に打ち合ってくれれば、打たれ強さのてんでは、ガルシアが有利なのでは?ヒット&ウェイされると空振りが増えて威力半減かな?とにかくサーマンをカリカリさせて冷静さを失わせて打ち合いに持っていけば勝てるよ!

こんな記事も読みたい

観戦記1276 Krush.73 60kg王座決定トーナメント 山本真弘vs安保璃紅【人生マイペンライ】

年間表彰、小國が殊勲賞で3賞入り【角海老-ボクシングコラム】

観戦記1275 激闘再び! アンドレ・ベルトvsビクター・オルティス【人生マイペンライ】

ブロガープロフィール

profile-icontanutan

出張が多い仕事柄、移動の合間に書き込ませていただいています。

新幹線の車窓に流れる日本の郷愁あふれる街の風景や、夜の航空機から暗い雲間の隙間に現れるきっと訪れることのない知らない街の光に、えもしれぬ感傷に耽りながら大好きなスポーツの試合を独断と偏見で書き綴るのは、最高にリラックス出来る贅沢な時間です。

健康診断のたびに「運動せねば」「酒は控えねば」と自戒しつつもまた翌年の診断を迎える怠惰な中年ですが、アスリートの美しい躍動に、歓喜と感謝と精一杯の拍手を送っていきたいと思います。
  • 昨日のページビュー:0
  • 累計のページビュー:996303

(08月23日現在)

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. 山中は戦った、そして敗れた。「セコンドを心配させた」の真意は?
  2. ミゲール・コットとは何者か?
  3. いったい誰がロマチェンコに勝てるというのか?
  4. 日本ボクシング史上最大の番狂わせ!木村がゾウをTKO!
  5. 日本人の身体能力は黒人に劣るのか?①
  6. VIVA MEXICO! メキシコ史上最強は誰か!?
  7. ミゲール・アンヘル・コットは日本人が戦った最大の名前なのか?
  8. それでも、山中慎介の13連続防衛には、確かな意味があるのです。
  9. ロマゴン敗北で考える〜複数階級制覇〜①
  10. ロマゴン敗北で考える〜複数階級制覇〜②

月別アーカイブ

2017
08
07
06
05
04
03
02

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2017年08月23日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss